日本HPの「HP ENVY 750-080jp/CT」は、ミニタワーATXのケースを採用したハイスペックなデスクトップパソコンです。最新ゲームはもちろん、動画編集や3D制作など負荷の高い作業もサクサクこなせるほどのパワーを持っています。2015年夏モデルから刷新されたケースのデザインも特徴的。高性能なパソコンを入手したい人におすすめのモデルです。
HP ENVY 750-080jp/CTの注目ポイント
- CPUにはCore i5-4590/Core i7-4790/Core i7-4790Kを選択可能
- GPUにはNVIDIA GeForce GT730またはGTX 960/980を用意
- デザイン性と拡張性、そしてメンテナンス性に優れたケースを採用
- キャンペーンを利用することでGTX 980搭載機としては業界最安価格に!
今回はメーカーからお借りしたHP ENVY 750-080jp/CTを使って、本体のデザインやベンチマークソフトを使った実際のパフォーマンスなどを検証します。さらにGTX 980搭載モデルとしては最安となるお得な購入方法についても紹介。ハイエンドデスクトップパソコンを探している人は、ぜひ参考にしてみてください。
試用機の主なスペック | |
製品名 | HP ENVY 750-080jp/CT |
---|---|
OS | Windows 8.1 Update 64bit |
CPU | Core i7-4790K(4.00GHz) |
メモリー | 16GB |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX 980(4GB) |
ストレージ | 256GB SSD+2TB HDD(1TB HDD×2) |
お知らせ
この機種はすでに販売が終了しています。以下のリンクから、別の記事をご覧ください。
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アルミ素材を利用した斬新なデザインのミニタワーケース
HPの「ENVY」シリーズは、デザインとパフォーマンスにこだわったプレミアムモデルのブランドです。HP ENVY 750-080jp/CTでも外観のデザインには相当な力を入れており、デスクトップパソコンらしからぬデザインに仕上がっています。
優れた拡張性とメンテナンス性
フロントパネルはパソコンのように見えませんが、バックパネル(背面側)は普通のデスクトップパソコンです。マザーボードのI/Oパネルは非常にスッキリしていますが、必要十分なインターフェースはしっかり確保されています。
バックパネルに配置されているインターフェースは、USB3.0端子×2、USB2.0端子×2、1000BASE-T対応有線LAN端子、オーディオ端子類など。GeForce GTX 980を搭載した試用機では映像出力用にDVI-I端子とHDMI端子、DisplayPort端子×3が用意されていますが、グラフィックス機能にGeForce GT 730を選ぶとDVI-I端子とHDMI端子のみの構成となります(GTX 960はGTX 980と同じ構成)。
本体内部にアクセスするには、右側面のサイドパネルを外します。パネルは背面にあるネジを手でゆるめるだけで取り外し可能。またストレージの取り外しも手で行なえます。ドライバーを必要としないツールレス仕様で、手軽にメンテナンスを行なうことが可能です。
マザーボードの逆向き設置&電源上部配置でエアフローを最適化
HP ENVY 750-080jp/CTではマザーボードが上下逆向きに取り付けられ、さらに電源ユニットが上部に設置されています。これは、内部で発生した熱を効率的に排熱するため。パーツから発生する熱は上方向に移動しますが、そこにCPUやGPUがあると、熱によって本来の性能を発揮できないこともあるのです。
大型のケースでは熱はこもりにくいので、電源を下部に設置しても特に問題はありません。しかし内部に熱がたまりがちなコンパクトタイプのケースでは、電源を上部に設置したほうが効果的に排熱できることもあります。このあたりはケースによって異なるのですが、HP ENVY 750-080jp/CTではこの配置でエアフロー(冷却用の空気の流れ)を確保しています。
内部の拡張スロットとしては、PCI Express x16×1(空き0)、PCI Express x1×1、PCI Express Mini Cardスロット、Mini SATAスロット×1が用意されています。長期間使ってパーツが古くなってきたら、自分で新しいパーツを追加したり交換するのもいいでしょう。
Core i7-4790KやGTX 980を選択可能
HP ENVY 750-080jp/CTは購入時に、CPUの種類やメモリー/ストレージの容量、GPUの種類などを選択可能です。追加のオプション料金を支払うことで、より上位のパーツにアップグレードすることができます。
選択可能な主なパーツ | |
CPU | Core i5-4590(3.30GHz)/Core i7-4790(3.60GHz)/Core i7-4790K(4.00GHz) |
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メモリー | 4/8/16/32GB |
ストレージ | 1/2/3TB HDDまたは256/512GB SSD |
増設用ストレージ | 1/2/3TB HDDまたは、なし |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GT 730(4GB)/GeForce GTX 960(4GB)/GeForce GTX 980(4GB) |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ/ブルーレイディスクドライブ |
試用機では、CPUにCore i7-4790Kが使われていました。このCPUはオーバークロック(特殊な設定で動作周波数を高めに変更)することで、性能を向上させることが可能です。しかしゲームが主な目的なら、特にオーバークロックを試す必要はありません。定格(標準の)周波数で利用したほうが動作も安定しているので、おすすめです。
ストレージはSSDのほうがアクセス速度が早く、システム全体が快適になるメリットがあります。しかし容量と価格については、HDDのほうが有利です。そこでおすすめたいのがシステムストレージにSSDを使い、データ用ストレージとしてさらにHDDを追加する組み合わせ。高速なアクセスと大容量を両立できます。
グラフィックスの選択肢のひとつとして用意されているGeForce GT 730は旧世代のローエンド向けGPUで、性能はあまり高くはありません。CPU内蔵のGPUよりはマシ、というレベルです。軽めの3Dゲームを標準画質で遊べる程度の性能と言っていいでしょう。
本格的にゲームを楽しみたいなら、GeForce GTX 960からGTX 980を選ぶべきです。GeForce GTX 960なら、FF14を1920×1080ドットのフルHD最高画質(DirectX 11)で「非常に快適」となるレベル。国内向けのゲームなら十分な性能ですが、より高い解像度でプレーしたい場合や海外の大作ゲームを楽しみたいなら、GeForce GTX 980を選ぶといいでしょう。
そのほかの追加オプションとしては、無線LAN機能を追加しておくと便利です。IEEE802.11acに対応しているので、通信が高速で安定しています。
どんな作業でも快適にこなせる驚異の性能
続いて、HP ENVY 750-080jp/CTのベンチマーク結果を紹介しましょう。テストに利用した試用機のスペックは、以下の表のとおりです。なおパーツ構成やテストの実施タイミングによってベンチマークの結果が大きく変わることもあるので、参考程度に捉えてください。
試用機の主なスペック | |
製品名 | HP ENVY 750-080jp/CT |
---|---|
OS | Windows 8.1 Update 64bit |
CPU | Core i7-4790K(4.00GHz) |
メモリー | 16GB |
グラフィックス | NVIDIA GeForce GTX 980(4GB) |
ストレージ | 256GB SSD+2TB HDD(1TB HDD×2) |
Windows 8.1の処理は超サクサク!
Windows 8.1の快適さを計測する「Windowsシステム評価ツール(WinSAT.exe)」については、以下の表のような結果となりました。高性能なパーツを搭載しているだけあって、すべて8ポイント超えのとても優秀なスコアです。普段のWindowsの操作には、まったく問題ありません。
試用機のWindowsエクスペリエンスインデックス | |
プロセッサ(CpuScore) | 8.4 |
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メモリ(MemoryScore) | 8.4 |
グラフィックス(GraphicsScore) | 8.9 |
ゲーム用グラフィックス(GamingScore) | 8.9 |
プライマリハードディスク(DiskScore) | 8.15 |
Core i7-4790Kはオーバークロックしなくても十分高性能
CPUの計算性能を計測する「CINEBENCH R15」では、「CPU」のスコアが「803cb」という結果でした。スコアとしてはかなり高めです。ゲームでこれほどのパワーが必要かどうかはちょっと微妙なところですが、ゲーム以外の作業――たとえば3D制作や動画編集&エンコード、仮想マシンの利用など――など負荷の高い処理でも、快適に利用できるでしょう。
SSDのアクセス速度はHDDの2倍以上
ストレージのアクセス速度を計測する「CrystalDiskMak」を試してみたところ、256GB SSDではシーケンシャルリードが430MB/秒、1TB HDDでは190.4MB/秒という結果でした。SSDのほうがHDDよりも2.2倍速いのですが、標準的なHDDならもっと大きな差が付いていたはず。一般的には100MB/秒前後ですので、HP ENVY 750-080jp/CTのHDDは普通のHDDよりも高速なのではないでしょうか。
総合系ベンチマークの結果はかなり高い
マシンの総合的な性能を計測する「PCMark」と「PassMark PerfomanceTest 8.0」では、かなり高いスコアが出ました。高性能なCPUとGPUを搭載しているだけあって、OpenCLを使った「accelerated」の結果も非常に優秀です。ゲームだけでなく、どんな作業でも快適にこなせます。
試用機の「PCMark 8」ベンチマーク結果 | |
Home conventinal 3.0 | 4390 |
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Home accelerated 3.0 | 5286 |
Creative conventinal 3.0 | 4851 |
Creative accelerated 3.0 | 6149 |
Fire Strikeは安定の1万超え
総合的な3D性能を計測する「3DMark」では、もっとも負荷の高い「Fire Strike」(DirectX 11相当)で「1080」という結果でした。GeForce GTX 980なら1万超えは順当な結果、GeForce GTX 960なら6000前後といったところでしょう。
ドラクエ10は「すごく快適」のメタルスライム級
「ドラゴンクエストX 目覚めし五つの種族 オンライン(ドラクエ10)」の快適さを計測する「ドラゴンクエストXベンチマークソフト」では、解像度1920×1080ドットのフルHDで表示で表示品質/最高品質ともに「すごく快適」という評価でした。このゲームについては、高解像度の最高画質で快適にプレーできるでしょう。
FF14ベンチは平均100FPS超え!
「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」では、1920×1080ドットの最高品質でDirectX 9/DirectX 11ともに「非常に快適」という評価が出ています。DirectX 11でのベンチマーク時にFPS計測ソフト「Fraps」でベンチマーク画面が表示されてから1分間のFPSを計測してみたところ、平均FPSは100FPSでした。今回は試せませんでしたが、おそらく2560×1440ドットの最高画質でも7000超えの「非常に快適」となるのかもしれません(未検証での推測です)。
試用機の「ファイナルファンタジーXIV:蒼天のイシュガルド ベンチマーク」FPS計測結果 | ||
最小 | 最大 | 平均 |
81 FPS | 123 FPS | 100.78 FPS |
話題の「ドラゴンズドクマオンライン」がサクサク動く!
8月31日から正式サービスが開始される「ドラゴンズドクマオンライン」のベンチマークソフトでは、スコアが「10140」の「とても快適」という評価です(フルHDの最高品質)。最新ゲームでもヌルヌル快適に動きます。
PSO2は常時400FPS超え
「ファンタシースターオンライン2」の快適さを計測する「PSO2キャラクタークリエイト体験版」では、1920×1080ドットの簡易描画設定「5」(最高品質)で「92632」という結果でした。ベンチマーク中に表示されるFPSは常に400を超えていましたので、なんのストレスも感じることなくプレーできるはずです。
以上の結果からおわかりいただけるとおり、GeForce GTX 980を搭載したHP ENVY 750-080jp/CTは、最高クラスのゲーム性能を持っています。ここまでの性能が必要かという話もありますが、海外製の大作ゲームや今後発売される超重量級のゲームをプレーするなら、ワンランク上のGPUをえらんだほうがいいでしょう。
実はGTX 980搭載モデルとしては最安!?
HP ENVY 750-080jp/CTには、パーツ構成の異なる5種類のベースモデルが用意されています。各モデルの主な違いは以下の表のとおりです。
HP ENVY 750-080jp/CT各モデルの違い | |||||
型番 | 東京生産カスタムモデル2 | 東京生産鉄板モデル | 東京生産メタルギアソリッドVグラウンド・ゼロズ推奨パソコン(GTX960搭載モデル) | 東京生産メタルギアソリッドVグラウンド・ゼロズ推奨パソコン(GTX980搭載モデル) | 東京生産GTX980フリーアップモデル |
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最小構成価格(税抜き) | 9万9800円~ | 12万9800円~ | 11万4800円~ | 16万9800円~ | 16万9800円~ |
CPU | Core i5-4590(3.30GHz) | Core i7-4790(3.60GHz) | Core i5-4590(3.30GHz) | Core i7-4790(3.60GHz) | Core i7-4790(3.60GHz) |
メモリー | 4GB | 16GB | 8GB | 16GB | 16GB |
グラフィックス | GeForce GT 730 | GeForce GTX 960 | GeForce GTX 960 | GeForce GTX 980 | GeForce GTX 980 |
ストレージ | 1TB HDD | 2TB HDD | 1TB HDD | 2TB HDD | 256GB SSD |
特典 | 通常価格より5000円オフ | 無料ゲームクーポン | 無料ゲームクーポン | 通常より3万5000円お得 | |
リンク | HP ENVY 750-080jp/CT 製品詳細(HP Directplus) |
GeForce GTX 980搭載モデルを見ると、価格は16万9800円となっています。現在販売されているPCメーカー各社の最安モデルと比べると、それほど安いわけではありません。しかしメモリー容量が16GB搭載されていることを考えれば、むしろその程度の価格差しかないとも言えます。
メーカー各社のGTX980搭載最安モデルの価格(2015年8月11日時点、価格は税別)
- A社:15万9800円(RAM:8GB、HDD:1TB)
- B社:17万9980円(RAM:8GB、HDD:2TB)
- C社:15万8908円(RAM:8GB、HDD:1TB)
- D社:16万1980円(RAM:8GB、HDD:1TB)
実はここで裏ワザがありまして、「東京生産カスタムモデル2」の追加オプションでグラフィクスにGeForce GTX 980を選ぶと、合計金額は15万2800円(税別)となります。これがGeForce GTX 980搭載モデルをもっとも安く購入する方法です。
しかしこの組み合わせではCPUは許容範囲内ですが、メモリー容量が4GBと少なすぎます。そこでおすすめしたいのが、OSにWindows 7 Professional 64bitを搭載した別モデルの「HP ENVY 750-070jp/CT」。このモデルでは現在500円でパーツをアップグレードできるキャンペーンを実施していますので、これを利用するのです。
現在販売されている8万9800円(税別)の「東京生産新ワンコインキャンペーンモデル」に、オプションでGeForce GTX 980を追加し(標準ではCPU内蔵GPU)、さらに500円のワンコインアップグレードでCPUをCore i5-4590からCore i7-4790に変更。これで合計金額は15万5300円(税別)となり、同クラスの他社モデルよりもお得になるのです。
もっとも他社製品ではケースの冷却性能やチップセットの種類などが異なることもあり、一概に同じ性能だとは言えません。しかし安く購入する手段のひとつとして、検討してみてはいかがでしょうか。