デルのLatitude 14 5000 (5400) (以下、”Latitude 14 5400”)は、14インチの液晶ディスプレイを搭載したビジネス向けのノートPCです。LTE通信や生体認証などに対応している上に、バッテリーも長もち。快適に仕事を進める上で欠かせない機能とパフォーマンスを備えています。
※このモデルは法人向けのモデルですが、自営業やフリーランスの方でも購入できます。注文時の所在確認などはありません。
注目ポイント
- コンパクトな本体
- SIMフリーのLTE通信に対応可能
- バッテリー駆動は実動18時間
- 充実のセキュリティー機能
今回はメーカーからお借りした実機を使って、Latitude 14 5400のデザインや性能などをレビューします。
この記事の目次
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デル法人モデル限定クーポン
Latitude 14 5400
税込13万0337円~
Latitude 14 5400のスペック
画面サイズ | 14インチ |
---|---|
解像度 | ・1366×768 ・1920×1080 |
CPU | ・Core i3-8145U ・Core i5-8265U ・Core i5-8365U ・Core i7-8565U |
メモリー | 4~32GB |
ストレージ | ・SSD ・HDD ・1TB PCIe SSD |
グラフィックス | UHD 620 |
LTE | ※オプション (マイクロSIM) |
幅×奥行き | 323.05×216mm |
厚さ | 20.85mm |
重量 | 約1.48kg |
バッテリー | 42~68Whr |
※2019年8月19日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | ダークグレー |
---|---|
画面の表面 | 非光沢 |
パネルの種類 | ※表記なし |
光学ドライブ | ー |
テンキー | ー |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | 11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 4.2 / 5.0 |
USB3.1 | 3 (Gen1) |
USB3.0 | ー |
USB2.0 | ー |
USB Type-C | 1 (3.1 Gen2) |
Thunderbolt 3 | ー |
メモリーカード | microSD |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | ー |
DisplayPort | 1 (Type-C) |
Webカメラ | HD (92万画素相当) |
顔認証カメラ | ※オプション |
指紋センサー | ※オプション |
オフィス | ※付属モデルあり |
デザインと使いやすさ
コンパクトなボディ
Latitude 14 5400の本体はとてもコンパクトです。高さは最厚部で20.85mmとやや厚いものの、接地面積に関しては14インチタイプとしては最小クラス。あのThinkPad X1 Carbonよりもわずかに小さく、設置に場所を取りません。
やや大きめの見やすい画面
液晶ディスプレイの大きさは14インチです。一般的な15.6インチよりもわずかに小さいものの、モバイル用として人気の13.3インチよりは画面が大きめ。そのぶん文字や画像が大きく表示されます。
解像度は、1366×768ドット (HD)と1920×1080ドット (フルHD)の2種類。安いのはHDタイプですが、作業効率がいいのはフルHDタイプです。これはフルHDはHDに比べて情報量 (表示される文字の多さや画像の点数など)が多いため。仕事で使うならフルHDタイプをおすすめします。
公式スペックには明記されていませんが、液晶パネルは発色に優れるIPSだと思われます。ただしHDタイプではもしかすると、やや青みが強いTNパネルが使われているかもしれません。
画面面の明るさは公称値で220nitとのこと。IPSパネルとしては暗い (標準は300~350nit)のですが、実際の映像を見る限りでは特に暗くは感じませんでした。映像の鮮やかさはほどほどですが、文字を見る作業には十分な明るさです。
普通に使えるキーボード
キーボードはテンキーなしの日本語配列です。標準ではバックライト対応ですが、オプション選択時にバックライトなしタイプを選べます。また英字配列のキーボードも選択可能です (選択可能なオプションはモデルによって異なります)。
キーピッチ (キーとキーの間隔)は19mmと十分な広さですが、Enterキー周辺で一部のキーが小さい点が少し気になりました。使い始めのうちは誤入力があるかもしれません。またキートップがけっこう小さいため、指が大きい人は指先で打つように意識するといいでしょう。
キーストローク (キーを押し込む深さ)は平均1.36mmでした。想定値としては1.4mmくらいかもしれません。キー入力は一般的なノートPCに比べてやや浅く感じものの、固めのクリック感があるため手応えはしっかりしています。タイプ音も控えめですが、入力時にややたわみが生じる点が少し気になりました。
SIMフリーのLTEに対応
周辺機器接続用の端子 (インターフェース)類はけっこう充実しています。光学ドライブは非対応ですが、15インチノートPCと同程度と言っていいでしょう。
なかでも特に注目したいのは、SIMフリーのLTE通信に対応している点です。MVNOの格安SIMを用意すれば、Wi-Fi環境のない場所でもネットを利用できます。Latitude 14 5400をモバイルPCとして利用するなら、ぜひ追加したい機能です。
USB PDからの充電
18W | × |
---|---|
24W | × |
30W | × |
45W | △ (低速充電) |
ベンチマーク結果
試用機のスペック
モデル名 | プレミアムモデル(大容量メモリー/FHD/ vPro対応) ※LTE追加 |
---|---|
OS | Windows 10 Home |
CPU | Core i5-8365U |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 256GB SSD (PCIe) |
グラフィックス | Intel UHD Graphics 620 (CPU内蔵) |
CPU性能
試用機ではCPUとして、第8世代のCore i5-8365Uが使われていました。これは大企業向けの”vPro”と呼ばれる機能に対応するCPUで、PCの管理や遠隔操作などを行なうために使われています。動作クロックは同世代のCore i5-8265Uよりも若干高いため、わずかではありますがパフォーマンスアップも見込めます。
CPU性能を計測するベンチマークテストを実施したところ、たしかにCore i5-8265Uを上回る結果となりました。とは言えその差はごくわずかで、違いを体感できるほどではありません。より高い性能を目指すのであれば、vPro非対応のCore i7-8565Uをおすすめします。Core i5-8365Uはあくまでも、社内システムで管理するためにvPro対応CPUが必要な人向けです。
CPUベンチマーク結果
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Core i7-8565U |
9673
|
Latitude 14 5400 (Core i5-8365U) |
9099
|
Core i5-8265U |
8891
|
Core i7-7500U |
5564
|
Core i3-8145U |
5549
|
Core i5-7200U |
4949
|
Core i3-7100U |
3785
|
Core i3-7020U |
3769
|
Celeron N4000 |
1553
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
CPU選びの目安
Celeron | ・Webページを見る ・ネット動画の視聴 ・ごく簡単な文書作成 |
---|---|
Core i3 | ・事務処理 ・文字中心の資料作成 ・写真の簡単な加工 |
Core i5 | ・写真や画像の加工 ・データ処理 ・画像入り資料の作成 |
Core i7 | ・プロ用ソフトの利用 ・大規模なデータ処理 ・企業向け機能の利用 ・小規模な動画編集 |
ストレージ性能
試用機で使われていた256GB SSDはPCIe 3.0 x2接続でした。アクセス速度はHDDよりもはるかに高速ですが、シーケンシャルリードで3000MB/秒程度のPCIe 3.0 x4ほどではありません。とは言えストレージ速度は十分な結果です。
ちなみに公式スペックでは、「Class 35」のSSDが使われています。この名称はデル独自のもので、おそらく「Class 35」はPCIe 3.0 x2であることを表わすのでしょう。有料オプションには「Class 40」のSSDが用意されているので、こちらがPCIe 3.0 x4であると思われます。
起動時間
ウィンドウズの起動時間は平均12.4秒でした。SSD搭載機種の平均は17秒程度ですので (筆者調べ)、なかなか優秀な結果です。HDDのみの機種だと40秒以上かかることもあるのですが、SSD搭載機種なら起動時間が長くてイライラする場面は少ないでしょう。
起動時間の計測結果(手動計測)
1回目 | 13.2秒 |
---|---|
2回目 | 12.3秒 |
3回目 | 12.2秒 |
4回目 | 12.2秒 |
5回目 | 12.1秒 |
平均 | 12.4秒 |
3Dグラフィックス性能
ゲームの快適さに強く影響する3Dグラフィックス性能はごく控えめです。エントリークラスのゲーム用GPUであるGTX 1650と比べると、パフォーマンスは大きく劣ります。CPU内蔵のグラフィックス機能であることを考えれば仕方がありません。
GPUの性能比較
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
9039
|
GeForce MX250 |
3595
|
GeForce MX150 |
3386
|
GeForce MX130 |
2076
|
Radeon 530 |
1727
|
Radeon 520 |
1550
|
UHD 620 (Core i7) |
1270
|
UHD 620 (Core i5) |
1186
|
Latitude 14 5400 (UHD 620) |
1094
|
UHD 620 (Core i3) |
860
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
バッテリー駆動時間
Latitude 14 5400のバッテリー駆動時間は公開されていません。そこで当サイトの計測方法で実際の駆動時間を計測したところ、最長で18時間35分という結果でした。
ただしBBenchのテストはバッテリー消費量が少なく、実際の作業ではこの時間よりも早くバッテリーが切れることがあります。そこでバッテリー消費がかなり大きいPCMark 8のテストを行なったところ、9時間11分という結果でした。実際のところでは、あいだをとって12~14時間程度といったところでしょうか。この結果はノートPCとしては非常に優秀です。
バッテリー駆動時間のテスト結果
公称値 | ※非公開 |
---|---|
BBenchによる計測 | 18時間35分 |
PCMark 8による計測 | 9時間11分 |
フル充電までにかかった時間 | 2時間1分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
価格について
Latitude 14 5400には複数のモデルが用意されていますが、ベースとなるのは以下の3種類です。それぞれCPUの種類やメモリー容量、ストレージ構成のほか、などが異なります。解像度やバッテリー容量 (駆動時間)が異なります。
ラインナップ
プレミアムモデル(大容量HDD) | プレミアムモデル(大容量メモリー/FHD) | プレミアムモデル(大容量メモリー/FHD/ vPro対応) |
---|---|---|
Core i5-8265U | Core i5-8365U | |
4GB | 8GB | |
1TB HDD | 256GB SSD | |
1366×768 | 1920×1080 | |
オプションでLTEに対応可能 | ||
42Whr バッテリー | 68Whr バッテリー | |
税込13万0337円 | 税込13万7681円 | 税込14万2271円 |
※2019年8月19日時点。15%オフクーポン適用時
基本的にはすべてのモデルでパーツのアップグレード (カスタマイズ)が可能ですが、モデルによっては選択できない場合もあります。オフィスが必要な場合は、カスタマイズ画面で追加してください。
「フルカスタマイズ可能」と書かれたモデルが1種類だけありますが、このモデルはすべてのCPUやメモリーなどのパーツを自由に選択できます。Core i7 + 32GBメモリーなどのハイスペック構成も可能ですが、お得な15%オフクーポンを利用できない点に注意してください。おそらく窓口に直接電話することで、値引きされるのだと思います。
Core i5搭載でお得なビジネスノートPC
ということで、今回はLatitude 14 5400のレビューをお届けしました。
LTE対応や長時間のバッテリー駆動などさまざまな特徴がありますが、最大のポイントは同じ14インチのThinkPad X1 Carbonより安いという点ではないかと思っています。薄さやボディの質感などX1 Carbonには及ばない点があるものの、実売価格で3万円以上の差額はかなり大きいのではないでしょうか。
ただし価格面で有利なのはCore i5モデルで、Core i7や16GBメモリーを搭載するとクーポン割引が効かず、価格が跳ね上がってしまう点に注意してください。
14インチビジネスノートPCの比較 (Core i5モデル)
Latitude 14 5400 | ThinkPad X1 Carbon |
---|---|
Core i5-8265U | |
8GBメモリー | |
256GB SSD (PCIe 3.0 x2) | 256GB SSD (PCIe 3.0 x4) |
フルHD、IPS | |
オプションでLTE対応可能 | |
幅323.05mm 奥行き216mm 高さ20.85mm |
幅323mm 奥行き217mm 高さ14.95mm |
約1.48kg | 約1.09kg~ |
実動18時間35分駆動 ※Core i5-8365U |
最大18.9時間駆動 |
13万7681円 | 17万4053円 |
※2019年8月19日時点
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