アマゾンにて、Ryzen 5 3500U / 16GBメモリー / 512GB SSD搭載のミニPC『GMKtec NucBox G10(GMKtec G10)』の販売が開始されました。価格はクーポン使用時で2万7499円(記事執筆時)。条件に応じて、ポイントも付きます。

GMKtec NucBox G10

記事執筆時ではクーポン利用で2万7499円。さらに条件に応じてポイントが付きます
スペック
発売日 | 2024年6月末 |
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OS | Windows 11 Pro |
CPU | Ryzen 5 3500U(4コア8スレッド) |
メモリー | 16GB DDR4-2400 ※構成は不明、スロット×2、最大64GB |
ストレージ | 512GB PCIe 3.0 x4 SSD |
グラフィックス | Radeon Graphics(Vega 8) ※CPU内蔵 |
通信 | Wi-Fi 5(Realtek RTL8822CE)、Bluetooth 5.0、有線LAN(2.5Gb)×1 |
インターフェース | Type-C(映像出力 / USB PD対応)×1、Type-C(PDのみ)、USB3.2 Gen1×2、USB2.0×1、HDMI2.1、DisplayPort1.4×1、RJ45(有線LAN)端子、ヘッドフォン端子 |
サイズ / 重量 | 幅103m、奥行き98mm、高さ42mm / 不明 |
格安ミニPCと言えば、現在はIntel N100 / N150系搭載機が1.5~2.8万円あたりで販売中です。ただし、16GBメモリー搭載でType-C(PD/DP)対応のものは、2万円台半ばからが中心。この条件で考えるなら、Ryzen 5 5300U / 16GBメモリー / Tpe-C対応 / 正規ライセンスで2万7499円のNucBox G10は、一般的な格安ミニPCと値段はそれほど変わりません。
格安ミニPCの相場
8GBメモリー&256GB SATA SSD&Type-C非対応でライセンスが怪しい機種 | 1.5~2万円 |
8~12GBメモリー&256GB SSD&Type-C非対応で正規ライセンスの機種 | 1.8~2.2万円 |
16GBメモリー&512GB NVMe SSD&Type-C搭載で正規ライセンスの機種 | 2.5~2.8万円 |
メモリーは16GBですが、8GB×2なのか16GB×1なのかがわかりません。Ryzenシリーズはシングルチャネルだとパフォーマンスが落ちるので、もし16GB×1なら自分で16GBを追加して16GB×2のデュアルチャネルで利用するといいでしょう。
CPU性能面では、スペック的には4コア8スレッドで最大クロックの高いRyzen 5 3500Uのほうが有利に見えます。ただしそのぶん、Ryzen 5 3500UのほうがTDPは高め。またRyzen 5 3500Uのほうが設計が古いため、CPUの拡張命令などで差があるかもしれません。

Ryzen 5 3500UとIntel N100・150の比較
さらにミニPCでは機種ごとに固有の電力制限が設定されているため、実際の性能は平均的なベンチマークスコアと大きくかけ離れることが多々あります。特にGMKtecのミニPCは熱を抑えるためにあえてパフォーマンスを落としていることが多く、(標準設定では)性能はそれほど伸びないかもしれません。PassMark(ベンチマークスコア集計サイト)の平均値ではRyzen 5 3500Uのほうが上ではあるものの、NucBox G10ではIntel N100・150搭載機と変わらない可能性が大です。
格安ミニPC向けのCPU性能
GPU | PassMark CPU Mark |
---|---|
Intel N100平均値 |
5397
|
Intel N150平均値 |
5510
|
Ryzen 5 3500U平均値 |
6862
|
※スコアはPassMark Softwareの集計値で、実機の結果ではありません
性能面で変わらないならN100・150搭載機を買えばいいんじゃないかという意見もありそうですが、必ずしもそんなことはありません。CPUパワーを抑えることでPC内部各パーツへの負荷が軽減されるため、長期間の安定した動作を期待できるのです。UEFI(BIOS)設定で電力モードを変更できるのであれば、運用に応じてN100・150搭載機よりも高いパフォーマンスで利用できるかもしれません。
実際の使い勝手についてはサイズ感や駆動音の大きさなどにも左右されるため、実機が手元にない現時点においては何とも言えません。ただ2万7499円という安さで考えるなら、わりとアリなんじゃないかなとは思います。