日本HPのHP ENVY 13-ah0000 ( 以下、”HP ENVY 13″ ) は、13.3インチのフルHDディスプレイを搭載したモバイルノートPCです。特徴はデザインに優れる点。本体はコンパクトで薄く、ゴールドの高級感あふれるカラーを採用しています。PCの外観にこだわりたい人におすすめです。
HP ENVY 13-ah0000の注目ポイント
上品なゴールドのデザイン
本体カラーは華やかでありながらも上品なたたずまいのシルクゴールド。ボディには質感と剛性に優れるアルミ素材が使われています。存在感は抜群!
パソコンの立ち上がりが速い
ウィンドウズの起動時間は平均10.58秒と非常に高速です。古いノートPCのように長時間待たされることがなく、使いたいときにスグに使い始められます。
HP ENVY 13-ah0000の評価
総合評価: 3.8/5.0
(評者:こまめブログ)
デザイン | 質感が高く薄型で洗練されたデザイン。欲を言えばゴールド以外のカラバリが欲しい |
---|---|
性能 | 第8世代のCore i3/i5に対応。ストレージはPCIe 3.0 x4のSSDで爆速 |
使いやすさ | 端子類が少なく、USB端子が少し使いづらい。キーボードも一部が変則的 |
軽さ | 13.3インチとしては標準的。多少のズッシリ感はあるが、頑丈なアルミが使われているのでやむなし |
画面 | フルHDのIPSパネル採用で映像は色鮮やか。ただしグレアタイプなので映り込みがある |
こんな人にオススメ
- 👍 デザインのいいノートPCを使いたい
- 👍 起動の速さにこだわりたい
- 👍 周辺機器はワイヤレス中心
今回はメーカーからお借りしたHP ENVY 13-ah0000の実機を使って、本体デザインや使い心地、ベンチマーク結果などをレビューします。
この記事の目次
HP ENVY 13-ah0000
税込10万円台~
HP ENVY 13-ah0000のスペック
OS | Windows 10 Home |
---|---|
CPU | Core i3-8130U Core i5-8250U |
メモリー | 4GB 8GB ※オンボードのため増設非対応 |
ストレージ | 256GB SSD (PCIe) |
グラフィックス | Intel UHD Graphics 620 |
ディスプレイ | 13.3インチ、 1920×1080ドット、 IPS、光沢、タッチ対応 |
光学ドライブ | なし |
通信機能 | IEEE802.11a/b/g/n/ac、 Bluetooth 4.2 |
インターフェース | USB3.1 Gen1 (フルサイズ) ×2、 USB3.1 Gen1 (Type-C) ×1、 microSDカードスロット、 ヘッドホン出力 |
セキュリティー | TPM2.0、 指紋センサー、 マカフィーリブセーフ (30日版) |
カメラ | 92万画素 |
サイズ | 幅306×奥行き212×高さ15~16.5mm |
重量 | 約1.27kg |
バッテリー駆動時間 | 約14時間 |
サポート | メーカー保証1年間 |
※2019年1月31日時点。構成は変更される場合があります
HP ENVY 13-ah0000のラインナップ
HP ENVY 13には、CPUやメモリー容量などが異なる2種類のモデルが用意されています。標準ではオフィスが付属していないため、必要な場合は購入時の注文画面で追加してください。
ラインナップ
ベーシックモデル | |
---|---|
税込10万円台 | |
スタンダードモデル | |
税込11万円台 |
本体の大きさやデザイン
HP ENVY 13の本体カラーはシルクゴールド。ゴールドと言ってもギラギラした派手さはなく、エレガントなたたずまいです。天板部分はエッジの立ったシャープなデザインで、スタイリッシュな印象を受けます。ボディにはアルミ素材が使われており、質感(手触りや見た目のよさ)や堅牢性(壊れにくさ)に優れている点もポイント。全体的にデザインはとても優れているのですが、「ゴールドはちょっと使いづらい」という人のためにほかのカラーがあってもよかったと思います。
本体サイズはA4用紙よりもわずかに大きい程度。13.3インチタイプのモバイルノートPCとしてはコンパクトです。厚みもなくとてもスリムに感じました。
画面の色と見やすさ
液晶ディスプレイの大きさは13.3インチで、解像度は1920×1080ドットのフルHD。モバイル向けとしては標準的なスペックです。発色と視野角に優れるIPSパネルが使われており、写真や動画は自然な色合いで映し出されました。特にコントラスト(色のメリハリ)が高く、非常に鮮やかです。
液晶ディスプレイの表面は、光沢ありのグレア仕上げです。光沢なしのノングレアに比べて色が鮮やかなのですが、光や背景が画面に映り込みます。画面の角度を変えれば映り込みは目立たなくなりますが、気になる場合は反射防止タイプの液晶保護フィルムを利用するといいでしょう。購入時のオプションとして用意されていますが、別途自分で購入したものでも使えます。
関連記事
キーボードの使いやすさ
HP ENVY 13では、液晶ディスプレイを開くとキーボードが斜めに傾くリフトアップキーボードを採用しています。キーボード全体を見渡しやすくなるほか、手首を自然な角度にキープしたまま作業できるのがメリットです。
キーボードはテンキーなしの日本語配列で、キーピッチは横19×縦18.7mm。若干横長ですが、実際に使ったところ違和感はありませんでした。キーの配列(並び方)も標準的ですが、右端に特殊キーが縦に並んでいる点が特徴的。使い始めのうちは、Enterキーを押し間違えてしまうことがあるかもしれません。
キーストロークは1.3mmで、ノートPCの標準(1.5mm)よりも浅めです。ただ最近はノートPCがどんどん薄型化されるに従ってキーストロークも浅くなっていますので、これが時代の流れなのかもしれません。
そんな最近の事情も踏まえると、タイプ感は個人的にはまずまずといったところです。押した瞬間に固めのクリック感がありますが押し込む力は弱く、軽いタッチでも入力できます。ストロークが浅いので底打ち感はややありますが、気になるほどではありませんでした。
ちょっと気になるのはバックライトを点灯すると、かえってキートップの文字が見えづらくなる点です。真っ暗な場所ではバックライトの効果はあるのですが、やや明るい程度だとキーの色とバックライトの光が同化してしまいます。明るい場所ではバックライトをオフにして使ったほうがいいでしょう。
タイプ音は比較的静かで、軽いタッチなら「タクタク」という感じ。強く叩いても「トストス」と控えめです。ただし耳をすませてタイプ音をよく聞くと、わずかに低音が響いていることがわかります。これはキーボードが持ち上がったことで底面と接地面とのあいだにすき間が生じ、ここでタイプ音が反響しているためでしょう。とは言え、普通に使っているぶんにはほとんど気にならないと思います。
端子類の種類と使いやすさ
インターフェース(端子類)は多くありません。USB端子は合計3ポート(うち1ポートはType-C)と十分ですが、映像出力端子としてよく使われていないHDMIがないのはちょっと残念です。とは言えUSB Type-CでDisplayPort出力できますし、本体がこれだけ薄ければかさばる端子が省略されるのも仕方がないでしょう。
左側面のインターフェース
- ① ヘッドホン出力
- ② USB3.1
- ③ USB3.1 Type-C
- ④ microSDカードスロット
右側面のインターフェース
- ① 指紋センサー
- ② USB3.1
- ③ 電源コネクター
個人的に気になったのは、USB端子が少し扱いづらい点です。端子の下部にカバーが付いているため、USB端子を挿す際にななめ上から傾けた状態で差し込む必要があります。また端子の抜き差しが非常に固く、本体を押さえながら操作する必要がありました。
セキュリティー機能としては指紋センサーに対応しています。あらかじめ指紋を登録しておけば、パスワードやPINを入力することなくWindows 10にサインインできるので便利です。
ベンチマーク結果
ここからは、HP ENVY 13-ah0000の性能について解説します。テスト機の主なスペックは以下のとおり。ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります。あらかじめご了承ください。
試用機のスペック
OS | Windows 10 Home |
---|---|
CPU | Core i3-8130U |
メモリー | 4GB |
ストレージ | 256GB SSD |
グラフィックス | Intel UHD Graphics 620(CPU内蔵) |
ストレージ性能
HP ENVY 13では全モデル共通で256GB SSDが使われています。転送モードは爆速なPCIe 3.0 x4(NVMe)で、アクセス速度はシーケンシャルリードで3000MB/秒を超えました。SATA接続のSSDに比べて5.5~6倍、HDDとは20倍以上のスピードで、そのぶんファイルのやり取りが超高速に行なわれます。
ウィンドウズの起動時間も高速で、計測結果は平均10.58秒という結果です。「あれ、もう起動したの?」とビックリするほど速い! ちなみに日本HPのハイエンド向けモデルはとても起動が速いので、待ち時間を減らしたい人におすすめです。
起動時間の計測結果(手動による計測)
1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 |
---|---|---|---|---|---|
10.6秒 | 10.3秒 | 10.4秒 | 11.3秒 | 10.3秒 | 10.58秒 |
CPU性能
パソコンに詳しい人ならCore i3はCore i5やCore i7よりもランクが下、と考えていることでしょう。確かに試用機で使われていたCore i3-8130Uは、同時期にリリースされたCore i5やCore i7よりもパフォーマンスは劣ります。しかしその前の世代(2017年ごろ)のCore i7-7500Uとベンチマーク結果を比べたところ、遜色ない性能であることがわかりました。2017年ごろのハイスペックノートPCとほぼ同じと考えれば、Core i3-8130Uが意外に高性能であることがおわかりいただけるでしょう。
CPUベンチマーク結果
CPU | PassMark PerformanceTestのCPU Markスコア |
---|---|
Core i7-8550U |
|
Core i5-8250U |
|
Core i7-7500U |
|
HP ENVY 13-ah0000(Core i3-8130U) |
|
Core i5-7200U |
|
Core i3-7100U |
|
※そのほかのベンチマーク結果は当サイト計測の平均値
とは言え現在ではデータやソフトがいくらか重くなっている(規模が大きくなっている)ため、Core i3-8130は動画編集などの高度な処理には不向きです。軽めの作業であればなんとかこなせますが、重い処理にはより高性能なCore i5-8250Uを搭載したスタンダードモデルをおすすめします。
グラフィックス性能について
CPU性能はそこそこ高いものの、グラフィックス性能は控えめです。処理の軽いゲームなら画質や解像度を落とすことでなんとかプレーできますが、高いグラフィックス性能を必要とする中量級以上のタイトルはムリと考えたほうがいいでしょう。ゲームを息抜き程度に楽しめるくらいの性能です。
GPUの性能比較
GPU | 3DMark Fire Strikeのスコア |
---|---|
UHD 620 (Core i5) |
|
HP ENVY 13-ah0000 (UHD 620) |
|
※そのほかのGPUのベンチマーク結果は当サイト計測の平均値
ゲーム系ベンチマーク結果
FF14:紅蓮のリベレーター(DX11) ※中量級
|
||
---|---|---|
1980×1080 | 最高品質 | 899(動作困難) ※5.247 FPS |
高品質(ノートPC) | 1341(設定変更が必要) ※8.360 FPS | |
標準品質(ノートPC) | 1548(設定変更を推奨) ※10.023 FPS | |
ドラゴンクエストX(DX9) ※軽量級
|
||
1980×1080 | 最高品質 | 3881(普通) |
標準品質 | 5175(快適) | |
低品質 | 6117(快適) |
※FF14は平均60FPS以上が理想
バッテリー性能
バッテリー駆動時間は、公称値で14時間とされています。当サイトのテスト方法で計測したところ、最長で10時間という結果でした。テスト条件が異なるので公称値との違いが出るのは仕方がないのですが、バッテリー消費を減らすための特別な設定が行なわれていないぶん、こちらのほうが現実的な結果ではないかなと思っています(メーカーによっては駆動時間の計測時に出荷時とは大きくことなる状態になっている場合があります)。
ただBBenchのテストはバッテリー消費が小さく、実駆動時間はさらに短くなるかもしれません。PCMark 8のテストだと6時間50分という結果でしたがこちらは逆にバッテリー消費がかなり大きいため、もう少し長くなる可能性があります。ふたつの結果のあいだを取って、8時間半程度と考えたほうがいいでしょう。特別長いわけではありませんが、十分な結果です。
バッテリー駆動時間のテスト結果
公称値 | 約14時間 |
---|---|
BBenchによる計測 | 10時間 |
PCMark 8による計測 | 6時間50分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
買うならCore i5搭載モデルがおすすめ
ということで、今回はHP ENVY 13-ah0000のレビューをお届けしました。
試用機を実際に使ってみて驚いたのは、Core i3+4GBメモリーの構成でも十分快適に使える点です。ウィンドウズそのものは処理が軽く、とてもメモリー容量が4GBとは思えないほど。ブラウザーでタブを20枚くらい開いても、重くなることはありませんでした(メモリー使用率は90%を超えましたが)。さすがに動画編集やプログラミングなどの高度な作業には厳しいものの、普段使いには十分なパフォーマンスです。
そんなわけで「Core i3搭載のベーシックモデルがおすすめ!」と言いたいところなのですが、Core i5+8GBメモリーのスタンダードモデルがプラス1万円程度なのでこちらのほうがお得です。Core i3+4GBメモリーでも十分でしたので、より快適に使えるでしょう。
ただこの構成だと他社製品では税込み7~8万円で買えるものがあるので、スペックだけで考えるとコスパがいいわけではありません。ボディの品質の高さや薄さ、タッチ対応である点にビビッときたら購入するのはアリだと思います。
特別クーポンで値引き!
購入金額が11万円を超えると、5~7%オフのクーポンを利用できます。オフィスやオプションを追加購入する際にご利用ください。
11万円以上で5%オフクーポン
13万2000円以上で7%オフクーポン