ポイント
- 超高品質なデザイン
- 高精細で美しい映像
- 高いパフォーマンス
Surface Laptop 3 13.5インチモデルのスペック
画面サイズ | 13.5インチ |
---|---|
解像度 | 2256×1504 |
CPU | ・Core i5-1035G7 ・Core i7-1065G7 |
メモリー | 8 / 16GB |
ストレージ | ・128GB SSD ・256GB SSD ・512GB SSD ・1TB SSD |
グラフィックス | Iris Plus |
LTE | 非対応 |
幅×奥行き | 308×223mm |
厚さ | 14.5mm |
重量 | 約1.265kg (Alcantara) 約1.288kg (メタル) |
バッテリー | 11.5時間 |
※2019年11月28日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | ・サンドストーン ・マットブラック ・プラチナ ・コバルトブルー |
---|---|
画面の表面 | 光沢 |
パネルの種類 | PixelSense |
タッチ / ペン | 対応 |
光学ドライブ | ー |
テンキー | ー |
有線LAN | ー |
無線LAN | Wi-Fi 6 (11a/b/g/n/ac/ax) |
Bluetooth | 5.0 |
USB3.1 | ー |
USB3.0 | 1 |
USB2.0 | ー |
USB Type-C | 1 |
Thunderbolt 3 | ー |
メモリーカード | ー |
HDMI | ー |
VGA (D-sub15) | ー |
DisplayPort | ー |
Webカメラ | 720p HD (92万画素) |
顔認証カメラ | 対応 |
指紋センサー | ー |
オフィス | Office Home & Business 2019 標準付属 |
この記事ではメーカーからお借りしたSurface Laptop 3について、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次
- ▶デザインと使いやすさ
- ▶ベンチマーク結果
- ▶価格について
- ▶まとめ
Surface Laptop 3 13.5インチモデル
税込13万9480円~
※2019年11月28日時点
デザインと使いやすさ
選べる4色のカラー
Surface Laptop 3の本体カラーはサンドストーンとブラック、プラチナ、コバルトブルーの4色です。このうちサンドストーンとブラックはパームレスト (キーボード面)がアルミ製で、コバルトブルーは高級ファブリック素材のAlcantara (アルカンターラ)製。プラチナにはアルミとAlcantaraの2種類が用意されています。
本体の外観
Surface Laptop 3のデザインはとても洗練されています。アルミ製のボディは質感が高く、その上とても頑丈。エッジの立った作りで、手で持つとシャープな印象を受けました。またパームレストはMacBookのようです。
本体サイズと重さ
大きさは幅308×奥行き223mmで、A4サイズ (幅297×奥行き210mm)よりひと回り大きい程度。最近のモバイルノートPCとしてはそれほど小さいわけではありませんが、液晶ディスプレイがやや大きめの13.5インチであることを考えれば納得できます。
画面サイズ
画面サイズはモバイルノートPCとしてはやや大きめの13.5インチ (標準は13.3インチ)です。解像度は2256×1504ドットで、ピクセル比では一般的なフルHDの約1.64倍。そのぶん映像がきめ細かく、文字はドット感なくなめらかに描かれます。デスクトップの文字は1.5~2.3mm程度で若干小さめですが、問題なく作業できました。
映像品質
液晶ディスプレイの映像はとても明るく、しかも色鮮やかです。写真や動画を楽しむのに向いています。ほかのSurfaceシリーズと同様に「エンハンス」(Display P3相当)と「sRGB」のふたつのカラープロファイルが用意されており、色合いを手軽に変えることが可能。普段はエンハンスで、写真やイラストなどを加工する際はsRGBを選択するといいでしょう。
色域測定結果
エンハンス | sRGB | |
---|---|---|
sRGBカバー率 | 97.7% | 97.8% |
sRGB比 | 98.2% | 98.3% |
Adobe RGBカバー率 | 72.4% | 72.5% |
Adobe RGB比 | 72.8% | 72.9% |
キーボード
キーボードはテンキーなしの日本語配列です。キーピッチは実測で19mmと標準的なサイズ。「¥」キーがわずかに小さいものの、違和感なく利用できました。タッチパッドは大きく、ダイナミックなジェスチャーも窮屈さを感じることなく普通に行なえます。カーソルの動きもなめらかです。
キーのタイプ感とタイプ音
キーストローク (キーを押し込む深さ)は実測で平均1.39mmで、標準的な1.5mmよりもわずかに浅めです。しかし底打ち感は少なく、押した瞬間に固めのクリック感があるので手応えはしっかりと感じられました。タイプ音は軽めのタッチであればそこそこ静か。強めに叩くとタンタンと響きます。一般的なノートPCよりも、キーボードの静音性は若干高めといったところ。
ペン入力
別売りのペンを使うことで、手書き入力が可能です。純正のSurfaceペンなら、1024段階の筆圧感知に対応しています (傾き検知は非対応)。遅延はごくわずかで気になるほどではなく、ツルツルとしながらもやや抵抗のある描き心地です。ただしペン入力時は画面のグラつきを抑えるために、ディスプレイを手で持って描く必要があります。
インターフェース
周辺機器接続用のインターフェース (端子類)は多くありません。フルサイズのUSB端子は1ポートのみで、メモリーカードスロットには非対応です。周辺機器を利用する際は別途USBドックやアダプター、もしくは別売りのSurfaceドックを利用するといいでしょう。
USB Type-Cの機能
USB PD 18W充電 | ◯ |
---|---|
USB PD 30W充電 | ◯ |
USB PD 45W充電 | ◯ |
USB PD 65W充電 | ◯ |
映像出力 | ◯ |
USB Type-C端子は映像出力 (DP)が可能です。USB PD対応の充電器やバッテリーからも充電ができることを確認しましたが、公式にはType-C端子からの充電には対応していません。充電する場合は、自己責任の上でお願いします。
スピーカーの品質
スピーカーはキーボードの下に隠れるように配置されています。サウンドはビックリするほど高音質で、音楽視聴にもピッタリ。音はクリアーで解像感が高く、サラウンド感も上々です。低音域はそれほど強調されていないのですが、これは動画やビデオチャットなどで人の声がハッキリと聞こえるようにするためかもしれません。
ベンチマーク結果
試用機のスペック
OS | Windows 10 Home |
---|---|
CPU | Core i7-1065G7 |
メモリー | 16GB |
ストレージ | 256GB SSD |
グラフィックス | Iris Plus (CPU内蔵) |
CPU性能
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Surface Laptop 3 (Core i7-1065G7) |
12694
|
Core i7-1065G7 |
12518
|
Core i5-1035G4 |
11379
|
Core i7-8565U |
9814
|
Core i5-10210U |
9905
|
Core i5-1035G1 |
9164
|
Core i5-8265U |
8778
|
Core i3-8145U |
5549
|
Core i3-10110U |
5534
|
Celeron 4205U |
2026
|
Celeron N4000 |
1553
|
※スコアは当サイト計測値の平均
総合的なCPU性能を計測するベンチマークテストでは、非常に優れた結果となりました。個体差の可能性もありますが、現時点でのスタンダードノートPC / モバイルノートPCとしてはかなり優秀です。下位モデルで使われているCore i5-1035G7でも十分高性能と言えます。
また動画編集や写真加工などに影響するマルチコア性能でも、優れた結果が出ています。ゲーミングノートPC / クリエイター向けノートPCで使われているCore i7-9750Hには及ばないものの、クリエイティブな作業でも高いパフォーマンスを期待していいでしょう。
CPUの性能比較 (マルチコア性能)
CPU | CINEBENCH R20 CPUスコア |
---|---|
Surface Laptop 3 (Core i7-1065G7) |
1826
|
Core i5-1035G4 |
1649
|
Core i7-1065G7 |
1630
|
Core i7-8565U |
1383
|
Core i5-1035G1 |
1370
|
Core i5-10210U |
1338
|
Core i5-8250U |
1272
|
Core i5-8265U |
1217
|
Core i3-10110U |
950
|
Core i3-8145U |
769
|
Celeron N4000 |
301
|
Celeron 4205U |
293
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均 ※2は一般用途向けノートPC用
3Dグラフィックス性能
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
8770
|
GTX 1050 |
6008
|
MX250 |
3711
|
MX150 |
3386
|
Surface Laptop 3 (Core i7, Iris Plus) |
3084
|
Iris Plus (Core i7) |
2981
|
Iris Plus (Core i5) |
2136
|
UHD (Ice Lake Core I5) |
1396
|
UHD 620 (Core i7) |
1265
|
UHD (Comet Lake Core I5) |
1251
|
UHD 620 (Core i5) |
1186
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均 ※2は一般用途向けノートPC用
ゲームの快適さやクリエイター向けソフトの操作感に影響するグラフィックス性能については、CPU内蔵タイプとしては非常に優れています。ベンチマークスコアは外付けGPUのGeForce MX150に迫るほど。本体がスリムかつコンパクトであることを考えれば、この結果は驚異的です。
ゲーム系ベンチマーク結果
ゲームについてはドラクエ10など軽いゲームであれば、快適に楽しめます。やや処理が重いFF14ベンチでは快適という評価ですが、シーンによっては動きがカクカクするはずです。ゲーミング性能については、前モデルのSurface Laptop 2から大きく向上しています。
※テストはフルHDで実施
FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (中量級 / DX11)
画質 | スコア / 評価 / 平均FPS |
最高品質 | 2701 / やや快適 / 17.8 FPS |
高品質 | 3866 / 快適 / 26.1 FPS |
標準品質 | 5249 / とても快適 / 35.7 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽量級 / DX9)
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 10617 / すごく快適 |
標準品質 | 12415 / すごく快適 |
低品質 | 14079 / すごく快適 |
ストレージ性能
ストレージにはPCIe 3.0 x4タイプの超高速SSDが使われていました。Surface Laptop 2はPCIe 3.0 x2だったので、アクセス速度についても向上しています。ファイルのやり取りやソフトの起動も高速でストレスを感じません。ただしSSDは容量によって速度が変わるため、違うモデルでは異なる結果となる可能性があります。
起動時間
ウィンドウズの起動時間は平均10.78秒でした。SSD搭載機種は17秒程度、HDD搭載機種は40秒以上が平均 (当サイト調べ)であることを考えれば、立ち上がりは十分高速です。なおスリープ時のネット接続&高速復帰のモダンスタンバイ (コネクテッドスタンバイ)にも対応しています。
起動時間の計測結果(手動計測)
1回目 | 11.5秒 |
---|---|
2回目 | 10.4秒 |
3回目 | 10.7秒 |
4回目 | 10.5秒 |
5回目 | 10.8秒 |
平均 | 10.78秒 |
バッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間は公称値で11.5時間とされていますが、実際の利用では駆動時間が短くなることがあります。そこで実際の利用に近い状況でのテストを行ないました。
電源モードを最大パフォーマンスにした状態でビデオチャットやWeb閲覧、文書作成などを行なうテストでは11時間22分という結果です。バッテリー消費を少し抑えて動画を視聴した場合は14時間。バッテリー性能についてもとても優れています。
バッテリー駆動時間の計測結果
テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
---|---|---|
※公称値 | 小 | 11.5時間 |
Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 11時間22分 |
Video (動画視聴) | 中 | 14時間 |
Idle (待機) | 小 | 18時間9分 |
フル充電までにかかった時間 | - | 2時間 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
クリエイティブ性能について
続いて、Surface Laptop 3における動画編集や画像加工の快適さについての検証結果を紹介します。なおCPU / GPUの違いが作業にどの程度影響を及ぼすのかについて検証するために、ほかの2機種の結果もまとめました。それぞれのスペックは以下のとおりです。
試用機のスペック
Surface Laptop 3 | ZenBook 15 UX534FT | m-Book W890 |
---|---|---|
Core i7-1065G7 | Core i7-8565U | Core i7-9750 |
16GB | ||
256GB SSD | 512GB SSD | 256GB SSD + 1TBHDD |
Iris Plus | GTX 1650 | GTX 1650 |
https://komameblog.jp/review/zenbook15/
https://komameblog.jp/review/mbook-w890/
Photoshopベンチ
Photoshopでの画像加工処理や画像結合などの快適さを計測する「Puget Systems Photoshop Benchmark」では、GTX1650を搭載したクリエイター向けPCよりも優れた結果となりました。Surface Laptop 3のCore i7モデルは、Photoshopを十分快適に使えるパフォーマンスだと言っていいでしょう。ただしより高度なフィルター処理を行なう場合は、外付けGPU搭載機種のほうが有利かもしれません。
Photoshopベンチの結果
Surface Laptop 3 | ZenBook 15 | m-Book W890 | |
---|---|---|---|
Overall Basic Score | 686.4 | 643.8 | 697.2 |
General Score | 61.3 | 56.3 | 61.2 |
Filter Score | 68.7 | 65.7 | 72.7 |
GPU Score | 63.8 | 55.2 | 60.7 |
Photomerge Score | 83.2 | 77.9 | 80.8 |
PCMark 10 Digital Contents Creation
コンテンツ制作時の快適さを計測するPCMark 10のDigital Contents Creationの結果は以下の表のとおりです。3D制作 (Rendering and Visualization)では若干振るわなかったものの、写真加工 (Photo Editing)や動画編集 (Video Editing)ではかなり健闘しています。
PCMark 10 Digital Contents Creationの結果
Surface Laptop 3 | ZenBook 15 | m-Book W890 | |
---|---|---|---|
Digital Contents Creation | 3892 | 4853 | 5558 |
Photo Editing Score | 5686 | 5755 | 7247 |
Rendering and Visualization Score | 2644 | 4906 | 7031 |
Video Editing Score | 3923 | 4050 | 3370 |
Lightroom ClassicによるRAW現像
Lightroom Classicを使ってRAW画像からJPEG画像への変換 (現像)を行なったところ、Surface Laptop 3ではCore i7-9750H搭載機種と同等の結果となりました。従来のCore i7-8565Uよりも高速です。なおGPU性能はRAW現像の処理にかかる時間に影響しませんでした。
Lightroom ClassicによるRAW現像の結果
Surface Laptop 3 | ZenBook 15 | m-Book W890 |
---|---|---|
1分14秒 | 1分35秒 | 1分14秒 |
Premiereによる動画エンコード
Premiere Proを使って4K動画ファイルをフルHDのMP4ファイルに変換したところ、CPUのみを利用するソフトウェア処理では従来のCore i7-8565Uよりも優れた結果が出ています。ただしCUDAを搭載したGTXシリーズ搭載機種のほうが処理時間が高速です。
Premiere Proによる動画変換の結果
Surface Laptop 3 | ZenBook 15 | m-Book W890 | |
---|---|---|---|
ソフトウェア処理 | 6分32秒 | 7分39秒 | 5分01秒 |
CUDA | - | 2分40秒 | 3分31秒 |
価格について
Surface Laptop 3には、パーツ構成の異なる5種類のモデルが用意されています。本体カラーによって選択できるパーツ構成が異なる点に注意してください。
※Surfaceペンなどは別売りです。
ラインナップ
CPU | メモリー | ストレージ | 税込価格 |
---|---|---|---|
Core i5-1035G4 | 8GB | 128GB SSD ※2 | 13万9480円 |
Core i5-1035G4 | 8GB | 256GB SSD | 16万1480円 |
Core i7-1065G7 | 16GB | 256GB SSD | 20万9880円 |
Core i7-1065G7 | 16GB | 512GB SSD | 25万8280円 |
Core i7-1065G7 | 16GB | 1TB SSD ※3 | 30万8800円 |
※2019年12月5日時点 ※2はプラチナのみ、※3はブラックのみ
2万5000円~3万円程度のOffice Home & Business 2019が標準付属することを考えると、Core i5モデルについては比較的コスパは高めです。しかしCore i7の大容量SSD搭載モデルについては割高感があります。
第10世代CPUでパフォーマンスが大きく向上!
Surface Laptop 3の外観は、初代Surface Laptopからほぼ変わっていません。0.1ミリ単位で小さくなって5~13g重くなりましたがほとんど誤差レベルです。
しかしパフォーマンスについては第10世代 (Ice Lake)のCPUを採用することで、初代 / 2代目に比べて大きく向上しました。特にクリエイティブ性能の向上には、眼を見張るものがあります。
Surface Laptop 3をビジネスや日常的な作業に利用するなら、Core i5モデルがおすすめです。クリエイティブな作業に使うのであれば、Core i7モデルを選ぶといいでしょう。デザインとパフォーマンスにこだわりたい人におすすめします。
Surface Laptop 3 13.5インチモデル
税込13万9480円~
※2019年11月28日時点
*
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