新モデル販売中
この記事で取り上げているモデルはすでに販売が終了しており、現在は新モデルが販売中です。新モデルについては以下のリンクからレビュー記事をご覧ください。
ドスパラのCritea DX-KS H3は、15.6インチの液晶ディスプレイを搭載したスタンダードタイプのノートPCです。重量は1.8kgと15.6インチタイプとしては軽く、シンプルでスタイリッシュなデザインを採用しています。
Critea DX-KS H3の注目ポイント
軽量&シンプルデザイン
15.6インチタイプとしては重量が軽い点が特徴。ホワイトカラーの本体デザインはシンプルで、安っぽさを感じさせません。
HDD+SSDのデュアル構成対応
購入時のカスタマイズ画面でSSDを追加すれば、HDD+SSDのデュアルストレージ構成が可能です。Core i3搭載機でなかなかありません。
今回は筆者がメーカーからお借りしたCritea DX-KS H3の実機を使って、本体デザインや使い心地、ベンチマーク結果などをレビューします。
この記事の目次
- 1:Critea DX-KS H3のスペック
- 2:本体デザインについて
- 3:液晶ディスプレイについて
- 4:キーボードについて
- 5:インターフェースと拡張性
- 6:駆動時間や発熱、騒音について
- 7:ベンチマーク結果
- 8:まとめ
※価格や構成は変更される場合があります
Critea DX-KS H3のスペック
OS | Windows 10 Home / Pro |
---|---|
CPU | Core i3-7100U |
メモリー | 4GB |
ストレージ | 500GB HDD |
グラフィックス | Intel UHD Grahpics 620 |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 15.6型、1366×768ドット、非光沢、タッチ非対応 |
通信機能 | IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.2、1000BASE-T対応有線LAN |
インターフェース | USB3.0×2、USB2.0✕1、HDMI、SD/SDHC/SDXC対応メモリーカードスロット、ヘッドホン出力 |
セキュリティ機能 | セキュリティースロット、TPM 2.0 |
カメラ | HD画質(92万画素相当) |
サイズ/重量 | 幅382×奥行き256×高さ23.9mm/約1.8kg |
バッテリー | 約7.4時間 |
※2018年7月2日時点。構成は変更される場合があります
パーツカスタマイズ対応
Critea DX-KS H3は購入時のカスタマイズ画面から、メモリー容量やストレージ構成を変更できます。標準では4GBメモリー+500GB HDDの構成ですが、メモリー容量を増やしたりSSDを追加することでより快適に使うことが可能です。
カスタマイズ例
標準構成 | |
---|---|
税込6万6938円 | |
8GBメモリー+250GB SSD構成 | |
税込8万6896円 | |
最強構成 | |
税込12万0138円 |
※2018年7月2日時点。価格はタイミングによって変わります
本体デザインについて
Critea DX-KS H3は、とてもさわやかなデザインを採用しています。本体カラーはホワイトのみで、天板部分にはロゴなどが一切ありません。シンプルで「いかにもノートPC」的なイメージはまったく感じられませんでした。
ホワイトのカラーには、傷や指紋・油脂が目立ちにくいメリットがあります。ただ汚れ目立ってしまうので、こまめに拭き取るといいでしょう。
ボディの素材には樹脂(プラスチック)が使われています。堅牢性(壊れにくさ)と手触りはあまり高くはありませんが、さわやかなホワイトのカラーにより、それほど安っぽくは見えません。
接地面積は、幅382×奥行き256mm。一般的なB5ノートの見開きよりも、ちょっと大きい程度でした。15.6インチタイプのノートPCとしては、標準的な大きさです。
本体の厚さ(高さ)は公称値で23.9mmです。底面部のゴム足を含めた高さを計測したところ、ほぼ公称値どおりの24mmでした。実際に手に持ってみると、比較的スリムに感じます。
重さは公称値で約1.8kg、実測値では1.887kgでした。15.6インチタイプとしてはかなり軽量です。日常的に持ち運ぶにはちょっと重いのですが、外出先で15.6インチノートPCを使いたいという人にはいいかもしれません。
ノートPCの平均重量
画面サイズ | 平均重量 |
---|---|
11.6インチ | 1.126kg |
12.5インチ | 1.131kg |
13.3インチ | 1.253kg |
14インチ | 1.518kg |
15.6インチ | 2.174kg |
ノートPC全体 | 1.551kg |
※2017年12月~2018年5月に当サイトが検証したノートPC(2-in-1を含む) 50台ぶんの実測値より
液晶ディスプレイについて
液晶ディスプレイの大きさは15.6インチで、解像度は1366×768ドット。ノートPCとしてはよくある組み合わせです。
画面の色合いはやや青みがかっていて、なおかつ色が薄く感じます。スマホやタブレットなどと比べると、若干違和感を感じるかもしれません。とは言え写真や文章の内容はちゃんと確認可能です。輝度は高くありませんが、作業には十分な明るさでした。
IPSパネルに比べて色のメリハリには欠けますが、3~4万円台の格安モデルほどコントラストは低くありません。文字もかすれることなく、ハッキリ読めます。ただし視野角が狭いので、画面の角度を変えると色や明るさが大きく変わり、見づらく感じることがあります。
画面の表面は非光沢の「ノングレア」仕上げです。映り込みがグッと抑えられるので眼が疲れにくく、長時間の作業に向いています。
キーボードについて
キーボードは日本語配列で、数値入力に便利なテンキーが付いています。バックライトには対応していません。キーピッチ(キーとキーの間隔)は実測18.5mmで、理想とされる19mmよりもやや小さめ。デスクトップPC向けのキーボードを使っている人には少し窮屈に感じるかもしれませんが、使い続けるうちに慣れるでしょう。
配列で気になるのは、ShiftキーがEnterキーの真下にない点と、カーソルキーの一部がテンキー側に食い込んでいる点、そしてテンキーが標準的な4列ではなく3列になっている点です。特にテンキーは「+」や「÷」の記号が変則的場所に配置されているので、違和感を感じるでしょう。
キーストローク(キーを押し込む深さ)は、実測で1.5mm強でした。押した瞬間に「カクッ」としたクリック感があり、確かな手応えを感じられます。しかし底打ち感がやや強く、入力時にキーボードが軽くたわむ点がちょっと残念です。
タイプ音の大きさは平均的です。軽いタッチだと「カタカタカタ」という音で、強いタッチでは「ドスドス」と響きました。軽めに打ってもタイプ音が聞こえるのですが、周りに人がいる場合は極力軽めのタッチを意識するといいかもしれません。
タッチパッドはつるつるとした手触りです。カーソルはスムーズに反応するものの、指を止めたときにピタッと止まらず、ほんのわずかにブレるような気がします。またマルチジェスチャーでは、わずかに「間」を感じることがありました。ボタンのクリック感はやや固めで、クリック時に「コツっ」と音がします。
インターフェースと拡張性
インターフェース(端子類)はそれほど多くはありませんが、普段使いには十分でしょう。ただし光学ドライブは非搭載である点に注意してください。
左側面のインターフェース
-
- ① 電源コネクター
- ② USB2.0
- ③ SDメモリーカードスロット
- ④ ヘッドホン出力
- ⑤ 状態表示LED
右側面のインターフェース
-
- ① USB3.0
- ② HDMI
- ③ 1000BASE-T対応有線LAN
- ④ セキュリティースロット ※盗難防止用
駆動時間や発熱、騒音について
ここからは、Critea DX-KS H3の性能テストの結果を紹介します。テスト機の主なスペックは以下の表のとおり。検証/ベンチマーク結果はパーツ構成や個体差、環境、タイミングなどによって大きく変わる点をあらかじめご了承ください。
試用機のスペック
OS | Windows 10 Pro |
---|---|
CPU | Core i3-7100U |
メモリー | 4GB |
ストレージ | 500GB HDD |
グラフィックス | Intel HD Graphics 620(CPU内蔵) |
バッテリー駆動時間計測結果
当サイトでの計測方法でバッテリー駆動時間のテストを行なったところ、最大で8時間という結果でした。ただしBBenchのテストはバッテリー消費が少ないため、実際の利用ではもう少し短くなるはずです。PCMark 8のテストに近い6時間前後となるでしょう。
バッテリー駆動時間のテスト結果
公称値 | 7.4時間 |
---|---|
BBenchによる計測 | 8時間 |
PCMark 8による計測 | 6時間7分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
なおバッテリー駆動時間は作業内容によって大きく変わる点に注意してください。
CPUと本体の温度について
CPU温度は最大62度でした。熱によるパフォーマンスの低下やパーツの劣化については、心配するほどではないでしょう。キーボード面もそれほど熱くはありません。
※本体温度の計測方法はコチラ
駆動音の計測結果
駆動音(ファンの回転音や通気口からの排気音)は比較的静かです。高負荷時でも気になるほどではありませんでした。
駆動音の計測結果(室温26.8℃)
電源オフ | 37.5dBA | - |
---|---|---|
待機中 | 38.2dBA | ファンの回転音がわずかに聞こえる |
動画視聴 | 38.5dBA | 同上 |
動画変換 | 39.2dBA | ファンの回転音が低負荷時に比べて高くなるが、うるさく感じるほどではない |
3Dゲーム | 39.6dBA | 同上 |
起動時間について
起動時間(電源ボタンを押してからデスクトップが表示されるまで)は平均31.66秒でした。ただしこれはWindows 10の高速スタートアップが有効になっているためで、通常は50秒以上かかるものと思われます。起動時間は短縮したいなら、SSDの追加がおすすめです。
起動時間の計測結果(手動による計測)
1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 |
---|---|---|---|---|---|
51.3秒 | 29.8秒 | 25.0秒 | 26.8秒 | 25.4秒 | 31.66秒 |
消費電力について
消費電力は、かなり低めでした。ただしそのぶん、性能が低く抑えられています(後述)。
1分間の平均消費電力(REX-BTWATTCH1による計測)
待機中 | 動画視聴 | 動画変換 | 3Dゲーム |
---|---|---|---|
7.2W | 9.0W | 19.8W | 23.4W |
※消費電力の計測方法はコチラ
ベンチマーク結果
試用機のスペック
OS | Windows 10 Pro |
---|---|
CPU | Core i3-7100U |
メモリー | 4GB |
ストレージ | 500GB HDD |
グラフィックス | Intel HD Graphics 620(CPU内蔵) |
ストレージ性能
試用機で使われていた500GB HDDは5400回転/分タイプで、アクセス速度は標準的です。カスタマイズオプションとして用意されているSSDはSATA接続タイプで、ファイルアクセスはもちろん、システムやアプリの起動も高速化されます。
CPU性能
CPU性能はCore i7まで含めたなかでは中程度です。Core i5/i7ほどのパフォーマンスではありませんが、Celeron搭載の格安モデルよりは上。それほど高度な処理はしないという人に向いています。
CPUの性能比較 その1
CPU | CINEBENCH R15のCPUスコア |
---|---|
Core i5-8250U |
|
Core i5-7200U |
|
Critea DX-KS H3(Core i3-7100U) |
|
Celeron N4100 |
|
Core i3-6006U |
|
Celeron N4000 |
|
Celeron 3865U |
|
Celeron N3350 |
|
※ほかのCPUの結果は当サイト計測の平均値
CPUの性能比較 その2
CPU | PassMark PerformanceTestのCPU Markスコア |
---|---|
Core i5-8250U |
|
Core i5-7200U |
|
Critea DX-KS H3(Core i3-7100U) |
|
Core i3-6006U |
|
Celeron N4100 |
|
Celeron 3865U |
|
Celeron N4000 |
|
Celeron N3350 |
|
※ほかのCPUの結果は当サイト計測の平均値
ただし現在はすでに最新版のCore i3-8109U(Coffee Lake)が発表されており、今後のCore i3搭載機の主流になることが予想されます。
3D性能
3D性能は低めで、専用グラフィックス搭載モデルにはまったくかないません。ただしゲームをプレーしないのなら、気にする必要はないでしょう。
3D機能の性能比較
GPU | 3DMark Fire Strikeのスコア |
---|---|
GTX 1050 |
|
UHD Graphics 620 |
|
Critea DX-KS H3(HD Graphics 620) |
|
UHD Graphics 600 |
|
※ほかのGPUの結果は当サイト計測の平均値
ドラクエ10など軽めのゲームであれば、解像度を1280×720ドットで快適に楽しめます。ただし高いグラフィックス性能が必要となる中規模クラス以上では、画質や解像度を下げてもかなり厳しいはずです。
ゲーム系ベンチマーク結果(1280×720ドット)
FF14:紅蓮のリベレーター(DX11) ※中規模 | |||
---|---|---|---|
最高品質 | 高品質(ノートPC) | 標準品質(ノートPC) | |
1462(設定変更が必要)※9.302 FPS | 2111(普通)※13.895 FPS | 2360(普通)※16.105 FPS | |
ドラゴンクエストX ※軽い | |||
最高品質 | 標準品質 | 低品質 | |
6110(快適) | 7377(とても快適) | 8321(とても快適) |
※FF14ベンチでは「普通」という評価ですが、FPSが非常に低く画面がかなりカクつきます
クリエイティブ性能
動画変換
CPU性能がそれほど高くないため、動画変換には第8世代Core i5/i7搭載ノートPCの倍程度の時間がかかっています。
動画変換にかかった時間
X264 | 25分24秒 |
---|---|
QSV | 14分01秒 |
NVENC | ※非対応 |
※5分間の4K映像(XAVC-S、3.51GB)をYouTube向けの1080p(1920×1080ドット)映像に変換するのにかかった時間
総合的なクリエイティブ性能
総合的なクリエイティブ性能を計測する「PCMark 10」の「Digitala Content Creatiuon」を試したところ、こちらもやや低めの結果となりました。各スコアは3000以上でなんとか作業できるレベルですので、作業できないほどではありませんが遅く感じるでしょう。。
Digitala Content Creation(総合スコア) | 1890 |
---|---|
Photo Editing(写真編集) | 2344 |
Rendering and Visualization(3D制作) | 1293 |
Video Editing(動画編集) | 2228 |
※PCMark 10を使用
軽さとデザインを重視したい人に
ベンチマーク結果を見ればおわかりのように、Critea DX-KS H3の性能はそれほど高いわけではありません。しかし購入時にメモリー容量やストレージを変更すれば、そこそこパワフルな構成にカスタマイズできます。特にCore i3でHDDとSSDのデュアルストレージ構成のモデルはなかなかありません。
また15.6インチとしては重量が軽い点もポイント。ほぼホワイトで統一されたシンプルなデザインも魅力です。CPUの性能よりも使い勝手やデザインなどにこだわりたい人におすすめします。
Critea DX-KS H3のまとめ
- 軽くてシンプルなデザイン
- デュアルストレージ構成も可能
※価格や構成は変更される場合があります