HP 27f 4Kディスプレイは、27インチサイズの4K(3840×2160ドット)ディスプレイです。映像は非常に高精細ですが、27インチなら文字が小さくて見えづらく感じることもありません(人によってはスケーリング調整が必要)。フルHD(1920×1080ドット)4枚ぶんのデスクトップを使えるので、作業効率もアップするでしょう。

画面が大きくて使いやすい27インチの4Kディスプレイ
ただし、映像品質はあまり高くはありません。文字中心の作業には十分ではあるものの、色味を重視する作業には不向きです。とは言え、セール時のポイント還元を含めた実質価格では非常にお得(「まとめ」の項で説明)なので、入手する価値はあります。
ポイント
- 😄 スリムなデザイン
- 😄 楽天で安く買える
- 🙄 VESA非対応
今回は筆者が購入した実機を使って、外観や映像品質、実際に使った感想などをレビューします。
スペック
スペック
画面 | 27インチ、3840×2160ドット(4K) |
---|---|
パネル | IPS 非光沢 60Hz |
コントラスト比 | 1000:1 |
色域 / 輝度 | sRGBカバー率 99% / 300nit |
映像入力 | HDMI 2.0×2、DisplayPort 1.2×1 |
スピーカー | なし |
チルト / スイーベル | 下5度~上26度 / 左右45度 |
ピボット機能 | なし |
高さ調節機能 | 0~100mm |
VESAマウント | なし |
サイズ / 重量 | 幅613.6×奥行き193.6×高さ501.3mm / 約4.8kg |
付属品 | 電源ケーブル、HDMIケーブル、保証書など |
パッケージと設置

HP 27f 4K のパッケージ

27インチタイプとしては、標準的な箱の大きさです

パネル以外の付属品。付属する映像系のケーブルはHDMIのみ

設置にはまず、スタンドにベースを取り付けます

パネル背面の接続部分にはめ込めばOK
本体の外観
デザイン

HP 27f 4K の外観。ベース部分はややゴツいのですが、そのほかはかなり細身でスッキリとしています

背面

VESAマウント非対応のため。ディスプレイアーム等は使えません。サードパーティー製のアダプターは存在しますが、メーカー保証の対象外です

側面

パネル部分は極薄

ベゼルはかなり細く、画面周りがスッキリとしています
可動範囲

高さ調節は0~10cm

チルト角度は前方5度~後方16度。左右のスイーベルは45度で、ピボット(90度回転)には非対応です
インターフェース

インターフェース(端子)類は背面に配置されています。構成はHDMI2.0×2とDisplayPort1.2

OSD操作用のボタンはパネル右側底面部

スピーカーやヘッドホン端子には非対応。サウンドを再生するにはPCやゲーム機にスピーカー / ヘッドホンを接続をする必要があります
機能について
OSD

パネル右下のボタンを押すと、明るさや映像入力の設定、メニューの操作などを行なえます

プリセットの色味を変えられるほか、一応はさまざまな機能を利用可能。ただしそもそも製品自体が格安機なので、効果はほどほどです。特に気にする必要はなく、気になるなら試してみてはいかがというレベル
映像品質
※撮影時のデスクの照り返しから、映像がやや暖色がかって見えています
画面サイズと解像度

画面サイズは27インチで解像度は3840×2160ドットの4K。このタイプとしてはもっともスタンダードな組み合わせです。拡大率100%では文字が小さくて見づらいなら、125~150%あたりに設定するといいでしょう

4Kの映像は非常に高精細で、細部のディティールがつぶれることなくハッキリと映し出されます
映像の色合いと明るさ

標準設定時の映像。ごく自然な色合いで、PC用ディスプレイとしてはよくあるタイプです

公称値では色域はsRGBカバー率99%で、明るさは300nit。この価格帯ならsRGBカバー率100%のタイプも多いのですが、色にこだわらない人なら違いはあまり感じられないでしょう
色域測定結果(IPSモデル)
sRGBカバー率 99% | sRGB比 108.5% |
DCI-P3カバー率 80% | DCI-P3比 80% |
Adobe RGBカバー率 77.8% | Adobe RGB比 80.4% |

普段使いには十分な映像品質です。文字ベースの作業なら、支障なく利用できるでしょう。クリエイティブワークでは、初中級者の趣味レベルであれば問題ありません。ただし色域はあまり広くないので、色味を重視するプロクリエイターには不向きです
プリセットの映像品質

用意されているプリセットカラーは全部で9種類。もっとも標準的なのが「カスタム」で、sRGBカバー率99%のモードです

「ゲーム」は全体的に明るく、コントラストが高め。キャラや背景の見づらさが改善される映像です

「HP Enhance +」ではシャープネスが強くなり、エッジがクッキリと映し出されます

「低ブルーライト」は映像の青みを抑えることで、眼への刺激を減らしています
十分なスペックの4Kディスプレイ
HP 27f 4Kは公式サイトにて4万4000円(送料無料)で販売されています(2022年10月末時点)。27インチでIPSパネルの4Kディスプレイは、最安クラスで3万円前後。HP 27f 4Kは、特別安いわけではありません。
しかし楽天のHP公式ショップでは3万9500円で販売されており、さらにタイミングによっては10%オフクーポンを使えたり10%ぶんのポイントをもらえたりします。ポイント還元を含めれば実質的には3万2000円前後で購入できることもあり、人によっては実質価格で3万円を切るかもしれません。なので、このディスプレイは楽天で購入するのがお得です。

HPの4Kディスプレイは楽天での購入がお得です
品質的には、格安ディスプレイクラスです。映像の色合いは悪くはないものの、高級ディスプレイほどではありません。インターフェースや機能面も貧弱。なによりVESAマウント非対応である点や、スピーカー類が付いていない点が残念です。
しかし大手メーカー製で安心感がありながら、(実質価格では)比較的リーズナブルな点は大きな魅力と言っていいでしょう。映像はそれほど鮮やかではないものの、そのへんのノートPCよりは発色に優れています。テキスト主体の作業であれば、微妙な色味は関係ありません。
その意味で、コスパ重視で割り切って使うにはおすすめです。
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