日本HPのOMEN OBELISK Desktop 875は、AMDのRyzen 5 / 7を搭載したゲーミングデスクトップPCです。GPUはGTX 1060 またはRTX 2070 / 2080に対応しています。
この記事ではメーカーからお借りしたOMEN OBELISK Desktop 875の実機を使って、本体の外観や機能、実際の性能についてレビューします。
この記事の目次
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OMEN OBELISK Desktop 875 のスペック
CPU | ・Ryzen 5 2600 ・Ryzen 7 2700 |
---|---|
メモリー | 16GB |
SSD | ・256GB SSD (PCIe) ・512GB SSD (PCIe) |
ストレージ | 2TB HDD |
グラフィックス | ・GTX 1060 (6GB) ・RTX 2070 (8GB) ・RTX 2080 (8GB) |
チップセット | AMD B450 |
電源 | 500W (80PLUS BRONZE) |
※2019年8月15日時点。構成は変更される場合があります
フォームファクター | Micro ATX |
---|---|
SATAポート | 2 |
M.2スロット | 2 |
光学ドライブ | ー |
ドライブベイ | 3.5インチ×2 |
拡張スロット | PCIe x16 ×1 |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | IEEE802.11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 4.2 |
USB3.1 | Gen1×6 (前面2 + 背面4) Gen2×1 (背面) |
USB3.0 | ー |
USB2.0 | ー |
USB Type-C | 3.1 Gen2×1 (背面) |
Thunderbolt 3 | ー |
メモリーカード | ー |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | ー |
DisplayPort | 3 または 4 |
DVI | 1 または 0 |
サイズ | 幅165mm 奥行き365mm 高さ435mm |
重量 | 約10.5kg |
OMEN OBELISK Desktop 875の本体の外観と内部
外観について
OMEN OBELISK Desktop 875は、デスクトップPCとしては標準的なミニタワー型に分類されます。本体は大きいものの、そのぶん内部スペースに余裕があり、冷却性能が高い点がメリットです。なおミニタワー型PCは本来拡張性が高いものの、OMEN OBELISK Desktop 875では拡張スロットやドライベイなどが必要最低限しか用意されていません。
デスクトップの主な分類
ミドルタワー型 | ミニタワー型 | スリム型 | コンパクト型 |
機能:◎ 拡張性:◎ 省スペース性:× 冷却性能:◎ |
機能:◎ 拡張性:○ 省スペース性:△ 冷却性能:○ |
機能:○ 拡張性:△ 省スペース性:○ 冷却性能:△ |
機能:△ 拡張性:× 省スペース性:◎ 冷却性能:△ |
インターフェースについて
周辺機器接続用のインターフェース (端子類)はそれほど多くはありません。と言ってもPS/2端子やVGA (D-sub15ピン)などがないだけで、ゲーム用途であれば十分な構成です。光学ドライブには対応していませんが、最近のゲームはダウンロード販売が中心なので問題ないでしょう。DVDやブルーレイを使用する場合は、別途外付けの光学ドライブを用意してください。
天面のインターフェース
- ① USB3.1
- ② ヘッドホン出力/マイク入力
- ③ 電源ボタン
背面I/Oパネルのインターフェース
- ① USB3.1 Gen2
- ② USB3.1 Gen2 Type-C
- ③ USB3.1 Gen1
- ④ 有線LAN
- ⑤ オーディオ端子類
- ⑥ USB Type-C (RTX)
- ⑦ Display Port ※一部のモデルではDVI
- ⑧ HDMI
拡張性について
前述のとおり、OMEN OBELISK Desktop 875の拡張性は高くありません。スロットは必要最低限で、ドライブベイもふたつだけ。これはOMEN OBELISK Desktop 875がパーツカスタマイズが可能なBTOモデルではなく、スペック固定のモデルであるためです。パーツをどんどん追加するような使い方には向いていませんが、このまま使い続ける場合やパーツをまるごと交換するような使い方であれば問題はないでしょう。
拡張スロットの構成
- ① PCIExpress x16
OMEN OBELISK Desktop 875のベンチマーク結果
試用機のスペック
モデル名 | OMEN by HP Obelisk 875-0205jp アドバンスプラスモデル |
---|---|
OS | Windows 10 Pro |
CPU | Ryzen 7 2700 |
メモリー | 16GB |
ストレージ | 512GB SSD (PCIe) + 2TB HDD |
グラフィックス | GeForce RTX 2080 |
ストレージ性能
ストレージはSSDとHDDのデュアル構成です。試用機で使われていた512GBのSSDはPCIe 3.0 x4の爆速タイプではあるものの、シーケンシャルライトやランダムアクセスがそれほど伸びませんでした。とは言え、HDDのアクセス速度よりもはるかに高速です。
CPU性能
試用機ではCPUに、AMDのRyzen 7 2700が使われていました。CPU性能を計測するベンチマークテストを実施したところ、マルチコア性能では非常に優れた結果が出ています。CPUの総合性能ではCore i7-9700Kを下回ったものの、現行のデスクトップ向けCPUでは優秀な結果です。
ちなみにゲームでは総合性能よりもマルチコア性能のほうが快適さに強く影響すると言われています。ただゲームによってはインテル製CPUに最適化されているものもあるため、必ずしもRyzen 7 2700のほうが快適に動くとは限りません。
CPUの性能比較 (マルチコア性能)
GPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Core i9-9900K |
2030
|
OMEN OBELISK Desktop 875 (Ryzen 7 2700) |
1556
|
Core i7-9700K |
1494
|
Core i7-8700 |
1381
|
Core i5-9400F |
958
|
Core i5-8400 |
945
|
Core i3-8100 |
596
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
CPUの性能比較 (総合性能)
GPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Core i9-9900K |
18710
|
Core i7-9700K |
17208
|
OMEN OBELISK Desktop 875 (Ryzen 7 2700) |
15546
|
Core i7-8700 |
15412
|
Core i5-9400F |
12043
|
Core i5-8400 |
11229
|
Core i3-8100 |
8026
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
CPUの温度について
FF15ベンチを30分間実行して、CPUのクロックと温度を計測しました。Ryzen 7 2700最大クロックが4.1GHz (1コア動作時)であることを考えると、平均3.44GHzという結果はパフォーマンスがあまり伸びていないようにも思えます。ただ平均温度は62℃と低く、この点については非常に優秀です。
3D性能
RTX 2080は現行世代のハイエンド向けGPUで、非常に高性能です。OMEN OBELISK Desktop 875ではRTX 2080の平均値をわずかに下回ったものの、さすがはハイエンドクラスと思わせる優れた結果が出ました。11GBのビデオメモリーを搭載した上位GPUには及びませんが、これでも十分なパフォーマンスです。
3D機能の性能比較
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
RTX 2080 Ti |
34282
|
GTX 1080 Ti |
26186
|
RTX 2080 |
25484
|
OMEN OBELISK Desktop 875 (RTX 2080) |
25134
|
RTX 2070 |
22856
|
GTX 1070 |
17405
|
GTX 1660 Ti |
15952
|
GTX 1060 |
12415
|
GTX 1050 |
6945
|
UHD 630 (Core i7) |
1212
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
ゲーム性能
個別のゲーム系ベンチマークテストを試したところ、負荷の高い重量級のゲームでもフルHDの最高画質で快適という結果が出ました。4Kだと低画質~中画質で問題なく遊べるレベルです。
ベンチマーク結果は概ね優秀ではあるものの、インテル系CPUを搭載したモデルよりも少しスコアが低い気がします。このあたりはAMDであることが関係しているのかもしれません。
ゲーム系ベンチマーク結果
FF15 (DX11) ※重量級
|
||
---|---|---|
フルHD | 高品質 | 8710(快適) |
標準品質 | 11509(とても快適) | |
軽量品質 | 13334(非常に快適) | |
4K | 高品質 | 4125(普通) |
標準品質 | 4998(やや快適) | |
軽量品質 | 6958(快適) | |
FF14:漆黒のヴィランズ (DX11) ※中量級
|
||
フルHD | 最高品質 | 14364(非常に快適) ※119.36 FPS |
高品質 | 14225(非常に快適) ※122.21 FPS | |
標準品質 | 16053(非常に快適) ※141.01 FPS | |
4K | 最高品質 | 8211(非常に快適) ※55.39 FPS |
高品質 | 9447(非常に快適) ※63.83 FPS | |
標準品質 | 13286(非常に快適) ※99.51 FPS | |
ドラゴンクエストX(DX9) ※軽量級
|
||
フルHD | 最高品質 | 18091(すごく快適) |
標準品質 | 17752(すごく快適) | |
低品質 | 20261(すごく快適) | |
4K | 最高品質 | 17363(すごく快適) |
標準品質 | 17432(すごく快適) | |
低品質 | 18828(すごく快適) |
※平均60FPS以上が快適に遊べる性能の目安
フォートナイト
フォートナイトを実際にプレーしてFPS(描画速度の目安)を計測したところ、最高画質で平均143.86 FPSという結果でした。144Hzの高リフレッシュレートなゲーミングディスプレイがあれば、非常にスムーズな動きでゲームを楽しめます。
フォートナイトFPS計測結果
画質 | 平均FPS | 最低FPS |
---|---|---|
エピック(最高画質) | 143.86 FPS | 126 FPS |
高 | 182.91 FPS | 125 FPS |
中 | 253.10 FPS | 153 FPS |
低(最低画質) | 307.51 FPS | 190 FPS |
現在はインテルモデルのみ販売中
とまあここまで紹介しておきながらなんですが、実はOMEN OBELISK Desktop 875のAMD版はすでに販売が終了してしまいまして、現在はインテルの第9世代Core i7 / i9 & RTXシリーズを搭載したOMEN OBELISK Desktop 875-1000jpが販売中です。外観は同じなので、そのあたりについてはこの記事でも参考になるかと思います。
OMEN OBELISK Desktop 875-1000jpのラインナップ
モデル名 | CPU | GPU | メモリー | 税込価格 |
---|---|---|---|---|
パフォーマンス | Core i7-9700K | RTX 2070 | 32GB | 21万3963円 |
パフォーマンス プラス |
Core i7-9700K | RTX 2080 | 32GB | 24万4095円 |
エクストリーム | Core i9-9900K | RTX 2080 Ti | 32GB | 30万4359円 |
※7%オフクーポン適用時
※7%オフクーポン適用時
AMD版も一部のモデルについては一時的に販売停止とのことで、もしかすると販売が再開されるかもしれません。
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