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Dynabook株式会社は2019年1月17日、13.3インチタイプのモバイルノートPCとして「dynabook G」シリーズを発表しました。新モデルの特徴は重量が779g~と非常に軽いにもかかわらず、MIL規格(MIL-STD-810G)などの耐久テストをクリアーした高い堅牢性を実現している点。発売日は1月24日で、店頭販売価格は税別15万円前後とされています。
筆者は1/17に行なわれた新製品発表会にて、dynabook Gの実機に触れてきました。そこで今回は展示機を触った感想を、簡易レビューとしてお届けします。なお実機を検証する機会があれば、より詳細なレビュー記事を公開する予定です。
この記事の目次
dynabook Gのスペック
dynabook Gの店頭モデルにはdynabook G8 / G7 / G6 / G5の4種類のモデルが用意されており、それぞれCPUとメモリー、ストレージ容量、重量などが異なります。
dynabook Gシリーズ(店頭モデル)のスペック
G8 | G7 | G6 | G5 | |
---|---|---|---|---|
OS | Windows 10 Home | |||
CPU | Core i7-8550U | Core i5-8250U | Core i3-8130U | |
メモリー | 8GB | 4GB | ||
ストレージ | 512GB SSD(PCIe) | 256GB SSD(PCIe) | 128GB SSD(PCIe) | |
グラフィックス | Intel UHD Graphics 620 | |||
光学ドライブ | なし | |||
ディスプレイ | 13.3インチ、1920×1080ドット、IGZO、非光沢、タッチ/ペン非対応 | |||
通信機能 | IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth、1000BASE-T対応有線LAN | |||
インターフェース | USB3.0(フルサイズ)×2、USB Type-C×1、HDMI、有線LAN、microSDメモリーカードスロット、ヘッドホン出力 | |||
セキュリティー | TPM 2.0、セキュリティースロット、指紋センサー | |||
カメラ | 92万画素、赤外線カメラ(Windows Hello対応) | 92万画素 | ||
サイズ | 幅308.8×奥行き211.6×高さ17.9mm | |||
重量 | 約859g | 約779g(ブルー)/約799g(ホワイト) | 約779g | |
バッテリー駆動時間 | 約19時間 | 約9.5時間 | ||
オフィス | Microsoft Office Home & Business 2019 | |||
店頭予想価格(税別) | 21万円台半ば | 20万円前後 | 17万円台前後 | 15万円前後 |
※2019年1月17日時点。構成や価格は変更される場合があります
直販サイト「東芝ダイレクト」では、直販モデルとしてdynabook GZ83 / GZ73 / GZ63が販売されています。店頭モデルと同等以上のスペックであるにも関わらず値段が安い点が魅力です。
dynabook GZシリーズ(直販モデル)のスペック
GZ83 | GZ73 | GZ63 | |
---|---|---|---|
OS | Windows 10 Home / Pro | ||
CPU | Core i7-8550U | Core i3-8130U / Core i5-8250U | |
メモリー | 16GB | 8GB | 8GB |
ストレージ | 512GB / 1TB SSD(PCIe) | 256GB SSD(PCIe) | |
グラフィックス | Intel UHD Graphics 620 | ||
光学ドライブ | なし | ||
ディスプレイ | 13.3インチ、1920×1080ドット、IGZO、非光沢、タッチ/ペン非対応 | 13.3インチ、1920×1080 / 1366×768ドット、IGZO(FHD)、非光沢、タッチ/ペン非対応 | |
通信機能 | IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth、1000BASE-T対応有線LAN | ||
インターフェース | USB3.0(フルサイズ)×2、USB Type-C×1、HDMI、有線LAN、microSDメモリーカードスロット、ヘッドホン出力 | ||
セキュリティー | TPM 2.0、セキュリティースロット、指紋センサー | ||
カメラ | 92万画素、赤外線カメラ(Windows Hello対応) | 92万画素、赤外線カメラ(Windows Hello対応)あり/なし | |
本体カラー | オニキスブルー/パールホワイト | オニキスブルー | オニキスブルー/パールホワイト |
サイズ | 幅308.8×奥行き211.6×高さ17.9mm | ||
重量 | 約859g(ブルー)/※ホワイトは後日公開 | 約859g | 約779~939g |
バッテリー駆動時間 | 約19時間 | 約9.5~19時間 | |
オフィス | ※オプション | ||
直販価格(税別) | 16万2800円~ | 13万6800円 | 10万9800円~ |
※2019年1月17日時点。オフィス付きモデルは上記価格に1万7000円(税別)加算されます
dynabook GZ63についてはモデルが複数あり、それぞれのスペックがわかりづらいので別の表にまとめました。
dynabook GZ63のバリエーション
PGZ63JL-NNA | PGZ63JL-NNB | PGZ63JL-NNC | |
---|---|---|---|
CPU | Core i5-8250U | Core i3-8130U | |
メモリー | 8GB | 8GB(オンボード) | 8GB |
解像度 | 1920×1080ドット | 1366×768ドット | |
赤外線カメラ | あり | なし | あり |
重量 | 約859g | 約779g | 約939g |
バッテリー駆動時間 | 約19時間 | 約9.5時間 | 約14時間 |
直販価格(税別) | 12万6800円 | 12万3800円 | 10万9800円 |
※2019年1月17日時点。オフィス付きモデルは上記価格に1万7000円(税別)加算されます
さらにそれぞれ「J」の付くモデルと「M」の付くモデルがありますが、これはWindows 10のエディションの違いを表わしています。たとえば「dynabook GZ83/J」はWindows 10 Homeで、「dynabook GZ83/M」はWindows 10 Proです。
ラインナップが非常に多くそれぞれ見分けが付きにくいのですが、店頭モデルよりも直販モデルのほうが安くて選択の幅が広い、とだけ覚えておくといいでしょう。
リンク
東芝ダイレクトトップページ
本体デザインと堅牢性
dynabook Gの本体カラーはオニキスブルーとパールホワイトの2色。オニキスブルーの見た目はほぼブラックですが、光を当てるとほんのり青っぽく見えます。
ボディの素材には軽量かつ頑丈なマグネシウムアルミニウム(アルミニウムマグネシウム)合金が使われています。実用金属でもっとも軽いのはマグネシウムリチウム合金なのですが、あえて使わなかったところに意味があるのでしょうか。
重さは最軽量構成で779gです。実際に手に持ってみたところ、非常に軽く感じました。大容量バッテリーを搭載したCore i7モデルは859gですが、十分すぎるほどの軽さです。
発表会では、dynabook Gの堅牢性(壊れにくさ)が特に強調されていました。この部分については厳しいテストを繰り返し行なっており、絶対の自信を持っているそうです。
確かにdynabook Gを触ってみると、マグネシウム製ボディにありがちなベコベコ感は少なく感じました(かと言って、Surfaceシリーズのようなソリッド感もありませんが)。超軽量タイプのノートPCのなかでは、高い堅牢性を実現しているものと思われます。
液晶ディスプレイについて
液晶ディスプレイのサイズは、モバイルノートPCとしては一般的な13.3インチです。解像度は1920×1080ドットのフルHDと、1366×768ドットのHDの2種類。なおHD解像度のモデル(Core i3、オニキスブルー)は直販サイトでのみ購入できます。
キーボードの使いやすさ
キーボードはテンキーなしで、バックライトには非対応のようです。キーピッチ(キーとキーの間隔)は公式スペック上では19mmとされていますが、Enterキー周辺で一部のキーが小さいほか、縦のキーピッチが短くなっています。従来モデルと同様であるなら、縦方向は16.5mm程度かもしれません。ほかのモデルでも経験しましたが若干縦方向への指使いが窮屈に感じることがあり、慣れないうちはタイプミスの可能性があります。
キーストロークは公称値で約1.5mmです。タイプ感はそこそこよく、薄型ノートPCにありがちなペチペチ感はあまり感じられませんでした。タイプ時の手応えはあまり強くはありませんが、軽いタッチで入力する人に向いています。従来のRZシリーズやUZシリーズと同じような感触です。
端子類について
インターフェース(端子類)は、モバイルノートPCとしては充実しています。USB端子は合計3ポートで、うちひとつはUSB3.1 Gen1 Type-Cです。Type-C端子はDisplayPortとして映像出力に使えるほか、7.5W以上のモバイルバッテリーやスマホ用充電器で充電できます。
パフォーマンスについて
CPUとしては第8世代のCore iシリーズが使われていますが、最新のWhisky Lake世代ではなくKaby Lake-R世代です。多少パフォーマンスは落ちるかもしれませんが、それほど大きな差が出るわけではありません。
それよりもむしろ、熱設計/熱対策がどのように行なわれているのかのほうが重要です。高性能なCPUでも、熱対策のためにパフォーマンスが伸びないことはしばしばあります。今回はベンチマークテストを行なっていないためどのような結果になるのかわかりませんが、機会があれば詳細に検証するつもりです。
CPUの性能差
CPU | PassMark PerformanceTestのCPU Markスコア |
---|---|
Core i7-8565U(Whisky Lake) |
|
Core i7-8550U(Kaby Lake-R) |
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Core i5-8250U(Kaby Lake-R) |
|
Core i7-7500U(Kaby Lake) |
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Core i3-8130U(Kaby Lake-R) ※2 |
|
※ベンチマーク結果は当サイト計測の平均値で、dynabook Gの性能を表わすものではありません ※2:PassMark CPU Bencmarkを参照
店頭販売向けのdynabook Gシリーズでは、Core i3/i5搭載モデルのメモリー容量は4GBである点に注意してください。直販モデルであれば全機種8GBメモリーで、さらに店頭向けよりも安く買えるのでおすすめです。
LIFEBOOK UHとの違い
超軽量タイプのモバイルノートPCとしては、富士通のLIFEBOOK UHシリーズが有名です。こちらは最軽量時の重さは698g~でdynabook Gよりも軽いのですが、両方を同時に持って比べない限り重さの違いはわからないかもしれません。
関連記事
富士通 LIFEBOOK WU2/C3[LIFEBOOK UH] レビュー
それぞれの細かな違いは、以下のとおりです。
dynabook GとLIFEBOOK UHの違い
dynabook G |
LIFEBOOK UH |
|
---|---|---|
重さ | 779~939g | 698~934g |
大きさ | 幅308.8mm 奥行き211.6mm 高さ17.9mm |
幅309mm 奥行き212mm 高さ15.5mm |
ディスプレイ | 13.3インチ フルHD 非光沢 |
13.3インチ フルHD 非光沢 |
CPU | Core i7-8550U Core i5-8250U Core i3-8130U |
Core i7-8565U Core i5-8265U Core i3- 8145U |
ストレージ | 128GB~1TB SSD(PCIe) | 128GB~256GB SSD(SATA) 512GB~1TB SSD(PCIe) |
USB | USB3.0×2 USB3.1 Gen1 Type-C |
USB3.0×2 USB3.1 Gen2 Type-C USB3.1 Gen1 Type-C |
LTE | 非対応 | 非対応 |
セキュリティー | 指紋認証 顔認証 |
顔認証 |
駆動時間 | 9.5~19時間 | 約11.5~24時間 |
CPUの新しさや端子類の構成についてはLIFEBOOK UHのほうが勝っていますが、大きさや128~256GB SSDのアクセス速度などではdynabook Gのほうが優れています。スペック表だけでは、どちらも優劣つけがたいところです。
ここで、それぞれの直販モデルで価格を比較してみましょう。同じパーツ構成であれば、dynabook GZ63のほうが1万6000円~3万3000円程度安く購入できます。50gあるいは100gの重量差と価格差をどう捉えるかで、どちらを選ぶべきか変わるでしょう。
Core i5モデル軽量構成の価格
dynabook GZ63 (PGZ63JL-NNB) | LIFEBOOK WU2/C3 最軽量モデル | LIFEBOOK WU2/C3 軽量モデル | |
---|---|---|---|
CPU | Core i5-8250U | Core i5-8265U | |
メモリー | 8GB | ||
ストレージ | 256GB SSD(PCIe) | 256GB SSD(SATA) | |
重量 | 約799g | 約698g | 約747g |
バッテリー駆動時間 | 約9.5時間 | 約11.5時間 | 約11.5時間 |
税込価格 | 13万3704円 | 16万6985円 | 15万0353円 |
※2019年1月17日時点。LIFEBOOK WU2/C3はシークレットクーポン適用時
バッテリー容量の大きいモデルでは、実はdynabook GZシリーズのほうが軽量です。そのぶん駆動時間は変わりますが、LIFEBOOK WU2/C3も実際に24時間駆動するわけではないので(当サイトの計測データに基づいた予測値では14時間半程度)、そこまで気にする必要はないでしょう。
Core i5モデル大容量バッテリー搭載時
dynabook GZ63(PGZ63JL-NNA) | LIFEBOOK WU2/C3 軽量モデル | |
---|---|---|
CPU | Core i5-8250U | Core i5-8265U |
メモリー | 8GB | |
ストレージ | 256GB SSD(PCIe) | 256GB SSD(SATA) |
重量 | 約859g | 約934g |
バッテリー駆動時間 | 約19時間 | 約24時間 |
税込価格 | 14万7744円 | 15万4511円 |
※2019年1月17日時点。LIFEBOOK WU2/C3はシークレットクーポン適用時
またスペック表でわからない違いとして、キーボードの違いが挙げられます。LIFEBOOK UHのほうは縦横のキーピッチが19mmの正方形状ですので、dynabook Gのような縦方向への窮屈さは感じられません。またキー配列にも違和感がなく、打ちやすさの点では勝っていると思います。タイプ感についてはLIFEBOOK UHのほうがややペチペチ感があり、好みがわかれるかもしれません。
細かな部分では直販モデルのLIFEBOOK WU2/C3ならメーカー保証の期間が3年間(通常1年間+延長2年間)の上に、マカフィーリブセーフの3年版が付属します。dynabook GZシリーズのメーカー保証は1年間で、セキュリティー対策ソフトは90日間の体験版であることを考えれば、一概に安いほうがお得とは言えません。
個人的には安心感で選ぶなら富士通のLIFEBOOK UH(LIFEBOOK WU2)、コスパで選ぶならdynabook G(dynabook GZ)かなと思います。堅牢性については正直なところ、実機をふたつ眼の前にしないとわかりません。機会があれば詳しく検証するつもりです。
堅牢性に注目したい超軽量ノートPC
ということで、今回はdynabook G(dynabook GZ)シリーズの展示機レビューをお届けしました。ベンチマークテストなどの詳細なテストを行なっていませんが、実機を検証する機会があればより詳しいレビューを公開する予定です。
特に気になるのは実際のCPUパフォーマンスとバッテリー駆動時間です。特に駆動時間は9.5~19時間とありますが、実際にはそれほど長くはもたないでしょう。このあたりは実機を使ってみないとわかりませんね。
ただ発表会で触った限りでは、Dynabookらしい堅実な作りであると感じました。特に発表会で強調されていた堅牢性については、十分すぎるほどのレベルであると思います。軽い上に壊れにくいノートPCとして、持ち歩き用のモデルを探している方は検討してみてはいかがでしょうか?
dynabook GZシリーズ
※直販モデル
税込11万円台~
※2019年1月16日時点。現在の価格は公式サイトでご確認ください
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