HUAWEI MateView GT27レビュー:165Hz対応の27インチ湾曲2Kディスプレイ
2022.04.30
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ファーウェイの「HUAWEI MateView GT 27-inch Standard Edition(以下、”MateView GT27″)」は、27インチWQHD(2560×1440ドット)の湾曲ディスプレイです。リフレッシュレートは最大165Hzで、動きの速いゲームを楽しむのに向いています。
HUAWEI MateView GT 27
ポイント
- 😄 2560×1440ドットの高精細な画面
- 😄 リフレッシュレートは165H
- 😄 VESA100対応
- 🙄 応答速度は普通
今回はメーカーからお借りした実機を使って、外観や映像品質、実際に使った感想などをレビューします。
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スペック
型番 |
XWU-CBA |
液晶サイズ |
27インチ(湾曲率1500R) |
パネル |
VA 非光沢 |
解像度 |
2560×1440ドット (アスペクト比 16:9) |
リフレッシュレート |
165Hz(DP)、144Hz(HDMI) |
最大表示色 |
1670万色 |
コントラスト比 |
4000:1 |
色域 / 輝度 |
100% sRGB(ΔE<2)、90% DCI-P3 / 350nit |
応答速度 |
4ms(詳細不明) |
映像入力 |
HDMI 2.0 / DisplayPort 1.2 ×1 |
HDR |
HDR10対応 |
G-SYNC / FreeSync |
非対応 |
スピーカー |
なし |
チルト角度 |
前方5度~後方20度 |
ピボット / スイーベル |
非対応 |
高さ調節 |
±110mm |
VESAマウント |
VESA100 |
サイズ / 重量 |
幅613mm 奥行き224mm 高さ546mm / 7.8kg |
インターフェース |
USB Type-C(電源用) |
付属品 |
電源アダプター / DPケーブル など |
パッケージと設置
箱の大きさはこれくらいで、27インチタイプとしては一般的です。重さは本体のみで7.8kgなので、梱包時は10kg程度はあるかもしれません
パネル以外の同梱物。スタンドとDisplayPortケーブル、電源アダプター、組み立て用工具など
まずはスタンドの組み立て。付属の工具を使えばOK
この状態でパネルにスタンドを取り付けます
VESA100マウント対応。ディスプレイアームなどを利用可能です
本体の外観
デザイン
本体前面
背面
スタンド接続部付近にはリング状の模様とロゴ。ゲーミングディスプレイですが、特に光るわけではありません
湾曲率は1500R。かなり曲がっているように見えますが、これは筐体デザインの影響。実際に見ると、それほど極端に曲がっているようには見えません
ディスプレイ下部中央には電源 / OSD操作用のスティック
非表示領域を含めたベゼル幅は左右と上部で8.5mm、下部で18.9mm。スタンドの見た目が頼りないのですが、意外に安定しています
可動範囲
高さ調節は0~110mm
チルト角度は前5度~後ろ20度
ピボットやスイーベルには非対応
インターフェース
映像出力はHDMI2.0とDisplayPort 1.2。Type-Cは電源供給用で、USBアップストリームには非対応です
OSD
下部のスティックを動かすとOSDが表示されます。ゲーム向けの機能は「GamingVision」に集約
「Gaming Vision」→「ゲームアシスト」→「暗視野制御」を調整すると、輝度を変えることなく暗い部分を明るく映し出せます
クロスヘア(照準)やFPSの表示に対応
プリセットで色味の変更が可能
明るさの調整。選択中のプリセット(ピクチャーモード)によっては、コントラストや色温度を変更できない場合があります
映像品質
画面サイズと解像度
画面サイズは27インチ。解像度は2560×1440ドットのWQHD
フルHDに比べて映像が高精細で、細かなディティールがハッキリと映し出されます。ただし解像度が高いぶん、PC側にそれなりのパワーが必要です(少なくともRTX 3060以上)
画面はゆるやかに湾曲しています。上辺と下辺あたりは微妙に歪んで見えるのですが、画面中央を注視している限り影響はないでしょう
ガチ勢には、確実に視界に収まる24インチ前後が人気。27インチはやはり多少大きいのですが、湾曲しているぶん画面の端が視界に入りやすく感じます。画面から眼までの距離が近い人ほど、湾曲の効果を感じられるでしょう
映像の色合いと明るさ
ディスプレイにはVAパネルが使われています。映像品質はIPSが優れると言われますが、見た感じ映像に違和感はありません
最低輝度の白画面(上)では、四隅に多少のムラが見られます。最高輝度の黒画面(白)では、若干の光漏れが感じられました。ただゲームにはなんら問題のない範囲だと思います
VAパネルはIPSパネルに比べて視野角が狭いのですが、試用機では違和感はありませんでした。ただし最高輝度の結果なので、輝度を抑えるともう少し見え方が変わるかもしれません
ピクチャーモード「sRGB」の映像。sRGB 100%のIPSパネルよりも、色がやや濃く出ている印象です。色域の計測結果はやや低めですが、おそらく計測時の誤差によるものでしょう
測定結果
sRGBカバー率(「sRGB」選択時) |
96% |
DCI-P3カバー率(「P3」選択時) |
89.1% |
輝度 |
407nit(公称値350nit) |
カラープリセット
用意されているピクチャーモード(プリセット)は8種類。よく利用するのは作業向けの「sRGB」と、ゲーム向けの3種類でしょう
PC用としてはもっと標準的な「sRGB」
「MOBA」ではステータスバーでよく使われる緑と赤だけが強調されます
「RTS」では明るさとコントラスト、シャープネスが強調されている印象
「FPS」は彩度が高く、色のメリハリが強く出ています。明るい色の付いたアイテムやターゲットを捉えやすいかもしれません
リフレッシュレートと残像感
リフレッシュレートはDisplayPort接続時で最大165Hz、HDMI接続時で最大144Hz
DP接続時最大165Hzの動きは非常になめらかです。ただ、60Hzや100Hzとの違いならわかりますが、144Hzとの違いはわかりませんでした。また急な視界の動きには、ごく微妙な違和感が感じられます。とは言え、入門~中級者向けとしては十分でしょう
OSDの「画像」→「OD」で、応答速度を変更できます。応答速度は4msとのこと。仮に「レベル4」が4msで1msずつ増えていくとすると、「レベル0」では8ms程度なのかもしれません
上から順に「レベル0」、「レベル2」、「レベル4」のときの残像(シャッター速度1/200で撮影)。レベルが高いほど残像は減っていますが、オーバーシュート気味でエッジが強く出ています
ODのレベルを上げるとオーバーシュートが発生しますが、視界の速い動きで違和感が減ります。実際には「レベル1」から「レベル3」あたりで調整するといいでしょう
ゲーム性能としてはそこそこですが、ガチ勢向きではありません。どちらかと言えば大きな画面で映像の高精細さを楽しみたいエンジョイ勢向き。オープンワールドのアクションやRPGにも向いています
ゲーム機での利用
PS5での動作を確認しました。ただし対応解像度は1920×1080ドットのみで、2560×1440ドットでは利用できません。HDRが有効だと色がかなり派手に感じます
高リフレッシュレート対応ゲームでフルHDの120Hzを確認。スピーカーもないので、ゲーム機専用ディスプレイとしてはあまり意味がありません。PC用メインで、ゲーム機でも利用するならアリ
高精細でなめらかなゲーム映像を楽しみたい人向け
MateView GT27の相場は3万円台後半から4万円台前半あたり。27インチのWQHD 165Hzタイプとしては、標準的な値段です。どちらかと言えば安いほうかもしれません。他社製品と比べて筐体がスッキリとしていて、設置時の制約が少ない点がメリットと言えるでしょう。
ただ応答速度の面では、もうちょっとという印象を受けました。プラス5000円から1万円で1ms(MPRT)にランクアップできることを考えると、ガチゲーマーには向いていないかもしれません。前述のとおり、どちらかと言うと高精細な映像をじっくり楽しみたいエンジョイ勢向きです。なめらかな動きでゲームを楽しみたい人におすすめします。
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