NECのLAVIE Direct NS(R)は、15.6インチのフルHD液晶ディスプレイを搭載したスタンダードタイプのノートPCです。このモデルのポイントは、CPUにコスパに優れるAMDのRyzen 5/7が使われている点。比較的高い性能でありながら、同クラスのほかのノートPCよりも安く購入できます。
今回は、LAVIE Direct NS(R)のスペックや特徴などについて解説&考察します。実機はまだ検証していませんが、検証する機会があればより詳細なレビュー記事を公開するつもりです。
LAVIE Direct NS(R)
税込10万円台~
LAVIE Direct NS(R)のスペック
OS | Windows 10 Home / Pro |
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CPU | Ryzen 5 2500U / Ryzen 7 2700U |
メモリー | 4GB / 8GB /12GB ※オンボード4GB+メモリーモジュール |
ストレージ | 256GB SSD(SATA)または 500GB / 1TB / 2TB HDD |
グラフィックス | Radeon Vega 10 Graphics / Radeon Vega 8 Graphics |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ / ブルーレイディスクドライブ |
ディスプレイ | 15.6インチ、1920×1080ドット、光沢、タッチ非対応 |
通信機能 | IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.1、1000BASE-T対応有線LAN |
インターフェース | USB3.0(フルサイズ)×2、USB3.0(Type-C)×1、HDMI、有線LAN、SDメモリーカードスロット、ヘッドホン出力 |
セキュリティー | TPM 2.0、ウイルスバスター クラウド90日版 |
カメラ | 92万画素 |
サイズ/重量 | 幅378×奥行き260×高さ22.9mm/約2.2kg |
バッテリー駆動時間 | 約6.1時間(Ryzen 7)/ 約5.5時間(Ryzen 5) |
※2018年8月27日時点。構成や価格は変更される場合があります
構成例と価格の目安
LAVIE Direct NS(R)は購入時に、CPUやメモリー容量などを自分で選択します。用途や予算に応じて、必要なパーツを選びましょうパーツの選び方がわからない場合は、以下の構成例を参考にしてください。
構成例
最安構成 | |
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税込10万円台後半~ | |
おすすめ構成 | |
税込12万円前後~ | |
オフィス付き構成 | |
税込12万円台後半~ | |
最強構成 | |
税込13万円台後半~ |
※2018年8月27日時点。価格はスペシャルクーポン適用時
購入時のオプションとして用意されている「標準ソフトウェアパック」を追加すると、以下のソフトがプリインストールされます。
標準ソフトウェアパック選択時に追加されるソフト
- ・筆ぐるめ 25 for NEC(はがき作成ソフト)
- ・パソコンのいろは(初心者向け学習ソフト)
- ・ファイナルパソコンデータ引越し for NEC
- ・おてがるバックアップ
CPU性能について
※グラフィックス機能を内蔵したCPUのことをAMDは「APU」と呼んでいますが、この記事では便宜上「CPU」と表記します。
LAVIE Direct NS(R)ではCPUに、Ryzen 7 2700UまたはRyzen 5 2500Uが使われています。当サイトではこのCPUをまだ検証していないため、実際のベンチマーク結果はわかりません。しかしベンチマーク結果をまとめた情報サイトNOTEBOOKCHECKのデータを参照したところ、マルチコア性能を計測するベンチマークテストでCore i7-8550Uを上回る結果とのことでした。
CPUベンチマーク結果
CPU | CINEBENCH R15のCPU(マルチコア)スコア |
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Ryzen 7 2700U ※2 |
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Ryzen 5 2500U ※2 |
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Core i7-8550U |
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Core i5-8250U |
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Core i7-7500U |
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Core i5-7200U |
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Core i3-7100U |
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Celeron 3865U |
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※ベンチマーク結果は当サイト計測の平均値 ※2 NOTEBOOKCHECKのデータを参照したもので、LAVIE Direct NS(R)の性能を計測したものではありません
しかし総合的なCPU性能を計測するPassMark PerforomanceTestでは、Ryzen 5/7の両方ともCore i5-8250Uを下回っています。
CPUベンチマーク結果
CPU | PassMark PerformanceTestのCPU Markスコア |
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Core i7-8550U |
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Core i5-8250U |
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Ryzen 7 2700U ※2 |
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Ryzen 5 2500U ※2 |
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Core i7-7500U |
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Core i5-7200U |
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Core i3-7100U |
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Celeron 3865U |
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※ベンチマーク結果は当サイト計測の平均値 ※2 PassMark CPU Marksのデータを参照したもので、LAVIE Direct NS(R)の性能を計測したものではありません
このことから、Ryzen 5/7は3Dレンダリングや動画変換などCPUをマルチコア(マルチスレッド)で使う処理には適しているものの、汎用性では第8世代Core i5/i7のほうが上と言えるでしょう。Ryzen搭載モデルはCore i5/i7搭載機に比べて安いことは安いのですが、かならずしもパフォーマンス面で上回っているわけではありません。
3D性能について
LAVIE Direct NS(R)ではグラフィックス機能として、CPU内蔵のRadeon Vega 8 Graphics(Ryzen 5) / Radeon Vega 10 Graphics(Ryzen 7)を使います。前述のとおり当サイトではまだこのCPUを検証していませんので、実際のベンチマーク結果についてはわかりません。しかし日本HPの公式サイトで、Radeon Vega 8 Graphicsのベンチマーク結果(3DMark Fire Strike)についての解説がありました。
当サイトで計測したIntel UHD Graphics 620の平均値は1051です(Core i5/i7を含む全25台)。この結果と公式サイトの情報を統合すると、Radeon Vega 8 Graphics のFire Strikeスコアは1881あたりだと予想できます。Radeon Vega 10 Graphicsについては不明のままですが、Ryzen 5 2500UとRyzen 7 2700Uのパフォーマンス差を考えれば、劇的にはね上がることはないでしょう。
GPUの性能比較
GPU | 3DMark Fire Strikeのスコア |
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GTX 1060 |
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GTX 1050 |
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Radeon Vega 8 Graphics ※予測値 |
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Intel UHD Graphics 620 |
1051
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※ベンチマーク結果は当サイト計測の平均値
確かにRadeon Vega 8/10 GraphicsはIntel UHD Graphics 620よりもベンチマークスコアが高いと予想されるものの、だからと言って重いゲームが快適に動くわけではありませんし、グラフィックソフトが驚くほど高速化されるわけではありません。ゲームやクリエイティブ系のソフトを快適に使うには、最低でもGTX 1050あたりは必要です。
またRadeon Vega 8/10 Graphicsではメインメモリーの一部をビデオメモリーとして利用する点も、Intel UHD Graphics 620と同じです。高度な作業やゲームではビデオメモリーの容量が大きいほど有利になるのですが、Radeon Vega 8/10 Graphicsではあまり期待できないと考えていいでしょう。軽めのゲームがIntel UHD Graphics 620では「なんとか遊べる」レベルだったのが、Radeon Vega 8/10 Graphicsでは「まあ遊べる」レベルになる程度だと思われます。
とは言え、Core i5/i7と(ある範囲では)同レベルの性能であるにも関わらず、価格が安い点は魅力です。性能を期待するよりも、価格の安さで考えたほうがいいでしょう。
LAVIE Direct NS(R)とLAVIE Direct NSの違い
NECからはLAVIE Direct NS(R)と同じ2018年の夏モデルとして、Intel製CPUを搭載したLAVIE Direct NSが発売されています。名前が似ているのでまぎらわしいのですが、「無印がIntelで、RはRyzen搭載」と捉えると覚えやすいでしょう。
LAVIE Direct NS(R)とLAVIE Direct NSの違い
LAVIE Direct NS(R) |
LAVIE Direct NS |
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発売 | 2018年7月 | 2018年8月 |
本体カラー | ブラック | ホワイト レッド ブラック |
実売価格 | 税込11万円台~ | 税込9万円台~ |
ディスプレイ | 15.6インチ 1920×1080ドット 光沢 |
15.6インチ 1366×768/1920×1080ドット 光沢 |
CPU | Ryzen 5 2500U Ryzen 7 2700U |
Celeron N4000 Pentium N5000 Core i3-7020U Core i5-8250U Core i7-8550U |
メモリー | 4/8/12GB | 4/8/12/20GB |
グラフィックス | Radeon Vega 8/10 Graphics | Intel UHD Graphics 600/605/620 |
ストレージ | 256GB SSD(SATA)または 500GB / 1TB / 2TB HDD | 500GB / 1TB HDD または 1TB SSHD(Celeron/Pentium) 256GB SSD(SATA)または 500GB / 1TB HDD または 1TB SSHD(Core i) |
USB | USB3.0×2+USB3.0 Type-C×1 | USB3.0×1+USB2.0×1(Celeron/Pentium) USB3.0×2+USB3.0 Type-C×1(Core i) |
大きさ | 幅378mm 奥行き260mm 高さ22.9mm |
幅378mm 奥行き260mm 高さ22.9mm |
重さ | 2.2kg | 2.2kg |
駆動時間 | 5.5~6.1時間 | 7.0~7.9時間(Celeron/Pentium)/5.7~5.8時間(Core i) |
スペック的にはいろいろ異なりますが、サイズと重量は同じです。それぞれの写真を見比べてみましたが、ほぼ同じに見えます。ヒンジ部分のデザインが若干異なりますが、どちらも同じ筐体を使っていると考えていいでしょう。ただしLAVIE Direct NSでは3色のカラーバリエーションが用意されている点が異なります。
LAVIE Direct NSのほうが安いように見えますが、これはCeleronやPentiumなどの下位CPUが用意されているため。Core i3/i5/i7搭載のフルHDモデルは税込み11万円台からと、LAVIE Direct NS(R)とほぼ同じ価格帯です。安さや性能の高さを重視するならLAVIE Direct NS、コスパを重視するならLAVIE Direct NS(R)を選ぶといいでしょう。
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LAVIE Direct NS(R)のそのほかのポイント
キーボードはテンキー付きで標準的な配列
LAVIE Direct NS(R)には、数値入力に便利なテンキーが付いています。キーピッチは19mmで、理想的なサイズ。標準的な配列ですので、違和感なく利用できるでしょう。
有線LANやUSB Type-Cに対応
USB端子は3ポート(フルサイズ×2+Type-C×1)でそれほど多くはありません。そのほかの端子としてはHDMIや1000BSE-T対応の有線LANなどが用意されています。
値段はCore i3クラスでも性能はCore i5/i7クラス
ということで、今回はLAVIE Direct NS(R)のスペックや特徴について解説しました。ベンチマーク結果はほかの機種を使ったものですが、実際に検証する機会があればレビュー記事を公開する予定です。記事を公開しだい当サイトのtwitterアカウントでお知らせするので、フォローしていただくことをおすすめします。
最大のポイントは、インテル製CPUを搭載したモデルよりも価格が安い点です。一部のベンチマークテストではCore i5/i7並みの結果が出ているにも関わらず、値段はCore i3相当。コスパの高さを重視したい人におすすめします。
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種類 | 割引率 |
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通常クーポン(販売ページに掲載) | 12%オフ |
広告限定優待クーポン(下記リンク先に掲載) | 13%オフ |
スペシャルクーポン(メルマガ登録で利用可能) | 15%オフ |
※2018年8月27日時点
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