ファーウェイの『HUAWEI Band 8』は、手頃なサイズと価格が魅力のスマートバンドです。発売は2023年5月11日で、標準価格は8580円。一般的なスマートバンドと同じく、血中酸素レベルや心拍数の計測、睡眠モニタリング、運動データの記録など、主に体調管理向けの機能が用意されています。

HUAWEI Band 8
HUAWEI Band 8は、ファーウェイのスマートバンドブランドである『HUAWEI Band』シリーズの2023年モデルです。前モデルとは、基本的な機能は変わりません。しかし新モデルでは前モデルよりも軽量コンパクトになり、さらに一部の計測機能の精度が向上しています。

HUAWEI Band 8(左)とHUAWEI Band 7(右)
前モデルとのスペックの違い
HUAWEI Band 8 | HUAWEI Band 7 |
---|---|
2023年5月11日発売 | 2022年6月2日発売 |
縦43.45mm 横24.54mm 最薄部8.99mm ※ベルトを含まず |
縦44.35mm 横26mm 最薄部9.99mm ※ベルトを含まず |
約14g ※ベルトを含まず |
約16g ※ベルトを含まず |
1.47インチ AMOLED 194×368ドット | |
6軸慣性センサー(加速度、ジャイロ、コンパス) 光学式心拍センサー |
加速度センサー ジャイロセンサー 光学式心拍センサー |
Android 6.0以上、iOS10.0以上 | |
5 ATM(水深50mでの耐水性) | |
通常利用:約14日間 ヘビーユース:約9日間 AODオン:約3日間 |
通常利用:約14日間 |
画面の常時表示(AOD) 血中酸素レベルの常時計測 ストレスモニタリング |
|
心拍数の常時計測 (HUAWEI TruSeen 5.0) |
心拍数の常時計測 (HUAWEI TruSeen 4.0) |
睡眠モニタリング (HUAWEI TruSleep 3.0) |
睡眠モニタリング (HUAWEI TruSleep 2.0) |
他社製品と比べて価格は特別高くもなく安くもなく、おおよそ中間あたりです。できることも大きな差はありません。なので見た目やブランドで選ぶことになるでしょう。
ただし注意していただきたいのは、Android端末との相性が良くない点です。Android 13搭載機では通知機能を利用できないほか、GPSがうまくリンクしないことがありました。iOS端末では問題ないので、iPhone / iPadユーザーに向いています。

スマホとの連携に使うアプリ『HUAWEIヘルスケア』はGoogle Playストアに登録されていません。またAndroid 13以降では野良アプリは通知機能を利用できないように変更されています ※スクリーンショットはPixel 7で撮影
※追記:通知機能については「設定」→「アプリ」から「HUAWEIヘルスケア」を選び、右上のメニューから「制限付き設定を許可」を選ぶと、通知機能を有効にできます
この記事ではメーカーから提供の実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
本体の外観
個人的な感想から述べるとHUAWEI Band 8の外観面の特徴は、軽量薄型であるにも関わらず画面が比較的大きくて見やすい点だと思います。たとえば同クラスの他社製品と比べるとOPPO Band 2よりも文字盤部分が薄くて軽く、Xiaomi Smart Band 7よりも画面の情報量が多い印象です(画面サイズのインチ数はSmart Band 7のほうが上)。
またTPU製のバンドには特有のチープさはあるものの、アクティブに使うスポーツ / カジュアルタイプの活動量計としては一般的な仕上がりに感じます。

HUAWEI Band 8の本体部分。左側面の物理ボタンから、さまざまな機能を呼び出せます

今回試用したのはミッドナイトブラックのモデルで、バンドはTPU(熱可塑性ポリウレタン)製。背面のボタンを押すと、バンドを簡単に取り外せます

前モデルでは金属の棒をスライドしてはめる必要がありました。新モデルのほうが着脱が圧倒的に簡単です

背面のセンサー部分

付属の電源アダプターで充電している様子

電源アダプターは従来モデルと同じものが使われています

バンドを含めた重さは24gでした

ディスプレイは1.47インチのAMOLEDパネルで、解像度は194×368ドット。横幅があるぶん、画面あたりの情報量はけっこうあります

ディスプレイのインチ数が大きいXiaomi Smart Band 7の画面。ソフトウェア的な理由もありますが、縦長ディスプレイは意外に情報が多くありません

文字盤のデザインはいろいろと用意されており、好みのものに変更可能。好きな写真を使うこともできます ※写真はすべて無料のデザイン

アプリから好みのデザインをダウンロードして利用可能。有料のものもありますが、無料のものでも十分楽しめます
機能について
各種機能はディスプレイをスワイプするか、左側面の物理ボタンを押すかで呼び出せます。機能の種類については、最近のスマートバンドにおける標準的な構成とほぼ同じ。より大型で高額なスマートウオッチほどではないものの、1万円以内の機種であれば十分と言っていいでしょう。
HUAWEI Band 8でできることの例
- ・血中酸素レベルの常時計測
- ・画面の常時表示
- ・運動の内容と時間を記録
- ・心拍数の常時計測
- ・ストレスレベルチェック
- ・睡眠モニタリング
- ・歩数計測
- ・通知/リマインダー
- ・着信確認
- ・音楽再生の操作
- ・リモートシャッター
- ・天気情報の確認
- ・タイマー / アラーム
画面表示

画面の下方向にスワイプするとショートカットメニューが表示されます。上方向なら通知が表示

HUAWEI Band 8(左)はHUAWEI Band 7(右)に比べて、より多くのメニュー項目が表示されます

左右スワイプで簡易機能の利用が可能。表示機能のカスタマイズは「設定」で行なえます

左側面の物理ボタンを使うと、より詳細な機能を利用できます
運動記録

ワークアウト(運動)モードの画面。屋内 / 屋外のランニングやウォーキング、水泳などを選択できます。記録できる運動の種類は100種類とのことですが、Android端末を用いた検証ではそのほかの運動を選択できませんでした

ウォーキング中の表示画面。体にかかっている負荷の強さや心拍数などが表示されるほか、音楽の再生コントロールも行なえます

運動記録はHUAWEI Band 8上で簡易表示できるほか、アプリからは詳細な内容を確認できます。なおAndroid端末とではなぜかGPSが接続されませんでした
体調データの記録

心拍数や血中酸素レベルの常時計測は、最近のスマートバンドにおける主要機能のひとつ

スマホのアプリからはより詳細な記録を確認できます
睡眠モニタリング

HUAWEI Band 8では睡眠モニタリングの精度が向上。睡眠の状態から総合的な質を評価できます

アプリによる詳細情報の表示。睡眠の質は翌日の仕事のパフォーマンスに影響するので、個人的には一番熱心に確認しています。運動しない日は睡眠の質が落ちたりなど、意外な気づきもありました
バッテリー駆動時間
バッテリーは通常利用で14日間、ヘビーユースで9日間とされています。スマートバンドとしては、標準的なスペックです。
実際にほぼ標準設定(各種常時計測 / モニタリングあり)でHUAWEI Band 8を使ったところ、バッテリー残量75%の状態からバッテリー切れ直前になるまでにかかった日数は7日間でした。100%の状態からなら、およそ9日間程度の計算です。特に長いわけではありませんが、さまざまな機能を有効にした上での結果なら十分だと思います。
ただし常時表示を有効にすると、バッテリーのもちが極端に悪くなるので注意してください。

常時表示(AOD)を有効にすると、バッテリーは3日間程度しかもちません
そのほかの機能

画面の常時表示を有効にすると、時刻などの情報が簡易的に表示。デザインは通常表示の文字盤デザインによって異なります。なお常時表示を有効にすると、バッテリー駆動時間が3日間程度に短縮されるので注意してください

意外と便利なのが、タイマーやアラーム。特に料理のときに重宝しています

画面の指示に従って息を吸ったり吐いたりする「呼吸エクササイズ」。そのほかにも運動に関するアドバイス機能も用意されています
軽量スリムで自然な着け心地
HUAWEI Band 8の特筆すべきポイントは、「自然な着け心地」です。機能の豊富さではスマートウオッチのほうが上ですが、これらは画面が大きいぶん、装着感もそれなりにあります。スマートウオッチの大きさや重さが、合わなかった人もいるのではないでしょうか。
しかしHUAWEI Band 8はコンパクトにまとまっているぶん軽くて薄く、腕への違和感はかなり抑えられています。他機種との差は10g前後あるいはそれ以下かもしれませんが、常に腕に着けていると、その差はけっこう大きく感じるものです。最近の機種から買い換えるほどではありませんが、ちょっと前のスマートウオッチ / スマートバンドを使っているなら、買い換え対象として検討してもいいでしょう。

前モデルとの重さの差は2g程度なので、あえて買い換えるほどではありません。しかし重くて画面の小さい旧モデルを使っているなら、買い換え候補としてアリ
ただ残念なのは、Android端末との相性が良くない点です。今後ソフトウェアの更新などで改善される部分があるかもしれませんが、正直なところGoogle Playストア周りはいろいろと面倒に感じます。通知やGPS周りを気にしないのであればいいのですが、できればiPhone / iPadで使うことをおすすめします。
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