CHUWI(ツーウェイ)のRZBoxは、コンパクトタイプのデスクトップPCです。CPUはノートPC向けのRyzen 7 5800Hですが、パフォーマンスは非常に優秀。16GBメモリーと512GB SSD搭載で、普段の作業を快適にこなせるでしょう。場所を取らない省スペース設計なのに、パワフルな点が魅力です。
この記事ではメーカーから提供された実機を使って、本体の外観や機能、実際の性能についてレビューします。
この記事の目次
- ▶ スペック
- ▶ 本体デザイン
- ▶ 分解方法とパーツ交換について
- ▶ ベンチマーク結果
- ▶ まとめ
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RZX70JPBEAN
スペック
CPU | Ryzen 7 5800H |
---|---|
メモリー | 16GB×1 ※スロット2基、DDR4-2666 |
ストレージ | SSD / HDD / SSD + HDD |
グラフィックス | Radeon(CPU内蔵) |
M.2スロット | 2 (ストレージ用 2280×2、空き1) |
光学ドライブ | なし |
通信 | Wi-Fi 6 + BT 5.2 + 有線LAN×2 |
インターフェース | USB3.0×2(背面)、USB2.0×3(前面1+背面2)、USB2.0 Type-C×1(前面、データ通信のみ)、HDMI、DisplayPort、VGA(D-Sub15ピン)、オーディオ端子、有線LAN×2 |
電源 | 90W アダプター |
サイズ / 重量 | 幅177.5mm、奥行き188mm、高さ61.5mm / 約1.35kg |
付属品 | 電源ケーブルなど |
オフィス | なし |
本体デザイン
外観について
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ThinkCentre M75q Gen2との比較
分解方法とパーツ交換について
ベンチマーク結果
試用機のスペック
CPU | Ryzen 7 5800H(8コア16スレッド) |
---|---|
メモリー | 16GB |
ストレージ | 512GB SSD |
グラフィックス | Radeon Graphics(CPU内蔵) |
※各種ベンチマークテストは、Windows 10の電源プランを「高パフォーマンス」に設定した上で実施しています
※ベンチマーク結果はパーツ構成やタイミング、環境、個体差などの要因で大きく変わることがあります
CPU性能
CPUとしては、ノートPC向けのRyzen 7 5800Hが使われています。デスクトップPC向けCPUと比較すると、コンパクトタイプで使われるRyzen 7 PRO 5750GE相当と考えていいでしょう。最新のハイエンドCPUにはかないませんが、普段使いやビジネス向けには十分すぎるほどの性能です。
CPUの性能(マルチコア)
CPU | CINEBENCH R23スコア |
---|---|
Core i9-12900K |
25869
|
Core i7-12700K |
20452
|
Core i7-12700 |
15938
|
Ryzen 7 5700G |
14485
|
Core i7-11700K |
13568
|
Ryzen 7 PRO 5750G |
13134
|
Core i9-11900KF |
12917
|
Ryzen 7 PRO 5750GE |
11278
|
RZBox(Ryzen 7 5800H) |
11023
|
Core i5-11400 |
7831
|
※10分間実行し続けた際の最終スコア。そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
CPUの性能(シングルコア)
CPU | CINEBENCH R23スコア |
---|---|
Core i7-12700K |
1931
|
Core i7-12700 |
1893
|
Core i9-12900K |
1850
|
Core i9-11900KF |
1598
|
Core i7-11700K |
1572
|
Ryzen 7 PRO 5750GE |
1499
|
Ryzen 7 PRO 5750G |
1488
|
RZBox(Ryzen 7 5800H) |
1422
|
Core i5-11400 |
1404
|
※10分間実行し続けた際の最終スコア。そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
同じノートPC向けCPUとの比較では最高クラスではないものの、上位グループには入っています。ゲーミングノートPCで使われるだけあって、パフォーマンスは非常に優秀です。
CPUの性能差 (マルチコア性能)
CPU | CINEBENCH R23 CPUスコア |
---|---|
Core i7-12700H |
15066
|
Ryzen 9 5900HX |
12654
|
Core i7-1280P |
12396
|
Ryzen 7 5800H |
11346
|
Core i7-11800H |
11123
|
RZBox(Ryzen 7 5800H) |
11023
|
Ryzen 7 6800U |
9214
|
Ryzen 7 5800U |
9195
|
Ryzen 5 5600U |
8411
|
Ryzen 7 5700U |
8304
|
Core i5-11400H |
7529
|
Ryzen 5 5625U |
7418
|
Ryzen 5 5500U |
6779
|
Ryzen 3 5400U |
5693
|
Core i7-1185G7 |
5668
|
Ryzen 3 5300U |
5140
|
Core i5-1135G7 |
4932
|
Core i7-1165G7 |
4711
|
Core i3-1115G4 |
3378
|
Celeron N4500 |
1120
|
Celeron 6305 |
1081
|
※10分間実行し続けた際の最終スコア。そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス性能
グラフィックス機能としては、CPU内蔵のRadeon Graphicsが使われます。3Dベンチマークテストを行なったところ、Radeon Graphicsとしてはかなり低めの結果が出ました。おそらくこれは、メモリーがシングルチャネルで動作しているためでしょう。
Ryzenシリーズはメモリーがデュアルチャネルで動作すると、グラフィック性能が大きく向上します。RZBoxでは16GBをもう1枚増設すれば、グラフィックス性能が向上するはずです。ただしそれでも、大作ゲームや高度な動画編集を行なうほどではありません。
GPU性能(DirectX 12)
GPU | 3DMark Time Spy Graphicsスコア(DX12,WQHD) |
---|---|
GTX 1650 |
3383
|
Radeon(Ryzen 7) |
1424
|
Radeon(Ryzen 5) |
1068
|
Radeon(Ryzen 3) |
886
|
RZBox(Ryzen 7 5800H) |
817
|
UHD 730 |
531
|
UHD 630 |
421
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
GPU性能(DirectX 11)
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア(DX11,FHD) |
---|---|
GTX 1650 |
9005
|
Radeon(Ryzen 7) |
4328
|
Radeon(Ryzen 5) |
3459
|
RZBox(Ryzen 7 5800H) |
2465
|
UHD 730 |
1931
|
UHD 630 |
1329
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
PCを使った作業の快適さ
PCMark10は、PCを使った作業の快適さを計測するベンチマークテストです。一般的な作業を想定しているため、テストでは比較的軽い処理が行なわれています。各テストの傾向としては「Essentials」(一般利用)ではCPUのシングルコア性能やストレージ性能、「Productivity」(ビジネス利用)ではCPUのマルチコア性能とメモリー性能、「Digital Contents Creation」(コンテンツ制作)ではCPUとストレージ、GPU性能が強く影響するようです。
ベンチマークテストの結果は、全体的に非常に優秀です。最新CPUやdGPUを搭載したハイエンドモデルほどではありませんが、ほかのdGPUなしのデスクトップPCと比べても遜色ありません。ただしコンテンツ制作のテスト結果は、ほかの機種と同様にやや低めです。メモリーをデュアルチャネル化すれば多少は改善されるはずですが、基本的には普段使いや事務作業のほうが向いています。
PCMark 10ベンチマーク結果
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) 目標値:4100 |
10446
10256
11430
9762
11660 |
Productivity (ビジネス利用) 目標値:4500 |
9569
9930
7865
9081
10561 |
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) 目標値:3450 |
5696
5707
6313
5035
10484 |
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
比較機のスペック
ThinkCentre M75q Gen2 | Ryzen 7 PRO 5750GE / 32GB / Radeon |
---|---|
ThinkCentre Neo 50t | Core i7-12700 / 16GB / UHD 770 |
▶HP ProDesk 405 G8 SFF | Ryzen 3 PEO 5350G / 8GB / Radeon |
XPS 8950 | Core i7-12700 / 16GB / GTX 1650S |
ゲーム性能
ゲーム系ベンチマークを試したところ、ごく軽いゲーム(ドラクエ10やValorant、CS:GOなど)であれば解像度や画質を調整することで普通にプレーできそうです。やや重いゲーム(FF14やApex、フォートナイトなど)はかなり厳しいでしょう。メモリーをデュアルチャネル化すれば多少は改善するはずですが、基本的にゲームは息抜き程度と考えてください。
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
FF15ベンチ (重い / DX11)
画質 | スコア / 評価 |
高品質 | 773 / 動作困難 |
標準品質 | 1133 / 動作困難 |
軽量品質 | 1423 / 動作困難 |
※スコアが6000以上で「快適」
FF14ベンチ:暁月のフィナーレ (やや重い / DX11)
画質 | スコア / 平均FPS |
最高品質 | 1762 / 11.5 FPS |
高品質 | 1830 / 12 FPS |
標準品質 | 2829 / 19.1 FPS |
※平均60FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽い / DX9)
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 6635 / 快適 |
標準品質 | 9762 / とても快適 |
低品質 | 10960 / すごく快適 |
※1920×1080ドットの結果
短納期で高コスパなミニPC
RZBoxの値段は、アマゾンで7万円台後半です。高性能なRyzen 7 5800Hと16GBメモリー + 512GB SSDの構成なら十分アリと言っていいでしょう。普段使いやビジネスなどには十分活用できます。ゲームや動画編集などの高いグラフィックス性能が要求される作業についてはほどほど、といったところです。
一番のライバル機種は、レノボのThinkCentre M75q Gen2です。しかしM75qは、性能と価格は同程度でも納期が3ヵ月もかかります。同じような構成の短納期モデルも用意されていますが、価格は9万円前後とお高め。正直なところ、いまThinkCentre M75q Gen2を選ぶ理由がありません。
RZBoxはアマゾンなら最短で翌日には届きます。いますぐ高性能なミニPCを入手したい人におすすめです。
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