レノボの『Legion Tower 7i Gen 8』は、第13世代CoreプロセッサとRTX 40シリーズのハイエンド向けGPUを搭載した高性能なゲーミングPCです。しっかり遊べるゲーミングPCを気軽に入手したい人に向いています。
記事執筆時の価格
スペック | 価格 |
---|---|
RTX 3080 / Core i7-13700K / 16GB / 1TB | 34万5268円 |
RTX 4070 Ti / Core i7-13700K / 16GB / 1TB | 38万0413円 |
RTX 4080 / Core i7-13700KF / 32GB / 2TB | 48万3952円 |
RTX 4080 / Core i9-13900KF / 32GB / 2TB | 52万9584円 |
※2023年11月3日時点
実機のベンチマークテストでは、非常に優秀な結果が出ています。それでいて、内部の温度も低め。駆動音も静かで、ゲーミングPCとしては完成度の高い仕上がりです。ただしそのぶん、値段が高い点がネックかもしれません。
ポイント
- ✅RGBライティング対応
- ✅冷却性能高め
- ✅駆動音は静か
- ✅値段が高い
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、本体の外観や機能、実際の性能についてレビューします。
Legion Tower 7i Gen 8
スペック
発売日 | 2023年3月24日 |
---|---|
OS | Windows 11 Home |
CPU | Core i7-13700K / Core i7-13700KF / Core i9-13900KF |
チップセット | Z790 |
グラフィックス | RTX 3080(10GB) / RTX 4070Ti (12GB) / RTX 4080(16GB) |
メモリー | 16 / 32GB ※DDR5-5600、最大128GB、スロット×4 |
ストレージ | 1 / 2TB SSD または 2TB SSD + 2TB HDD |
拡張スロット | PCI Express Gen5 x16×1、PCI Express Gen4 x16(x4)×1、PCI Express Gen3 x1 ×1、M.2×4 |
ドライブベイ | 3.5インチ×2、2.5インチ×2 |
通信 | Wi-Fi 6E、Bluetooth5.2、有線LAN(2.5Gb) |
サイズ / 重量 | 幅211mm、奥行き452mm、高さ477mm / 約15kg |
電源 | 850W 80PLUS GOLD |
本体デザイン
外観と大きさ
LEDイルミネーション
本体のエアフロー
インターフェースについて
分解方法とパーツ交換について
右側面
左側面
ベンチマーク結果
試用機のスペック
CPU | Core i7-13700KF |
---|---|
メモリー | 32GB |
ストレージ | 2TB SSD + 2TB SSD |
グラフィックス | GeForce RTX 4080(16GB) |
※Windows 11の電源プランを「高パフォーマンス」に設定した上で、さらに標準収録ユーティリティー「Lenovo Vantage」の「サーマル・モード設定」を最大設定の「パフォーマンス・モード」に変更した上で、各種ベンチマークテストを実施しています
※ベンチマーク結果はパーツ構成やタイミング、環境、個体差などの要因で大きく変わることがあります
CPU性能
CPUとしては、インテル第13世代のCore i7-13700K / Core i7-13700KF / Core i9-13900Kが使われています。Core i7-13700KF搭載の検証機でCPUベンチマークテストを行なったところ、最高性能とまではいかなくても、非常に優秀な結果が出ました。ゲームはもちろん、動画編集などの高度な処理にも活用できるでしょう。
デスクトップPC向けCPUのマルチスレッド性能
CPU | 3DMark CPU Profile Max threads |
---|---|
Core i9-13900K |
16448
|
Legion Tower 7i(Core i7-13700KF) |
12687
|
Core i7-13700K |
12663
|
Core i7-13700KF |
12652
|
Core i7-13700F |
11926
|
Core i9-12900K |
11867
|
Core i5-13600K |
10332
|
Core i7-12700K |
10136
|
Core i7-12700KF |
10123
|
Core i7-12700F |
9604
|
Core i5-13500 |
9102
|
Core i5-13400 |
7350
|
Core i5-12500 |
6091
|
Core i5-12400F |
5963
|
Core i3-13100 |
4226
|
Core i3-12100 |
4043
|
※そのほかのスコアは3DMark公式サイトによる平均値
デスクトップPC向けCPUのシングルスレッド性能
CPU | 3DMark CPU Profile 1 threads |
---|---|
Core i9-13900K |
1208
|
Legion Tower 7i(Core i7-13700KF) |
1153
|
Core i7-13700K |
1149
|
Core i7-13700KF |
1149
|
Core i7-13700F |
1100
|
Core i5-13600K |
1091
|
Core i9-12900K |
1091
|
Core i7-12700K |
1052
|
Core i7-12700KF |
1052
|
Core i7-12700F |
1022
|
Core i5-13500 |
1014
|
Core i5-12500 |
958
|
Core i3-13100 |
941
|
Core i5-12400F |
913
|
Core i3-12100 |
901
|
※そのほかのスコアは3DMark公式サイトによる平均値
グラフィックス性能
グラフィックス機能としては、 RTX 3080(10GB) / RTX 4070Ti (12GB) / RTX 4080(16GB)が使われています。RTX 4080搭載の検証機で3Dベンチマークテストを行なったところ、同GPUの平均値とほぼ同程度の結果が出ました。非常に優秀なパフォーマンスです。
デスクトップPC向けGPU性能(DirectX 12,WQHD)
GPU | 3DMark Time Spy Graphics |
---|---|
RTX 4090 |
36195
|
Legion Tower 7i(RTX 4080) |
28157
|
RTX 4080 |
28127
|
RTX 4070 Ti |
22746
|
RTX 3090 Ti |
21766
|
RTX 3090 |
19903
|
RTX 3080 Ti |
19600
|
RTX 4070 |
17840
|
RTX 3080 |
17654
|
RTX 3070 Ti |
14839
|
RTX 3070 |
13647
|
RTX 4060 Ti(8GB) |
13447
|
RTX 4070 Laptop |
12053
|
RTX 3060 Ti |
11726
|
RTX 4060 |
10622
|
RTX 3060 |
8733
|
RTX 3050 |
6204
|
GTX 1650 |
3555
|
※そのほかのスコアはUL Solutionsによる平均値
デスクトップPC向けGPU性能(DirectX 12 Ultimate)
GPU | 3DMark Speed Way Graphics |
---|---|
RTX 4090 |
10008
|
RTX 4080 |
7172
|
Legion Tower 7i(RTX 4080) |
7138
|
RTX 3090 Ti |
5885
|
RTX 4070 Ti |
5437
|
RTX 3090 |
5362
|
RTX 3080 Ti |
5303
|
RTX 3080 |
4604
|
RTX 4070 |
4438
|
RTX 3070 Ti |
3749
|
RTX 3070 |
3441
|
RTX 4060 Ti(8GB) |
3159
|
RTX 3060 Ti |
2949
|
RTX 4060 |
2518
|
RTX 3060 |
2173
|
※そのほかのスコアはUL Solutionsによる平均値
熱と騒音について
※計測時の室温は23度。室温が変わると、異なる結果が出る場合があります
CPU温度
高負荷時におけるCPU温度を計測したところ、10分間の平均で87.1度とけっこう高めでした。テスト開始から1分40秒あたりまでは消費電力が平均300W近くあり、温度も平均93度とかなり高めで推移しています。その後は電力が平均260Wまで下がったことで、86度前後を推移しました。ベンチマーク結果は優秀ではあるものの熱が高いので、パフォーマンス設定をワンランク下げていいかもしれません。
GPU温度
CPU温度はやや高かったものの、GPUの温度はかなり低めです。GPU温度は平均64.6度で、部分的な最大温度である”GPUホットスポット温度”は平均75.8度前後、グラボのメモリー(VRAM)温度を表わす”GPUメモリジャンクション温度”は平均77.1度前後とまったく問題ありません。
駆動音
駆動音(ファンの回転音や排気口からの風切り音)は、非常に静かです。ファンの音は聞こえるものの、高性能パーツを搭載した機種としてはかなり優秀。騒音によるストレスを感じることなく、ゲームをプレーできるでしょう。
駆動音の計測結果(Core i7+RTX 4080モデル)
電源オフ | 37dB | - |
---|---|---|
高負荷時 | 47.4→44.1dBA | テスト開始から2分間程度は天面部からの排気音が大きく聞こえるが、うるさすぎるほどではない。その後、やや音は控えめになる。ハッキリと聞こえるレベルだが、ストレスを感じるほどではなかった |
(参考)エアコンの最大出力時 | 48~58dBA前後 | - |
ゲーム性能
RTX 4080モデルでゲーム系ベンチマークを試したところ、非常に優秀な結果が出ました。4Kでも激重のフルレイトレーシング対応タイトルで平均60 fpsを超えているのは驚きです。4Kでのプレーを目指すなら、このあたりは欲しいところ。
検証結果まとめ
- ・4KでもフルレイトレOK
- ・シューター系は平均200fps超
- ・競技系は平均400fps超
サイバーパンク2077 (重い / DX12)
フルHD
画質 ※DLSS:自動 | 平均FPS / 最低FPS |
レイトレーシング:オーバードライブ DLSS FG | 145.89 / 67.28 |
レイトレーシング:オーバードライブ | 86.66 / 63.79 |
レイトレーシング:ウルトラ DLSS FG | 118.9 / 70.94 |
レイトレーシング:ウルトラ | 203.99 / 171.77 |
ウルトラ DLSS FG | 276.98 / 206.29 |
ウルトラ | 169.78 / 83.94 |
4K
画質 ※DLSS:自動 | 平均FPS / 最低FPS |
レイトレーシング:オーバードライブ DLSS FG | 71.25 / 59.02 |
レイトレーシング:オーバードライブ | 44.71 / 34.78 |
レイトレーシング:ウルトラ DLSS FG | 108.58 / 95.29 |
レイトレーシング:ウルトラ | 77.76 / 65.71 |
ウルトラ DLSS FG | 134.14 / 116.91 |
ウルトラ | 105.68 / 84.86 |
Portal with RTX(激重)
解像度と画質 | 平均FPS / 低位1% |
フルHD DLSS FG | 166.5 / 144.3 |
フルHD | 59.9 / 56.1 |
4K DLSS FG | 77.5 / 67.8 |
4K | 50.6 / 44.1 |
※最高画質
アサシン クリード ヴァルハラ (激重)
解像度と画質 | 平均FPS / 低位1% |
フルHD最高画質 | 186 / 130 |
4K 最高画質 | 100 / 75 |
レインボーシックス シージ(軽い) ※Vulkan
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
フルHD 最高画質 | 479 / 363 |
4K 最高画質 | 459 / 378 |
※最高画質設定。ゲーム内ベンチマークの結果
CS:GO FPS Benchmark(軽い)
画質 | 平均FPS |
フルHD | 780.39 |
4K | 364.11 |
※ワークショップ内のマップ「FPS Benchmark」を使用、画質は最高設定
圧倒的なパワーのハイエンドモデル
パフォーマンスは非常に優秀な上に、冷却性能も問題なし。拡張性についても(組み立て済みモデルとしては)十分でしょう。レノボのLegionシリーズでは最上位機種だけあって、非常に高い完成度を誇ります。
ただしそのぶん、お値段もお高めです。今回検証したRTX 4080モデルなら価格は48万円台(記事執筆時点)。高品質パーツをそろえたとしても、自作PCであればもっと安く入手できるでしょう。他社のBTO PCでも、もう少し安く入手できるかもしれません。
ただBTO PCのように、パーツ構成をあれこれ考えたくない人にはアリです。最強クラスのパフォーマンスを手軽に入手できるのは、あまり詳しくない人にとってはメリットではないでしょうか。
Legion Tower 7i Gen 8
*
当サイトでは、パソコン・ガジェット関係のお買い得情報やレビューを公開しています。最新のお買い得情報は当サイトのツイッターアカウントでお知らせしているので、ぜひフォローをお願いします。
ツイッターでこまめブログをフォローする
関連記事
お買い得情報一覧
ゲーミングPC関連記事一覧