

ポイント
- パーツ構成をカスタマイズ可能
 - 高性能GPUに対応
 - ツールレスでメンテナンス可能
 
Dell G5 ゲーミング デスクトップ (5090)のスペック
| CPU | ・Core i5-9400 ・Core i7-9700 ・Core i7-9700K  | 
|---|---|
| メモリー | ・8GB ・16GB ・32GB  | 
| SSD | ・なし ・512GB ・1TB  | 
| HDD | ・なし ・2TB  | 
| グラフィックス | ・GTX 1650 ・GTX 1660 Ti ・GTX 2060 ・RTX 2070 SUPER  | 
| チップセット | H370 | 
| 電源 | 460W | 
※2020年3月8日時点。構成は変更される場合があります
| フォームファクター | ※独自仕様 | 
|---|---|
| SATAポート | 3 | 
| M.2スロット | 2 (Wi-Fi用×1 + ストレージ用×1) | 
| 光学ドライブ | - | 
| ドライブベイ | 3.5インチ×1、2.5インチ×2 | 
| 拡張スロット | PCI Express x16×1 PCI Express x4×1 PCI Express x1×1  | 
| 有線LAN | 1000Mbps | 
| 無線LAN | Wi-Fi 6 (11a/b/g/n/ac/ax) | 
| Bluetooth | 5.0 | 
| USB3.1 | 5 (Gen1 前面×1、背面×4) | 
| USB3.0 | - | 
| USB2.0 | 4 (前面×2、背面×2) | 
| USB Type-C | 1 (USB3.1 Gen1 前面) | 
| Thunderbolt 3 | - | 
| メモリーカード | - | 
| HDMI | 1 | 
| VGA (D-sub15) | - | 
| DisplayPort | ・なし (GTX 1650) ・1 (GTX 1660 Ti / RTX 2060) ・2 (RTX 2070 SUPER)  | 
| DVI | 1 | 
| シリアルポート | - | 
| PS/2 | - | 
| サイズ | 幅169mm 奥行き308mm 高さ367mm  | 
| 重量 | 最小 7.6kg | 
| 付属品 | USBマウス / キーボード、電源ケーブルなど | 
| オフィス | なし | 
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、本体の外観や機能、実際の性能についてレビューします。

※2020年3月8日時点
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本体の外観
Dell G5 ゲーミング デスクトップは、デスクトップPCとしては標準的な大きさのミニタワー型に分類されます。本体はやや大きめですがそのぶん内部に余裕があり、冷却性能と拡張性に優れる点が特徴です。
デスクトップの主な分類
| ミドルタワー型 | ミニタワー型 | スリム型 | コンパクト型 | 
![]()  | 
|||
| 機能:◎ 拡張性:◎ 省スペース性:× 冷却性能:◎  | 
機能:◎ 拡張性:○ 省スペース性:△ 冷却性能:○  | 
機能:○ 拡張性:△ 省スペース性:○ 冷却性能:△  | 
機能:△ 拡張性:× 省スペース性:◎ 冷却性能:△  | 

Dell G5 ゲーミング デスクトップの外観

設置イメージ ※ディスプレイは23.8インチ

付属のUSBマウスとUSBキーボード。ゲーミングタイプではなく、一般向けの製品です

前面 (左)と背面 (右)。幅は16.9cm

左側面 (左)と右側面 (右)。奥行きは30.8cmで、高さは36.7cm

購入時のオプションとして、本体内部が見えるクリアサイドパネルが用意されています ※要追加料金

電源を入れると、フロントパネルのLEDが光ります

クリアサイドパネルタイプは本体内部にもLEDが仕込まれていました

LEDの光は広範囲に広がります

天面や底面部には通気口はありません

フロントパネルには各所に通気口が配置されていますが、格子状デザインの影響でほとんど目立ちません。全体的なエアフローは良好
インターフェース類
周辺機器接続用のインターフェース (端子)類は十分な構成です。ただしSDカードスロットや光学ドライブなど、ゲームに必要ないものについては省略されています。

前面のインターフェース
- ① 電源ボタン
 - ② マイク入力 / ヘッドホン出力
 - ③ USB2.0
 - ④ USB3.1
 - ⑤ USB3.1 Gen1 Type-C
 

背面I/Oパネルのインターフェース ※RTX 2070モデル
- ① オーディオ端子
 - ② USB3.1
 - ③ USB2.0
 - ④ 有線LAN
 - ⑤ DisplayPort ※GTX1650はなし
 - ⑥ HDMI
 - ⑥ DVI
 
分解方法とパーツ交換について
Dell G5 ゲーミング デスクトップはドライバーなしでもメモリーやストレージ、グラボなどの交換 / メンテナンスが可能なツールレス仕様です。内部は比較的余裕があり、作業は楽に行なえるでしょう。

左のサイドパネルを外した状態

グラボは金具による固定式

メモリースロットは4基で、最大容量は32GB。SATAポートは3つ

Core i7-9700K搭載の試用機ではやや大型のCPUクーラーが使われていました。ファンは放熱フィンの内部にあります

拡張スロットの構成
- ① M.2スロット
 - ② PCIExpress x1
 - ③ PCIExpress x16
 - ④ PCIExpress x4
 

グラボはケーブルの取り回しを工夫すれば、ギリギリ25cmくらいまでいけるかもしれません

ただしスロットのすぐ横にやや背の高いコンデンサーがあるので、20cm以内のグラボにしておいたほうが無難

フロントパネル側に3.5インチドライブベイ

上部にはスロット式の2.5インチドライブベイがふたつ

電源ユニットは金属パーツで覆われています。熱対策のためでしょうか?

電源ユニットは460Wの80PLUS BRONZE

試用機で使われていたRTX 2070搭載のグラボ。サイズは20cm程度
Dell G5 ゲーミング デスクトップのベンチマーク結果
試用機のスペック
| モデル名 | スプレマシー ※カスタマイズ済 | 
|---|---|
| CPU | Core i7-9700K | 
| メモリー | 16GB | 
| ストレージ | 512GB SSD | 
| グラフィックス | RTX 2070 (8GB) | 
※ベンチマーク結果はパーツ構成やタイミング、個体差などによって大きく変わる場合があります
ストレージ性能

標準のストレージ構成は512GB SSDまたは2TB HDDですが、購入時のカスタマイズオプションでストレージ構成を変更できます。試用機で使われていたのは512GB SSDで、アクセス速度は高速でした。HDDのみの構成よりもSSDのほうがウィンドウズやゲームの起動が速いのでおすすめです。また大作ゲームを複数本インストールするなら、512GB以上の容量を選ぶといいでしょう。

ストレージのアクセス速度
CPU性能
| CPU | CINEBENCH R20 CPUスコア | 
|---|---|
| Core i9-9900K | 
 4278 
 | 
| Dell G5デスクトップ 5090 (Core i7-9700K) | 
 3467 
 | 
| Core i7-9700K | 
 3397 
 | 
| Core i7-9700F | 
 3231 
 | 
| Core i7-9700 | 
 3190 
 | 
| Core i7-8700 | 
 3026 
 | 
| Core i7-9700T | 
 2377 
 | 
| Core i5-9400F | 
 2334 
 | 
| Core i5-9400 | 
 2312 
 | 
| Core i3-9100 | 
 1592 
 | 
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
CPUは第9世代のCore i5-9400またはCore i7-9700 / Core i7-9700Kです。Core i7-9700K搭載の試用機でゲームに強く影響するマルチコア性能を計測したところ、非常に優れた結果がとなりました。上位のCore i9には及ばないものの、動画編集やRAW現像などの重い処理でも活躍するでしょう。中位モデルで使われているCore i7-9700も体感的にはほぼ同程度の性能です。
下位モデルで使われているCore i5-9400は、Core i7-9700に比べて若干性能が劣ります。しかしPC全体で考えると、これでも十分高性能。ゲームでの利用中心であれば、まったく問題ありません。
3Dグラフィックス性能
| GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア | 
|---|---|
| RTX 2080 Ti | 
 34282 
 | 
| RTX 2070 SUPER | 
 25322 
 | 
| RTX 2080 | 
 25205 
 | 
| RTX 2070 | 
 22856 
 | 
| Dell G5デスクトップ 5090 (RTX 2070) | 
 22493 
 | 
| RTX 2060 SUPER | 
 20640 
 | 
| RTX 2060 | 
 17843 
 | 
| GTX 1660 Ti | 
 15697 
 | 
| GTX 1650 | 
 8893 
 | 
| GTX 1050 | 
 6945 
 | 
| UHD 630 | 
 1359 
 | 
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
Dell G5 ゲーミング デスクトップの最上位モデルでは本来、GPUとしてRTX 2070 SUPERが使われています。しかし試用機ではひとつ前の世代のRTX 2070が使われていました。そのぶんベンチマーク結果はやや低めですが、実際にはもう少し優れた結果が出るはずです。
ミドルハイ (中上級向け)のRTX 2070は非常に高性能で、パフォーマンス的には申しぶんありません。ほかのモデルで使われているミドルレンジ (中級向け)のRTX 2060 / GTX 1660 Tiでも、ほとんどのゲームをフルHDで快適に楽しめます。エントリー (入門向け)のGTX 1650は性能が高くはありませんが、CPU内蔵のグラフィックス機能よりははるかに高性能です。
作業の快適さ
| テスト | スコア | 
|---|---|
| Essentials (一般的な利用) | 
 4100 
9868 
 | 
| Productivity (ビジネス利用) | 
 4500 
9596 
 | 
| Digital Contents Creation (コンテンツ制作) | 
 3450 
10220 
 | 
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
PCを使った作業の快適さを計測するPCMark 10のテスト結果は上記のとおり。RTX 2070搭載の試用機では、すべてのテストにおいて目標値を上回りました。特にコンテンツ制作のテスト結果が非常に優秀です。3D制作や動画編集などにも向いています。
そのほかのモデルではスコアがやや落ちると思われますが、それでも一般利用やビジネス利用には問題ないでしょう。ただしエントリー向けのGTX 1650だと、コンテンツ制作のテストで低い結果が出る可能性があります。
Dell G5 ゲーミング デスクトップのゲーム性能について

RTX 2070搭載の試用機でベンチマークテストや実際のゲームでのFPS (画面の動きの速さを表わす目安)を計測したところ、処理がかなり重いゲームでもフルHDの最高画質で快適と判断できる結果でした。やや重い程度の中量級タイトルなら、WQHD (2560×1440ドット)でも快適に楽しめるでしょう。
FPS / TPSについては最高画質で144Hzのなめらかな動きを堪能できますが、240Hzとなると画質をグッと落とす必要があるかもしれません。全体的にゲーミングPCとしては優秀な結果です。
RTX 2070の目安
- ・中量級タイトルをWQHDでプレー
 - ・FPS / TPSを最高画質で144Hz
 - ・重量級タイトルを最高画質でプレー
 
なおそのほかのGPUについては、他機種のベンチマーク結果を参考にしてください。
関連記事
Core i5 + GTX 1650 (IdeaCentre 720)
Core i7 + GTX 1660 Ti (XPSタワー 8930)
Core i7 + RTX 2060 (XPSタワー 8930)
※テストはすべてフルHDで実施
FF15ベンチ (重量級 / DX11)

| 画質 | スコア / 評価 | 
| 高品質 | 8305 / 快適 | 
| 標準品質 | 11593 / とても快適 | 
| 軽量品質 | 14725 / 非常に快適 | 
※スコアが6000以上で「快適」
FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (中量級 / DX11)

| 画質 | スコア / 評価 / 平均FPS | 
| 最高品質 | 16789 /非常に快適 / 124.5 FPS | 
| 高品質 | 17138 / 非常に快適 / 132.1 FPS | 
| 標準品質 | 20890 / 非常に快適 / 185.2 FPS | 
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
モンスターハンターワールド:アイスボーン (中重量級 / DX11)

| 画質 | 平均FPS / 最低FPS | 
| 最高 | 79.6 FPS / 69 FPS | 
| 高 | 104.6 FPS / 92 FPS | 
| 中 | 111 FPS / 99 FPS | 
| 低 | 118.7 FPS / 110 FPS | 
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽量級 / DX9)

| 画質 | スコア / 評価 | 
| 最高品質 | 22101 / すごく快適 | 
| 標準品質 | 22272 / すごく快適 | 
| 低品質 | 23111 / すごく快適 | 
PSO2ベンチ (軽量級 / DX9)

| 簡易描画設定 | スコア | 
| 6 (最高) | 66,783 | 
| 3 | 108,945 | 
| 1 (最低) | 203,101 | 
※スコア5,000以上が快適に遊べる目安
リーグ・オブ・レジェンド (LoL) (超軽量級 / DX9)

| モード | 平均FPS / 最低FPS | 
| サモナーズリフト (最高画質) | 266.5 FPS / 167 FPS | 
| TFT (最高画質) | 220.3 FPS / 175 FPS | 
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
フォートナイト (中量級 / DX11)

| 画質 | 平均FPS / 最低FPS | 
| エピック | 145.1 FPS / 127 FPS | 
| 高 | 182.6 FPS / 161 FPS | 
| 中 | 242.5 FPS / 217 FPS | 
| 低 | 317.1 FPS / 264 FPS | 
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
PUBG (中量級 / DX11)

| 画質 | 平均FPS / 最低FPS | 
| ウルトラ | 139.6 FPS / 108 FPS | 
| 高 | 158.4 FPS / 128 FPS | 
| 中 | 170.4 FPS / 134 FPS | 
| 低 | 167 FPS / 129 FPS | 
| 非常に低い | 170.8 FPS / 135 FPS | 
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
オーバーウォッチ (軽量級 / DX10)

| 画質 | 平均FPS / 最低FPS | 
| エピック | 215.8 FPS / 189 FPS | 
| ウルトラ | 293.3 FPS / 265 FPS | 
| 高 | 299.7 FPS / 297 FPS | 
| NORMAL | 299.8 FPS / 298 FPS | 
| 低 | 299.9 FPS / 298 FPS | 
※レンダースケール100%、平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
エーペックスレジェンズ (中量級 / DX11)

| 画質 | 平均FPS / 最低FPS | 
| 最低設定 | 142.5 FPS / 127 FPS | 
| 最高設定 | 143.8 FPS / 143 FPS | 
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安。FPS上限はデフォルトのまま
アサシンクリード オデッセイ (超重量級 / DX11)

| 画質 | 平均FPS / 最低FPS | 
| 最高 | 64 FPS / 2 FPS | 
| 中 | 104 FPS / 42 FPS | 
| 低 | 113 FPS / 61 FPS | 
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ファークライ ニュードーン (中重量級 / DX11)

| 画質 | 平均FPS / 最低FPS | 
| ウルトラ | 101 FPS / 76 FPS | 
| 中 | 114 FPS / 91 FPS | 
| 低 | 122 FPS / 94 FPS | 
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
シャドウ オブ ザ トゥームレイダー (重量級 / DX12)

| 画質 | 平均FPS | 
| 最高 | 107 FPS | 
| 中 | 117 FPS | 
| 最低 | 137 FPS | 
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
価格について
Dell G5 ゲーミング デスクトップにはパーツ構成の異なる5種類のモデルが用意されています。それぞれのスペックと価格は以下の表のとおり。タイミングによっては納期の早い”即納モデル”や期間限定の特別モデルが販売されていることもあります。
主なラインナップ
| フルカスタマイズ | |
|---|---|
| 7万円台後半 | |
| スタンダード | |
| 9万円台半ば | |
| プレミアム | |
| 10万円台後半 | |
| プラチナ | |
| 13万円台 | |
| スプレマシー | |
| 15万円台 | |
※価格は税込、2020年3月8日時点
価格は安いのですが、これはメモリー容量が8GBでストレージが2TB HDDであるためです。快適に利用したいなら、メモリーとストレージのアップグレードおすすめします。
16GBメモリーと512GB SSDに変更すると上記価格にプラス1万5000円程度上乗せされるので、そのあたりの金額で考えたほうがいいでしょう。
カスタマイズ可能な低価格モデル

よかった点
メンテナンス性が高く、ドライバーなしでもメモリーやグラボ、HDDを交換できるのは魅力です。長年使ってパワー不足を感じたら、パーツを交換してパワーアップするのもいいでしょう。
価格が安い点も大きなメリット。安いモデルはカスタマイズ非対応であることが多いのですが、Dell G5 ゲーミング デスクトップはメモリー容量やストレージ構成を変更可能です。パーツをアップグレードしても、国内BTOパソコンよりも1~2万円安く購入できます。
気になる点
パーツカスタマイズ対応とは言え、標準構成で8GBメモリー + 2TB HDDなのは購入時にミスをする可能性があると思います。またフロントパネルの非対称デザインは斬新なのですが、溝にホコリがたまるかもしれません。

※2020年3月8日時点
*
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