レノボのYoga 650 (AMD)(以下、「Yoga 650」)は、液晶ディスプレイが回転するタイプの13.3インチモバイルノートPCです。高性能なRyzen 5 4500U / Ryzen 7 4700U搭載で、最安モデルは7万円台からと手頃なkakakuが魅力。手書き入力用のデジタルペンも付いています。
ラインナップと価格
スペック | 税込価格 |
---|---|
Ryzen 5 4500U / 8GB / 256GB SSD | 7万4059円 |
Ryzen 5 4500U / 8GB / 256GB SSD +Office H&B | 8万6504円 |
Ryzen 7 4700U / 16GB / 512GB SSD | 9万0998円 |
Ryzen 7 4700U / 16GB / 512GB SSD+Office H&B | 10万8574円 |
Ryzen 5 PRO 4650U / 8GB / 256GB SSD | 7万8863円 |
Ryzen 5 PRO 4650U / 8GB / 256GB SSD +Office H&B | 9万8547円 |
※2021年3月1日時点、5500円クーポン適用時
Yoga 650のスペック
OS | Windows 10 Home |
---|---|
画面サイズ | 13.3インチ |
解像度 | 1920×1080 |
APU | ・Ryzen 5 4500U(6C/6T) ・Ryzen 7 4700U(8C/8T) ・Ryzen 5 PRO 4650U(6C/12T) |
メモリー | ・8GB ・16GB ※オンボード |
SSD | ・256GB ・512GB |
HDD | なし |
グラフィックス | Radeon |
LTE | - |
堅牢性テスト | - |
色域 | 72% NTSC |
幅×奥行き | 308×206.5mm |
厚さ | 17mm |
重量 | 約1.32kg |
バッテリー | 約19.6~19.8時間 |
※2021年3月1日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | アビスブルー |
---|---|
画面の表面 | 光沢 |
パネルの種類 | IPS |
タッチ / ペン | 対応 |
光学ドライブ | - |
テンキー | - |
有線LAN | - |
無線LAN | Wi-Fi 6 (11a/b/g/n/ac/ax) |
Bluetooth | 5.0 |
USB3.2 | - |
USB3.0 | 2 |
USB2.0 | - |
USB Type-C | 2(USB3.0) |
Thunderbolt 3 | - |
メモリーカード | - |
HDMI | - |
VGA (D-sub15) | - |
DisplayPort | - |
Webカメラ | 720p(92万画素相当) |
顔認証カメラ | - |
指紋センサー | 搭載 |
付属品 | Lenovo Digital Pen、ACアダプターなど |
オフィス | ・なし ・Office Home & Business 2019 |
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次
- ▶スペック
- ▶デザインと使いやすさ
- ▶ベンチマーク結果
- ▶まとめ
限定クーポンで5500円オフ
購入時に新生活応援キャンペーンクーポン「NEWLIFE0509」を使用すると、Yoga 650を5500円オフで購入できます(Ryzen 5 PROモデルを除く)
※クーポンの有効期限は5/9まで
※2021年3月1日時点
デザインと使いやすさ
クルッと回る2-in-1
Yoga 650は、画面が回転するタイプの2-in-1ノートPCです。キーボード面をスタンド代わりに使ったり、全体をたたんでタブレットのようにも利用できます。タッチ操作対応なので、キーボードやマウスがなくてもPCを操作可能です。
外観について
Yoga 650の外観は、とても個性的です。頑丈なアルミ製の天板に、アビスブルーのファブリックカバーを装着。デニム生地のような色合いと質感で、PCというよりもA4サイズのシステム手帳のような雰囲気に感じます。見た目はカジュアルですが、気になるのは経年劣化で汚れが目立つのではという点。防汚処理が施されているとのことですが、かつてSurface Laptopがファブリック素材を使った際にやはり汚れが目立つケースがありました。Yoga 650ではどのように変化するかは不明ですが、キレイに使うよう心がけたいものです。
ディスプレイについて
ディスプレイのサイズは、モバイル向けでは人気の高い13.3インチ。据え置き用の14~15.6インチよりも画面が小さいのですが、そのぶん本体がコンパクトです。解像度は1920×1080ドットのフルHDで、一般的なスペック。多くのタッチ対応機種と同じく、ディスプレイ表面は光沢ありのグレアタイプで、映り込みが生じます。
ディスプレイの映像は自然な発色ではあるものの、やや暖色系で黄色っぽく感じられます。スマホやクリエイター向けノートPCに比べて、赤みが弱く感じるかもしれません。色域はNTSCカバー率72%(sRGB換算で99~100%)で、パネルの品質としては中の上クラス。本格的なイラスト制作などには向きませんが、一般的な利用には問題ないでしょう。画面の輝度は300nitとのことですが、ディスプレイの明るさを最大にしてもそれほど明るくは感じませんでした。とは言え暗いわけでもなく、普通に使える明るさです。
キーボードについて
キーボードはテンキーなしの日本語配列で、バックライト対応です。パッと見る限りでは配列に違和感はありませんが、Enterキー周辺で一部のキーが隣接しています。また右Ctrlキーの基地もやや微妙です。とは言え、普通に利用するぶんには問題ないでしょう。
キーピッチは実測で横19mm、縦18.5mm。若干横長なので、使い始めのうちはわずかに違和感があるかもしれません。キーストロークは平均1.18mmで、非常に浅く作られています。クリック感が固く入力時にカクッとした手応えがありますが、ストロークが浅いので軽い力で入力する人向きです。タイプ音はクリック感が固いぶん、弱い力でもカタカタと聞こえました。強く叩くとパチパチと響くので、軽いタッチ推奨です。
ペン入力について
Yoga 650には、手書き入力用のデジタルペンが付属します。ペンの筆圧感知は4096段階で、傾き検知には対応していません。今回はRyzen 5モデルで試用したところ、遅延は気になるほどではありませんでした。ちょっとしたイラスト制作や打ち合わせのメモなどには問題なく使えます。
インターフェース/機能について
周辺機器接続用のインターフェース類は、あまり多くありません。USB端子は合計4ポート(うち2ポートはType-C)と十分ですが、映像出力用のHDMIやメモリーカードスロットがない点に注意してください。ただType-C端子が映像出力や充電(左側面のみ)にも対応しているので、機能が少ないわけではありません。Type-Cドックを追加すれば、さまざまな端子を利用可能です。
Type-C端子の機能
USB PD 18W充電 | × |
---|---|
USB PD 30W充電 | △(低速充電) |
USB PD 45W充電 | ○ |
USB PD 65W充電 | ○ |
USB PD 100W充電 | ○ |
映像出力 | ○ |
ベンチマーク結果
※ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります。またグラフィックス機能内蔵のAMD製プロセッサーは本来「APU」と呼ばれますが、ここではわかりやすさ優先で「CPU」と表記します
CPU性能
Yoga 650では、第3世代のRyzenモバイル4000シリーズが使われています。Ryzen 5 4500U搭載の試用機でCPU性能を計測するベンチマークテストを行なったところ、インテルのCore i7を上回る非常に優秀な結果が出ました。CPU性能に依存する処理であれば、快適にこなせるでしょう。
上位CPUが使われているそのほかのモデルであれば、さらに高いパフォーマンスを期待できます。Ryzen 7 4700UはゲーミングノートPC並みのパフォーマンスで、フルHDクラスの動画編集や高度なデータ処理にも利用可能です。Ryzen 5 PRO 4650Uはビジネス機能を内蔵した6コア12スレッドのCPUで、通常のRyzen 5 4500Uよりも性能は高め。しかしRyzen 5モデルはメモリー容量が8GBなので、大容量のデータを扱う作業にはやや不向きかもしれません(メモリーはオンボードのため増設不可)。
CPUの性能差
CPU | PassMark 9.0 CPU Markスコア |
---|---|
Ryzen 7 4700U |
15264
|
Ryzen 5 PRO 4650U |
13536
|
Ryzen 5 4500U |
12939
|
Yoga 650(Ryzen 5 4500U) |
12734
|
Core i7-1165G7 |
12566
|
Core i7-1065G7 |
12016
|
Core i5-1135G7 |
11332
|
Core i7-10510U |
10257
|
Core i5-1035G1 |
9667
|
Core i5-10210U |
9329
|
Ryzen 3 4300U |
9154
|
Core i3-10110U |
5553
|
Ryzen 3 3250U |
4968
|
Athlon Silver 3050U |
3851
|
Celeron N4120 |
2771
|
Celeron N4020 |
1658
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス性能
グラフィックス機能としては、CPU内蔵のRadeon Graphicsが使われます。3Dベンチマークスコアは内蔵タイプとしては高めですが、GeForceシリーズなど専用GPUほどではありません。インテル第11世代のIris Xeについてはパーツ構成によって大きく異るのですが、概ねRyzen 7 4700UのRadeonと同等以上と考えていいでしょう。ゲームやクリエイター向けソフトで多少の効果は期待できますが、作業にガッツリ使えるほどではないので注意してください。
GPUの性能差
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
8513
|
Iris Xe (Core i7) |
4534
|
MX350 |
3931
|
MX250 |
3400
|
Radeon (Ryzen 7) |
3384
|
Iris Plus(Core i7) |
2880
|
Yoga 650(Ryzen 5 4500U) |
2841
|
Radeon (Ryzen 5) |
2652
|
Radeon (Ryzen 3) |
2324
|
Iris Plus(Core i5) |
2236
|
UHD (Core i7) |
1335
|
UHD (Core i5) |
1273
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
PCを使った作業の快適さ
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) |
4100
8566 |
Productivity (ビジネス利用) |
4500
7312 |
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) |
3450
4581 |
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
PCを使った作業の快適さを計測するPCMark 10のテストでは、すべてのテストで快適に使える目安をクリアーしました。Ryzen 7モデルであれば、さらに快適に利用できるでしょう。汎用性の高い機種です。
ストレージのアクセス速度
ストレージは256GB SSDまたは512GB SSDです。試用機ではPCIe 3.0 x4接続のSSDが使われていました。アクセス速度はそれほど速くないものの、普通に使える品質です。ただし高負荷なテストを繰り返すとアクセス速度が低下しており、サーマルスロットリング(高温による性能低下)が発生していると思われます。
バッテリー駆動時間
バッテリーの駆動時間は、公称値で19.8時間とされています。ただしこれは電力消費量を抑えた状態での結果。普通は実際の駆動時間はもっと短くなります。
そこで最大パフォーマンスの状態でビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、16時間58分でバッテリー残量が3%に達し休止状態へ移行しました。これだけもてば十分でしょう。ただしバッテリー駆動時はパフォーマンスが3~4割ほど低下するので、重い処理を行なう場合は電源アダプターの利用をおすすめします。
バッテリー駆動時間の計測結果(Ryzen 5モデル)
テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
---|---|---|
※公称値 | 小 | 19.8時間 |
Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 16時間58分 |
50%充電までにかかった時間 | - | 48分 |
フル充電までにかかった時間 | - | 2時間6分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
モバイル利用も可能な高品質14インチ
よかった点
Ryzenモバイル4000シリーズ搭載のモバイル2-in-1と言えば、これまでHPのENVY x360 13-ayシリーズが人気でした。Yoga 650はHP ENVY x360 13-ayシリーズよりもわずかに重くて厚いものの、価格が安い点が大きな魅力です。さらに手書き入力用のペンが付く点もポイント。海外の工場から発送されるため納期は10日前後(2021年3月1日時点)ですが、十分待てる範囲と言っていいでしょう。高性能なモバイル2-in-1を入手したい人におすすめします。
気になる点
個人的には、キーボードのタイプ感の軽さが気になりました。またディスプレイの映像品質もそれほどよくないので、色味を調整する必要があるかもしれません。あとはファブリック素材が経年劣化でどうなるのかという点。こればかりは実際に長期間使ってみないとわからなそうです。
限定クーポンで5500円オフ
購入時に新生活応援キャンペーンクーポン「NEWLIFE0509」を使用すると、Yoga 650を5500円オフで購入できます(Ryzen 5 PROモデルを除く)
※クーポンの有効期限は5/9まで
※2021年3月1日時点
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