ドスパラのGALLERIA GCF1070NFは、専用グラフィックス(GPU)としてGeForce GTX 1070(8GB)を搭載したゲーミングノートPCです。最大の特徴は、17.3インチでリフレッシュレート(画面の書き換え速度)120Hzの液晶ディスプレイを搭載している点。実際にゲームを試したところ画面がとても見やすく、プレーを有利に進められるように感じました。
GALLERIA GCF1070NFの注目ポイント
17.3インチで120Hz
リフレッシュレートは120Hzで、標準的な60Hzのディスプレイの2倍。カクつきがなく、動きがとても滑らかです。また17.3インチの画面は一般的な15.6インチよりもひと回り大きいので、遠くのターゲットもよりハッキリと表示されます。
キーボードはSteelSeries製
ゲーミングデバイスメーカーとして実績のあるSteelSeriesのキーボードを採用。タイプ感がよく、ゲームプレーでストレスを感じません。RGB LEDバックライトにも対応!
GALLERIA GCF1070NFの評価
総合評価: 3.8/5.0
(評者:こまめブログ)
デザイン | 大きくて無骨なデザインだが、ゲーミングPCとしてはシンプルで好感が持てる |
---|---|
性能 | 高性能なCPUとGPUを搭載。ベンチマーク結果も優秀 |
使いやすさ | キー配列にやや違和感があるが、タイプ感はいい。端子類も十分 |
軽さ | 重さはほぼ3kg。17.3インチのゲーミングノートPCなのでかなり重い |
画面 | 若干いろが不自然だが、ゲーム用には最適。描画がとてもなめらか! |
今回はメーカーからお借りしたGALLERIA GCF1070NFモデルの実機を使って、本体デザインや使い心地、ベンチマーク結果などをレビューします。
この記事の目次
※価格や構成は変更される場合があります
GALLERIA GCF1070NFのスペック
OS | Windows 10 Home / Pro |
---|---|
CPU | 第8世代 Core i7-8750H |
メモリー | 8GB(最大32GB) |
ストレージ | 250GB SSD(M.2 SATA)+1TB HDD ※カスタマイズ可 |
グラフィックス | GeForce GTX 1070(8GB) |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 17.3インチ、1920×1080ドット、非光沢、ペン/タッチ非対応、リフレッシュレート120Hz |
通信機能 | IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.2、1000BASE-T対応有線LAN |
インターフェース | USB3.0(フルサイズ)×2、USB3.0(Type-C)×1、USB2.0×1、HDMI、miniDisplayPort、有線LAN、SDカードリーダー、ヘッドホン出力 |
セキュリティー | TPM 2.0、セキュリティーロック、マカフィー・リブセーフ 12ヵ月版 |
カメラ | HD(92万画素相当) |
サイズ/重量 | 幅419×奥行き294×高さ30~34mm/約2.9kg |
バッテリー駆動時間 | ※非公開 |
オフィス | ※オプション |
サポート | メーカー保証1年間 |
※2018年12月26日時点。構成は変更される場合があります
購入時のカスタマイズ画面で、メモリーやSSDの容量をアップグレードできます。オプションとして用意されているSSDはSATA接続のみで、超高速なPCIe接続のSSDは用意されていません。また光学ドライブは非搭載である点に注意してください。
本体の大きさやデザイン
GALLERIA GCF1070NFの本体デザインは、ブラックの落ち着いた雰囲気です。やや無骨なフォルムではあるものの、見た目は普通のノートPC。ゲーミングPCならではのギラギラとした派手さはありません。高い性能を活かして、動画編集などに利用するのもいいでしょう。
17.3インチの液晶ディスプレイが使われているため、本体サイズはかなり大きめです。重量も重いのですが、高性能なゲーミングノートPCであることを考えれば仕方がないでしょう。
画面の色と見やすさ
液晶ディスプレイのサイズは17.3インチです。一般的な15.6インチに比べて画面がひと回り大きいため、文字や画像などが見やすいメリットがあります。ゲームにおいては遠くの敵がより大きく表示されるため、対戦プレーを有利に進められるでしょう。
解像度は1920×1080ドットで、ゲーム向けとしては標準的なスペックです。リフレッシュレート(画面の書き換え速度)は120Hzで、標準的なディスプレイ(60Hz)の2倍。ゲーミングディスプレイを体験したことがない人にはイメージしづらいかもしれませんが、動きの滑らかさがまるで違います。120Hzを体験したあとに通常の60Hzの画面を見ると、まるでパラパラ漫画のような”間”を感じるでしょう。
映像はゲーム中には違和感を感じませんが、写真や動画を見るとやや青みが強く出ていることがわかります。またガンマ値が高く、明るいけれどもコントラストが低い不自然な色合いでした。ただしこれはゲーム向けに調整されているためで、暗いシーンでも敵やアイテムがわかりやすいメリットがあります。
キーボードの使いやすさ
キーボードはテンキーありの日本語配列で、LEDバックライトに対応しています。キーピッチは実測で18.5mmでした。Enterキー周辺の配列がかなり特殊で、ちょっと違和感があります。筆者としては個人的にDeleteキーとカーソルキーの「→」キーが使いづらく感じました。
タイプ感は良好です。キーボードは著名ゲーミングデバイスメーカーのSteelSeries製で、キーピッチは実測18.5mm、キーストロークは実測約2mmでした。押し込む力は弱めですが、押した瞬間に固めのクリック感があるので確かな手応えを感じられます。
キーの同時押しについては、7~9キーまで確認しました。内部の配線によって、認識可能なキーの組み合わせが変わるものと思われます。Ctrl+Shift+スペース+W+D+Q+Eの同時押しで正しく認識されたので、普通のゲームプレーであれば問題ないはずです。
端子類の種類と使いやすさ
インターフェース(端子類)は十分な構成です。ただ端子類が左側に集中しているので、環境によってはケーブル類の取り回しが不便かもしれません。また光学ドライブには対応していない点に注意してください。
左側面のインターフェース
- ① セキュリティースロット(盗難防止用)
- ② 1000BASE-T対応有線LAN
- ③ USB3.0
- ④ HDMI
- ⑤ mini DisplayPort
- ⑥ USB3.0
- ⑦ USB3.0(Type-C)
- ⑧ ヘッドホン出力/マイク入力
右側面のインターフェース
- ① USB2.0
- ② SDカードスロット
- ③ 電源コネクター
ベンチマーク結果
試用機のスペック
OS | Windows 10 Home |
---|---|
CPU | Core i7-8750H |
メモリー | 16GB |
ストレージ | 250GB SSD+1TB HDD |
グラフィックス | GeForce GTX 1070(8GB) |
ストレージ性能
250GBのSSDはSATA接続タイプです。シーケンシャルリードは標準的ですが、シーケンシャルライトが少し遅め。1TB HDDのアクセス速度は標準的でした。
CPU性能
GALLERIA GCF1070NFで使われているCore i7-8750Hは、非常に高性能なCPUです。ノートPC向けでありながら、パフォーマンスはデスクトップPC並み。ゲームだけでなく、動画編集やRAW現像、高度なデータ処理などにも活用できます。
CPUベンチマークを試したところ、Core i7-8750Hの平均値を上回る結果が出ました。試用機の機嫌が良かったからかもしれませんが、本体が大きいので内部に熱がこもりにくく、そのぶんパフォーマンスが向上している可能性もあります。
CPUベンチマーク結果
CPU | PassMark PerformanceTestのCPU Markスコア |
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Core i7-8700 ※2 |
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GALLERIA GCF1070NF (Core i7-8750H) |
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Core i7-8750H |
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Core i5-8400 ※2 |
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Core i7-7700 ※2 |
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Core i5-8300H |
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Core i7-7700HQ |
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Core i7-8550U |
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※そのほかのベンチマーク結果は当サイト計測の平均値
グラフィックス性能について
総合的な3D性能を計測する「3DMark」でも、GeForce GTX 1070の平均値を上回る結果が出ています。高いグラフィックス処理を要する重いゲームでも、快適に楽しめるでしょう。
GPUの性能比較
GPU | 3DMark Fire Strikeのスコア |
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GALLERIA GCF1070NF(GTX 1070) |
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GTX 1070 |
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GTX 1060 |
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GTX 1050 Ti |
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GTX 1050 |
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※そのほかのGPUのベンチマーク結果は当サイト計測の平均値
ゲームを快適に遊べるGPUの目安(フルHD時)
ゲームの重さ | 画質 | 推奨GPU |
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重量級 FF15、Assassin’s Creed Origins、Ghost Recon Wildlands、黒い砂漠など |
高画質 | GTX 1080以上 |
標準画質 | GTX 1070以上 | |
低画質 | GTX 1060以上 | |
中量級 FF14、PUBG、Fortnite、OverWatch、AVAなど |
高画質 | GTX 1060以上 |
標準画質 | GTX 1050 Ti以上 | |
低画質 | GTX 1050以上 | |
軽量級 ドラクエ10、League of Legends、ガンダムオンライン、CSO、PSO2など |
高画質 | GTX 1050 Ti以上 |
標準画質 | GTX 1050以上 | |
低画質 | GTX 1050以上 |
※ 当サイトの検証結果を元にした指針で、実際のゲームの動作を保証するものではありません
ゲーム系ベンチマーク結果
FF15 (DX11) ※重量級
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1920×1080 (フルHD) | 高品質 | 5174(やや快適) |
標準品質 | 5157(やや快適) | |
軽量品質 | 5108(やや快適) | |
FF14:紅蓮のリベレーター(DX11) ※中量級
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1920×1080 (フルHD) | 最高品質 | 13766(非常に快適) ※95.444 FPS |
高品質(ノートPC) | 15388(非常に快適) ※111.282 FPS | |
標準品質(ノートPC) | 16350(非常に快適) ※120.524 FPS | |
ドラゴンクエストX(DX9) ※軽量級
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||
1920×1080 (フルHD) | 最高品質 | 19420(すごく快適) |
標準品質 | 19644(すごく快適) | |
低品質 | 20250(すごく快適) | |
アサシンクリード オデッセイ (DX11) ※重量級
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||
1920×1080 (フルHD) | 最高 | 50 FPS |
中 | 79 FPS | |
低 | 86 FPS | |
アサシンクリード オリジンズ (DX11) ※重量級
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||
1920×1080 (フルHD) | 最高 | 66 FPS |
中 | 80 FPS | |
超低 | 85 FPS | |
Far Cry5 (DX11) ※中規模
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1920×1080 (フルHD) | 最高 | 77 FPS |
中 | 87 FPS | |
低 | 93 FPS | |
シャドウ オブ ザ トゥームレイダー(DX12) ※重量級
|
||
1920×1080 (フルHD) | 最高 | 65 FPS |
中 | 76 FPS | |
最低 | 106 FPS | |
ライズ オブ ザ トゥームレイダー(DX12) ※中量級
|
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1920×1080 (フルHD) | 最高 | 102.24 FPS |
中 | 121.87 FPS | |
最低 | 138.3 FPS |
※平均60 FPS以上が理想
フォートナイトを実際にプレーしてFPS(描画速度の目安)を計測したところ、最高画質の「エピック」で101.9 FPSという結果でした。GeForce GTX 1070(8GB)なら、最高画質でも120Hzの高リフレッシュレートの液晶ディスプレイを活かせます。
フォートナイトFPS計測結果(フルHD)
エピック(最高画質) | 101.9 FPS |
---|---|
高 | 142.3 FPS |
中 | 192.7 FPS |
低(最低画質) | 172.1 FPS |
PUBGについても同様に、最高画質で100 FPSを上回りました。実際にプレーすると動きがとてもなめらかで、シビアな対戦プレーを有利に進められる気がします。
PUBG FPS計測結果(フルHD)
ウルトラ(最高画質) | 100.5 FPS |
---|---|
高 | 130.1 FPS |
中 | 120.6 FPS |
非常に低い(最低画質) | 121.2 FPS |
ゲーム中の駆動音(ファンの回転音や排気音)はかなり大きく、フォートナイトのプレー時で50dBA程度でした(待機時は36dBA程度)。ただしゲーミングヘッドセットを使っていれば、駆動音はほとんど気になりません。ゲーミングヘッドセットは敵の位置を音で把握するのに有利なので、少し高品質なものをおすすめします。
またゲーム中はWASDキーのあたりが、ちょっと熱く感じました。熱が気になるなら、キーボード上部にあるボタンを押して、空冷ファンを強制駆動するといいでしょう。そのぶん駆動音は大きくなりますがゲーミングヘッドセットをしていれば気になりませんし、なにより指先が熱く感じることもありません。
なめらかで大きな画面は対戦で有利
ということで、今回はドスパラのGALLERIA GCF1070NFのレビューをお届けしました。
ベンチマークや検証という名目でいろいろゲームを試したのですが、17.3インチの大画面と120Hzの高リフレッシュレートは確実にゲームに有利です。本格的にゲームを楽しみたい人におすすめします。
たとえばフォートナイトでとても遠くの敵を狙うとき、15.6インチではゴマ粒ぐらいの大きさでも17.3インチなら米粒ぐらいに大きく表示されるので、そのぶん仕留めやすく感じます(ちょっと大げさかもしれませんが、あくまでも例えですので)。
また動きが滑らかだと眼が疲れにくく酔いにくい上に、ターゲットの移動先をより正確に予測できるような気がします。
17.3インチタイプは本体サイズが大きくて重いのですが、15.6インチよりもゲームをうまくプレーできるように感じました。また映像に迫力があり、よりゲームに集中できるでしょう。本気でゲームに取り組みたい人におすすめのモデルです。
※価格や構成は変更される場合があります
それでもやっぱり本体は小さいほうがいいという人には、15.6インチタイプのGALLERIA GCF1060GFをおすすめします。こちらはGeForce GTX 1060(6GB)搭載で120Hzに対応した、少し安いモデルです。
※価格や構成は変更される場合があります
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