デルのLatitude 15 5000 (5500) (以下、”Latitude 15 5500”)は、15.6インチの液晶ディスプレイを搭載したビジネス向けのノートPCです。本体は軽量コンパクトで頑丈な上に、バッテリーも長もち。大きな画面の15インチタイプでありながら、外出先での利用にも向いています。
※このモデルは法人向けのモデルですが、自営業やフリーランスの方でも購入できます。注文時の所在確認などはありません。
注目ポイント
- 15インチとしては最小クラス
- SIMフリーのLTE通信に対応可能
- バッテリー駆動は実動17時間
- 頑丈なボディ
- 充実のサポートサービス
今回はメーカーからお借りした実機を使って、Latitude 15 5500のデザインや性能などをレビューします。
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Latitude 15 5500のスペック
画面サイズ | 15.6インチ |
---|---|
解像度 | ・1366×768 ・1920×1080 |
CPU | ・Core i3-8145U ・Core i5-8265U ・Core i5-8365U ・Core i7-8565U |
メモリー | 4~32GB |
ストレージ | ・SSD ・HDD |
グラフィックス | UHD 620 |
LTE | ※オプション (マイクロSIM) |
幅×奥行き | 359.1×236.25mm |
厚さ | 22mm |
重量 | 約1.82kg |
バッテリー | 42~68Whr |
※2019年8月28日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | ・ブラック (カーボン) ・シルバー (アルミ) |
---|---|
画面の表面 | 非光沢 |
パネルの種類 | ※表記なし (TN / IPS) |
タッチ操作 | ・非対応 ・対応 |
光学ドライブ | ー |
テンキー | あり |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | 11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 4.2 / 5.0 |
USB3.1 | 3 (Gen1) |
USB3.0 | ー |
USB2.0 | ー |
USB Type-C | 1 (3.1 Gen2) |
Thunderbolt 3 | ー |
メモリーカード | microSD |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | ー |
DisplayPort | 1 (Type-C) |
Webカメラ | HD (92万画素相当) |
顔認証カメラ | ※オプション |
指紋センサー | ※オプション |
オフィス | ※付属モデルあり |
デザインと使いやすさ
とてもコンパクトな15インチ
Latitude 15 5500は、15インチタイプのノートPCとしては非常にコンパクトです。同クラス製品のなかでは最小クラス。また重量も15インチとしては軽く、しかもボディは頑丈なカーボン / アルミで作られています。15インチタイプは本来持ち歩き用ではありませんが、プレゼンや打ち合わせなどでたまに持ち歩く程度なら問題ないでしょう。
適度な明るさで作業しやすい画面
液晶ディスプレイの大きさは15.6インチです。解像度は1366×768ドットのHDまたは1920×1080ドットのフルHD。基本的にはタッチ非対応ですが、フルカスタマイズ対応モデルではタッチディスプレイを選択できます。
公称スペックでは、パネル種類は明記されていません。しかしフルHDのモデルは色合いが自然で視野角が広いので、おそらくIPSパネルだと思われます。1366×768ドットについては不明ですが、もしかするとTNパネルやVAパネルが使われているのかもしれません。
画面の明るさは、公称値では220nitとのこと。数値としてはやや暗いのですが、実際の映像ではまったく暗く感じませんでした。映像が鮮やかに見えるほどではありませんが、作業には十分な明るさです。
使いやすいキーボード
キーボードはテンキー付きの日本語配列で、バックライトに対応しています。キーピッチ (キーとキーの間隔)は横18.6mmで縦19mmと若干縦長なのですが、実際に使って見ても違和感はありませんでした。Enterキー周辺のキーがやや小さいものの、個人的には許容範囲内です。ちなみにごく少量の水の侵入を防ぐ防滴仕様とのこと。
タイプ感は上々の仕上がりです。キーストローク (キーを押し込む深さ)は平均1.7mmで標準の1.5mmよりも深く、しっかりとした手応えが感じられます。キートップがくぼんでいるので、指にフィットしやすいのもポイント。入力時の底打ち感はなく、カチャカチャとした軸のブレも感じられませんでした。タイプ音も静かです。
タッチパッドは上下にボタンがあるデュアルポインティング仕様で、キーボード中央にマウス代わりに使えるポインティングスティックが用意されています。キーボードのホームポジションから手を離さなくても操作できるので便利です。
SIMフリーのLTEに対応
15インチノートPCは光学ドライブに対応している機種が多いのですが、Latitude 15 5500には搭載されていません。DVDやブルーレイなどを利用する際は、別途外付けドライブを用意する必要があります。またビジネス向けノートPCにはVGA (D-sub15ピン)に対応ものもありますが、やはりこの点についても非対応です。
かと言ってインターフェース (端子類)が少ないわけではありません。USB端子は全部で4ポートで、そのうち1ポートは高速なUSB3.1 Gen2のType-Cです。また有線LANやメモリーカードにも対応しています。カードスロットがmicroSDサイズなのは少々残念ですが、アダプターを使えば問題ないでしょう。
特に注目していただきたいのは、SIMフリーのLTE通信に対応している点です。MVNOの格安SIMを使えば、どこででもネットを利用できます。15インチノートPCでLTE通信に対応するモデルは珍しいのですが、おそらくLatitude 15 5500はモバイル利用も想定されているのでしょう。
そのほか指紋センサーやスマートカードリーダー、顔認証サインインが可能なIRカメラ (赤外線カメラ、フルカスタマイズモデルのみ)など、豊富なオプションが用意されています。なお公式サイトではThunderbolt 3にオプションで対応可能とありますが、注文画面で該当するオプションを見つけられませんでした。もしかすると国内向けモデルではThunderbolt 3に非対応なのかもしれません。
USB Type-C端子からの充電を試したところ、30 / 45Wで電源として接続されますが、充電には十分ではないとのことでした。おそらく65W以上でないと、本来のパフォーマンスは発揮できないようです。
USB PDからの充電
18W | × |
---|---|
24W | × |
30W | △ (低速充電) |
45W | △ (低速充電) |
ベンチマーク結果
試用機のスペック
モデル名 | プレミアムモデル(大容量メモリー/SSD/FHD/vPro対応) ※LTE追加 |
---|---|
OS | Windows 10 Home |
CPU | Core i5-8365U |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 256GB SSD (PCIe) |
グラフィックス | Intel UHD Graphics 620 (CPU内蔵) |
CPU性能
試用機ではCPUにCore i5-8365Uが使われていました。一般的によく使われているCore i5-8265Uとの違いは、「vPro」と呼ばれる機能に対応している点です。
vProとはPCの遠隔操作や管理などを行なう大企業のシステム管理向けの機能です。個人レベルで使用することは、まずありません。自営業やSOHO、一般的な中小企業向けであればvPro非対応でもOKです。BYODなどで会社でも使うPCを購入する際は、社内システムがvProに対応しているかを確認してください。
Core i5-8365UにはvPro対応以外にも、動作周波数が少しだけ高いという特徴があります。CPU性能を計測するベンチマークテストを実施したところ、確かにCore i5-8265Uのスコアを上回りました。とは言え、パフォーマンスアップの効果を体感できるほどではありません。性能アップを狙ってCore i5-8365Uを選ぶ必要はないでしょう。
CPUベンチマーク結果
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Core i7-8565U |
9673
|
Latitude 15 5500 (Core i5-8365U) |
9175
|
Core i5-8265U |
8891
|
Core i7-7500U |
5564
|
Core i3-8145U |
5549
|
Core i5-7200U |
4949
|
Core i3-7100U |
3785
|
Core i3-7020U |
3769
|
Celeron N4000 |
1553
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
CPU選びの目安
Celeron | ・Webページを見る ・ネット動画の視聴 ・ごく簡単な文書作成 |
---|---|
Core i3 | ・事務処理 ・文字中心の資料作成 ・写真の簡単な加工 |
Core i5 | ・写真や画像の加工 ・データ処理 ・画像入り資料の作成 |
Core i7 | ・プロ用ソフトの利用 ・大規模なデータ処理 ・企業向け機能の利用 ・小規模な動画編集 |
ストレージ性能
試用機で使われていた256GB SSDはPCIe 3.0 x2接続でした。公式スペックには「Class 35」とありますが、これはデル独自の分類でPCIe 3.0 x2接続であることを表わします。フルカスタマイズモデルで選択可能な「Class 40」はより高速なPCIe 3.0 x4接続です。
SSDのアクセス速度は標準的ですが、HDDよりも圧倒的に高速です。HDDのに比べてファイルのやり取りが速いだけでなく、ウィンドウズ全体の体感速度が大きく向上します。Latitude 15 5500にはHDDのみのモデルもありますが、快適に使うならSSDモデルがおすすめです。
起動時間
ウィンドウズの起動時間は平均11.6秒でした。SSD搭載ノートPCの平均は17秒ですので (筆者調べ)、なかなか優秀な結果です。HDDのみ搭載の機種だと40秒から1分程度かかることもあり、長期間使うほど起動にかかる時間が長くなります。
起動時間の計測結果(手動計測)
1回目 | 11.7秒 |
---|---|
2回目 | 11.5秒 |
3回目 | 11.7秒 |
4回目 | 11.5秒 |
5回目 | 11.6秒 |
平均 | 11.6秒 |
3Dグラフィックス性能
ゲームの快適さに強く影響する3Dグラフィックス性能はごく控えめです。エントリークラスのゲーム用GPUであるGTX 1650と比べると、パフォーマンスは大きく劣ります。CPU内蔵のグラフィックス機能であることを考えれば仕方がありません。
GPUの性能比較
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
9039
|
GeForce MX250 |
3595
|
GeForce MX150 |
3386
|
GeForce MX130 |
2076
|
Radeon 530 |
1727
|
Radeon 520 |
1550
|
UHD 620 (Core i7) |
1270
|
UHD 620 (Core i5) |
1186
|
Latitude 15 5500 (UHD 620) |
1091
|
UHD 620 (Core i3) |
860
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
ゲーム系ベンチマークを試したところ、動作が軽いドラクエ10ベンチで普通~快適という評価でした。フルHDの最高画質だとややカクつくかもしれませんが、解像度や画質を落とせば問題なく楽しめそうです。少し重めのFF14はかなり厳しい結果で、画質を調整してもなんとかなるレベルではありません。
FF14:漆黒のヴィランズ (DX11) ※中量級
|
||
---|---|---|
フルHD | 最高品質 | 813(動作困難) ※4.73 FPS |
高品質 | 1197(設定変更が必要) ※7.45 FPS | |
標準品質 | 1518(設定変更を推奨) ※9.38 FPS | |
ドラゴンクエストX(DX9) ※軽量級
|
||
1920×1080 | 最高品質 | 3822(普通) |
標準品質 | 5326(快適) | |
低品質 | 6329(快適) |
バッテリー駆動時間
Latitude 15 5500のバッテリー駆動時間は公開されていません。そこで実際に試用機 (68Whrバッテリー搭載)を使って駆動時間を計測したところ、最長で17時間41分という非常に優れた結果が出ました。
ただしBBenchのテストはバッテリー消費量が少なく、実際の作業ではこの時間よりも早くバッテリーが切れることがあります。そこでバッテリー消費がかなり大きいPCMark 8のテストを行なったところ、10時間10分という結果でした。バッテリー性能は非常に優秀です。
バッテリー駆動時間のテスト結果
公称値 | ※非公開 |
---|---|
BBenchによる計測 | 17時間41分 |
PCMark 8による計測 | 10時間10分 |
フル充電までにかかった時間 | 2時間31分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
価格について
Latitude 15 5500には、パーツ構成の異なる5種類のモデルが用意されています。それぞれLTEや指紋センサーなどを追加できますが、フルカスタマイズモデル以外はオプションの一部を利用できない場合があります。
ラインナップ
プレミアムモデル(大容量HDD) | |
---|---|
税込13万4927円 | |
プレミアムモデル(大容量メモリー/SSD) | |
税込14万2271円 | |
プレミアムモデル(大容量メモリー/SSD/FHD) | |
税込14万8697円 | |
プレミアムモデル(大容量メモリー/SSD/FHD/vPro対応) ※Core i5-8365U | |
税込15万3287円 | |
※フルカスタマイズモデル | |
税込20万7900円 |
※2019年8月28日時点。15%オフクーポン適用時
フルカスタマイズモデルは、すべてのCPUやメモリーなどのパーツを自由に選択できるモデルです。Core i7 + 32GBメモリーなどのハイスペック構成も可能ですが、お得な15%オフクーポンを利用できない点に注意してください。Core i3 + 4GBメモリー + 1TB HDDで税込20万円台と非常に高額ですが、おそらく窓口に直接電話することで、値引きされるのだと思います。
サポートについて
Latitude 15 5500のすべてのモデルには「3年間 ProSupport & 翌営業日対応 オンサイト サービス」と呼ばれる保証サービスが付いています。
ProSupport (プロサポート)とは本来は有料のサポートサービスで、通常の「ベーシックサポート」よりもサービス内容が充実している点が特徴です。ウィンドウズの設定やトラブルの解決方法を教えてもらえたり、故障の際には出張修理を行なってもらえます。また電話によるサポートも24時間365日対応可能です。
サポートサービスの違い
ベーシックサポート | プロサポート | |
---|---|---|
対象 | PC本体 | PC本体、ウィンドウズ、各種ソフトウェア |
修理・パーツ交換 | ユーザー自身で行なう | 専門エンジニアが出張交換 |
電話サポート | 月~土 9~18時 ※祝日と年末年始を除く | 24時間365日 |
「翌営業日対応 オンサイト サービス」は、電話でトラブルの症状を問い合わせたあと修理が必要なら、翌営業日または翌々営業日にサービスエンジニアが出張修理を行なうというものです。条件に応じて対応時間や訪問までの時間が変わるので、詳しくは以下のリンクから公式サイトでご確認ください。
リンク
Latitude 15 5500ではこれらの保証サービスを追加料金なしで3年間利用できます。また購入時のカスタマイズ画面で保証期間を延長したり、より充実したサポート内容に変更することが可能です。
持ち歩ける15インチノートPC
ということで、今回はLatitude 15 5500のレビューをお届けしました。
15インチノートPCは本来デスクに据え置きで利用するものですが、コンパクトで (15インチとしては)軽量なLatitude 15 5500ならモバイル用途にも利用可能です。しかもボディはカーボン / アルミ製で頑丈な上に、SIMフリーのLTE通信にも対応。その上バッテリーも超長もちと、モバイルPCに欠かせない要素が満載です。普段の作業用としてはもちろん、打ち合わせやプレゼン用のPCとしてもおすすめします。
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