ノートパソコンレビュー

デル Inspiron 17 3000 (3793) レビュー:17.3インチの大画面で使いやすいスタンダードノートPC

この記事は広告およびアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

デル Inspiron 17 3000 (3793) レビュー

デルのInspiron 17 3000 (3793)は、17.3インチの大型ディスプレイを搭載したノートPCです。一般的な15.6インチよりもひと回り大きく表示されるので、文字を読みやすい点がメリット。文書の読み書きが多い人に向いています。
Inspiron 17 3000 (3793)

ポイント

  • 見やすい17.3インチの大画面
  • DVDの再生と書き込みが可能
  • 大容量メモリー&SSDに対応

Inspiron 17 3000 (3793) のスペック

画面サイズ 17.3インチ
解像度 1920×1080
CPU ・Core i5-1035G1
・Core i7-1065G7
メモリー 8GB
ストレージ ・1TB HDD
・256GB SSD
・512GB SSD
グラフィックス ・UHD
・MX230
LTE 非対応
幅×奥行き 415.4×279.2mm
厚さ 25mm
重量 2.75kg
バッテリー 3セル、42 Whr

※2020年1月22日時点。構成は変更される場合があります


本体カラー ・シルバー
・ブラック
画面の表面 非光沢
パネルの種類 IPS
タッチ / ペン
光学ドライブ DVDスーパーマルチ
テンキー あり
有線LAN 100Mbps
無線LAN 11a/b/g/n/ac
Bluetooth 5.0
USB3.1 2 (Gen1)
USB3.0
USB2.0 1
USB Type-C 1 (USB3.1 Gen1、MX230搭載モデルのみ)
Thunderbolt 3
メモリーカード SD
HDMI 1
VGA (D-sub15)
DisplayPort
Webカメラ 720p (92万画素相当)
顔認証カメラ
指紋センサー
付属品 電源アダプターなど
オフィス ※追加可能、付属モデルあり

 

この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。

Inspiron 17 3000 (3793)

Inspiron 17 3000 (3793)

税込7万円台~

デザインと使いやすさ

17.3インチの大画面

Inspiron 17 3000 (3793) 画面サイズ

Inspiron 17 3000 (3793)は、17.3インチの大型ディスプレイを搭載するスタンダードノートPCです。一般的な15.6インチの画面よりもひと回り大きいため、文字が大きくて見やすいのが特徴。標準ではスケーリング (デスクトップの拡大率)が100%に設定されているため文字の大きさは1.7~2.3mmとやや小さめですが、同じ設定の15.6インチよりも読みやすく感じるはずです。125%や150%に変更するとさらに文字が大きく表示されます。

 

15.6インチと17.3インチの大きさ比較

15.6インチと17.3インチの大きさの違い

 

Inspiron 17 3000 (3793) 文字サイズ

一般的な15.6インチよりも文字やボタン、メニューなどがひと回り大きく表示されるので、作業しやすい点がメリット

非光沢で見やすい映像

Inspiron 17 3000 (3793) 映像品質

液晶ディスプレイには、非光沢のIPSパネルが使われています。眼精疲労や集中力低下の原因と言われる映り込みが抑えられているので、長時間の作業向きです。映像は自然な色合いで、違和感はありません。写真や動画は細部まで鮮明に映し出されます。

 

Inspiron 17 3000 (3793) 文字の見やすさ

コントラストが高いので、文字はクッキリと映し出されます

本体サイズはやや大きめ

Inspiron 17 3000 (3793) 本体サイズ

本体サイズは幅415.4×奥行き289.2mm。A4用紙を2枚並べたA3サイズ (幅420×奥行き297mm)よりひと回り小さい程度です。一般的な15インチタイプのノートPCに比べると、ちょっと大きく感じます。ただしこれは17.3インチの大画面を搭載しているため。画面の大きさに合わせて、本体サイズもやや大きめです。

 

Inspiron 17 3000 (3793) サイズ感

A3サイズ (黄色い部分)よりもひと回り大きめ

 

m-Book W890 15インチと17インチの比較

15.6インチノートPC (左)と17.3インチノートPC (右)の大きさの違い ※写真は別の機種

 

Inspiron 17 3000 (3793) 厚さ

本体背面。厚みは実測で26.2mm、ゴム足を含めた設置時の高さは29.3mmでした

 

Inspiron 17 3000 (3793) 前面

本体前面。厚みはそれなりにあるものの、デザインの影響でゴツさは感じません

高級感のある外観

Inspiron 17 3000 (3793) デザイン

本体カラーはシルバーとブラックの2色。使用したのはシルバーのモデルで、明るいメタリックな色合いでした。本体はノートPCでは一般的な樹脂 (プラスチック)ですが、塗装の影響により安っぽさは感じられません。指紋の汚れが目立ちにくい点もポイント。

 

Inspiron 17 3000 (3793) 天板

天板部分は明るいシルバー。手で触れるといかにもノートPC的な質感ですが、外観は高級なノートPCのように見えます。ただし樹脂製ボディの強度はあまり高くありません

 

Inspiron 17 3000 (3793) パームレスト

パームレスト (キーボード面)はブラック。表面には格子状のテクスチャー加工が施されていますが、指紋が少し目立ちました

 

Inspiron 17 3000 (3793) ベゼル

液晶ディスプレイのベゼル (枠)幅は左右16.6mmで上部20.3mm。最近のノートPCとしてはやや太めです

 

Inspiron 17 3000 (3793) フォルム

サイズも厚みもそこそこあるのですが、若干丸みを帯びたデザインの影響で全体のフォルムはスタイリッシュに見えます

ややクセのあるキーボード

Inspiron 17 3000 (3793) キーボード

キーボードはテンキー付きの日本語配列で、バックライトには対応していません。キーピッチ (キーとキーの間隔)は横19mmで縦18mm。数値上は若干横長ですが、実際に使ってみても違和感はありませんでした。ただEnterキー周辺がやや窮屈です。使っている最中は、特に「¥」キーを押そうとしてBackSpaceキーを押してしまうことが何回かありました。

 

Inspiron 17 3000 (3793) 配列

Enterキーまわりの配列

軽いタッチで入力する人向き

Inspiron 17 3000 (3793) タイプ感

キーのタイプ感はかなり軽めです。キーストローク (キーを押し込む深さ)は実測で平均1.21mm。ノートPCの標準値である1.5mmよりも浅く作られています。キーを押し込むようにして打つ人なら、物足りなく感じるかもしれません。クリック感も弱く、手応えはあまり感じられませんでした。

 

タイプ音は軽いタッチでもカチャカチャという音が聞こえます。強く叩くとトントンと響くので、軽い力での入力を意識したほうがいいでしょう。

インターフェースは十分な構成

Inspiron 17 3000 (3793) インターフェース

周辺機器接続用のインターフェース (端子類)は、十分な構成です。端子の数が足りなくて困る場面は少ないでしょう。ただし有線LNAは1000Mbpsではなく、低速な100Mbpsである点に注意してください。電波状況によっては、有線接続よりも無線接続のぼうが速い場合があります。

DVDの再生と書き込みが可能

Inspiron 17 3000 (3793) 光学ドライブ

Inspiron 17 3000 (3793)は、DVDの再生と書き込みが可能なDVDスーパーマルチドライブを搭載しています。市販DVDの再生はもちろん、ファイルのバックアップやDVDビデオの作成にも使えます。

Type-Cはデータ通信のみ

USB PD 18W充電 ×
USB PD 30W充電 ×
USB PD 45W充電 ×
USB PD 65W充電 ×
映像出力 ×

USB Type-C端子はデータ通信のみで、充電や映像出力は行なえませんでした。最近はUSB Type-C対応の周辺機器が増えているだけに、この点はちょっと残念です。

音質はほどほど

Inspiron 17 3000 (3793) スピーカー

スピーカーは底面配置です。音が接地面に向かって出るので反響によってやや厚みが増しているものの、わずかにこもって聞こえました。低音域の音の厚みはあまりなく、高音域のシャカシャカ感も強め。サラウンド感は良好ではあるものの、全体的な音質は普通のノートPCよりもちょっといい程度です。動画編集やビデオチャットには問題なく使えます。

ベンチマーク結果

試用機のスペック

モデル名 プラチナ(大容量SSD・MX230搭載)
CPU Core i7-1065G7
メモリー 8GB
ストレージ 512GB SSD
グラフィックス MX230 (2GB)

第10世代の高性能CPUを搭載

CPU PassMark CPU Markスコア
Core i7-10710U
13685
Core i7-1065G7
11872
Core i5-1035G4
11379
Core i7-10510U
10863
Core i5-10210U
9988
Core i7-8565U
9814
Inspiron 17 3000 (Core i7-1065G7)
9756
Core i5-1035G1
9164
Core i5-8265U
8593
Ryzen 5 3500U
8447
Core i3-8145U
5549
Core i3-10110U
5534
Ryzen 3 3200U
4609
Core i3-7020U
3769
Celeron 4205U
2026
Celeron N4000
1553

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

 

CPU性能を計測するベンチマークテストでは、同じCore i7-1065G7の平均値を下回る結果となりました。試用機がたまたま不調だったのかもしれません。ただそれでも、スタンダートノートPC向けCPUとしては優れた結果です。下位モデルで使われているCore i5-1035G1なら多少パフォーマンスが落ちますが、普段使いやビジネスには問題なく利用できるでしょう。

MX230はビデオメモリー用?

GPU 3DMark Fire Strike Graphicsスコア
GTX 1650
8689
GTX 1050
6008
MX250
3606
MX150
3386
Iris Plus(Core i7)
2846
MX230
2443
Inspiron 17 3000 (MX230)
2403
Radeon Vega 8 (Ryzen 5)
2344
Iris Plus(Core i5)
2136
MX130
2076
UHD (Ice Lake Core i5)
1396
UHD (Comet Lake Core i7)
1335
UHD 620 (Core i7)
1265
UHD (Comet Lake Core i5)
1263
UHD 620 (Core i5)
1186

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

 

一部のモデルでは外部GPUとしてGeForce MX230が使われています。試用機でグラフィックス性能を計測したところ、外部GPUとしては低めの結果が出ました。

 

Core i7-1065G7はCPU内蔵のグラフィックス機能としてIris Plus Gpraphicsを搭載しているのですが、当サイトのこれまでのベンチマーク結果ではMX230よりも高いスコアが出ています。Inspiron 17 3000 (3793)ではもしかすると内蔵グラフィックスのパフォーマンスが低い可能性がありますが、それでもMX230を大きく下回ることはないでしょう。Core i5モデルのグラフィックス機能はUHDですからMX230を搭載することでパフォーマンスの向上を期待できますが、Iris Plus内蔵のCore i7でパフォーマンスが大きく向上することはないはずです。

 

なぜCore i7-1065G7とMX230を組み合わせたのかについて詳しいところは不明ですが、もしかするとGPUに搭載されているビデオメモリーを利用することが目的だったのかもしれません。ただメインメモリーが16GBあればその一部をビデオメモリーに割り当てても余裕があるので、ムリにMX230を搭載する必要はないのでは、と思います。

軽めのゲームなら快適

ゲーム系のベンチマークテストを試したところ、処理がごく軽いドラクエ10でフルHDの最高画質で「快適」の評価でした。処理が軽いドラクエ10やPUBG LITE、リーグ・オブ・レジェンドなどなら、画質調整で快適にプレーできます。

 

処理がやや重いFF14ベンチでは「快適」という評価ですが、快適に遊べる目安の平均60 FPSを大きく下回っており、シーンによってはかなりカクつくことがあるでしょう、画質や解像度をグッと下げればなんとななるレベルです。

※テストはフルHDで実施

FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (中量級 / DX11)

FF14ベンチ
画質 スコア / 評価 / 平均FPS
最高品質 2355 / やや快適 / 16 FPS
高品質 3475 / 快適 / 24.3 FPS
標準品質 4705 / 快適 / 34.3 FPS

※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

ドラクエXベンチ (超軽量級 / DX9)

ドラクエXベンチ
画質 スコア / 評価
最高品質 6085 / 快適
標準品質 7230 / とても快適
低品質 10704 / すごく快適

高速タイプのSSDを搭載

Inspiron 17 3000 (3793) アクセス速度

試用機では512GB SSDが使われていました。PCIe 3.0 x2接続の高速タイプで、ファイルのやり取りやウィンドウズ / ソフトの起動が高速です。PCIe 3.0 x4の超高速タイプほどではないものの、十分快適に利用できるでしょう。

 

Core i5モデルのなかには、SSDではなくHDDのみ使われているものもあります。HDDはSSDよりもアクセス速度が遅く、特にウィンドウズの起動時間が長くなりがちです、容量は大きいものの、快適に使いたいのならSSD搭載機種をおすすめします。

ウィンドウズの起動は高速

ウィンドウズの起動時間は平均13.58秒とでした。ただしこれはテスト初回の結果が長引いたためで、あとは11.5秒前後で起動しています。この結果だけで考えるなら、かなり優秀です。なおスリープ時のネット接続&高速復帰のモダンスタンバイ (コネクテッドスタンバイ)には対応していませんでした。

 

起動時間の計測結果(手動計測)

1回目 21.8秒
2回目 11.6秒
3回目 11.5秒
4回目 11.6秒
5回目 11.4秒
平均 13.58秒

バッテリー駆動時間は短いが問題なし

バッテリー駆動時間は公開されていません。そこで実際の駆動時間を計測したところ、バッテリー消費の大きい状態でのテストで5時間6分、動画再生時で6時間12分でした。最近の傾向としてはちょっと短いのですが、おそらく外部GPUであるMX230が使われていたためでしょう。MX230を無効化すればもう少し、駆動時間が長くなるかもしれません。

 

とは言え、そもそも17インチタイプは持ち歩き用のサイズではないので、駆動時間が短くてもそれほど問題ないはずです。

 

バッテリー駆動時間の計測結果 ※Core i7モデル

テスト方法 バッテリー消費 駆動時間
※公称値 ※非公開
Modern Office (ビジネス作業) 5時間6分
Video (動画視聴) 6時間12分
フル充電までにかかった時間 2時間7分

※テストの条件や計測方法についてはコチラ

価格について

Inspiron 17 3000 (3793)には複数のモデルが用意されていますが、基本となるのは以下の4種類です。あとはそれぞれにOffice Pesonalが付いた「オフィス付き」モデルや期間限定販売の特別モデル、タイミングによっては納期の早い「即納モデル」などが用意されています。

 

主なラインナップ

プレミアム
Core i5 8GBメモリー 1TB HDD 7万円台
プレミアム(SSD・MX230搭載)
Core i5 8GBメモリー 256GB SSD GeForce MX230 8万円台半ば
プラチナ(大容量SSD・MX230搭載)
Core i7 8GBメモリー 512GB SSD GeForce MX230 10万円台
プラチナ(大容量メモリー&SSD・MX230搭載)
Core i7 16GBメモリー 512GB SSD GeForce MX230 11万円台

※2020年1月22日時点。オフィス付きモデルもあり

 

価格はタイミングによって大きく変わります。現在の価格については以下のリンクから最新のセール情報をご確認ください。

関連記事

👉Inspiron 17 3000 (3793)の価格情報

大画面で作業効率アップ!

Inspiron 17 3000 (3793) 感想

よかった点

17.3インチの大画面は文字を読みやすい点が最大のメリットです。そのぶん作業効率も大きくアップするでしょう。写真や動画の迫力が増すのも魅力。また最近では少なくなった光学ドライブ付きという点もポイントです。

気になる点

本体が大きい点は仕方がないとは言え、少し気になります。有線LANも高速な1000Mbpsに対応してほしいところ。またCore i7-1065G7にMX230は不要な気がするので、省略して価格を下げてくれればありがたいですよね。

Inspiron 17 3000 (3793)

Inspiron 17 3000 (3793)

税込7万円台~

記事を書いた人
こまめ(タカハシリョウ)

お買い得パソコン評論家。毎日各メーカー・各ショップのWebページを500p以上チェックして、安くてお得なパソコンを探しています。元雑誌・書籍編集者で、PC系フリーライターでもあるオジサン。文章に関わる仕事を始めてから25年以上。最高195万PV/月

こまめ(タカハシリョウ)をフォローする
スポンサーリンク
こまめブログ
タイトルとURLをコピーしました