ポイント
- 税込6万円台のCore i5でも高性能
- 光学ドライブやVGAに対応
- パーツ交換 / メンテが簡単
Inspiron 3881のスペック
CPU | ・Core i3-10100 ・Core i5-10400 |
---|---|
メモリー | 8GB |
ストレージ | ・1TB HDD ・256GB SSD + 1TB HDD |
グラフィックス | UHD (CPU内蔵) |
チップセット | H470 |
電源 | 360W (80PLUS BRONZE) |
※2020年7月1日時点。構成は変更される場合があります
フォームファクター | ※独自仕様 |
---|---|
SATAポート | 3 |
M.2スロット | 2 (Wi-Fi×1、ストレージ×1) |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチ |
ドライブベイ | 3.5インチ×1 |
拡張スロット | PCI Express x16×1 PCI Express x1×1 |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | 11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 5.0 |
USB3.2 | 3 (Gen1、前面×1 + 背面×2) |
USB3.0 | - |
USB2.0 | 4 (前面×2 + 背面×2) |
USB Type-C | 1 (USB3.2 Gen2) |
Thunderbolt 3 | - |
メモリーカード | SD |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | 1 |
DisplayPort | 1 |
DVI | - |
シリアルポート | - |
PS/2 | - |
サイズ | 幅154mm 奥行き293mm 高さ324.3mm |
重量 | 5.24~6.4kg |
付属品 | USBマウス、USBキーボード、電源ケーブルなど |
オフィス | なし ※付属モデルあり |
この記事では筆者が購入した実機を使って、本体の外観や機能、実際の性能についてレビューします。
この記事の目次
- ▶ スペック
- ▶ 本体の外観
- ▶ 分解方法とパーツ交換について
- ▶ ベンチマーク結果
- ▶ まとめ
※2020年7月1日時点
本体の外観
Inspiron 3881はミニタワー型のデスクトップPCに分類されますが、一般的なミニタワー型よりもひと回り以上コンパクトです。そのぶん設置に場所を取らないのが魅力。インターフェース類も十分な数と種類が用意されています。
デスクトップの主な分類
ミドルタワー型 | ミニタワー型 | スリム型 | コンパクト型 |
機能:◎ 拡張性:◎ 省スペース性:× 冷却性能:◎ |
機能:◎ 拡張性:○ 省スペース性:△ 冷却性能:○ |
機能:○ 拡張性:△ 省スペース性:○ 冷却性能:△ |
機能:△ 拡張性:× 省スペース性:◎ 冷却性能:△ |
前面のインターフェース
- ① 光学ドライブ
- ② 電源ボタン
- ③ SDカードスロット
- ④ ヘッドホン出力
- ⑤ USB2.0
- ⑤ USB3.2 Gen1
- ⑤ USB3.2 Type-C Gen2
背面I/Oパネルのインターフェース
- ① ライン出力
- ② HDMI
- ③ VGA (D-sub15ピン)
- ④ DisplayPort
- ⑤ USB3.2
- ⑥ USB2.0
- ⑦ 有線LAN
分解方法とパーツ交換について
Inspiron 3881は左側面のパネルを外すことで、パーツ交換やメンテナンスを行なえます。ミニタワー型としては本体がコンパクトなぶん、内部のスロット類はあまり多くありません。自分で購入したパーツをもりもり取り付けるのには向いていませんが、メモリーやストレージなら比較的簡単に追加 / 交換できます。
https://komameblog.jp/review/inspiron3881-kai/
拡張スロットの構成
- ① M.2スロット
- ② PCIExpress x1
- ③ PCIExpress x16
Inspiron 3881のベンチマーク結果
試用機のスペック
モデル名 | プレミアム |
---|---|
CPU | Core i5-10400 |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 1TB HDD |
グラフィックス | UHD Graphics 630 (CPU内蔵) |
※ベンチマーク結果はパーツ構成やタイミング、個体差などによって大きく変わる場合があります
ストレージ性能
ストレージは1TB HDDまたは256GB SSD+1TB HDDの構成です。今回検証した試用機は1TB HDDのみで、アクセス速度は標準的。しかしやはり低速なHDDあるため、全体的に動きがもっさりとしています。SSDを利用すれば、キビキビと動作するでしょう。
CPU性能
デスクトップPC向けのCore i5は第9世代 (Coffee Lake)で6コア / 6スレッドでしたが、第10世代 (Comet Lake)で6コア / 12スレッドに変更されました。そのぶんパフォーマンスが大きく向上しています。
CPU性能を計測するベンチマークテストでは、第9世代のCore i7-9700 (6コア / 12スレッド)と同等レベルのスコアが出ています。Core i7-9700は最近までゲーミングPCやクリエイター向けPCで使われいたCPUですので、Core i5-10400でも負荷の高い処理に活用できるでしょう。
CPU | CINEBENCH R20 CPUスコア |
---|---|
Core i9-9900K |
4244
|
Core i7-9700K |
3397
|
Core i7-9700 |
3190
|
Inspiron 3881 (Core i5-10400) |
3170
|
Core i7-8700 |
3026
|
Core i5-9500 |
2370
|
Core i5-9400 |
2357
|
Ryzen 5 3400G |
1884
|
Core i3-9100 |
1592
|
Ryzen 3 3200G |
1462
|
Celeron G4930 |
535
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
下位モデルで使われているCore i3-10100については未検証であるため、どの程度の性能かは不明です。ですが、前世代のCore i3-9100よりはパフォーマンスが向上しているものと思われます。
グラフィックス性能
グラフィックス機能としては、CPU内蔵のIntel UHD Graphics 630が使われます。内蔵タイプなので、外付けGPUに比べると性能はいまひとつ。ベンチマークスコアは妥当な結果ですが、ゲームやクリエイター向けソフトでの効果は期待できません。
もしゲームや動画編集などに使いたいのであれば、GTX 1650シリーズなどのグラフィックボードの増設をおすすめします。
GPUの性能比較
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
8893
|
GTX 1050 |
6945
|
RX Vega 11 |
2219
|
Vega 8 |
2178
|
UHD 630 (Core i7) |
1298
|
Inspiron 3881 (UHD 630 Core i5) |
1107
|
UHD 630 (Core i5) |
1102
|
UHD 610 |
636
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
HDDがパフォーマンスの足かせに
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) |
4100
6684 |
Productivity (ビジネス利用) |
4500
6168 |
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) |
3450
3433 |
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
PCMark 10は、PCを使った各種作業の快適さを計測するベンチマークテストです。Core i5搭載の試用機では一般利用とビジネス利用の目標値はクリアーしましたが、最新のCore i5-10400搭載であることをい考えればスコアがもう少し伸びていいはずです。おそらく、HDDのアクセス速度の遅さがスコアに影響しているのでしょう。より快適に使うならSSD搭載機をおすすめします。
起動時間
ウィンドウズの起動時間は平均29.14秒でした。HDDのみの機種としては、妥当な結果です。ただし長期間使い続けるほど、起動時間が延びる可能性があります。
SSDを搭載していれば、起動時間は短縮されるでしょう。ウィンドウズの体感速度も変わるので、SSDを利用することを強くおすすめします。
起動時間の計測結果(手動計測)
1回目 | 33.8秒 |
---|---|
2回目 | 28.7秒 |
3回目 | 28.2秒 |
4回目 | 28.2秒 |
5回目 | 26.8秒 |
平均 | 29.14秒 |
ゲーム系ベンチマーク結果
ゲーム系ベンチマークテストで快適さを計測したところ、ごくごく軽いドラクエ10ならフルHDで快適に楽しめるとの評価でした。PSO2やリーグ・オブ・レジェンド (LoL)あたりでも問題なく楽しめるでしょう。やや重いゲームについては、考えない方が無難です。
※テストはフルHDで実施
FF15ベンチ (重い / DX11)
画質 | スコア / 評価 |
高品質 | 419 / 動作困難 |
標準品質 | 726 / 動作困難 |
軽量品質 | 766 / 動作困難 |
※スコアが6000以上で「快適」
FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (やや重い / DX11)
画質 | スコア / 平均FPS |
最高品質 | 948 / 5.5 FPS |
高品質 | 1058 / 6.3 FPS |
標準品質 | 1814 / 11.5 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽い / DX9)
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 5028 / 快適 |
標準品質 | 6719 / 快適 |
低品質 | 8045 / とても快適 |
価格について
Inspiron 3881には、パーツ構成の異なる複数のモデルが用意されています。CPUやストレージ構成の違いのほか、オフィスの有無が異なる点に注意してください。
ラインナップ
スタンダード | |
---|---|
5万2229円 | |
スタンダード(Office付) | |
6万0756円 | |
プレミアム ※今回の試用機 | |
6万2626円 | |
プレミアム(Office付) | |
7万6651円 | |
プレミアム(SSD+HDD搭載) | |
6万9171円 | |
プレミアム(SSD+HDD・Office付) | |
8万3196円 |
※2020年7月1日時点、価格は税込
税込6万円台で買えるハイパワーPC
よかった点
性能が高いわりに、価格が安い点が魅力です。特に税込6万円台で買えるCore i5モデルは、前世代のCore i7-9700搭載機相当と非常に高性能。Core i7-9700搭載デスクトップPCはいまでも税込8~10万円程度で販売されていることを考えれば、コスパは非常に高いと言えます。
また本体がコンパクトで、設置に場所を取らない点もポイント。見た目はやや無骨ですが、小さいので圧迫感はそれほどありません。普段使いはもちろん、ビジネスにもおすすめの機種です。
気になる点
ラインナップとして用意されている8GBメモリーとグラボなしの構成では、Core i5-10400の性能を十分に引き出せないと思います。16GBメモリーやGTX 1650のオプションがあれば、動画編集などにも活用できるはず。自分でパーツを増設 / 交換すればいいのですが、できればラインナップかオプションとして用意してほしいところです。
※2020年7月1日時点
*
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