ドスパラ(サードウェーブ)の「GALLERIA Gamemaster GA」は、専用グラフィックス機能としてGeForce GTX 1060(6GB)を搭載したゲーム用デスクトップパソコンです。FF14やドラクエ10など国内で人気のゲームを快適に楽しめる性能を持ちながらも、価格が11万9980円(税別)からと、ゲーム用パソコンとしては比較的リーズナブルな値段で販売されています。
最大の特徴は、40種類以上のゲームについて動作を保証している上に、午前1時までトラブルやゲームの起動に関するサポートサービスを受けられる点。パソコンに詳しくない人やはじめてPCゲームをプレーする人でも、このシリーズを選べば問題なく人気ゲームを楽しめるのです。
GALLERIA Gamemasterのおすすめポイント
- 40種類以上のゲームの動作を保証。もうスペックを気にする必要なし!
- 午前1時までサポート対応。トラブルやゲームのインストールに対応!
- 1年間の通常保証を2年間まで延長可能(有償)
今回はメーカーからお借りしたGALLERIA Gamemaster GAによる各種ベンチマーク結果や、実際のゲームの快適さなどをレビューします。
ゲーム系ベンチマーク測定結果
基本的にGALLERIA Gamemaster GAは動作が保証されているゲームならストレスなく楽しめるのですが、ここではゲームがどれだけ快適に動くのか、少し詳しく説明します。
FF14について
オンラインゲームの「ファイナルファンタジーXIV(FF14)」については、GALLERIA Gamemasterシリーズの動作保証タイトルに含まれていません。しかしゲームの快適さを計測する”ベンチマークソフト”では、最高画質でも「快適」に楽しめるという評価が出ています。
FF14ベンチマーク結果(最高品質) | |||
1920×1080ドット | 2560×1440ドット | 3840×2160ドット | |
---|---|---|---|
DirectX 9 | 14,153(非常に快適) | 10,274(非常に快適) | 5,167(とても快適) |
DirectX 11 | 12,535(非常に快適) | 8,083(非常に快適) | 3,960(快適) |
なおスコア(数値)が「7,000」以上で、最高評価の「非常に快適」となります。7000未満の「とても快適」や「快適」でも普通にプレーを楽しめますが、キャラクターの多いシーンでは若干カクつく(画面がカクカクした動きになる)かもしれません。常にサクサクと快適なプレーを目指すのであれば、1920×1080ドットの解像度を選ぶといいでしょう。
ドラクエ10について
Windows版「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン」の快適さを調べるベンチマークソフトでは、1920×1080ドットの最高画質および3840×2160ドット(4K解像度)の最高画質で、最高評価の「すごく快適」という評価でした。ドラクエ10についても、ストレスなく楽しむことができます。
モンハンについて
Windows版の「モンスターハンター フロンティア(MHF)」は、11/9から「モンスターハンターフロンティアZ」にアップデートされました。最高画質のプレー画面でゲームを楽しめる「High Grade Edition」は、必要なグラフィックス機能がGeForce GTX 660(2GB)以上で、GALLERIA Gamemaster GAはその基準を軽々とクリアーしています。
MHFのベンチマークソフトは最新版というわけではありませんが、ある程度の指針となります。テストを実行してみたところ、3840×2160ドットの4K解像度でも快適に遊べる目安(5000以上)をクリアーしました。
DDON/PSO2について
「ドラゴンズドクマオンライン」は、GALLERIA Gamemasterシリーズで動作が保証されているゲームです。その専用ベンチマークソフトを試してみたところ、「とても快適」という最高評価となりました。
また「PSO2」こと「ファンタシースターオンライン2」のベンチマークでも、スコアが快適に遊べる目安(5000以上)を大きく上回っています。この2種類のゲームについても、快適に楽しめると考えていいでしょう。
ドラゴンズドクマオンライン ベンチマークソフト | ||
---|---|---|
10713(とても快適) | 1920×1080ドット、最高品質 | |
PSO2キャラクタークリエイト体験版 EPISODE4 | ||
38442 | 1920×1080ドット、簡易描画設定6(最高画質) ※快適に遊べる目安は5000以上 |
海外ゲームについて
GALLERIA Gamemasterシリーズでは、一部の海外製人気ゲームについても動作が保証されています。しかしどんな条件で快適なのかまでは明記されていなかったので、実際にベンチマークテストで調べてみました。
テストを行なったのは動作が保証されている「Far Cry Primal」と「Tom Clancy’s The Division」です。さらに保証外のゲームとして「Rise of the Tomb Raider(ROTTR)」も試してみました。また参考までにFF14の結果もまとめています。
上記のグラフでは、「FPS」という数値を使っています。FPSとは画面の描画速度を表わすもので、数値が大きいほど画面がなめらかに動くことを表わします。逆に数値が低いと画面がカクカクするので、「FPSは数字が大きいほど優秀」ということを覚えておいてください。
一般的にゲームをスムーズな動きで楽しむなら、60FPS以上が必要と言われています。上記のグラフを見ると、解像度の違いによって60FPSを下回るケースがあることがおわかりでしょう。60FPS以上であれば、ゲームを快適に楽しめます。
ただし30FPS程度でも、遊べないわけではありません。多少動きがカクカクしたり遅くなったりすることはあるものの、概ね問題なくプレーできます。その意味では、どのゲームでも2560×1440ドットの解像度でも遊ぶことが可能です。30FPSを下回る場合(この場合は3840×2160ドット)についてはカクつきが目立つので、おすすめしません。
動作保証対象の「Far Cry Primal」と「Tom Clancy’s The Division」については、とりあえず1920×1080ドットのフルHD解像度なら快適に遊べます。2560×1440ドットのWQHD解像度でもなんとか、といったレベルです。ただし4K解像度では少々厳しいかもしれませんので、注意してください。
VR系ベンチマーク結果
VR性能を計測する「SteamVR Perfomance Test」では、「平均忠実度」が「7.9」の「高い」という評価でした。常時90FPS以上出ていますので、VRコンテンツは問題なく楽しめる性能だと言えます。
実際のゲームのFPS計測結果
ここからは、実際にゲーム本編をプレーしたときの快適さについて紹介します。検証には先ほどと同じく、FPSの計測結果を使用しました。
テストで使ったゲームはオンラインRPGの「ドラゴンズドグマオンライン(DDON)」と「黒い砂漠」、海外ゲームの「Battlefield 1」と「DOOM」の合計4本です。それぞれ1920×1080ドット/2560×1440ドット/3840×2160ドットの解像度でFPSを計測したところ、以下のグラフのような結果となりました。
DDONと黒い砂漠は、FPSの最大値が60に制限されています。DDONについては最大値に近い結果が出ており、どの解像度でもサクサク動きました。黒い砂漠については、1920×1080ドットならストレスなく楽しめます。フルHDよりも高い解像度でプレーしたときは、画質を低めに調整してください。
Battlefield 1は1920×1080ドットのフルHDで平均91FPSと、優れた結果が出ています。またDOOMについても同じくフルHDで平均120FPS以上と、非常に高い結果です。ほかのゲームに比べてこの2本のゲームでは、2560×1440ドットでも快適に遊べる結果となりました。これは、この2本が速い動きが求められるゲームであるため。同ジャンルの「Overwatch」はさらに軽く作られているので、より優れた結果となるでしょう。
以上のように、GALLERIA Gamemaster GAは人気のオンラインゲームはもちろんのこと、海外の大作ゲームも快適に遊べる性能を持っているのです。
Core i5でもCore i7と同等レベルのパフォーマンス
ここからは、さらに踏み込んで詳しく解説します。パソコンのパーツについてよくわからない人は、読み飛ばしていただいても結構です。
GALLERIA Gamemaster GAは、専用グラフィックス機能(GPU)としてGeForce GTX 1060(6GB)を搭載したモデルです。ドスパラでは同じGPUを搭載した「GALLERIA XT」と呼ばれるモデルが販売されており、直販サイトでは標準構成モデルが13万9980円(税別)で販売されています。
このふたつのモデルはパーツ構成やPCケースの大きさなどが異なりますが、ゲームのパフォーマンスに影響するのはCPUの違いです。GALLERIA Gamemaster GAはCore i5-6500を搭載しているのに対して、GALLERIA XTではより高性能なCore i7-6700を搭載しています。さらにGALLERIA XTのほうがメモリー容量が多いことから、値段がGALLERIA Gamemaster GAよりも高く設定されています。
一般的にCPUのクロック(動作周波数)が高いほうがゲームをより快適に楽しめると言われていますが、いったいどれだけ変わるのでしょうか。そこでGALLERIA Gamemaster GAとGALLERIA XTのベンチマーク結果を比較してみました。それぞれの主なパーツ構成は、以下の表のとおりです。
3DMarkベンチマーク結果
まずは、総合的な3D性能を計測する「3DMark」の結果から。Core i5-6500を搭載したGALLERIA Gamemaster GAとCore i7-6700搭載のGALLERIA XTのスコアを比べてみたところ、どちらもそれほど大きく変わらない結果となりました。その差は数%未満ですので、誤差の範囲内と言えるでしょう。
FF14ベンチマーク結果
FF14ベンチでも、Core i5とCore i7でほとんど変わりません。むしろCore i5のほうが高いスコアが出ています。ベンチマーク結果はパーツの組み合わせやタイミングなどによって大きく変わることがあるため、誤差の範囲内と考えてOKです。
Battlefield 1ベンチマーク結果
Battlefield 1については、Core i7-6700を搭載したGALLERIA XTのほうが優れた結果となりました。ただしこの結果についても差はごくわずかです。
Rise of the Tomb Raiderベンチマーク結果
Rise of the Tomb Raiderのゲーム内ベンチマークでは、なぜかCore i5を搭載したGALLERIA Gamemaster GAのほうが優れた結果が出ています。
GeForce GTX 1060ではCPUによる性能差は現われにくい
Core i5-6500搭載のGALLERIA Gamemaster GAとCore i7-6700搭載のGALLERIA XTのベンチマーク結果を比較してみましたが、どちらもほぼ同程度のスコアでした。場合によっては性能が低いはずのCore i5-6500で、Core i7-6700よりも高いスコアが出ています。このことから、GeForce GTX 1060搭載モデルのゲームパフォーマンスはCPU性能に影響されにくいと言えるでしょう。ワンランク下のCPUでも、ゲームを快適に楽しむことが可能です。
ただしGeForce GTX 1070やGeForce GTX 1080などのハイエンド向けGPUでは、CPU性能が高いほうが有利です。またGeForce GTX 1060を使う場合でも、Core i3やPentiumなどの下位CPUでは、ゲームの快適さに影響が出るかもしれません。値段の安さとゲームの快適さ、さらにサポートサービスの内容を重視するなら、GALLERIA Gamemaster GAがベストチョイスと言えるでしょう。
システム系ベンチマークの結果
GALLERIA Gamemaster GAの主なパーツ構成は、以下の表のとおりです。CPUには、4コア/4スレッドで動作するCore i5-6500が使われています。計算性能はCore i7-6700のほうが優れていますが、ゲームには十分なパフォーマンスです。
GALLERIA Gamemaster GAの主なスペック | |
CPU | Core i5-6500(3.2GHz) |
---|---|
メモリー | 8GB |
ストレージ | 250GB SSD(試用機では275GB SSD)+2TB HDD |
グラフィックス | GeForce GTX 1060(6GB) |
各種ベンチマークの結果
パーツの発熱について
GALLERIA Gamemaster GAで使われているCore i5-6500の最大限界温度は71度です。ベンチマーク中のCPU温度を確認したところ最大でも48度でしたので、まだ余裕があります。GPUについては最大温度が73度となりましたが、限界温度は94度ですので、こちらも問題のない範囲です。PCケースや空冷ファンなどの冷却性能が高いため、熱によるパフォーマンスの低下は見られませんでした。
本体デザインと内部レイアウトについて
GALLERIA Gamemaster GAでは、PCケースにドスパラオリジナルの「KTMミニタワーケース」が使われています。GALLERIA XTなどで使われている「KTミドルタワーケース」よりもコンパクトであるためドライブベイや拡張スロットの数が少ないのですが、パーツを追加するのでなければ特に問題はありません。
迷いなく買えるのでPCゲーム入門向けにおすすめ!
ということで、今回はドスパラのGALLERIA Gamemaster GAについてレビューしました。ベンチマーク結果をご覧いただくとおわかりのように、GALLERIA Gamemaster GAは海外の大作ゲームでもフルHD解像度で快適に楽しめる優れたパフォーマンスを持っています。動作保証外のゲームでも、性能的には問題なく楽しめるでしょう。その意味で、将来性についても安心です。
個人的にちょっと気になるのは、BTOのカスタマイズオプションが少ない点です。たとえばGALLERIA XTではメモリー容量やストレージの種類などを豊富なカスタマイズメニューから選べますが、GALLERIA Gamemaster GAではあまり用意されていません。ただしパーツの選択で頭を悩ませる必要がないので、初心者でも迷うことなく購入できるというメリットがあります。あれこれ悩みたくない人はGALLERIA Gamemasterシリーズを、細かくカスタマイズしたい人はGALLERIAシリーズを選ぶといいでしょう。
なおGALLERIA Gamemaster GAは、ドスパラの直販サイトから購入できます。カスタマイズあり/なしに関わらず注文してから2日されるので、スグに手に入るのが魅力です。詳しい納期や支払い方法などについては、公式サイトでご確認ください。
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