アマゾンのFire HD 10は、10.1インチのディスプレイを搭載するタブレットです。現在の最新モデルは「第9世代」で、2019年10月に発売されました。
最大の特徴は、価格が安い点です。同サイズのiPadが3~4万円台、大手メーカー製Androidタブレットが1.7~2万円程度であるのに対し、Fire HD 10は通常価格で1万5980円、セール時期には1万円程度で購入できます。
性能もそれほど高くありません。CPUは格安タブレット向けでメモリー容量は2GB、ストレージは32 / 64GBと、最近のタブレットとしては低スペックです。しかもGoogle Play ストアを (通常では)利用できないため、使えるアプリの種類が制限されています。
しかしFire HD 10には、それらの欠点を補って余りあるほどのメリットが存在します。
そのうちのひとつが、アマゾンのプライム・ビデオです。
プライム・ビデオ自体は、スマホやPCでも視聴できます。しかしFireタブレットではOSの機能として組み込まれているため、視聴までの操作が非常に簡単。ブラウザーやアプリを開くことなく、画面をスワイプするだけで映画やアニメ、ドラマを観られるのです。
またスマホやほかのFireタブレットより、画面が大きくて見やすい点もポイント。扱いやすさと画面の見やすさで考えるなら、10インチ前後がベストなサイズでしょう。
もうひとつの大きなメリットが、Kindle (キンドル)つまり電子書籍です。
iPhoneやiPadでは、Kindleのアプリから電子書籍を購入できません。AndroidやWindowsのアプリでは購入可能ですが、やはりアプリを起動する必要があります。それに対してFireタブレットではOSの機能として組み込まれているため、手間なく電子書籍の閲覧や購入が可能です。
画面サイズが10.1インチである点も、電子書籍を楽しむのに有利です。コミックであれば表示サイズはA5版程度で、細かい部分までハッキリと見えます。また固定レイアウトの雑誌や書籍でも、画面をあまり拡大することなく読むことが可能です。
ほかにもプライムミュージック / アマゾンミュージックやアマゾンでのショッピングなどにも向いています。Fireタブレットはアマゾンのサービスとの相性が非常によく、そのなかでも10.1インチのFire HD 10はコンテンツをじっくり楽しむのに向いているのです。
さらに音声アシスタントのAlexaを利用したり、画面付きのスマートスピーカー「Amazon Echo Show」のようにも利用できます。
アマゾンのプライム会員であり、なおかつ安いタブレットが欲しいと考えているならFireタブレットがおすすめです。現在Fireタブレットには7インチのFire 7、8インチのFire HD 8、Fire HD 10がラインナップされており、それぞれ画面の大きさや解像度などが異なります。
Fireタブレットの違いについて
Fire 7 | Fire HD 8 | Fire HD 10 | |
---|---|---|---|
画面サイズ | 7インチ | 8インチ | 10.1インチ |
画面の精細さ | △ | ◯ | ◎ |
色の鮮やかさ | ◯ | ◯ | ◯ |
スピーカーの音質 | △ | ◯ | ◯ |
操作時の反応 | △ | △ | ◯ |
持ち運びやすさ | ◎ | ◯ | △ |
※評価は筆者の個人的な感想です
現状、タブレットとしてはiPadがもっとも優れていると言っても過言ではありません。Apple製品はあとで高く売れることを考えれば、多少高いモデルを買っても損はないでしょう。
しかしそれはそれとして、できれば安い機種をお得に活用したいと思うこともあるはずです。そんな人にこそ、アマゾンのFireタブレットをおすすめします。
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この記事の目次
外観について
Fireタブレットの大きさは幅262×奥行き159mm。若干縦長ですが、面積ではB5サイズ (幅257×奥行き182mm)よりもコンパクトです。重さは504gで、片手でも楽々と持ち続けられます。高さは9.8mmで、最近のタブレットとしてはやや厚みがあるように感じました。価格が安いことを考えれば仕方がないでしょう。
機能と使い勝手について
Fire HD 10は機能は、機能はそれほど多くありません。生体認証はなく、画面や音質もいまひとつです。値段が安いことを考えれば仕方がないでしょう。ただしAlexaやEcho Showのように使えるShowモードは便利です。
従来のFire HD 10との違い
Fire HD 10はこれまで3種類発売されています。最新モデルは3代目ですが、アマゾンの命名規則によると2019年に発売されたから「第9世代」とのことです。画面の大きさは変わりませんが、スペックやデザインが微妙に異なります。特に前モデルからCPU性能が大きく向上しているので、旧モデルを使っているなら買い換えを検討したほうがいいでしょう。
Fire HD 10の違い
最新版 2019年モデル |
2代目 2017年モデル |
初代 2015年モデル |
|
---|---|---|---|
解像度 | 1920×1200 | 1280×800 | |
CPU | MediaTek MT8183 (8コア) | MediaTek MT8173 (4コア) | MediaTek MT8135 (4コア) |
メモリー | 2GB | 1GB | |
Wi-Fi | 11a/b/g/n/ac | ||
前面カメラ | 200万画素 | 30万画素 | 92万画素 |
背面カメラ | 200万画素 | 500万画素 | |
センサー | 加速度 / 照度 | 加速度 / ジャイロ | |
USB | USB2.0 Type-C | USB2.0 micro-B | |
バッテリー | 最大12時間 | 最大10時間 | 最大8時間 |
幅×奥行き×高さ | 262×159×9.8 | 262×159×9.8 | 262×159×7.7 |
重量 | 504g | 500g | 432g |
Fire 7 / HD 8との違い
FireタブレットシリーズにはFire HD 10のほかに、Fire 7とFire HD 8もラインナップされています。それぞれ画面サイズが異なるだけでなく、映像やサウンドの品質なども異なります。基本的にはFire HD 10がもっとも高性能&高品質で、Fire 7がもっとも安い代わりに品質が劣ります。
Fireタブレットの違い
Fire HD 10 10.1インチ |
Fire HD 8 8インチ |
Fire 7 7インチ |
|
---|---|---|---|
解像度 | 1920×1200 | 1280×800 | 1024×600 |
CPU | MT8183 (8コア) | MT8168 (4コア) | MT8163V/B (4コア) |
メモリー | 2GB | 2GB (標準) / 3GB (Plus) | 1GB |
Wi-Fi | 11a/b/g/n/ac | 11a/b/g/n | |
前面カメラ | 200万画素 | ||
背面カメラ | 200万画素 | ||
センサー | 加速度 / 照度 | 加速度 | |
USB | USB2.0 Type-C | USB2.0 micro-B | |
バッテリー | 最大12時間 | 最大7時間 | |
幅×奥行き×高さ | 262×159×9.8 | 202×137×9.7 | 192×115×9.6 |
重量 | 504g | 355g | 286g |
Fire HD 10用カバーについて
Fire HD 10は安いタブレットだけあって、頑丈さもいまひとつな印象です。壊れてもいいぐらいの気持ちで使う人もいるかもしれませんが、できるだけ丁寧に扱ったほうがいいでしょう。専用のカバーがあればなにかと安心です。
筆者も過去に何種類か購入した経験があるのですが、1500円前後の合皮カバーはスグにクタクタかつボロボロになってしまいました。使いつぶすつもりならそれでもいいかもしれませんが、なるべく長く使いたいならやはり純正カバーがおすすめです。非常にしっかりした作りで、耐久性があります。
ちなみに最新モデル (第9世代)と2017年モデル (第7世代)はサイズがまったく同じですので、古いカバーを使うこともできます。アウトレットや処分品などで旧モデルのカバーを見かけたら、ゲットしておくといいかもしれません。
[wpap service=”with” type=”detail” id=”B07RTDCBMS” title=”【Fire HD 10 2019年発売 第9世代用】 Amazon純正 カバー (チャコールブラック)”]
アマゾンのサービス専用としてならアリ
前述のとおり、タブレットそのものの完成度や便利さでは、iPadやAndroidタブレットに軍配が上がります。カメラやサウンドもイマイチですし、パフォーマンスもどちらかと言えば低スペックと言っていいでしょう。
しかしプライム・ビデオとKindleの使い勝手についてだけは、抜群の出来映えです。Fire 7やFire HD 8よりも品質が高く、映画やドラマ、コミックや雑誌などを楽しむのに適しています。価格が安いので手軽に入手できますし、子供用として使うのもアリ。アマゾンがなくてはならない人に、Fire HD 10をおすすめします。
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