レノボのIdeaPad S145の15インチモデルには、インテル製CPUを搭載したIdeaPad S145 (15)と、AMD製CPUを搭載したIdeaPad S145 (15,AMD)の2種類が用意されています。それぞれ機能やデザインはほぼ同じですが、使われているCPUの違いから性能と価格が微妙に異なります。
※グラフィックス機能を内蔵したAMD製プロセッサーは本来「APU」と呼ばれますが、この記事ではわかりやすさ優先で「CPU」と表記しています
IdeaPad S145 (15)とIdeaPad S145 (15,AMD)の違い
IdeaPad S145 (15) | IdeaPad S145 (15,AMD) | |
---|---|---|
外観 | まったく同じ | |
スペック | インテル製CPU搭載 | AMD製CPU搭載 |
パフォーマンス | 高い | 中程度 |
価格 | そこそこ安い | 激安 |
この記事では両モデルの違いについて紹介するとともに、どちらを選ぶべきかについて解説します。購入を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
※2020年5月18日時点
※2020年5月18日時点
外観の違い
IdeaPad S145 (15)とIdeaPad S145 (15,AMD)のサイズと外観はまったく同じ。個体差によって多少のばらつきはあるものの、大きさもインターフェース構成もキーボードの使い勝手も変わりません。
スペックの違い
IdeaPad S145 (15)とIdeaPad S145 (15,AMD)はそれぞれ異なるCPUを搭載しているものの、メモリー容量やストレージ構成などの基本スペックは変わりません。ただしCPU (および内蔵チップセット)が異なるため内蔵グラフィックス機能も異なるほか、バッテリー駆動時間やBluetoothの対応規格など細かい点が微妙に違います。
IdeaPad S145 (15)とIdeaPad S145 (15,AMD)のスペック
IdeaPad S145 (15) | IdeaPad S145 (15,AMD) | |
---|---|---|
ディスプレイ | 15.6インチ、1920×1080ドット、非光沢、TNパネル | |
CPU | ・Core i3-1005G1 ・Core i5-1035G1 ・Core i7-1065G7 |
・Athlon 300U ・Ryzen 3 3200U ・Ryzen 5 3500U ・Ryzen 7 3700U |
メモリー | ・4GB ・8GB |
|
ストレージ | ・128GB SSD ・256GB SSD ・512GB SSD |
|
グラフィックス | ・UHD ・Iris Plus |
・Radeon Vega 3 ・Radeon Vega 8 ・Radeon RX Vega 10 |
バッテリー | 約6.2時間 | 約6.3時間 |
ネットワーク | 11a/b/g/n/ac、 Bluetooth 5.0 |
11a/b/g/n/ac、 Bluetooth 4.2 |
インターフェース | USB3.0×2、 USB2.0、 HDMI、 SDカードスロット |
パフォーマンスの違い
それぞれの中位モデルを使って、ベンチマークテストを行ないました。CPUの計算性能についてはインテル製CPUを搭載したIdeaPad S145 (15)、グラフィックス性能ではAMD製CPUを搭載したIdeaPad S145 (15,AMD)で優れた結果が出ています。
テスト機のスペック
IdeaPad S145 (15) | IdeaPad S145 (15,AMD) | |
---|---|---|
CPU | Core i5-1035G1 | Ryzen 5 3500U |
メモリー | 8GB | |
ストレージ | 256GB SSD | |
グラフィックス | UHD Graphics (CPU内蔵) | Radeon Vega 8 (CPU内蔵) |
※ベンチマーク結果はパーツ構成やタイミング、環境、個体差などの要因で大きく変わることがあります
CPU性能の比較
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Core i7-10710U |
13685
|
Core i7-1065G7 |
11946
|
Core i5-1035G4 |
10844
|
IdeaPad S145 (Core i5-1035G1) |
10438
|
Core i7-10510U |
10257
|
Core i5-1035G1 |
9667
|
Core i5-10210U |
9584
|
IdeaPad S145 (Ryzen 5 3500U) |
8549
|
Ryzen 5 3500U |
8373
|
Core i3-10110U |
5553
|
Athlon 300 |
4703
|
Ryzen 3 3200U |
4609
|
Celeron N4100 |
2569
|
Celeron 4205U |
2021
|
Celeron N4000 |
1550
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
Core i5とRyzen 5とでは、CPU性能はCore i5のほうが優れています。特に上位のCore i7-1065G7であれば、高いパフォーマンスを期待していいでしょう。CPU性能を重視するのであれば、IdeaPad S145 (15)がおすすめです。
ただし普段から重い処理を行なわないのであれば、Ryzen 5あるいはAthlonやRyzen 3でも問題ないでしょう。多少画像や動画を扱うことがあるならRyzen 5、テキスト中心の文書作成やネットの調べもの程度であればAthlon / Ryzen 3でも問題ないはずです。
グラフィックス性能の比較
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
8513
|
GTX 1050 |
5912
|
MX250 |
3400
|
Iris Plus(Core i7) |
2880
|
IdeaPad S145 (Ryzen 5) |
2597
|
Iris Plus(Core i5) |
2236
|
Radeon Vega 8 (Ryzen 5) |
2251
|
Radeon Vega 3 (Ryzen 3) |
1837
|
IdeaPad S145 (Core i5) |
1605
|
UHD (Ice Lake Core i5) |
1537
|
UHD (Comet Lake Core i7) |
1335
|
UHD (Comet Lake Core i5) |
1273
|
UHD (Comet Lake Core i3) |
859
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス機能はどちらもCPU内蔵タイプです。下位~中位モデルであれば、グラフィックス性能はRadeon搭載のIdeaPad S145 (15,AMD)のほうが優れています。
ただしもっともグラフィックス性能が高いのは、Iris Plus Graphicsを内蔵するIdeaPad S145 (15)のCore i7モデルです。このクラスであれば、フルHDのちょっとした動画編集も普通に行なえます。
ゲームについてはグラフィックス性能が高いほど有利ではあるものの、実際のところ体感的には大きな違いはありません。どちらもごく軽めのゲームであればなんとかプレーできるものの、少しでも重めのゲームはかなり厳しいでしょう。
ストレージ性能
ストレージはどちらの機種もSSDです。IdeaPad S145 (15)ではPCIe 3.0 x4接続タイプ、IdeaPad S145 (15,AMD)ではPCIe 3.0 x2接続タイプが使われていましたが、どちらもアクセス速度はほぼ同じでした。出荷時のロットの違いよって、SSDが変わるのかもしれません。この結果を見るに、どちらもほぼ同程度の性能と考えていいでしょう。
価格の違い
IdeaPad S145 (15)とIdeaPad S145 (15,AMD)の価格は以下の表のとおり。Atlon / Ryzenシリーズを搭載したIdeaPad S145 (15,AMD)のほうが価格が安く設定されています。特にRyzen 5 / 7搭載モデルはしっかり使える性能であることを考えれば、激安レベルと言っていいでしょう。
IdeaPad S145 (15)の価格
CPU | メモリー | ストレージ | 税込価格 |
---|---|---|---|
Core i3-1005G1 | 4GB | 128GB SSD | 4万0897円 |
Core i5-1035G1 | 8GB | 256GB SSD | 5万7935円 |
Core i5-1035G1 | 8GB | 512GB SSD | 6万2843円 |
Core i7-1065G7 | 8GB | 256GB SSD | 6万9795円 |
Core i7-1065G7 | 8GB | 512GB SSD | 7万3359円 |
※2020年5月18日時点
IdeaPad S145 (15,AMD)の価格
CPU | メモリー | ストレージ | 税込価格 |
---|---|---|---|
Athlon 300U | 4GB | 128GB SSD | 3万4036円 |
Ryzen 3 3200U | 4GB | 128GB SSD | 3万8075円 |
Ryzen 5 3500U | 8GB | 256GB SSD | 4万6837円 |
Ryzen 5 3500U | 8GB | 512GB SSD | 5万0599円 |
Ryzen 7 3700U | 8GB | 256GB SSD | 5万5944円 |
Ryzen 7 3700U | 8GB | 512GB SSD | 5万9903円 |
※2020年5月18日時点
性能ならインテル、コスパならAMD
日常的な作業、あるいはビジネスにおける作業の快適さで選ぶなら、CPU性能の高いCore iプロセッサーを搭載したIdeaPad S145 (15)のほうが有利です。特にCore i7を搭載した上位モデルなら、スタンダードノートPCとしてはトップクラスのパフォーマンスを期待できます。
予算を抑えたいのであればIdeaPad S145 (15,AMD)のほうがおすすめです。CPU性能は劣るものの、Core iプロセッサー搭載モデルよりも6000円~1万4000円程度安く買えるのは大きな魅力です。重い処理を行なわないのであれば、こちらを選ぶといいでしょう。
※2020年5月18日時点
※2020年5月18日時点
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