NECのLAVIE Direct NM ( LAVIE Note Mobile ) は、コンパクトで持ち運びやすいモバイルノートPCです。大きさはA4用紙よりも小さく、重量はなんと1kg切り! 外出先で資料やレポートを制作する機会が多い人に向いています。
LAVIE Direct NMの注目ポイント
1kgを切る軽さ!
重量は公称値で908~910g。実測ではなんと899gでした。ノートPCとしては非常に軽く、しかも大きさはA4サイズ相当で持ち運びやすさが魅力です。
とても静かなファンレス仕様
本体内部に冷却用の空冷ファンがないため、駆動音がまったく聞こえません。カフェや図書館などの静かな場所でも気兼ねなく使えます。
LAVIE Direct NM 2019年春モデルの評価
総合評価: 3.8/5.0
(評者:こまめブログ)
デザイン | やや厚みを感じるが、コンパクトでシンプルなデザインは好印象 |
---|---|
性能 | CPU性能は低い。内部の熱が上がりすぎないよう、パフォーマンスが調整されている可能性がある |
使いやすさ | 端子類は十分な構成。前モデルに比べてキーボードが大きく改善されている |
軽さ | 重量は1kg切りで、実測899g。ノートPCとしては非常に軽く持ち運びやすい |
画面 | フルHDのノングレア。やや暗く感じるものの映像は精細かつ色鮮やか |
こんな人にオススメ
- 👍 軽さと小ささにこだわりたい
- 👍 重い処理には使わない
- 👍 大手国内ブランドだと安心
今回は筆者が購入したLAVIE Direct NM 2019年春モデルの実機を使って、本体デザインや使い心地、ベンチマーク結果などをレビューします。
この記事の目次
※2019年1月28日時点。現在の価格は公式サイトでご確認ください
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LAVIE Direct NM 2019年春モデルのスペック
OS | Windows 10 Home Windows 10 Pro |
---|---|
CPU | Core i7-8500Y (1.50GHz) Core i5-8200Y (1.30GHz) Celeron 3965Y (1.50GHz) |
メモリー | 4GB 8GB ※オンボードのため増設非対応 |
ストレージ | 128GB SSD (SATA) 256GB SSD (SATA) 512GB SSD (PCIe) |
グラフィックス | Intel UHD Graphics 615 (Core i5/i7) Intel HD Graphics 615 (Celeron) |
ディスプレイ | 12.5インチ、 1920×1080ドット、 IPS、非光沢、タッチ非対応 |
光学ドライブ | なし |
通信機能 | IEEE802.11a/b/g/n/ac、 Bluetooth 4.2 または Bluetooth 5.0 |
インターフェース | USB3.0 (フルサイズ) ×2、 USB3.0 (Type-C) ×1、 HDMI,SDカードスロット、 ヘッドホン出力 |
セキュリティー | TPM2.0、 指紋センサー (オプション) |
カメラ | 720p 92万画素 |
サイズ | 幅289×奥行き196×高さ17mm |
重量 | 約910g (Core i5/i7) 約908g (Celeron) |
バッテリー駆動時間 | 約11.5時間 (Core i5/i7) 約11.7時間 (Celeron) |
サポート | メーカー保証1年間 |
※2019年1月28日時点。構成は変更される場合があります
LAVIE Direct NM 2019年春モデルの構成例
LAVIE Direct NMは購入時に、CPUの種類やストレージ容量などをアップグレードできます。また標準ではオフィスが付いていませんが、オプションを追加することでエクセルやワードを利用可能です。
アップグレードやオプションの追加には、追加料金が必要です。もっとも安い構成なら税込8万円台で購入できますが、性能はいまひとつ。より快適に使いたいなら、上位パーツにアップグレードして高性能なモデルに仕上げましょう。パーツの選び方がわからない人は、以下の構成例を参考にしてください。
パーツ構成例と価格の目安
最安構成 | |
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税込8万7264円 | |
オフィス付き最安構成 | |
税込10万1628円 | |
Core i5 スタンダード構成 オススメ! | |
税込14万2020円 | |
オフィス付き Core i5構成 | |
税込16万1244円 | |
Core i7 ハイスペック構成 | |
税込17万7552円 |
※2019年1月28日時点。価格はスペシャルクーポン適用時
本体の大きさやデザイン
LAVIE Direct NMの魅力は、なんと言っても小さくて軽い点です。本体サイズはA4用紙よりもやや小さい程度で、重量は1kg切りのわずか908~910g(公称値)。軽量コンパクトなので、楽に持ち運べます。
本体カラーは4色で、どれも比較的淡い色合いです。個人的におすすめなのはパールホワイトのモデル。さわやかさのある上品なカラーで、老若男女、プライベート/ビジネスを問わず誰でもどんなシーンでも違和感なく使えるでしょう。
ボディの素材は樹脂(プラスチック)ですが、見た目からは安っぽさは感じられません。天板を押すと多少たわむものの、150kgfの圧力に耐えるほど頑丈に作られています。ただし樹脂はキズが付きやすいので、ケースなどに入れて持ち歩くほうがいいでしょう。
画面の色と見やすさ
液晶ディスプレイのサイズは12.5インチで、一般的な15.6インチタイプと比べるとかなり小さめです。しかし標準でデスクトップが拡大表示(125%)されているので、文字は大きくて見やすく感じました。人によっては見づらいかもしれませんが、拡大率を変更すれば問題ありません。
解像度は1920×1080ドット(フルHD)です。写真や動画は細部までハッキリと映し出されます。映像の色合いは自然ですが、ほんのわずかに暗く感じました。と言っても見づらいわけではなく、むしろ眼が疲れにくいので作業にはちょうどいい程度です。
液晶ディスプレイの表面は、光沢のないノングレア仕上げです。光沢のありのグレアタイプに比べると、映り込みがグッと抑えられています。映り込みは眼精疲労や集中力低下の原因になると言われており、長時間の作業にはLAVIE Direct NMのような非光沢タイプがおすすめです。
キーボードの使いやすさ
LAVIE Direct NM 2019年春モデルでは、前モデルに比べてキーボードが飛躍的に使いやすくなりました。キーピッチ(キーとキーの間隔)は18.7mmで前モデルよりも0.3mm小さくなっていますが、すべてのキーがバランスよく並んでいるので違和感は感じられません。実際に使ってみたところ、押しにくい部分はなくスラスラと入力できました。
キーストロークは1.4mmで、ノートPCの標準(1.5mm)よりもわずかに浅めです。しかし入力した瞬間にカクっとしたクリック感があるので、タイプ感に物足りなさはありません。タイプ音は静かで、軽めのタッチなら「タクタク」という感じで控えめでした。ただし強めに打つとドスドスと響きます。静かな場所で使うときは、軽いタッチを意識するといいでしょう。
端子類の種類と使いやすさ
周辺機器接続用のインターフェース(端子)類は、すべて背面に用意されています。本体左右のスペースを広く使えるのはありがたいのですが、USB機器やメモリーカードを抜き差しする際にちょっと不便です。
本体への充電にはUSB3.0 Type-Cを使います。充電していないときは通常のUSB端子としても利用できますが、ディスプレイ出力には対応していません。またスペック上ではUSB Power Deliveryに対応しているとのことですが、何ワットから充電/急速充電が可能なのかは不明です。
背面のインターフェース
- ① セキュリティースロット ※盗難防止用
- ② ヘッドホン出力
- ③ USB3.0
- ④ HDMI
- ⑤ SDカードスロット
- ⑥ USB3.0 Type-C ※充電兼用
メモリーはオンボード(マザーボード上に直接配置すること)のため、増設には対応していません。ストレージはM.2タイプのSSDで交換は可能なようです(未検証)。ただし自分でパーツを交換するとメーカー保証のサポート外となるので注意してください。
光学ドライブには対応していないため、DVDやブルーレイを使う場合は別途外付けの光学ドライブが必要です。また有線LANを使う場合にも、USBーLAN変換アダプターを利用します。
ベンチマーク結果
ここからは、LAVIE Direct NMの性能について解説します。テスト機の主なスペックは以下のとおり。ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります。あらかじめご了承ください。
試用機のスペック
OS | Windows 10 Home |
---|---|
CPU | Core i5-8200Y |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 128GB SSD |
グラフィックス | Intel UHD Graphics 615(CPU内蔵) |
ストレージ性能
LAVIE Direct NMのストレージ(ファイルの保管場所)はSSDで、容量は128GB / 256GB / 512GBの3種類が用意されています。パソコン内にファイルを溜め込まないのであれば128GBでも十分ですが、大量のファイルやソフトを使うなら大容量タイプを選ぶといいでしょう。モバイルノートPCでは256GBが標準的で、これだけあれば普通の使い方なら容量不足で困ることはありません。
テスト機で使われていた128GB SSDはSATA接続タイプで、アクセス速度はSSDとしては標準的です。しかしHDDよりもはるかに高速で、ファイルのやり取りやアプリの起動などがとてもスムーズでした。なお購入時に512GB SSDを選択すると、より高速なPCIe接続のSSDが使われます。
ウィンドウズの起動時間は平均15.126秒で、SATA接続SSD搭載機としては標準的です。とは言えHDDのみの場合だと40秒以上かかることもあるので、十分快適に利用できるでしょう。
起動時間の計測結果(手動による計測)
1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 |
---|---|---|---|---|---|
15.8秒 | 15.3秒 | 14.8秒 | 14.8秒 | 14.9秒 | 15.126秒 |
CPU性能
LAVIE Direct NM 2019年春モデルでは、CPUとして第8世代(Amber Lake)のCore i5-8200Y / Core i7-8500Y、および第7世代(Kaby Lake)のCeleron 3965Yが使われています。CPU名の末尾に「Y」の付くいわゆる「Y」シリーズは計算性能よりも省電力性能を重視しているため、一般的なノートPCで広く使われている「U」シリーズよりも性能は控えめです。
CPU性能を計測するベンチマークテストを行なったところ、確かにUシリーズよりも低い結果が出ています。ただしテスト機では同じCPUを使ったほかのモデルよりもスコアが低く、2年前に使われていたCore i3と同等レベルでした。安いCeleron 3965Yモデルだと、さらにパフォーマンスが低いことが予想されます。
CPUベンチマーク結果
CPU | PassMark PerformanceTestのCPU Markスコア |
---|---|
Core i7-8565U ※最新 |
|
Core i7-8550U ※1年前 |
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Core i5-8250U ※1年前 |
|
Core i7-7500U ※2年前 |
|
Core i5-8200Y ※別機種 |
|
Core i5-7200U ※2年前 |
|
LAVIE Direct NM(Core i5-8200Y) |
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Core i3-7100U ※2年前 |
|
※そのほかのベンチマーク結果は当サイト計測の平均値
これは前モデルでも見られた症状なのですが、おそらくLAVIE Direct NMでは本体内部の熱が上がりすぎないように、あえてパフォーマンスを落としているものと思われます。
CPU本来の性能を発揮できないのは残念ですが、軽めの作業にはあまり影響ありません。ネットの調べ物や動画視聴、オフィスを使った文書作成など軽めの作業には十分なパフォーマンスです。実際に使ったところ確かに画像やソフトを開くときに一瞬の「間」を感じますが、普段から高性能PCを使っている人でないとわからない範囲だと思います。
ただし、大学で推奨されているCore i5搭載パソコンとしてはおすすめできません。4年間ネットとオフィスしか使わないのであればなんとかなるかもしれませんが、授業で特定のソフトを使う、あるいは研究用に大量のデータを処理する可能性があるなら、高性能なCore i5搭載パソコンをおすすめします。
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グラフィックス性能について
グラフィックス性能もやはり控えめです。ゲームについてはドラクエ10などのごくごく軽いゲームで解像度や画質を落とせばなんとかプレーできるレベル。基本的にはゲームのプレーを考えないほうがいいでしょう。
GPUの性能比較
GPU | 3DMark Fire Strikeのスコア |
---|---|
UHD 620 (Core i5) |
|
LAVIE Direct NM(UHD 615) |
|
※そのほかのGPUのベンチマーク結果は当サイト計測の平均値
ゲーム系ベンチマーク結果
FF14:紅蓮のリベレーター(DX11) ※中量級
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1280×720 | 最高品質 | 1143(設定変更が必要) ※7.181 FPS |
高品質(ノートPC) | 1559(設定変更を推奨) ※10.268 FPS | |
標準品質(ノートPC) | 2003(普通) ※13.810 FPS | |
ドラゴンクエストX(DX9) ※軽量級
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||
1280×720 | 最高品質 | 3909(普通) |
標準品質 | 4083(普通) | |
低品質 | 5695(快適) |
※FF14は平均60FPS以上が理想
バッテリー性能
実際のバッテリー駆動時間を計測したところ、公称値よりも短い7時間01分という結果でした。メーカーが実施するテストと条件が異なるため時間が変わるのは仕方がないのですが、ほかのモバイルノートPCと比べてもあまりいい結果とは言えません。実動は数時間程度の可能性があります。
もっとも数時間程度でも十分という人もいるでしょうし、バッテリー消費を抑えた使い方であれば7時間程度はもつかもしれません。駆動時間の長さよりも小ささや軽さを重視するならLAVIE Direct NMを選ぶのはアリです。
バッテリー駆動時間のテスト結果
公称値 | 約11.5時間 (Core i5/i7) |
---|---|
BBenchによる計測 | 7時間01分 (Core i5) |
PCMark 8による計測 | 4時間44分 (Core i5) |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
持ち運びやすさと「NEC」であることが強み
ということで、今回はLAVIE Direct NM 2019年春モデルのレビューをお届けしました。
ベンチマークテストの結果からもおわかりのようにLAVIE Direct NMはCPU性能が控えめで、動画編集やプログラミングのような高度な処理には向いていません。あくまでも軽めの作業―― ネットの調べ物や動画視聴、オフィスを使った文書作成、ブログ記事作成など ――向けのモデルです。
海外メーカー製なら、同程度の性能でもっと安いモバイル向けノートPCがあります。しかし1kgを切る軽さとA4用紙よりも小さいサイズを実現しているモデルはそう多くありません。
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---|---|
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