デルの「New XPS 13(9350)」は、コンパクトなボディとパワフルなスペック、そして高品質なデザインで人気の13.3型モバイルノートパソコンです。今回はイベント展示機を使って、製品の魅力についてレビューします。
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New XPS 13と前モデルの違いは?
今回紹介する「New XPS 13(9350)」は、2015年1月に発売された「New XPS 13 Graphic Pro(9343)」の後継モデルです。サイズや重さに変更はありませんが、本体カラーとして新たにゴールドが加わり、CPUがSkylakeこと第6世代のCoreプロセッサーに変わりました。
それぞれのスペックの違いは、以下の表のとおりです。
New XPS 13 Graphic Pro各モデルの違い | ||
モデル | New XPS 13 Graphic Pro(9343) | New XPS 13(9350) |
---|---|---|
発売 | 2015年1月 | 2015年10月 |
CPU | Core i5-5200U(2.20GHz)/Core i7-5500U(2.40GHz) | Core i5-6200U(2.30GHz)Core i7-6500U(2.50GHz) |
メモリー | 8GB | |
ストレージ | 128/256GB SSD(SATA接続) | 128(SATA接続)/256GB SSD(PCI Express接続) |
グラフィックス | Intel HD Graphics 5500 | Intel HD Graphics 520 |
液晶ディスプレイ | 1920×1080ドット、非光沢、タッチ非対応/3200×1800ドット、光沢、タッチ対応 | |
バッテリー駆動時間 | 約15時間 | 最大18時間 |
付属ソフト | Adobe Photoshop Elements & Adobe Premiere Elements 13 | – |
CPUの変更に加えて、さらに256GB SSDの接続方式も変わりました。従来のSATA方式に比べてPCI Express接続は読み込み速度がかなり速く、ファイルアクセスの高速化を期待できます。またCPUの変更に伴って内蔵グラフィックス機能がInte HD Graphics 520に変わり、さらにバッテリー駆動時間が最大18時間へ延長された点もポイントです。
なお前モデルでは標準で画像・動画編集ソフト「Adobe Photoshop Elements & Adobe Premiere Elements 13」が付属していましたが、新モデルでは有料オプション扱いになっています。
13.3型ノートパソコンとしては世界最小!
New XPS 13の魅力のひとつとして、コンパクトなボディが挙げられます。接地面積は幅304×奥行き200mmで、A4用紙とほぼ同じ大きさです。高さは最薄部で9mm、最厚部で15mmしかありません。非常にコンパクトで薄いのが大きな特徴です。
大きさをAppleのMacBook Airと比べてみると、New XPS 13は13.3型でありながら,11.6型程度の大きさでしかないことがわかります。ちなみにこのサイズは、13.3型ノートパソコンとしては世界最小とのこと。いま世界でもっともコンパクトな13.3型モバイルノートパソコンなのです。
New XPS 13とMacBook Airのサイズの違い | |||
11インチMacBook Air | New XPS 13 Graphic Pro | 13インチMacBook Air 13 | |
---|---|---|---|
幅 | 300mm | 304mm | 325mm |
奥行き | 192mm | 200mm | 227mm |
高さ | 3~17mm | 9~15mm | 3~17mm |
ちなみに日本国内では、15.6型ノートパソコンのつぎに13.3型ノートパソコンが売れています。その理由は、ある程度画面が大きくて使いやすい上に、重量が軽くモバイル用途に向いているためです。自宅や会社、外出先などで仕事をするビジネスパーソンはもちろん、学校内で持ち歩く学生にも向いています。
ベゼル幅5.2mmの超狭額デザインを採用
New XPS 13がここまでコンパクトなのは、液晶ディスプレイのベゼル(フレーム)が非常に狭いためです。一般的には10~20mm程度、あるいはそれ以上ということもありますが、New XPS 13ではわずか5.2mmしかありません。実際に確認してみると、ベゼルの幅がごくわずかしかないことがわかります。
ベゼル幅が狭いと、液晶ディスプレイ周りのデザインがとてもスッキリとします。また余計な部分が目に入らないため、より映像に集中できるというメリットもあるのです。狭額デザインは液晶テレビやスマートフォンでも人気なだけに、パソコンも狭額仕様のものを選びたいですね。
頑丈なアルミとカーボン素材を使用
New XPS 13は、トップカバー(天板)とボトムケース(底面部分)の素材に、軽くて丈夫なアルミ素材を利用しています。アルミ素材は剛性が高く(ねじれに強い)、強い力がかかってもビクともしません。また熱伝導率が高いという特徴もあり、本体内部に貯まった熱を効果的に排熱できる効果もあります。
パームレスト部分には、軽くて強度の高いカーボン素材が使われていました。カーボンはアルミとは違って熱伝導率が低く、触ってもヒンヤリしない効果があります。デルのXPSシリーズでは以前からアルミとカーボンの組み合わせが採用されており、従来どおり高い質感を実現しています。
大きくて使いやすいキーボード
モバイルノートパソコンのなかには、キーボードのキーが小さくて使いづらいものが少なくありません。しかしNew XPS 13はキーピッチ(キーの大きさを表わす目安)が約19mmと、十分大きなサイズが確保されています。Enterキーやその周辺にあるキーはやや小ぶりですが、慣れれば問題なく入力できるでしょう。
キーストロークはやや浅めです。感覚的には1.2mm前後といったところでした。キータッチは非常に軽いのですが、入力時に「カクッ」としたわずかなクリック感があるため、押したことが確実にわかるようになっています。個人的にはもう少しストロークが深いほうが好みですが、軽快に入力できるという点ではなかなかの出来栄えに仕上がっています。
最新のUSB3.1 Type-Cに対応!
New XPS 13ではUSB3.0端子×2とSD/SDHC/SDXC対応メモリーカードスロットに加え、最新インターフェースとして注目されているThunderbolt 3/USB 3.1 Type-C兼用端子を搭載しています。まだ対応機器は少ないものの今後普及することが確実視されており、映像出力や外部ストレージの利用など多様な用途に利用可能です。
スペックと拡張性が向上したニューモデル
ということで、今回はNew XPS 13の展示機を使った簡易的なレビューをお届けしました。質感やデザインについてはあいかわらずハイクオリティーで、十分満足できる出来栄えです。
またCPUやストレージがアップグレードしたことによりパフォーマンスが向上しているほか、Thunderbolt 3/USB 3.1 Type-C兼用端子を搭載することで拡張性の高さも兼ね備えています。
前述のとおり13.3型ノートパソコンは売れ筋だけあって、どのメーカーからも気合いの入った質の高いモデルがリリースされています。デルのNew XPS 13はそのなかでも特に、コンパクトさとコストパフォーマンスに優れています。持ち運び安さと性能の高さ、そして価格面を重視するなら、New XPS 13がおすすめです。