ポイント
- 第10世代Core i5/i7搭載
- 機種のバリエーションが多い
- 値段が手頃
Dell G3 15 (3500)のスペック
OS | ・Windows 10 Home ・Windows 10 Pro |
---|---|
画面サイズ | 15.6インチ |
解像度 | 1920×1080 |
CPU | ・Core i5-10300H ・Core i7-10750H |
メモリー | ・8GB (4GB×2) ・8GB (8GB×1) ・16GB (8GB×2) |
SSD | ・256GB ・512GB |
HDD | ・なし ・1TB |
グラフィックス | ・GTX 1650 (4GB) ・GTX 1650 Ti(4GB) ・GTX 1660 Ti(6GB) |
リフレッシュレート | ・120Hz ・144Hz |
表示機能 | - |
幅×奥行き | 365.5×254mm |
厚さ | 21.6mm |
重量 | 2.34kg |
バッテリー | 51Whr |
※2020年10月22日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | ・ホワイト ・ブラック |
---|---|
画面の表面 | 非光沢 |
パネルの種類 | 表記なし ※IPS相当 |
タッチ / ペン | - |
光学ドライブ | - |
テンキー | あり (4列) |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | ・11a/b/g/n/ac/ax ・Wi-Fi 6 (11a/b/g/n/ac/ax) |
Bluetooth | 5 |
USB3.2 | 1 (Gen1) |
USB3.0 | - |
USB2.0 | 2 |
USB Type-C | ・なし ・1 (GTX 1650 Ti/1660 Ti) |
Thunderbolt 3 | ・なし ・1 (Type-C兼用、GTX 1660 Tiモデルのみ) |
メモリーカード | SD |
HDMI | 1 (2.0) |
VGA (D-sub15) | - |
DisplayPort | ・なし ・1 (Mini、GTX 1660 Ti) |
Webカメラ | 92万画素 |
顔認証カメラ | - |
指紋センサー | ・なし ・あり |
付属品 | ACアダプターなど |
オフィス | なし |
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
※2020年10月22日時点
デザインと使いやすさ
標準的なデザイン
接地面積は幅365.5×奥行き254mm。B4サイズ (幅364×奥行き257mm)よりもほんのわずかに小さい程度で、15.6インチのゲーミングノートPCとしては標準的な大きさです。高さは21.6mmで、薄くはありませんが厚くもありません。サイズ感としては普通の大きさと言っていいでしょう。
高リフレッシュレート対応ディスプレイ
画面サイズは15.6ンチで、解像度は1920×1080ドットのフルHD。ゲーミングノートPCとしては、一般的なスペックです。画面の表面は光沢なしのノングレア仕上げ。リフレッシュレート (画面の書き換え速度を表わす目安)は120Hz/144Hzで、ゲームをなめらかな動きで楽しめます。
映像は自然な色合いで、違和感はありません。パネルの駆動方式は公開されていませんが、型番 (AUO B156HAN)を調べたところAHVA (IPS)パネルでした。ロットによって異なるパネルが使われる可能性がありますが、IPS相当と考えていいでしょう。明るさも十分で、暗いシーンで影が潰れて見えづらくなることもありませんでした。
ゲーム向けではない一般的なキーボード
キーボードはテンキー付きの日本語配列。購入時のオプションで英字配列に変更可能です。バックライトはホワイト1色。英字配列の場合はブルーとのこと。
キーピッチは横18.7mm / 縦18mmで若干横長ですが、違和感はありません。ただしEnterキー周辺で一部のキーが隣接しています。特に「¥」キーが小さく、慣れないウチは誤入力があるかもしれません。
タイプ感は、普通のノートPCとまったく同じです。クリック感はやや固めながらもストロークは浅く、底打ち感がやや感じられました。ゲーミングノートPCではありますが、デルのほかのノートPCで使われているキーボードと大差ないように感じます。
キーの同時押し認識数は、英数字キーの組み合わせで最大8キー程度でした。特殊キーを含めると10キー程度まで増えますが、英数字キーだけだと3キーまでしか認識されない場合もあります。
ゲームでよく使うWASDキー周りは比較的しっかりと認識されていたものの、PUBGでいうところの斜め移動しながらのリーン操作 (W+D+EキーあるいはW+A+Qキー)を行なえませんでした。ゲームによってはキー設定を変更する必要があるかもしれません。
十分なインターフェース
周辺機器接続用のインターフェース類は、十分な構成です。ただし電源コネクターや有線LAN端子が左右に配置されているため、両サイド (特に左側面)がケーブルでゴチャつく可能性があります。
なおMini DisplaPortとThunderbolt 3に対応しているのはGTX 1660 Ti搭載モデルのみ。またGTX 1650 Ti搭載モデルはType-C端子に対応していますが、GTX 1650モデルは非対応です。
ベンチマーク結果
試用機のスペック
モデル名 | プラチナ(144Hz・大容量メモリー・GTX1660Ti搭載) |
---|---|
CPU | Core i7-10750H |
メモリー | 16GB |
ストレージ | 512GB SSD |
グラフィックス | GeForce GTX 1660 Ti (6GB) |
※ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります
ゲーミングノートPC向けCPUとしては中位クラス
CPUとしては、第10世代のCore i5-10300HまたはCore i7-10750Hが使われています。Core i7-10750H搭載の試用機でベンチマークテストを行なったところ、ゲーミングノートPC向けCPUとしては中位クラスの結果でした。同じCore i7-10750Hの平均値をやや下回っていますが、大きな影響はないでしょう。
下位のCore i5-10300Hではさらにパフォーマンスが落ちますが、エントリークラスのゲームプレーには問題ない程度です。
ノートPC向けCPUとの性能比較
CPU | CINEBENCH R20 CPUスコア |
---|---|
Ryzen 7 4800H |
4266
|
Core i9-10885H |
3504
|
Ryzen 5 4600H |
3309
|
Core i7-10875H |
3293
|
Core i7-10750H |
2861
|
Dell G3 15 3500 (Core i7-10750H) |
2693
|
Core i7-9750H |
2684
|
Core i5-10300H |
2249
|
Core i5-9300H |
1922
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス性能はエントリー~ミドルレンジ
グラフィックス機能としては、GeForce GTXシリーズが使われています。もっとも性能が低いのはエントリー (入門)向けのGTX 1650、逆にもっとも性能が高いのはミドルレンジ (中級)向けのGTX 1660 Tiです。GTX 1650 Tiはややエントリー寄りの中間あたりくらいと考えていいでしょう。
GTX 1660 Tiであれば、だいたいのゲームは普通に楽しめます。GTX 1650やGTX 1650 Tiだと画質を落とす必要がありますが、画質にこだわらないのなら値段が安いのでアリです。ただ高いリフレッシュレートでなめらかな動きを堪能したいなら、高性能なGPUをおすすめします。
GPUの性能差
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
RTX 2080 |
23762
|
RTX 2080 Max-Q |
20066
|
RTX 2070 |
20037
|
RTX 2070 SUPER Max-Q |
18723
|
RTX 2070 Max-Q |
17839
|
RX 5600M |
15718
|
RTX 2060 |
15459
|
GTX 1660 Ti |
14472
|
RTX 2060 Max-Q |
14275
|
Dell G3 15 3500 (GTX 1660 Ti) |
14260
|
RX 5500M |
13021
|
GTX 1650 Ti |
10122
|
GTX 1650 |
8589
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
ゲーム性能について
GTX 1660 Ti搭載の試用機でゲーム系ベンチマークを試したところ、処理の重い重量級ゲームでも画質を落とせばそこそこ快適に遊べそうです。少し重い程度の中量級タイトルであれば、フルHDの最高画質でも快適です。
GTX 1650 / GTX 1650 Tiあたりでは、処理の重いゲームは画質をグッと下げないと厳しいかもしれません。人気のFPS / TPSなら、中画質~低画質で120Hzあたりのなめらかな動きを堪能できるでしょう。
https://komameblog.jp/exposition/gtx1650/
※テストはフルHDで実施
FF15ベンチ (重い / DX11)
画質 | スコア / 評価 |
高品質 | 5058 / やや快適 |
標準品質 | 7484 / 快適 |
軽量品質 | 9033 / 快適 |
※スコアが6000以上で「快適」
FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (やや重い / DX11)
画質 | スコア / 平均FPS |
最高品質 | 13366 / 91.8 FPS |
高品質 | 15822 / 118 FPS |
標準品質 | 17444 / 143.6 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽い / DX9)
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 20146 / すごく快適 |
標準品質 | 20408 / すごく快適 |
低品質 | 21129 / すごく快適 |
PSO2ベンチ (軽い / DX9)
簡易描画設定 | スコア |
6 (最高) | ※計測データ紛失 |
3 | 61,737 |
1 (最低) | 126,797 |
※スコア5,000以上が快適に遊べる目安
モンスターハンターワールド:アイスボーン (中重量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
最高 | 46.8 FPS / 41 FPS |
高 | 61.7 FPS / 50 FPS |
中 | 66.2 FPS / 54 FPS |
低 | 99.7 FPS / 84 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
フォートナイト (中量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
エピック | 82.9 FPS / 51 FPS |
高 | 113.5 FPS / 76 FPS |
中 | 183.3 FPS / 103 FPS |
低 | 153.7 FPS / 41 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
オーバーウォッチ (軽量級 / DX10)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
エピック | 122.9 FPS / 106 FPS |
ウルトラ | 170.2 FPS / 137 FPS |
高 | 200.5 FPS / 173 FPS |
NORMAL | 238.6 / 205 FPS |
低 | 283.9 FPS / 258 FPS |
※レンダースケール100%、平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
アサシンクリード オデッセイ (超重量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
最高 | 39 FPS / 6 FPS |
中 | 66 FPS / 10 FPS |
低 | 76 FPS / 39 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ファークライ ニュードーン (中重量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
ウルトラ | 76 FPS / 61 FPS |
中 | 87 FPS / 72 FPS |
低 | 93 FPS / 79 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
シャドウ オブ ザ トゥームレイダー (重量級 / DX12)
画質 | 平均FPS |
最高 | 65 FPS |
中 | 77 FPS |
最低 | 105 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
熱と騒音について
FF15ベンチを40分間実行し続けたときのパーツの状態をモニタリングしたところ、CPUの平均温度は99.9度、GPUの平均温度は89度と非常に高い熱が発生していました。テスト開始から10秒でサーマルスロットリングが発生し、CPUクロックが激しく乱高下しています。試用機固有の状態かもしれませんが、あまり好ましくない状態です。ノートPC冷却台を使うなどして、熱対策を行なうことをおすすめします。
本体の熱も高く、ゲームでよく使うWASDキー周りは50度程度でした。実際にゲームのプレー中に指先に熱を感じます。排気口は直接触ることはないものの、ちょっと温度が高すぎます。
駆動音 (ファンの回転音や排気口からの風切音)は大きめです。軽めの作業でも音が少し気になりました。一度熱が上がるとファンの音が大きくなり続けます。検証ではFF15ベンチ終了後に通常の駆動音に戻るまで、9分弱かかりました。本体の熱が高すぎることを考えてもちょっと異常っぽい気がするので、もしかすると試用機になんらかの問題があったのかもしれません。
駆動音の計測結果
電源オフ | 37.4dBA | - |
---|---|---|
軽作業時 | 46.7dBA | 回転音と排気音がハッキリと聞こえる。うるさくはないが、長時間聞き続けると気になる |
FF15ベンチ時 | 51.2dBA | 排気音と回転音がかなり大きい。ゲームをしていると音が聞こえない場面がしばしばある。ヘッドセットすれば無問題。部屋の外ではサーッという音が少し聞こえる |
価格について
Dell G3 15 (3500) には、パーツ構成やオフィスの有無が異なる複数のモデルが用意されています。それぞれのスペックと価格は以下の表のとおりです。
■価格
プレミアム(120Hz・SSD+HDD・GTX1650搭載) | |
---|---|
10万円前後 | |
プラチナ(120Hz・GTX1650搭載) | |
11万円台 | |
プラチナ(120Hz・大容量メモリー・SSD+HDD・GTX1650Ti搭載) | |
13万円台 | |
プラチナ(144Hz・大容量メモリー・GTX1650Ti搭載) | |
13万円台 | |
プラチナ(120Hz・大容量メモリー・GTX1660Ti搭載) | |
14万円台 | |
プラチナ(144Hz・大容量メモリー・GTX1660Ti搭載) | |
14万円台 |
※2020年10月22日時点
価格はタイミングによって大きく変わります。通常は標準価格の15%オフで販売されていますが、セールで17~20%で販売されているときが狙い目です。現在の価格については、以下のリンクからご確認ください。
Dell G3 15 (3500)の価格をチェック
値段が安く入門用におすすめ
よかった点
手頃な値段で買える高リフレッシュレートのゲーミングノートPCという点は好評価です。予算に合わせてモデルを買えたりオプションを変更したりできるので、幅広いニーズに応えられます。ハイエンドモデルほどのパフォーマンスではないものの、エントリー~ミドルレンジの入り口あたりまでなら十分でしょう。とっつきやすい機種だと思います。
気になる点
試用機固有の問題かもしれませんが、熱の高さが気になりました。ノートPC用の冷却台を使うなどの熱対策を行なうといいかもしれません。あとはキーボードが普通のノートPC向けと同じである点が残念です。
※2020年10月22日時点
*
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