Lenovo Legion Y720 Tower は、GeForce GTX 1060/1070対応のゲーミングデスクトップPCです。基本性能は非常に高く、拡張性もバッチリ。BTO非対応のためカスタマイズに手間をかけることなく、サクッと購入できる点が魅力です。
Lenovo Legion Y720 Towerのポイント
今回はメーカーからお借りした実機を使って、Lenovo Legion Y720 Towerのベンチマーク結果や本体デザインなどをレビューします。
この記事の目次
Lenovo Legion Y720 Towerのスペック
Lenovo Legion Y720 Towerには、パーツ構成の異なる以下の3種類が用意されています。BTOによるパーツカスタマイズには対応していませんが、そのぶんパーツ構成で悩まなくてすむのがメリットです。
GTX 1060モデル(Core i5) | GTX 1060モデル(Core i7) | GTX 1070モデル(Core i7) | |
---|---|---|---|
OS | Windows 10 Home | ||
CPU | Core i5-7400 | Core i7-7700 | |
メモリー | 8GB | 16GB | |
ストレージ | 256GB SSD | 256GB SSD + 2TB HDD | 512GB SSD + 2TB HDD |
グラフィックス | GeForce GTX 1060(6GB) | GeForce GTX 1070(8GB) | |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ | ||
通信機能 | IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.0、1000BASE-T対応有線LAN | ||
インターフェース | USB3.0✕6(前面✕2+背面✕4)、USB2.0✕4(前面✕2+背面✕2)、HDMI、DisplayPort✕3、DVI、PS/2✕1、有線LAN、オーディオ端子類、SD/SDHC/SDXC対応メモリーカードスロット | ||
拡張スロット | PCI Express x16✕1、PCI Express x4✕1、PCI Express x1✕3、M.2✕2(Wi-Fi用✕1、PCIe NVMe用✕1) | ||
サイズ/重量 | 幅206×奥行き504×高さ479mm/約14kg | ||
税込価格 | 12万3930円 | 15万7140円 | 18万7110円 |
※2018年2月19日時点。構成や価格は変わる場合があります
なおキーボードやマウス、液晶ディスプレイは付属していないので注意してください。
3DMarkベンチマーク結果
今回はGeForce GTX 1070+Core i7搭載モデル(90H5000RJM)を検証しています。ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミングなどによって変わることがあるので、あらかじめご了承ください。
Time Spy(DX12) | 5586 |
---|---|
Fire Strike(DX11,FHD) | 4214 |
Fire Strike Extreme(DX11,WQHD) | 7890 |
Fire Strike Ultra(DX11,4K) | 14940 |
Sky Diver(DX10) | 34065 |
Cloud Gate(DX10) | 32277 |
Ice Storm(DX9) | 178564 |
VR性能を計測するVRMarkでは、標準的なテストである「Orange Room」で「SUPER」の評価でした。VRコンテンツを快適に楽しめる性能です。
海外ゲームのベンチマーク結果
海外の大作ゲーム(いわゆる”AAAタイトル”)のベンチマーク結果は以下のとおりです。概ね高画質で楽しめるものの、タイトルによっては画質を調整したほうがいいかもしれません。
フルHD(1920✕1080ドット)
GeForce GTX 1070搭載の試用機では、フルHD解像度であれば概ね最高画質で楽しめるという結果が出ています。
■ベンチマーク結果(1920×1080ドット)
Assassin’s Creed Origins (DX11) | |||
---|---|---|---|
最高 | 中 | 超低 | |
69 FPS | 86 FPS | 95 FPS | |
Ghost Recon Wildlands (DX11) | |||
ウルトラ | 高 | 低 | |
49.27 FPS | 95.06 FPS | 131.09 FPS | |
Rise of the Tomb Raider(DX12) | |||
最高 | 中 | 最低 | |
102.38 FPS | 130.07 FPS | 164.94 FPS | |
Far Cry Primal (DX11) | |||
最高 | ノーマル | 低 | |
83 FPS | 110 FPS | 123 FPS | |
Hitman (DX12) | |||
最高設定 | 標準設定 | 最低設定 | |
90.3 FPS | 105.03 FPS | 105.72 FPS | |
F1 2017 (DX11) | |||
最高 | 中 | 最低 | |
104 FPS | 180 FPS | 207 FPS |
WQHD(2560✕1440ドット)
解像度を2560✕1440ドットのWQHDに上げると、最高画質では厳しいタイトルがいくつか出てきます。そんななかでもDirect X12対応ゲームであれば、最高画質でも比較的快適に楽しめそうです。
■ベンチマーク結果(2560×1440ドット)
Assassin’s Creed Origins (DX11) | |||
---|---|---|---|
最高 | 中 | 超低 | |
54 FPS | 69 FPS | 85 FPS | |
Ghost Recon Wildlands (DX11) | |||
ウルトラ | 高 | 低 | |
37.57 FPS | 70.18 FPS | 98.11 FPS | |
Rise of the Tomb Raider(DX12) | |||
最高 | 中 | 最低 | |
66.5 FPS | 87.92 FPS | 125.73 FPS | |
Far Cry Primal (DX11) | |||
最高 | ノーマル | 低 | |
59 FPS | 79 FPS | 92 FPS | |
Hitman (DX12) | |||
最高設定 | 標準設定 | 最低設定 | |
75.31 FPS | 98.4 FPS | 102.68 FPS | |
F1 2017 (DX11) | |||
最高 | 中 | 最低 | |
77 FPS | 133 FPS | 163 FPS |
4K(3840✕2160ドット)
3840✕2160ドットの4K解像度では、ゲームのプレーがかなり厳しくなるようです。軽めのタイトルであれば問題なくプレーできるかもしれませんが、4Kでのプレーは考えないほうが無難でしょう。
■ベンチマーク結果(3840×2160ドット)
Assassin’s Creed Origins (DX11) | |||
---|---|---|---|
最高 | 中 | 超低 | |
31 FPS | 40 FPS | 51 FPS | |
Ghost Recon Wildlands (DX11) | |||
ウルトラ | 高 | 低 | |
21.85 FPS | 37.87 FPS | 52.82 FPS | |
Rise of the Tomb Raider(DX12) | |||
最高 | 中 | 最低 | |
35.02 FPS | 45.69 FPS | 64.7 FPS | |
Far Cry Primal (DX11) | |||
最高 | ノーマル | 低 | |
31 FPS | 38 FPS | 44 FPS | |
Hitman (DX12) | |||
最高設定 | 標準設定 | 最低設定 | |
42.77 FPS | 59.46 FPS | 65.41 FPS | |
F1 2017 (DX11) | |||
最高 | 中 | 最低 | |
44 FPS | 69 FPS | 84 FPS |
PUBGのFPS計測結果
「PUBG」こと「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」のFPSも計測してみました。Sosnovka Military Baseにあるモニュメントの周囲を1分間走り回ったときのFPSを3回計測し、その平均値を割り出しています。
■PUBGのFPS計測結果(1920×1080ドット)
プリセット | 平均 | 最小 | 最大 |
---|---|---|---|
高 | 137.52 FPS | 123.3 FPS | 145 FPS |
フルHDであれば、高画質でも60FPSを割り込むことはなく非常に快適です。
そのほかのベンチマーク結果
消費電力と駆動音、CPU温度について
使用時のCPU温度と駆動音、消費電力を計測したところ、以下の結果となりました。動画エンコード時はそれほど高い負荷がかからず駆動音/消費電力ともにそれほど大きくはありませんでしたが、FF14ベンチ実行時は排気音がはっきりと聞こえるほど音が大きくなりました。消費電力も、けっこう高めです。
状態 | CPU温度 | 駆動音 | 消費電力 |
---|---|---|---|
待機中 | 63℃ | 44.2dBA | 58.4W |
動画エンコード時 | 74℃ | 45.3dBA | 111.6W |
FF14ベンチ実行時 | 62℃ | 58.3dBA | 221.4W |
本体の外観と内部
Lenovo Legion Y720 Tower は、ミドルタワーのケースを採用しています。サイズは大きめですが、そのぶん拡張性と排熱性能に優れる点がメリットです。
Lenovo Legion Y720 Towerは、ドライバーを使わなくてもサイドパネルを取り外し可能。内部へ手軽にアクセスできる点が魅力です。
人気ゲームをフルHD~WQHDで楽しみたい人に
ということで、今回はレノボのゲーミングデスクトップPC「Lenovo Legion Y720 Tower」のレビューをお届けしました。
GeForce GTX 1060であればフルHD、GTX 1070であればWQHDで最新ゲームを楽しめます。性能は非常に高く、ゲームはもちろん3D制作や動画編集などにも活用できるでしょう。
BTOによるパーツカスタマイズには対応していませんが、そのままの構成でも充分なパフォーマンスを発揮できます。ゲーミングPCのカスタマイズがよくわからないという人は、検討してみてはいかがでしょうか。