日本HPのHP Pavilion 15-cu0000は、15.6インチの液晶ディスプレイを搭載したスタンダードタイプのノートPCです。注目ポイントは、同クラスの他社製品に比べて本体デザインが優れている点。また高性能でありながら、値段が比較的リーズナブルな点も魅力です。ノートPCの見た目と性能にこだわりたい人に向いています。
HP Pavilion 15-cu0000の注目ポイント
高級感のあるデザイン
落ち着いた雰囲気でありながらも、存在感は抜群。ボディは細部まで丁寧に作り込まれています。同価格帯の他社製モデルに比べて、デザインのよさは圧倒的!
DVDの再生/書き込み対応
光学ドライブとしてDVDの再生と書き込みが可能なDVDスーパーマルチドライブを搭載。DVDビデオの作成やファイルバックアップに使えるほか、市販DVDの視聴も可能です。
HDD+SSD構成も可能
中~上位モデルでは、アクセスが高速なSSDと大容量HDDの2台が使われています。ウィンドウズの起動が速く、写真や動画もたっぷり保存可能です。
HP Pavilion 15-cu0000の評価
総合評価: 4.0/5.0
(評者:こまめブログ)
デザイン | 樹脂製ながらも安っぽさは感じられないデザイン。同価格帯のモデルのなかではピカイチのデキ |
---|---|
性能 | 第8世代Core iプロセッサー搭載。SSD+HDDのデュアル構成も可能で、普段使いには十分 |
使いやすさ | キーボードは使いやすく、光学ドライブとしてDVDスーパーマルチドライブを搭載。端子類は十分 |
軽さ | 15.6インチのスタンダードPCの平均よりもやや軽い程度。持ち歩きには向かない |
画面 | フルHDのIPSパネルは高精細で色鮮やか。光沢ありのグレアタイプなので映り込みがある |
こんな人にオススメ
- 👍 見た目の良さを重視したい
- 👍 予算はなるべく抑えたい
- 👍 DVDドライブが必要
今回はメーカーからお借りしたHP Pavilion 15-cu0000の実機を使って、本体デザインや使い心地、ベンチマーク結果などをレビューします。
この記事の目次
- ▶スペック
- ▶価格
- ▶本体の大きさやデザイン
- ▶画面の色と見やすさ
- ▶キーボードの使いやすさ
- ▶端子類の種類と使いやすさ
- ▶ベンチマーク結果
- ▶まとめ
HP Pavilion 15-cu0000
税込7万円台から
HP Pavilion 15-cu0000のスペック
OS | Windows 10 Home |
---|---|
CPU | Core i3-8130U Core i5-8250U Core i7-8550U |
メモリー | 8GB 16GB |
ストレージ | 1TB HDD 128GB SSD (SATA) + 1TB HDD |
グラフィックス | Intel UHD Graphics 620 AMD Radeon 530 (4GB) ※Core i7モデルのみ |
ディスプレイ | 15.6インチ、 1920×1080ドット、 IPS、光沢、タッチ非対応 / 対応 |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
通信機能 | IEEE802.11a/b/g/n/ac、 Bluetooth 4.2、 1000BASE-T対応有線LAN |
インターフェース | USB3.1 Gen1 (フルサイズ) ×2、 USB3.1 Gen1 (Type-C) ×1、 HDMI、有線LAN、 SDカードスロット、 ヘッドホン出力 |
セキュリティー | TPM2.0、 セキュリティースロット |
カメラ | 92万画素 |
サイズ | 幅376×奥行き248×高さ22.5~24mm |
重量 | 約2.07kg |
バッテリー駆動時間 | 約9時間 |
オフィス | なし ※購入時に追加可能 |
サポート | メーカー保証1年間 |
※2019年2月18日時点。構成は変更される場合があります
HP Pavilion 15-cu0000の価格
HP Pavilion 15-cu0000には、パーツ構成の異なる複数のモデルが用意されています。それぞれの主なスペックと価格は以下のとおり。Core i7モデルではメモリー容量を8GBから16GBにアップグレード可能です(要追加料金)。
HP Pavilion 15-cu0000のラインナップ
モンチッチ シリーズ | |
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税込6万9500円 | |
モンチッチ シリーズ ※オフィス付き | |
税込8万9500円 | |
スタンダードモデル | |
税込7万円台後半~ | |
スタンダードプラスモデル オススメ! | |
税込8万円台後半~ | |
パフォーマンスモデル | |
税込11万円台~ | |
パフォーマンスオフィスモデル | |
税込12万円台後半~ |
※2019年2月18日時点
Core i3搭載の「モンチッチシリーズ」は、楽天市場直営ショップの限定販売モデルです。CPU性能はCore i5 / i7よりも劣るものの、ネットの調べものや文書作成には十分。なにより価格の安さが魅力です。
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本体の大きさやデザイン
HP Pavilion 15-cu0000の価格は税込7万円台からで、ノートPCとしては標準的です。しかし同価格帯のほかのモデルよりもデザインがよく、存在感は抜群。ボディの一部には樹脂(プラスチック)素材が使われているものの、安っぽさはまったく感じられません。
接地面積はB4サイズよりもやや小さい程度。15.6インチタイプとしては標準的な大きさです。重さは同タイプの平均よりもやや軽めでした。
ノートPCの平均重量
画面サイズ | 平均重量 |
---|---|
11.6インチ | 1.06kg |
12.5インチ | 1.095kg |
13.3インチ | 1.209kg |
14インチ | 1.582kg |
15.6インチ (スタンダード) | 2.131kg |
15.6インチ (ゲーミング) | 2.413kg |
※2018年1月~12月に当サイトが検証したノートPC(2-in-1を含む) の実測値より
画面の色と見やすさ
液晶ディスプレイの大きさは15.6インチで、解像度は1920×1080ドット。映像の色合いは自然で、写真や動画が鮮やかに映し出されます。明るさは300nitで、ほどほどにちょうどいいレベルでした。標準ではデスクトップが150%に拡大表示されているため文字が大きく感じますが、文字が小さくても構わないなら100~125%程度に調整するといいでしょう。
液晶ディスプレイの表面は、光沢ありのグレアタイプです。コントラストが高く色鮮やかな映像を楽しめる反面、画面の角度や環境によっては映り込みが生じます。映り込みが気になる人は、反射防止フィルムを利用するといいでしょう。
関連記事
光沢ディスプレイをフィルムでノングレア化(非光沢化)する方法;
キーボードの使いやすさ
キーボードはエクセルなどでの数値入力に便利なテンキー付きで、バックライトに対応しています。配列は標準的で、違和感はありません。キーピッチは18.7mmと理想とされる19mmよりわずかに狭いのですが、窮屈さはなく使い始めからサクサクと入力できました。
タイプ感は若干軽めです。キーストロークは公称値で1.5mmとされていますが、感覚的にはちょっと浅く感じました。試しに力を変えながらキーを押したところ、押し込む力が弱いとキーが途中で止まるようです。1回止まったあとに力を入れるとさらに沈み込むので、このときのストロークが1.5mmなのかもしれません。
端子類の種類と使いやすさ
インターフェース(端子類)はそれほど多くはありませんが、十分な構成です。ただし端子類が左側面に集中しているので、複数のUSB機器を使う際にケーブルの取り回しが不便に感じるかもしれません。ケーブルをいくつも挿すような使い方でなければ、特に問題はないでしょう。
左側面のインターフェース
- ① SDカードスロット
- ② 光学ドライブ
- ③ 電源アダプター
右側面のインターフェース
- ① 1000BASE-T対応有線LAN
- ② HDMI
- ③ USB3.1 Gen1
- ④ USB3.1 Gen1 Type-C
- ④ ヘッドホン出力
- ④ セキュリティースロット ※盗難防止用
光学ドライブは、DVDの再生と書き込みが可能なDVDスーパーマルチドライブです。市販DVDの再生や市販ソフトのインストール、あるいはDVDビデオの作成やファイルのバックアップなどに使えます。
HP Pavilion 15-cu0000のベンチマーク結果
ここからは、HP Pavilion 15-cu0000の性能について解説します。テスト機の主なスペックは以下のとおり。ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります。あらかじめご了承ください。
試用機のスペック
OS | Windows 10 Home |
---|---|
CPU | Core i5-8250U |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 128GB SSD + 1TB HDD |
グラフィックス | Intel UHD Graphics 620 |
ストレージ性能
試用機で使われているSSDはSATA接続タイプで、アクセス速度は標準的。1TB HDDのほうも標準的な性能です。SSDの容量は少ないのですが、データや写真、動画などはHDDに保存すれば特に問題はありません。
ウィンドウズの起動時間は、平均11.86秒でした。SATA接続SSD搭載モデルの平均は16秒程度ですので、非常に高速です。立ち上がりの速さはハイエンドモデル並みと言っていいでしょう。ただしHDDのみのモデルだと、起動には40秒以上かかる可能性があります。快適に使うならSSD+HDDモデルがおすすめです。
起動時間の計測結果(手動による計測)
1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 |
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14.8秒 | 10.6秒 | 11.3秒 | 10.3秒 | 12.3秒 | 11.86秒 |
CPU性能
Core i5-8250U搭載の試用機でベンチマークを実施したところ、平均値よりも若干低めの結果となりました。もしかすると内部の熱が上がりすぎないよう、パフォーマンスをやや抑えているのかもしれません。
とは言え、普通の作業はまったく問題のないレベルです。Core i5であれば、ちょっと重めの作業でもこなせるでしょう。動画編集や写真加工、高度なデータ処理などを行なうなら、Core i7-8550U搭載モデルをおすすめします。
モンチッチシリーズで使われているCore i3-8130UはCore i5 / i7に比べてパフォーマンスが劣るものの、2年前の上級者向けノートPCで使われていたCore i7-7500Uと同等レベルです。軽めの作業が中心であればCore i3でも十分でしょう。
CPUベンチマーク結果
CPU | PassMark PerformanceTestのCPU Markスコア |
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Core i7-8565U |
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Core i7-8550U |
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Core i5-8250U |
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HP Pavilion 15-cu0000 (Core i5-8250U) |
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Core i7-7500U |
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Core i3-8130U |
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Core i5-7200U |
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Core i3-7100U |
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※そのほかのベンチマーク結果は当サイト計測の平均値
グラフィックス性能
HP Pavilion 15-cu0000のCore i3 / i5モデルではグラフィックス機能としてCPU内蔵のIntel UHD Graphics 620が使われますが、Core i7モデルでは専用グラフィックスチップ(GPU)のRadeon 530(4GB)を使用します。
と言ってもRadeon 530は、GeForce GTXシリーズのようなゲーム向けの高性能GPUではありません。Inle UHD Graphics 620との性能差は小さく、あくまでもウィンドウズのグラフィックス処理をサポートするためのものです。グラフィックソフトでの画像表示が少し速くなったり、マルチディスプレイ環境が多少快適になる程度だと考えてください。
GPUの性能比較
GPU | 3DMark Fire Strikeのスコア |
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GTX 1050 |
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Radeon 530 |
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HP Pavilion 15-cu0000 (UHD620) |
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※そのほかのGPUのベンチマーク結果は当サイト計測の平均値
ゲーム性能
3Dゲームのプレーはかなり厳しく、ドラクエ10などごく軽めの3Dゲームを画質調整でなんとか遊べるレベルです。2D描画主体のゲームであれば、問題はありません。
ゲーム系ベンチマーク結果
FF14:紅蓮のリベレーター(DX11) ※中量級
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1980×1080 | 最高品質 | 846(動作困難) ※4.881 FPS |
高品質(ノートPC) | 1234(設定変更が必要) ※7.602 FPS | |
標準品質(ノートPC) | 1635(設定変更を推奨) ※10.390 FPS | |
ドラゴンクエストX(DX9) ※軽量級
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1920×1080 | 最高品質 | 3128(普通) |
標準品質 | 4104(普通) | |
低品質 | 4864(普通) |
※FF14は平均60FPS以上が理想
バッテリー性能
バッテリー駆動時間を計測したところ、消費電力の少ないテストで7時間6分という結果でした。実際には6時間半程度と考えたほうがいいかもしれません。決して長くはないのですが、そもそもHP Pavilion 15-cu0000は持ち運び向けのモデルではないので、特に問題はないはずです。
バッテリー駆動時間のテスト結果
公称値 | 9時間 |
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BBenchによる計測 | 7時間6分 |
PCMark 8による計測 | 6時間26分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
ワンランク上の使い勝手とデザイン
ということで、今回はHP Pavilion 15-cu0000のレビューをお届けしました。
7~8万円台のスタンダードノートPCとしてはデザインがよく、またキーボードや機能面の使い勝手にも優れています。価格は最安クラスではないものの、十分手の届く範囲。日本HPの直販モデルのなかでは一番人気のモデルとのことですが、納得できる完成度の高さです。はじめてのノートPCを購入したい、あるいはPCを買い替えたいと考えている初心者~中級者の方におすすめします。