ゲーミングPCレビュー

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション レビュー:税込8万円台でフォトナ&PUBGが快適な安いゲーミングPC

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IdeaCentre 720 ゲーミングエディション レビュー

レノボのIdeaCentre 720 ゲーミングエディションは、価格の安さが魅力のゲーミングPCです。Core i5 + GTX1650の構成で価格は税込8万6526円からと非常に安いのですが、人気ゲームをしっかり楽しめる性能を備えています。
IdeaCentre 720 ゲーミングエディション

ポイント

  • 8万円台でもゲームが快適!
  • シンプルでコンパクトな本体
  • Wi-Fi & Bluettoth対応

IdeaCentre 720 ゲーミングエディションのスペック

CPU ・Core i5-9400F
・Core i7-9700
メモリー ・8GB
・16GB
ストレージ ・1TB HDD + Optane
・2TB HDD + Optane
・1TB SSD + 1TB HDD
グラフィックス ・UHD 630
・GTX 1650 (4GB)
チップセット B360
電源 400W (80PLUS BRONZE)

※2020年2月23日時点。構成は変更される場合があります


フォームファクター ※独自仕様
SATAポート 3
M.2スロット 2 (Wi-Fi×1 + ストレージ×1)
光学ドライブ DVDスーパーマルチ
ドライブベイ 3.5インチ×1
拡張スロット PCIe x16 ×1
PCIe x1 ×4
有線LAN 1000Mbps
無線LAN 11a/b/g/n/ac
Bluetooth 4.2
USB3.1 2 (前面)
USB3.0 2 (前面)
USB2.0 4 (背面)
USB Type-C 1 (USB3.0)
Thunderbolt 3
メモリーカード SD
HDMI 1
VGA (D-sub15) 1 (UHD 630)
DisplayPort ・なし (UHD 630)
・2 (GTX 1650)
DVI
サイズ 幅165mm
奥行き325mm
高さ376mm
重量 約9kg
付属品 USBマウス、USBキーボード、電源ケーブルなど

 

この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、本体の外観や機能、実際の性能についてレビューします。

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション

税込8万6526円~

※2020年5月7日時点

本体の外観と内部

シンプルでスタイリッシュな本体

IdeaCentre 720 ゲーミングエディションは、ミニタワー型のデスクトップPCです。デスクトップPCとしては比較的コンパクトで、一般的なミニタワー型ほど大きな設置場所は必要ありません。シルバーとグレーのツートンカラーでまとめられた本体はスタイリッシュな印象を受けます。

 

デスクトップの主な分類

ミドルタワー型 ミニタワー型 スリム型 コンパクト型
デスクトップのサイズ比較
機能:◎
拡張性:◎
省スペース性:×
冷却性能:◎
機能:◎
拡張性:○
省スペース性:△
冷却性能:○
機能:○
拡張性:△
省スペース性:○
冷却性能:△
機能:△
拡張性:×
省スペース性:◎
冷却性能:△

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション 外観

IdeaCentre 720 ゲーミングエディションの外観

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション 設置イメージ

24.5インチディスプレイと組み合わせた設置イメージ ※キーボードとマウスは付属品ではありません

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション 前面と背面

前面 (左)と背面 (右)。幅は16.5cm

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション 側面

左側面 (左)と右側面 (右)。奥行きは32.5cmで、高さは37.6cm

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション 電源ボタン

本体上部に電源ボタン

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション フロントカバー

フロントカバーの下にインターフェース類

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション 前面

前面のインターフェース

  • ① 光学ドライブ
  • ② SDカードスロット
  • ③ ヘッドホン出力 / マイク入力
  • ④ USB3.0 Type-C
  • ⑤ USB3.0
  • ⑥ USB3.1

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション 光学ドライブ

光学ドライブはDVDスーパーマルチ

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション 背面

背面I/Oパネルのインターフェース

  • ① VGA (D-sub15ピン) ※GTX 1650搭載時非使用
  • ② HDMI ※GTX 1650搭載時非使用
  • ③ USB2.0
  • ④ 有線LAN
  • ⑤ DisplayPort ※GTX 1650搭載時
  • ⑥ HDMI ※GTX 1650搭載時

本体内部とパーツ交換について

IdeaCentre 720 ゲーミングエディションの拡張性は、あまり高くありません。内部は狭く、スロットの種類や数も限られています。パーツをガッツリ追加するような使い方向きではなく、必要に応じてメモリーやストレージを交換したい人向けです。メモリーやグラボ、HDDについては、ドライバーなどの工具なしで交換できます。

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション本体内部

左側面のカバーを外した状態

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション 分解

本体内部にアクセスするには、まずフロントカバーを外します。ケーブルが繋がっているので、引きちぎらないよう注意

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション 分解

内部フレームをゆっくりと開くことで、マザーボードが現われます

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション マザーボード

マザーボードは大きさ的にはmicroATXですが、右下に出っ張りがある独自仕様です

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション 拡張スロット

拡張スロットの構成

  • ① PCIExpress x16
  • ② PCIExpress x1

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション 拡張スロット

拡張ボードは長すぎるとメモリースロットと干渉するので、15cm以内のものを選ぶといいでしょう

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション グラボ

試用機で使われていたGTX 1650搭載のグラボ

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション メモリースロット

メモリースロットは2基

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション CPUクーラー

CPUクーラーは小型タイプ。背面側に空冷ファンが設置されています

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション M.2スロット

M.2スロット。試用機ではOptaneメモリーが使われていますが、PCIe接続のSSDも利用可能だと思われます (未検証)。その上のSATAポートは3つ

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション ドライブベイ

内部フレームには3.5インチドライブベイ

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション ドライブベイ

光学ドライブの裏に5インチドライブベイ程度の空きスペースがありますが、公式にはこの部分はドライブベイではありません

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション 電源

電源は400W。公式スペックでは80PLUS BRONZEとされていますが、試用機では80PLUS PLATINUMの電源が使われていました

IdeaCentre 720 ゲーミングエディションのベンチマーク結果

試用機のスペック

型番 90HT0056JP
CPU Core i5-9400F
メモリー 8GB
ストレージ 1TB HDD + Optaneメモリー
グラフィックス GeForce GTX 1650 (4GB)

※ベンチマーク結果はパーツ構成やタイミング、個体差などによって大きく変わる場合があります

ストレージ性能

ストレージ構成はHDD + OptaneまたはSSD + HDDです。HDDのアクセス速度は本来100~200MB/秒と遅いのですが、HDDを高速化するOptaneメモリーの効果によってSSD並みのアクセス速度が出ています。容量も1TB以上あるので、ゲームを複数本インストールしても空き容量不足で困る場面は少ないでしょう。

 

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション アクセス速度

1TB HDD + Optaneメモリーのアクセス速度

 

ストレージのアクセス速度

ストレージのアクセス速度

CPU性能

IdeaCentre 720 ゲーミングエディションには、CPUとしてCore i5-9400Fを搭載したモデルとCore i7-9700を搭載したモデルが用意されています。Core i5-9400F搭載の試用機でベンチマークテスト (性能テスト)を試したところ、ゲーミングPC用としては若干低めの結果でした。しかしゲームを楽しむのであれば、十分な性能です。

 

CPUの性能比較

CPU CINEBENCH R20 CPUスコア
Core i9-9900K
4278
Core i7-9700K
3326
Core i7-9700F
3231
Core i7-9700
3190
Core i7-8700
3026
Core i7-9700T
2377
Core i5-9400F
2334
Core i5-9400
2312
IdeaCentre 720 (Core i5-9400F)
2289
Core i3-9100
1592

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

グラフィックス性能

グラフィックス機能としては、GeForce GTX 1650が使われています。グラボなしのモデルも用意されていますが、そのままではゲーム用としてはパワー不足です。グラボなしモデルを選ぶなら、別途自分で購入したグラボを追加することをおすすめします。

 

GTX 1650はエントリー (入門)向けのGPUで、ゲーム用GPUとしては性能が高いわけではありません。とは言え処理がやや重い中量級タイトル程度なら快適にプレーできます。

 

GPUの性能比較

GPU 3DMark Fire Strike Graphicsスコア
RTX 2080 Ti
34282
RTX 2080
25205
RTX 2070
22856
RTX 2060
17843
GTX 1070
17405
GTX 1660 Ti
15697
GTX 1060
12415
IdeaCentre 720 (GTX 1650)
9115
GTX 1650
8893
GTX 1050
6945
UHD 630 (Core i7)
1359
UHD 630 (Core i5)
1051

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

ゲーム系ベンチマーク結果

前述のとおりGTX 1650はエントリー向けの安いGPUですが、ゲーム系ベンチマークを試したり実際のプレーでFPSを計測したところ、意外にもそこそこ優秀な結果が出ました。さすがに処理がかなり重い重量級タイトルは画質をグッと下げる必要がありますが、やや重い程度の中量級タイトルなら高画質でも快適にプレーできます。

 

FPS / TPSではタイトルにもよりますが、概ね中画質以下で100 FPSをオーバーします。144Hzの高リフレッシュレート対応ディスプレイがあれば、とてもなめらかな動きでプレー可能です。

GTX 1650の目安

  • ・中量級タイトルを高画質でプレー
  • ・FPS / TPSを高画質で60Hz
  • ・FPS / TPSを低画質で144Hz
  • ・重量級タイトルを低画質でプレー

FF15ベンチ (重量級 / DX11)

FF15ベンチ
画質 スコア / 評価
高品質 3550 / 普通
標準品質 4934 /やや快適
軽量品質 6534 / 快適

※スコアが6000以上で「快適」

FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (中量級 / DX11)

FF14ベンチ
画質 スコア / 評価 / 平均FPS
最高品質 9266 / 非常に快適  / 62.5 FPS
高品質 10472 / 非常に快適 / 70.8 FPS
標準品質 14285 / 非常に快適 / 107.8 FPS

※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

モンスターハンターワールド:アイスボーン (中重量級 / DX11)

モンスターハンターワールド:アイスボーン
画質 平均FPS / 最低FPS
最高 35 FPS / 31 FPS
43.8 FPS / 39 FPS
51.6 FPS / 47 FPS
84.9 FPS / 78 FPS

※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

ドラクエXベンチ (超軽量級 / DX9)

ドラクエXベンチ
画質 スコア / 評価
最高品質 19880 / すごく快適
標準品質 20218 / すごく快適
低品質 21323 / すごく快適

リーグ・オブ・レジェンド (超軽量級 / DX9)

リーグ・オブ・レジェンド
モード 平均FPS / 最低FPS
サモナーズリフト (最高画質) 218.7 FPS / 165 FPS
TFT (最高画質) 208.1 FPS / 166 FPS

※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

フォートナイト (中量級 / DX11)

フォートナイト
画質 平均FPS / 最低FPS
エピック 46.6 FPS / 40 FPS
62.2 FPS / 54 FPS
146 FPS / 115 FPS
254.1 FPS / 221 FPS

※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

PUBG (中量級 / DX11)

PUBG
画質 平均FPS / 最低FPS
ウルトラ 56.4 FPS / 49 FPS
73 FPS / 63 FPS
79.3 FPS / 66 FPS
89.6 FPS / 79 FPS
非常に低い 113.3 FPS / 95 FPS

※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

オーバーウォッチ (軽量級 / DX10)

オーバーウォッチ
画質 平均FPS / 最低FPS
エピック 85 FPS / 73 FPS
ウルトラ 121.4 FPS / 102 FPS
143.3 FPS / 124 FPS
NORMAL 185 FPS / 150 FPS
246.9 FPS / 189 FPS

※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

エーペックスレジェンズ (中量級 / DX11)

Apex Legends
画質 平均FPS / 最低FPS
最高設定 65.5 FPS / 60 FPS
最低設定 129.4 FPS / 116 FPS

※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安。FPS上限はデフォルトのまま

アサシンクリード オデッセイ (超重量級 / DX11)

アサシンクリード オデッセイ
画質 平均FPS / 最低FPS
最高 30 FPS / 15 FPS
61 FPS / 22 FPS
70 FPS / 35 FPS

※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

ファークライ ニュードーン (中重量級 / DX11)

ファークライ ニュードーン
画質 平均FPS / 最低FPS
ウルトラ 54 FPS / 43 FPS
93 FPS / 53 FPS
70 FPS / 59 FPS

※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

シャドウ オブ ザ トゥームレイダー (重量級 / DX12)

シャドウ オブ ザ トゥームレイダー
画質 平均FPS
最高 44 FPS
54 FPS
最低 85 FPS

※DLSSオン、平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

価格について

IdeaCentre 720 ゲーミングエディションにはパーツ構成の異なる複数のモデルが用意されていますが、ベースとなるのは以下の4種類です。あとはそれぞれに、23.8インチディスプレイ付きのセットが用意されています。なおパーツカスタマイズには対応していません。

 

主なラインナップ

90HT0056JP ※今回の試用機
Core i5 8GBメモリー 1TB HDD GeForece GTX 1650 8万6526円
90HT0057JP ※グラボなし
Core i7 16GBメモリー 1TB SSD 1TB HDD 9万7698円
90HT0058JP
Core i7 16GBメモリー HDD 2TB GeForece GTX 1650 10万6278円
90HT0059JP
Core i7 16GBメモリー 1TB SSD 1TB HDD GeForece GTX 1650 11万4286円

※2020年2月23日時点。価格は税込

 

安くても人気ゲームを楽しめる高コスパPC

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション 感想

よかった点

税込8万円台の最安モデルでもフォートナイトやPUBGなどの人気ゲームを楽しめる、コスパの高さが魅力です。最近は中古で5万円程度のゲーミングPCを見かけますが、3~4万円程度しか変わらないのであれば新品で品質も高いIdeaCentre 720 ゲーミングエディションのほうが高性能でお得。ゲーミングPCをなるべく安く入手したい人におすすめです。

気になる点

拡張性があまり高くなく、増設用のスロットやスペースに余裕がない点が気になります。特にグラボについてはフルサイズのものは使えないので、全長15cm未満のハーフサイズを選ぶしかありません。とは言え、改造せずにそのまま使うのであれば問題ないでしょう。PCゲーム入門機用として購入し、ある程度使ったらより上位の機種へステップアップするような使い方に向いています。

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション

IdeaCentre 720 ゲーミングエディション

税込8万6526円~

※2020年5月7日時点

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記事を書いた人
こまめ(タカハシリョウ)

お買い得パソコン評論家。毎日各メーカー・各ショップのWebページを500p以上チェックして、安くてお得なパソコンを探しています。元雑誌・書籍編集者で、PC系フリーライターでもあるオジサン。文章に関わる仕事を始めてから25年以上。最高195万PV/月

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