ポイント
- 144Hzの高リフレッシュレート対応
- ゲーム用に特化したキーボード
- 価格は最安クラス!
Legion Y7000のスペック
画面サイズ | 15.6インチ |
---|---|
解像度 | 1920×1080 |
CPU | ・Core i5-9300H (HF) ・Core i7-9750H (HF) |
メモリー | ・8GB ・16GB ・32GB |
SSD | ・256GB ・512GB ・1TB |
HDD | ・なし ・1TB ・2TB |
グラフィックス | ・RTX 2060 ・GTX 1650 ・GTX 1660Ti |
幅×奥行き | 360×267mm |
厚さ | 24.2mm |
重量 | 最大2.3kg |
バッテリー | 約3.5時間 |
※2020年5月7日時点。構成は変更される場合があります
リフレッシュレート | ・60Hz ・144Hz |
---|---|
表面処理 | 非光沢 |
パネルの種類 | IPS |
光学ドライブ | ー |
テンキー | あり |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | 11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 4.2 |
USB3.1 | ー |
USB3.0 | 3 |
USB2.0 | ー |
USB Type-C | 1 (USB3.0) |
Thunderbolt 3 | ー |
メモリーカード | ー |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | ー |
DisplayPort | 1 (Mini) |
Webカメラ | 720p (92万画素相当) |
顔認証カメラ | ー |
指紋センサー | ー |
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際のゲームでの使い心地などをレビューします。
この記事の目次
- ▶ベンチマーク結果
- ▶デザインと使いやすさ
- ▶価格について
- ▶まとめ
※2020年5月7日時点
ベンチマーク結果
試用機のスペック
型番 | 81T0000LJP |
---|---|
CPU | Core i7-9750H |
メモリー | 16GB |
ストレージ | 256GB SSD + 1TB HDD |
グラフィックス | GeForce GTX 1650 (4GB) |
※ベンチマーク結果はパーツ構成やタイミング、個体差などによって大きく変わる場合があります
ゲーム系ベンチマーク結果
今回はCore i7-9750H + GTX 1650搭載モデルで検証しました。GTX 1660 TiやRTX 2060よりもグラフィックス性能が低いのですが、処理がやや重い程度の中量級タイトルまでなら画質を調整することで快適に楽しめます。CPUがCore i5でも、ほとんど変わらないでしょう。
144Hzの高リフレッシュレートディスプレイを活かすには、ゲーム側で100 FPS以上出ている必要があります。GTX 1650でもFPS / TPSで概ね100 FPSオーバーでのプレーが可能でした。上位のGTX 1660 Ti / RTX 2060であれば、より高い画質でなめらかな動きを楽しめます。
※テストはすべてフルHDで実施
FF15ベンチ (重量級 / DX11)
画質 | スコア / 評価 |
高品質 | 3671 / 普通 |
標準品質 | 5054 / やや快適 |
軽量品質 | 6203 / 快適 |
※スコアが6000以上で「快適」
FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (中量級 / DX11)
画質 | スコア / 評価 / 平均FPS |
最高品質 | 9379 / 非常に快適 / 62.9 FPS |
高品質 | 13081 / 非常に快適 / 88.6 FPS |
標準品質 | 15613 / 非常に快適 / 112.6 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
モンスターハンターワールド:アイスボーン (中重量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
最高 | 40.9 FPS / 36 FPS |
高 | 52.6 FPS / 41 FPS |
中 | 59 FPS / 52 FPS |
低 | 106.8 FPS / 88 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽量級 / DX9)
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 21237 / すごく快適 |
標準品質 | 21280 / すごく快適 |
低品質 | 22365 / すごく快適 |
PSO2ベンチ (軽量級 / DX9)
簡易描画設定 | スコア |
6 (最高) | 30,999 |
3 | 88,669 |
1 (最低) | 218,671 |
※スコア5,000以上が快適に遊べる目安
リーグ・オブ・レジェンド (超軽量級 / DX9)
モード | 平均FPS / 最低FPS |
サモナーズリフト (最高画質) | 237.4 FPS / 185 FPS |
TFT (最高画質) | 184.2 FPS / 132 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
フォートナイト (中量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
エピック | 55.7 FPS / 47 FPS |
高 | 75 FPS / 63 FPS |
中 | 169.2 FPS / 145 FPS |
低 | 336.4 FPS / 259 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
PUBG LITE (軽量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
ウルトラ | 113.4 FPS / 101 FPS |
高 | 161.7 FPS / 142 FPS |
中 | 209.3 FPS / 184 FPS |
低 | 267.9 FPS / 235 FPS |
非常に低い | 281.4 FPS / 249 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
PUBG (中量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
ウルトラ | 56.1 FPS / 47 FPS |
高 | 72.4 FPS / 64 FPS |
中 | 79.9 FPS / 72 FPS |
低 | 90.9 FPS / 80 FPS |
非常に低い | 110.3 FPS / 92 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
オーバーウォッチ (軽量級 / DX10)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
エピック | 87 FPS / 77 FPS |
ウルトラ | 120.3 FPS / 100 FPS |
高 | 140 FPS / 118 FPS |
NORMAL | 179.5 FPS / 143 FPS |
低 | 248.7 FPS / 192 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
エーペックスレジェンズ (中量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
最高設定 | 69.1 FPS / 62 FPS |
最低設定 | 136.1 FPS / 125 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安。FPS上限はデフォルトのまま
アサシンクリード オデッセイ (超重量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
最高 | 30 FPS / 21 FPS |
中 | 60 FPS / 35 FPS |
低 | 69 FPS / 25 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ファークライ ニュードーン (中重量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
ウルトラ | 56 FPS / 45 FPS |
中 | 65 FPS / 54 FPS |
低 | 72 FPS / 61 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
シャドウ オブ ザ トゥームレイダー (重量級 / DX12)
画質 | 平均FPS |
最高 | 47 FPS |
中 | 58 FPS |
最低 | 91 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
CPU性能
CPU | CINEBENCH R20 CPUスコア |
---|---|
Core i9-9980HK |
3558
|
Core i9-9880H |
3402
|
Legion Y7000 (Core i7-9750H) |
2809
|
Core i7-9750H |
2714
|
Core i7-8750H |
2625
|
Core i7-10710U |
2214
|
Core i5-9300H |
1922
|
Core i7-1065G7 |
1603
|
Core i7-10510U |
1537
|
Core i7-8565U |
1383
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
Legion Y7000ではCPUとして、第9世代のCore i5-9300H / Core i7-9750Hが使われています。モデルによってはCore i5-9300HF / Core i7-9750HFが使われていることもありますが、末尾に「F」が付くCPUは内蔵グラフィックスなしのCPUで基本的にはパフォーマンスに影響ありません。
試用機で使われているCore i7-9750Hは、ゲーミングノートPCでもっとも人気の高いCPUです。ベンチマークテストでは上位のCore i9には及ばなかったものの、非常に優れた結果が出ました。ゲームだけでなく動画編集やRAW現像などの重い処理でも活躍するでしょう。
ちなみに今回はCore i5-9300Hでテストを行なっていませんが、当サイトで計測した同CPUの平均値ではCore i7-9750Hを30%程度下回ります。重い処理向きではないものの、ゲームにはあまり影響はありません。Core i7 + GTX 1650の組み合わせよりも、Core i5 + GTX 1660Tiの組み合わせのほうがゲームを快適に楽しめるはずです。価格を安く抑えたいなら、あえてCore i5-9300Hを選ぶのはアリです。
3Dグラフィックス性能
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
RTX 2080 |
23762
|
RTX 2080 Max-Q |
20066
|
RTX 2070 |
19807
|
RTX 2070 Max-Q |
17933
|
GTX 1070 |
16999
|
RTX 2060 |
14945
|
GTX 1660 Ti |
14392
|
GTX 1060 |
11442
|
Legion Y7000 (GTX 1650) |
9049
|
GTX 1650 |
8689
|
GTX 1050 |
6008
|
MX250 |
3711
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
試用機で使われているGTX 1650は、エントリー (入門)向けのGPUです。ゲーム向けGPUであるGTX / RTXシリーズのなかでは性能が低いのですが、前述のベンチマーク結果をご覧いただければおわかりのとおり、ちょっと重めのゲームでも快適にプレーできます。これからPCゲームを始めたいという人には、ちょうどいいGPUと言っていいかもしれません。
上位のGTX 1660 TiやRTX 2060であれば、ゲームをより快適に楽しめます。重量級の重いゲームでも、画質をちょっと下げれば快適にプレー可能です。予算があるならGTX 1660 Ti搭載モデルをおすすめします。
ストレージ性能
試用機では256GBのSSDと1TBのHDDが使われていました。SSDはPCIe 3.0 x4の超高速タイプですが、シーケンシャルライトがいまひとつ。とは言えHDDよりも十分高速で、ウィンドウズ自体はキビキビと動きます。
ただし256GB SSDだと、ゲームを数本インストールすると空き容量が足りなくなるかもしれません。実際に今回の検証ではゲームやベンチマークソフトを10本以上インストールしたのですが、途中でSSDの容量が足りなくなりました。ゲームを何本もインストールするならHDDを利用するか、512GB以上のSSDを選ぶといいでしょう。
デザインと使いやすさ
本体の外観
Legion Y7000の本体カラーはブラックで、ボディの素材にはノートPCでは一般的な樹脂 (プラスチック)が使われています。質感はあまり高くはないものの、さまざまな工夫が凝らされているのでそれほど安っぽくは見えません。
本体サイズ
本体サイズはやや大きめです。接地面積は幅360×奥行き267mmで、B4サイズ (幅364×奥行き257mm)より短辺が1cm長い程度。最近の15インチタイプとしては大きいのですが、これはディスプレイのヒンジ (接合部)が背面ではなく天板側に設置されているためです。あえて大きくすることで冷却性能を強化するとともに、端子を背面側に移しています。
画面サイズ
画面の大きさは15.6インチで、解像度は1920×1080ドットのフルHD。ゲーミングノートPCとしては、一般的なスペックです。ディスプレイの表面は非光沢のノングレアで、眼精疲労や集中力低下の原因と言われる映り込みが抑えられています。ゲームを長時間プレーしても、眼が疲れにくい仕様です。
リフレッシュレート
リフレッシュレート (画面の書き換え速度)は最大144Hz。カスタマイズ対応モデルでは60Hzですが、3000円程度の追加料金を支払うことで144Hzにアップグレード可能です。最安構成で144Hzにアップグレードしても、合計金額は税込8万9628円 (2020年1月31日時点)。60Hzと144Hzでは動きのなめらかさがまったく違うので、アップグレードを強くおすすめします。
下の動画は、60Hzと144Hzの画面を5倍スローモーションで撮影したものです。普通の速度なら60Hzでも違和感はありませんが、実際には144Hzのほうがなめらかに動いていることがわかります。
映像品質
ディスプレイの映像は自然な色合いでしたが、やや暗めに感じました。と言ってもゲームや普段の作業には支障のないレベルです。画面が微妙に暗いため色もやや青みがかって見えますが、ゲーム中での違和感はありません。ただ暗いシーンや影の部分は少し見えづらく感じます。ゲームによってはガンマ値を変更するといいでしょう。
キーボード
キーボードはテンキー付きなしの日本語配列です。Enterキー周りで若干小さいキーがあるものの、ゲームへの影響はありませんでした。またテンキーが特殊な配列ですが、この点についてもゲームでは問題ないでしょう。カーソルキーが一般的な15インチノートPCよりも大きいので、ゲームによっては操作しやすいかもしれません。
キーボードバックライト
キーボードはバックライトに対応しています。色は赤のみで、RGBバックライトのようにほかの色には変えられません。明るさは2段階で調整可能です。
キーのタイプ感とタイプ音
キーピッチ (キーとキーの間隔)は19mmで、十分な大きさです。キーストローク (キーを押し込む深さ)は平均1.5mmで、標準的なノートPCと同じでした。押した瞬間のクリック感はやや固いものの押し込む力は弱く、タイプ感は全体的に軽く感じます。普通に使えますが、個人的にはもう少ししっかりしたクリック感が欲しいところです。
タイプ音はわりと静か。軽めのタッチならタクタクと控えめな音で気になりません。打ち下ろすようにタイプするとカタカタと聞こえますが、うるさく感じるほどではありませんでした。ゲーム中にWASDキー周りを押す程度なら、周囲に気を使う必要はないと思います。
キーの同時押し
キーの同時押し認識数については、30キー程度まで確認しました。おそらくNキーロールオーバー (全キー認識)ではありませんが、かなりの数のキーを認識できるはずです。またキーの誤認識を防ぐアンチゴースト機能にも対応。ゲームに特化したキーボードです。
インターフェース
周辺機器接続用のインターフェース (端子)類は十分な構成です。フルサイズのUSB端子は左右側面にひとつずつ配置されており、有線接続のゲーミングマウスを使う場合でも端子がジャマになることはありません。また有線LANや電源コネクターなど繋ぎっぱなしで使う端子類は背面に配置されているため、側面がケーブルでゴチャつかない点もポイントです。
駆動音
ゲーム中の駆動音 (ファンの回転音や排気音)はそれなりに聞こえます。うるさすぎるほどではありませんが、人によっては大きく感じるかもしれません。余計な音を聞きたくない人には、ゲーミングヘッドセットの着用をおすすめします。特に音でターゲットの方向を判断するようなゲームでは、ゲーミングヘッドセットは必須のアイテムです。
価格について
Legion Y7000には、パーツ構成の異なる複数のモデルが用意されています。それぞれのスペックと価格は以下のとおりです。なお「スタンダード」モデルと「パフォーマンス」モデルはCPUやGPU、メモリー、ストレージ容量などを変更できます。
ラインナップ ※価格は税込
スタンダード ※カスタマイズ対応 | |
---|---|
9万4248円 | |
81T0004PJP | |
10万0309円 | |
パフォーマンス ※カスタマイズ対応 | |
11万5368円 | |
81T0000LJP ※今回の試用機 | |
12万6196円 | |
81NS000HJP | |
14万9728円 | |
81NS005LJP | |
15万1413円 | |
81NS005JJP | |
16万0387円 |
※2020年5月7日時点
Core i5 + GTX 1660Ti搭載のパフォーマンスモデルは、カスタマイズオプションでGPUをRTX 2060に変更できます。GPUだけを変更すれば、価格は税込11万8503円。RTX 2060搭載機種としては最安です。このようにパーツカスタマイズで好みのスペックに仕上げるのもいいでしょう。
異常なコスパの高さ!
よかった点
エントリー / ミドルレンジのゲーミングノートPCとしては非常に安いモデルです。しかも安いにも関わらず144Hzの高リフレッシュレートやキーボードのアンチゴースト機能など、ゲーマー向けの機能にも対応しています。ハッキリ言って、コスパの高さは異常なレベル! これからPCでゲームを始めたい人におすすめします。
気になった点
特にこれといった欠点が見つからないのですが、あえて言うならキーボードのタイプ感と駆動音の大きさでしょうか。ただLegion Y7000よりもイマイチな機種は多くありますので、目立って悪いわけではありません。
ちょっと残念なのは、Core i7 + GTX 1660 Tiの組み合わせでは最安クラスではない点です。ただ他社の安いモデルはメモリーやストレージの容量が少ない場合があるので、総合的なコスパではかなり優秀だと言えます。
※2020年5月7日時点
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