ポイント
- 仕事に便利な2-in-1
- MIL規格準拠の高い堅牢性
- vPro対応CPUを搭載可能
Latitude 7210のスペック
OS | ・Windows 10 Home ・Windows 10 Pro |
---|---|
画面サイズ | 12.3インチ |
解像度 | 1920×1280 |
CPU | ・Core i3-10110U ・Core i5-10210U ・Core i5-10310U ・Core i7-10610U ・Core i7-10810U |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 128GB~1TB SSD |
グラフィックス | UHD |
LTE | ・なし ・あり |
幅×奥行き | 292×208.8mm(タブレットのみ) 292×216.65mm(キーボード装着時) |
厚さ | 9.35mm(タブレットのみ) 15.4mm(キーボード装着時) |
重量 | 最小0.85kg(タブレットのみ) |
バッテリー | 2セル 38Whr |
※2020年11月3日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | グレー |
---|---|
画面の表面 | 半光沢(公式には非光沢 防汚処理済み) |
パネルの種類 | ※非公開 (IPS相当) |
タッチ / ペン | 対応 |
光学ドライブ | - |
テンキー | - |
有線LAN | - |
無線LAN | ・11a/b/g/n/ac ・Wi-Fi 6(11a/b/g/n/ac/ax) |
Bluetooth | ・5.0 ・5.1 |
USB3.2 | 1 (Gen1) |
USB3.0 | - |
USB2.0 | - |
USB Type-C | 2 (3.2 Gen1) |
Thunderbolt 3 | 対応 (2ポート) |
メモリーカード | microSD |
HDMI | ー |
VGA (D-sub15) | ー |
DisplayPort | ー |
Webカメラ | フロント500万画素、リア800万画素 |
顔認証カメラ | オプション |
指紋センサー | オプション |
付属品 | キーボード、ACアダプターなど |
オフィス | ※追加可能、オフィス付きモデルあり |
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次
- ▶スペック
- ▶デザインと使いやすさ
- ▶ベンチマーク結果
- ▶まとめ
※2020年11月3日時点
※デルの法人向けモデルは、自営業やフリーランスの方でも購入できます。注文時の所在確認などはありません。
デザインと使いやすさ
やや大きめのボディ
デルのLatitudeシリーズは、デザインとパフォーマンスを重視した法人向けPCです。そのなかでもLatitude 7210 2-in-1は、「7000シリーズ」と呼ばれるハイエンドクラスのグループに属します。
Latitude 7210 2-in-1は、キーボードが付属する2-in-1タイプのタブレットPCです。ノートPCとしての生産性の高さと、タブレットの扱いやすさを兼ね備えている点が特徴。アルミとFPRが使われたボディの質感は非常に高く、しかも頑丈に作られています。堅牢性については米国国防省制定のMILスタンダードをクリアー。持ち歩きをはじめとするハードな利用にも耐える壊れにくさです。
ただし12インチクラスのタブレットとしては、ややサイズが大きめ。高い堅牢性を確保するためなので仕方がないのですが、スッキリとした細身のデザインではありません。
12.3インチでアスペクト比3:2
画面サイズは12.3インチで、解像度は1920×1280ドット。アスペクト比 (画面の縦横比率)は3:2で、縦方向にやや長いぶんより16:9の比率よりも文書を見るのに適しています。明るさは公称値で400nitと非常に明るく、映像もsRGB 100%と広色域です。公式スペックではディスプレイ表面は非光沢とされていますが、実際には半光沢程度でした。ただ一般的な光沢タイプよりも、映り込みは抑えられています。
普通に使えるキーボード
Latitude 7210 2-in-1には、取り外し可能なフォリオキーボードが付属します。配列は日本語配列か英字配列で、テンキーなしのバックライト対応。キーピッチは実測19mmで標準的な広さですが、Enterキー周辺がやや窮屈でした。と言っても違和感は少なく、慣れれば普通に使えるでしょう。
キーストロークは実測で1.25mmで、やや浅めに作られています。押した瞬間に固めのクリック感があるので手応えは十分に感じられました。ただ軽めのタッチでもカタカタとタイプ音が聞こえます。ディスプレイは角度を変えられますが、その際にキーボードに若干のたわみが生じ、さらにタイプ音が大きくなる点に注意してください。
インターフェースは少ない
周辺機器接続用の端子類はフルサイズのUSB端子が1ポート、Thunderbolt 3対応のUSB Type-Cが2ポート、あとはmicroSDカードスロットとヘッドホン端子の構成です。オプションでSIMフリーのLTE機能を追加すると、SIMカードスロットを利用できます。PCとしては少ないものの、タブレットとしてなら標準的な構成でしょう。
Type-C端子の機能
USB PD 18W充電 | × |
---|---|
USB PD 30W充電 | × |
USB PD 45W充電 | △ |
USB PD 65W充電 | ◯ |
USB PD 100W充電 | ◯ |
映像出力 | ◯ |
ベンチマーク結果
試用機のスペック
モデル名 | プラチナモデル |
---|---|
CPU | Core i7-10610U |
メモリー | 16GB |
ストレージ | 256GB SSD |
グラフィックス | UHD Graphics (CPU内蔵) |
※ベンチマーク結果はパーツ構成やタイミング、環境、個体差などさまざまな要因により結果が大きく変わる場合があります
vPro対応の高性能CPU
CPUとしてはインテルの第10世代Core i3 / Core i5 / Core i7が使われています。このうち標準モデルで使われているCore i5-10310UとCore i7-10610Uは、企業向けのPC管理機能であるインテルの「vPro」に対応している点が特徴。社内システムに接続する上でvPro対応であることが必要なケースに向いています。
Core i7-10610U搭載の試用機でCPUベンチマークテストを行なったところ、モバイルノートPC向けCPUとしては優れた結果が出ました。資料制作や調べ物、データ処理などビジネス作業には十分なパフォーマンスです。
CPUの性能差
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Ryzen 7 4700U |
15264
|
Core i7-10710U |
13685
|
Ryzen 5 4500U |
12892
|
Core i7-1065G7 |
12016
|
Latitude 7210 (Core i7-10610U) |
11032
|
Core i5-1035G4 |
10844
|
Core i7-10510U |
10257
|
Core i5-1035G1 |
9667
|
Core i5-10210U |
9329
|
Ryzen 3 4300U |
9154
|
Core i3-10110U |
5553
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス性能は低い
CPU性能は高いものの、グラフィックス性能はいまひとつです。インテルのCPU内蔵タイプとしては妥当な結果ですが、ゲームやクリエイター向けソフト向きではありません。
GPUの性能差
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 ※参考 |
8513
|
MX250 |
3400
|
Radeon (Ryzen 7) |
3384
|
Iris Plus(Core i7) |
2880
|
Radeon (Ryzen 5) |
2652
|
Radeon (Ryzen 3) |
2324
|
Iris Plus(Core i5) |
2236
|
Latitude 7210 (UHD) |
1381
|
UHD (Core i7) |
1335
|
UHD (Core i5) |
1273
|
UHD (Core i3) |
859
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
ビジネス利用には快適
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) |
目安:4100
9494
|
Productivity (ビジネス利用) |
目安:4500
7628
|
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) |
目安:3450
3092
|
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
PCを使った作業の快適さを計測するPCMark 10では、一般利用 (ビデオチャットやWeb閲覧)とビジネス利用 (表計算とワープロの利用)のテストで快適に使える目安を大きくクリアーしました。ただしコンテンツ制作 (写真加工や3D制作、動画編集)のテストについては目標値に達していません。普段使いとビジネス利用向けです。
高速タイプのSSDを搭載
基本モデルのストレージは256GB SSDですが、フルカスタマイズ対応モデルでは128GBから1TBのあいだで容量を変更できます。試用機の256GB SSDはキオクシア (旧東芝メモリー)のBG4シリーズで、公称スペックはシーケンシャルリード2200MB/秒、シーケンシャルライト1400MB/秒。公称値をやや上回る結果が出ていることから、サーマルスロットリングは発生していないと考えられます。
ウィンドウズの起動は15~16秒程度
Core i7モデルでウィンドウズの起動時間を計測したところ、平均16.8秒でした。起動にやや時間がかかることもありましたが、概ね15秒程度だと考えていいでしょう。最近のSSD搭載機種は15秒前後が標準的ですので (筆者調べ)、標準的な結果です。
起動時間の計測結果(手動計測)※Core i7モデル
1回目 | 16.2秒 |
---|---|
2回目 | 22.7秒 |
3回目 | 15.4秒 |
4回目 | 13.9秒 |
5回目 | 15.8秒 |
平均 | 16.8秒 |
バッテリーは十分長持ち
バッテリー駆動時間は公開されていません。そこでCore i7モデルを使って最大パフォーマンス時のビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、9時間53分でバッテリー切れとなりました。ガッツリ使って9時間以上であれば、問題ない範囲でしょう。ただしCPUに高い負荷のかかる処理では、バッテリー駆動時間が短くなる可能性があります。
バッテリー駆動時間の計測結果 ※Core i7モデル
テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
---|---|---|
※公称値 | 小 | ※非公開 |
Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 9時間53分 |
50%充電までにかかった時間 | - | 53分 |
フル充電までにかかった時間 | - | 2時間31分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
電源管理とAIでさらにパフォーマンス向上
標準収録の「Dell Power Manager」では、PCのパフォーマンスを調整できます。今回の検証では標準の「最適化」でテストを行ないましたが、「超高パフォーマンス」を選べばより快適に利用できるでしょう。
またLatitude 7210 2-in-1では、AIによるパフォーマンスの最適化に対応しています。アプリの利用やバッテリー消費、サウンド再生に関してクラウド経由でAIが処理を判断し、自分の使い方に合ったパフォーマンスに調整可能です。Latitude 7210 2-in-1を購入したら、機能をオンにしておきましょう。
完成度の高いビジネスタブレット
よかった点
画面は小さいものの映像が美しくて見やすく、またパフォーマンス面もバッチリ。MILスタンダート準拠の堅牢性高さも魅力。性能とデザイン、そして強度を兼ね備えた、完成度の高いビジネスタブレットです。
気になる点
ベゼルが太く、そのぶんフットプリントが大きい点が気になります。また値段が20万円以上からと高い点が残念。もしかすると法人営業の担当者と電話などで直接やり取りすれば、値段は下がるのかもしれません。
※2020年11月3日時点
※デルの法人向けモデルは、自営業やフリーランスの方でも購入できます。注文時の所在確認などはありません。
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