
※機材提供:Blackview
「Blackview Tab60pro」は、エントリー(入門)クラスのAndroidタブレットです。デュアルSIMの4G LTE対応&保護ケース付きで、実売価格は1万円台後半となかなかリーズナブル。LTE対応タブレット一式を、なるべく安くそろえたい人に向いています。

Blackview Tab60pro
主な特徴
OS | Android 15 | ディスプレイ | 10.1インチ 1280×800 |
---|---|---|---|
SoC(CPU) | Unisoc T606 | AnTuTuスコア | 254,430 ※v10 |
メモリー | 8G(+拡張16GB) | バッテリー | 7700mAh |
ストレージ | 128GB | 重さ | 532g |
この記事ではメーカー提供の実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
おことわり
このレビュー記事では、筆者購入機材を1週間程度試用した上で作成しています。長期にわたって試用した際の耐久性については検証していません。あらかじめご了承ください。
スペック
発売日 | 2024年11月 |
---|---|
OS | Android 15 |
ディスプレイ | 10.1インチ、1280×800、IPS、Widevine L1対応 |
CPU | Unisoc T606 |
メモリー | 8GB(+16GB拡張) |
ストレージ | 128GB |
通信 | Wi-Fi 5、Bluetooth 5.0、4G LTE(デュアルSIM) |
インターフェース | USB Type-C×1、nanoSIM / microSDカードスロット、ヘッドホン端子 |
カメラ | フロント:500万、リア:800万 |
サイズ / 重量 | 幅242.7×奥行き161.5×高さ8.5mm / 543g |
バッテリー | 7700mAh |
技適マークについて
無線通信機器に必要な技適マークは、本体背面部にシールとして貼られています。

本体背面の技適マーク
上記番号は「総務省電波利用ホームページ」の検索結果で「Tablet PC[TTablet]」として登録されていました。モデル名は掲載されていません。
関連リンク
パッケージ

Blackview Tab60proのパッケージ

箱の中身

付属の充電器にはPSEマークも記載されています。充電器に関しては別会社(Guangdong Quanzhi Technology)製で、「株式会社サンユース商事」は国内でPSEを代理取得した会社でしょう
外観

Blackview Tab60proの外観

フレームのベゼルは細いものの、パネルの非表示領域が広く、周囲の黒枠がやや太く見えます。とは言え、1万円台の格安タイプならよくあるタイプではないでしょうか

Fire HD 10の旧モデルと比べれば、やや細めではあります

背面部。ボディは質感の高いアルミ製です

リアカメラの出っ張り具合。実測ではカメラ部分は1.2mm

検証機(提供器材)ではディスプレイにフィルムが貼られていました
サイズと重量

本体サイズ

スマホ(Google Pixel ) Pro XL)とのサイズ比較

重さは実測で562gでした

実際に手にすると薄く感じます。アルミ筐体のためか、ほかの格安タブレットよりもわずかに重く感じました。とは言え、取り回しは苦にならないレベルです
ディスプレイ

画面サイズは10.1インチで、解像度は1280×800ドット

解像度は低めですが、1万円台のエントリークラスとしては妥当なところでしょう。画面サイズがやや小さいこともあって、映像の荒さはあまり気になりません

ただし文字については、標準の表示サイズ(おそらく125%拡大表示)でややボンヤリしているように感じました。拡大率を下げると、ドットの荒さを感じます。動画の視聴には問題ないものの、文書やWebページ、電子書籍などでは好みがわかれるかもしれません

ただしテスト機では画面が暗く感じました。そのため、色味もやや青っぽく見えます

スマホ(Google Pixel 9 Pro XL)との明暗差。価格差が10倍近い機種と比較するのはフェアでないものの、個人的にはもうちょっと明るくしてくれたほうがありがたいとは思います ※わかりやすくするために写真を暗くしています
カメラについて

リアカメラは800万画素(3264×2448ドット)。カメラは右上の1基のみで、その下がライト。あとは模様です

フロントカメラは500万画素(2592×1944ドット、4:3)。標準では、美顔エフェクトが自動で適用されます。効果をオフにするには、設定を変更する必要あり

屋内で撮影した写真。照明は十分のはずですが、暗く写っていました。細かなディティールもつぶれがち。一時的なメモ代わりくらいに考えたほうがいいでしょう。あと撮影時にシャッターを切るまでにやや時間がかかりました ※画像タップで拡大表示
インターフェース

本体左側面にヘッドホン端子とSIMカードスロット、Type-C端子

スロットではnanoSIM×2またはnanoSIM+microSDカードを利用可能

天面側には電源ボタンと音量調節ボタン

スピーカーは下部に配置されています。音声はややこもった感がありますが、人の声は比較的ハッキリ聞こえました。ただ低音の迫力や音の広がりはあまり感じられません
付属ケース

Blackview Tab60proには保護ケースが付属します。検証機では本体パッケージとは別になっていました

ケースを装着した状態。ケースはおそらくTPU製でよくあるタイプ

ケース装着時の重さは752g

スタンドとしても利用できます
ベンチマーク結果
AnTuTuベンチマーク v10
AnTuTuベンチマークは、スマホやタブレットの総合性能を計測するアプリです。Blackview Tab60proでテストを行なったところ、総合スコアで「254,430」、GPU性能で「24,016」という結果が出ました。SoCとして使われているUnisoc T606のスコアとしては妥当なところですが、普通に利用するには総合スコアが25~30万くらいは欲しいと言われており、Blackview Tab60proはかなりギリギリといったところです。
ゲームをプレーするのにも、GPUスコアが10万以上は欲しいところ。しかしBlackview Tab60proでは「24,016」とだいぶ足りません。人気のゲームアプリは多少遊べるかもしれませんが、基本的にごく軽いものだけを考えたほうがいいでしょう。

Blackview Tab60proのAnTuTuスコア
タブレットの性能差
機種 | AnTuTuベンチマークv10スコア |
---|---|
iPlay60 mini Turbo(Snapdragon 6 Gen1) |
526377
|
iPlay 50 mini Pro(Helio G99) |
395997
|
TECLAST P50AI(Allwinner A733) |
317235
|
Blackview Tab60pro(Unisoc T606) |
254430
|
Blackview Tab 90 WiFi(Unisoc T606) |
238578
|
Vankyo MatrixPad P31(Cortex A55) |
146320
|
Fire HD 10 第11世代(MediaTek MT8183) |
140388
|
※スコアは当サイト計測値、普通に使える目安は25~30万以上
Octane 2.0 Plus
「Octane 2.0 Plus」はJavaScriptベースで動作するベンチマークテストで、ブラウザーを使った作業の快適さを計測します。Blackview Tab60proでテストを行なったところ控えめな結果ではありましたが、エントリークラスとしては上位の部類です。

Blackview Tab60proのOctane 2.0 Plusスコア
スマホ・タブレットの性能比較
機種 | Google Octane 2.0 Plus |
---|---|
Google Pixel 9 Pro XL |
60747
320336 |
iPad Pro 11インチ(第2世代) ※2020年発売 |
43566
315612 |
iPlay 50 mini Pro |
22757
169810 |
Blackview Tab60pro |
13896
136649
|
Blackview Tab 90 WiFi |
11993
115640 |
Fire HD 10 第11世代 |
11276
112885 |
※「O」はOctaneスコア、「M」はマルチコアスコア。スコアは当サイト計測値
Geekbench 6
CPU性能を計測する「Geekbench 6」については以下のとおり。このテストでもやや低めの結果です。

Blackview Tab60proのGeekbench 6の結果
タブレットの性能比較
機種 | Google Octane 2.0 Plus |
---|---|
TECLAST P50Ai |
631
1470 |
Blackview Tab60pro |
389
1391
|
Blackview Tab 90 WiFi |
369
1206 |
※「S」はシングルコア、「M」はマルチコア。スコアは当サイト計測値
機能的には安く、動画視聴向き
Blackview Tab60proの通常価格は2万円台前半ですが、タイミングによってはクーポンや値引きによって1万8000円前後で購入できます。デュアルSIMの4G LTEとフィルム&ケースが付いていることを考えれば、機能的には安いと考えていいでしょう。
ただし個人的には、ディスプレイの映像品質が残念に感じました。10.1インチの1280×800ドットは動画をカジュアルに観るには問題ないものの、文章をじっくり読むのにはあまり向いていません。その意味で、YouTube用に利用するのならアリだと思います。