

IdeaPad Flex 550i (15)のスペック
| OS | Windows 10 Home |
|---|---|
| 画面サイズ | 15.6インチ |
| 解像度 | 1920×1080 |
| CPU | ・Core i3-1005G1 ・Core i5-1035G1 ・Core i7-1065G1 |
| メモリー | ・4GB ・8GB ・16GB ※オンボード |
| ストレージ | ・128GB SSD ・256GB SSD ・512GB SSD |
| グラフィックス | ・UHD(Core i3/i5) ・Iris Plus(Core i7) |
| LTE | 非対応 |
| 幅×奥行き | 357.6×237.9mm |
| 厚さ | 17.9mm |
| 重量 | 1.8kg |
| バッテリー | ・10.6時間(Core i3/i5) ・11時間(Core i7) |
※2020年11月16日時点。構成は変更される場合があります
| 本体カラー | プラチナグレー |
|---|---|
| 画面の表面 | 光沢 |
| パネルの種類 | IPS |
| タッチ / ペン | 対応 |
| 光学ドライブ | - |
| テンキー | あり(4列) |
| 有線LAN | - |
| 無線LAN | 11a/b/g/n/ac |
| Bluetooth | 4.2 |
| USB3.1 | - |
| USB3.0 | 2 |
| USB2.0 | - |
| USB Type-C | 1 (USB3.0) |
| Thunderbolt 3 | ー |
| メモリーカード | SD |
| HDMI | 1 |
| VGA (D-sub15) | ー |
| DisplayPort | ー |
| Webカメラ | 720p (92万画素) |
| 顔認証カメラ | ー |
| 指紋センサー | 対応 |
| 付属品 | デジタルペン、ACアダプターなど |
| オフィス | ※付属モデルあり |
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次
- ▶スペック
- ▶デザインと使いやすさ
- ▶ベンチマーク結果
- ▶価格について
- ▶まとめ
※2020年11月16日時点
デザインと使いやすさ
IdeaPad Flex 550i(15)は、ノートPCとしてはスタンダードな外観です。しかし2-in-1タイプとしてはスリムで、5~6万円台の機種としては高級感があります。総合的にはお値段以上の仕上がりと言っていいでしょう。ただ細部でチープさを感じることがたびたびありました。

画面が360度回転する2-in-1。さまざまなスタイルで利用できます

設置面積は幅357.6×奥行き237.9mm。本体カラーはプラチナシルバー

天板はアルミ製。ややザラつきのある手触りで、指紋がほとんど目立ちません

B4サイズ(黄色い部分)とA4サイズ(オレンジの部分)とのサイズ比較。15.6インチとしてはコンパクト

厚さは公称値で17.9mm、実測で20.8mm

背面。ゴム足を含めた設置時の高さは22.5mmでやや厚みを感じます

前面はスリムな外観

ディスプレイの開閉はかなり固め

重量は実測で1.815kg。15.6インチとしては標準的な重さですが、手で持って操作するにはかなり重く感じます

付属の電源アダプター。重量は215g

パームレストはグレーの樹脂(プラスチック)製。ややドライな手触りで、若干の安っぽさを感じます

ディスプレイのベゼルは左右6.5mm、上部10.2mm、下部12.3mm。大型2-in-1としては細く、画面周りがスッキリとしています

排気口はヒンジ付近

底面部も樹脂製。吸気口が空いているだけのシンプルな作りです
大きくて見やすい15.6インチのフルHD
画面サイズは15.6インチです。ノートPCとしてはもっともスタンダードな大きさですが、2-in-1タイプとしてはかなり大きめ。画面が大きいので文字が読みやすく映像に迫力があるのですが、タブレットモードではかなり巨大に感じました。タッチ操作であれこれやるよりも、テントモードなどで動画を視聴するのに向いています。

15.6インチで1920×1080ドット

光沢ありのグレアタイプで、映り込みが目立ちます

映像は自然な色合い。マニアックな視点では若干赤みが足りない気もしますが、違和感はありません。IPSパネルとしては標準的です

作業には十分な明るさ

コントラストは高めで、色にメリハリが感じられます
ややクセのあるキーボード
キーボードは日本語配列で、テンキーありのバックライト対応です。キーピッチ (キーとキーの間隔)は実測で18.4mm。ノートPCの標準値である19mmよりもわずかに狭く、実際に使ってみたところわずかに窮屈に感じました。またEnterキー周辺の配置がやや特殊です。クセはあるものの、使い続けるうちに慣れるでしょう。

テンキー付きのキーボード

キーボードバックライトに対応しています

Enterキー周辺の配列がやや特殊。特に「¥:キーがかなり小さくて使いづらく感じました

キーストロークは実測で平均1.16mm。押した瞬間に固めのクリック感があるもののストローク感が浅く、全体的な手応えはかなり軽めです

タイプ音は軽いタッチでもカタカタと聞こえます。強く叩くとタンタンと響くので、軽い力で入力する人向き
IdeaPad Flex 550i(15)には手書き入力用のペンが付属します。「Lenovo Base Pen II」と呼ばれるペンで、一般には市販されていないようです。そのため細かなスペックはわかりませんが、実際に使ったところ筆圧感知には対応していました。ただしそれほど細かくはなく、おそらく1024段階程度だと思われます。本格的なイラストには使えなくはないものの、どちらかと言えばメモ書き向きです。

手書き入力用のデジタルペンが付属します

USB端子に差し込んで使えるペンホルダーも付属
インターフェースは必要十分

インターフェースはUSB端子が合計3ポートで、うち1ポートがType-C。あとは映像出力としてHDMIとSDメモリーカードスロットが用意されています。変形させて使う2-in-1ではあまりケーブルを抜き差しすることもないので、十分な構成と言えるでしょう。

キーボード右下には指紋センサー

ディスプレイ上部のWebカメラはシャッター付き
Type-C端子の機能
| USB PD 18W充電 | × |
|---|---|
| USB PD 30W充電 | △ ※低速充電 |
| USB PD 45W充電 | ○ |
| USB PD 65W充電 | ○ |
| 映像出力 | × |

スピーカーはキーボード上部に配置。音の厚みはいまひとつですが、音はクリアーでサラウンドかも上々。ノートPCの標準よりもちょっと高音質です
ベンチマーク結果
試用機のスペック
| 型番 | 81X30060JP |
|---|---|
| CPU | Core i5-1035G1 |
| メモリー | 8GB |
| ストレージ | 256GB SSD |
| グラフィックス | UHD Graphics (CPU内蔵) |
※ベンチマーク結果はパーツ構成やタイミング、環境、個体差などの要因で大きく変わることがあります
おすすめはCore i5かCore i7
CPU性能を計測するベンチマークテストを試したところ、Core i5-1035G1を搭載した試用機では中位クラスの結果が出ました。スタンダードノートPCとしてはなかなか優秀です。Core i3だとこれよりもワンランク低い結果が出るでしょう。上位のCore i7であればより高いパフォーマンスを期待できます。しっかり使うならCore i5またはCore i7搭載モデルがおすすめです。
CPUの性能比較 (総合性能)
| CPU | PassMark CPU Markスコア |
|---|---|
| Ryzen 7 4700U |
15264
|
| Ryzen 5 4500U |
12892
|
| Core i7-1165G7 |
12116
|
| Core i7-1065G7 |
12016
|
| Core i5-1035G4 |
10844
|
| Core i7-10510U |
10257
|
| IdeaPad Flex 550i (Core i5-1035G1) |
10048
|
| Core i5-10210U |
9329
|
| Ryzen 3 4300U |
9154
|
| Core i3-10110U |
5553
|
| Celeron N4120 |
2771
|
| Celeron N4020 |
1658
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
Core i7ならグラフィックス性能は高め
IdeaPad Flex 550i(15)では、CPU内蔵のグラフィックス機能を利用します。Core i3/i5モデルではUHD Graphicsで性能は低め。ゲームやクリエイター向けソフトでの効果は期待できません。Core i7内蔵のIris Plusであれば内蔵グラフィックスとしてはそれなりに優秀で、多少の効果は見込めるでしょう。
GPUの性能比較 (総合性能)
| GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
|---|---|
| GTX 1650 |
8513
|
| Iris Xe (Core i7) |
5028
|
| MX250 |
3400
|
| Radeon (Ryzen 7) |
3384
|
| Iris Plus(Core i7) |
2880
|
| Radeon (Ryzen 5) |
2652
|
| Radeon (Ryzen 3) |
2324
|
| Iris Plus(Core i5) |
2236
|
| IdeaPad Flex 550i (UHD Core i5) |
1534
|
| UHD (Core i7) |
1335
|
| UHD (Core i5) |
1273
|
| UHD (Core i3) |
859
|
| UHD 600 (Celeron) |
486
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
普段使いやビジネス向き
| テスト | スコア |
|---|---|
| Essentials (一般的な利用) |
目安:4100
9247
|
| Productivity (ビジネス利用) |
目安:4500
5535
|
| Digital Contents Creation (コンテンツ制作) |
目安:3450
3289
|
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
PCMark 10は、PCを使った各種作業の快適さを計測するベンチマークテストです。Core i5-1035G1を搭載した試用機では、一般利用(Webアクセスやビデオ会議)とビジネス利用(表計算とワープロ)のテストは問題なくクリアーできました。しかしコンテンツ制作(写真加工や3D制作、動画編集)にはパフォーマンス不足です。
Core i7搭載の上位モデルやCore i3搭載の下位モデルでも、おそらく同じような結果が出ると思われます。基本的には軽めの作業向きの機種です。
SSDは超高速タイプ

ストレージは256GBまたは512GBのSSDです。試用機ではPCIe 3.0 x4の超高速タイプが使われていましたが、アクセス速度はPCIe 3.0 x2並みでした。使われていたSSDを確認すると、SK HynixのBC511シリーズで公称値ではシーケンシャルリードが2200MB/秒シーケンシャルライトが900MB/秒。元々あまり速くないSSDが使われていたようです。とは言えHDDよりははるかに高速で、ウィンドウズを操作中にストレスを感じる場面はありませんでした。
起動は超高速
ウィンドウズの起動時間は平均8.68秒でした。最近はSSD搭載のノートPCで15秒程度が平均 (筆者調べ)ですので、かなり優秀な結果です。待たされている感はほとんどありません。
起動時間の計測結果(手動計測)
| 1回目 | 10.2秒 |
|---|---|
| 2回目 | 8.4秒 |
| 3回目 | 8.3秒 |
| 4回目 | 8.2秒 |
| 5回目 | 8.3秒 |
| 平均 | 8.68秒 |
バッテリー駆動は9時間程度
バッテリー駆動時間の公称値はCore i3/i5モデルで10.6時間、Core i7モデルで11時間とされています。ただしこれはパフォーマンスを極力落とした状態での結果。実際の利用ではもっとも短いでしょう。
そこで最大パフォーマンスの状態でビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、9時間52分でバッテリー残量が6%に達し休止状態へ移行しました。公称値よりも短いものの、バッテリー消費の大きい状態でこれだけもてば十分。ケーブルを外して動画を楽しんだりするような使い方に向いています。
バッテリー駆動時間の計測結果 ※Core i5モデル
| テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
|---|---|---|
| ※公称値 | 小 | 最大10.6時間 |
| Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 9時間52分 |
| 50%充電までにかかった時間 | - | 50分 |
| フル充電までにかかった時間 | - | 2時間15分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
価格について
IdeaPad Flex 550i (15)には、パーツ構成が異なる複数のモデルが用意されています。それぞれのスペックと価格は以下の表のとおりです。
■オフィスなしモデルの価格
| CPU | メモリー | ストレージ | 税込価格 |
|---|---|---|---|
| Core i3-1005G1 | 4GB | 128GB SSD | 5万2822円 |
| Core i5-1035G1 | 8GB | 256GB SSD | 6万4416円 |
| Core i5-1035G1 | 8GB | 512GB SSD | 7万2600円 |
| Core i7-1065G7 | 16GB | 512GB SSD | 9万5062円 |
※2020年11月16日時点
■Office Home & Business 2019付きモデルの価格
| CPU | メモリー | ストレージ | 税込価格 |
|---|---|---|---|
| Core i3-1005G1 | 4GB | 128GB SSD | 7万3062円 |
| Core i5-1035G1 | 8GB | 256GB SSD | 8万4084円 |
| Core i5-1035G1 | 8GB | 512GB SSD | 9万4985円 |
| Core i7-1065G7 | 16GB | 512GB SSD | 11万6754円 |
※2020年11月16日時点
今回はCore i5モデルを検証しましたが、おすすめは16GBメモリーと512GB SSDを搭載したCore i7モデルです。大容量のハイスペック構成でありながら、税込9万5062円はかなりお買い得。作業を快適にこなしたい人に向いています。
大画面がうれしい2-in-1

よかった点
15.6インチの大型2-in-1が手頃な値段で買えるのは大きな魅力です。画面が回転するタイプの2-in-1ノートPCは13~14インチが中心で、15.6インチタイプはなかなかありません。その意味では貴重な機種です。
また2-in-1タイプでありながら、標準的なノートPCよりもスリム&コンパクトである点もポイント。しかも手書き入力用のペン付きでお得感も抜群です。
気になる点
15.6インチの画面は迫力があり見やすいのですが、やはり2-in-1としては大きく感じます。特に変形させるときに重く、やや手間取るかもしれません。そのあたりを把握した上での購入ならアリだと思います。
※2020年11月16日時点
*
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