予算10万~11万円くらいでノートPCの購入を考えているなら、マウスコンピューターのm-Book B506Hを買っておけば間違いはありません。おすすめです。以上!
お わ り
と言い切ってしまいたくなるほどコスパの高いモデルがコレ。液晶ディスプレイは人気の15.6インチで、仕事がはかどる1920×1080ドットのフルHD&非光沢画面。CPUは高性能なCore i7-8550Uでメモリー容量は8GB。そしてなんと言ってもスゴイのが、ストレージとして512GBのSSD(SATA)を標準搭載している点です。
最近のノートPCであれば、Core i7+8GBメモリー+256GB SSDの構成で税込10万円程度です。SSDを512GBにアップグレードできるものはとても少なく、仮にできたとしても3~4万円程度の追加料金がかかります。
しかしm-Book B506Hなら、512GB SSDが標準搭載で税込価格は11万1024円から。パソコンに詳しくない方にはピンとこないかもしれませんが、実はものスゴーク破格の値段なんです。
そもそもSSDがなにかって言うと、「ストレージ」と呼ばれるファイルの保管場所のことです。同じストレージとしてはHDD(ハードディスク)が一般的ですが、SSDはHDDよりもアクセス(ファイルの読み書き)が速いのが特徴。ファイルの読み書きが速くなるだけでなく、Windows 10やアプリの起動も高速化されます。いま高性能なPCと言えば、SSD搭載が大前提となるほど。
ただしSSDはアクセスが速いぶん、容量が少ないのが欠点でした。10~12万円クラスのノートPCで使われているのは容量が128~256GB程度で、大量のファイルを保管するのには向いていません。容量を増やすこともできるのですが、それには高いアップグレード料金を払う必要があったんですね。
けれども! 繰り返しになりますがm-Book B506Hは512GB SSDを搭載しながらも、税込価格は11万1024円です。これだけあれば空き容量を心配することもなく、またファイルの読み書きや起動が遅くてイライラすることもありません。予算が10万円だと1万円ちょっとオーバーしてしまいますが、長期間ストレスフリーで使えることを考えればお得です。
またCPUとして使われているCore i7-8550Uは、従来のノートPC向けCore i7よりも性能が飛躍的に向上しました。普段の作業をサクサクと快適にこなせるのはもちろん、動画編集やRAW画像の現像などの時間のかかる処理でも難なくこなせます。実際に試してみましたけど、ちょっとした作業は問題なく行なえました。
初心者の方だと「そんなに高性能じゃなくてもいいや」と思うかもしれませんが、むしろm-Book B506Hは初心者にこそおすすめしたいモデルです。確かにネットを見るだけ、YouTubeを見るだけという人にはムダに高性能かもしれません。しかし「これからパソコンでいろいろチャレンジしたい」という想いを、スペックが低いからという理由で諦めるのはあまりにももったいない。自らの秘めた可能性を消さないためにも、どんなことにも対応できる性能を確保しておくことはある意味で”投資”だと言えます。
PC上級者がm-Book B506Hを利用するなら、パーツのアップグレードがおすすめです。メモリーは16GBに増設し、ストレージには1TB HDDを追加すれば、ほとんど作業を快適にこなせるでしょう。このときのアップグレード料金が他社に比べて安いのも、マウスコンピューター製PCの魅力です。
どんなに優れたノートPCにも欠点はあるもの。もちろんm-Book B506Hも例外ではありません。たとえばキーボードでは、一部のキー配列がちょっと特殊です。使っているうちに慣れるかもしれませんが、カーソルキーが少し使いづらく感じました。
さてここで注意していただきたい点がふたつあります。ひとつは、m-Book B506Hには標準ではマイクロソフトのオフィスが付いていないという点です。ワードやエクセルなどを利用するには、別途購入時に追加する必要があります。そのぶん値段が高くなるので、必要に応じて追加してください。
ふたつ目は、m-Book B506Hが3500台の限定生産モデルである点です。非常にお買い得なモデルですので、早々に売り切れてしまう可能性があります。欲しい! と思ったら、早めの購入をおすすめします。
と、ここまで延々と語ってきたわけですが、実はここまでが導入部分なんです。ここから先は、m-Book B506Hのいい部分と残念な部分を交えながら、もうちょっと詳しく解説します。
もうここまでで十分! という方は、ぜひ公式サイトのほうもチェックしてみてください。
この記事の目次
- 1:m-Book B506Hのスペック
- 2:本体デザインについて
- 3:液晶ディスプレイについて
- 4:キーボードについて
- 5:インターフェースと拡張性
- 6:駆動時間や発熱、騒音について
- 7:ベンチマーク結果
- 8:まとめ
m-Book B506H
税込11万1024円~
※価格や構成は変更される場合があります
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- 初心者におすすめのノートPCまとめ
m-Book B506Hのスペック
OS | Windows 10 Home ※Windows 10 Proに変更可能 |
---|---|
CPU | Core i7-8550U |
メモリー | 8GB(最大32GB) |
ストレージ | 512GB M.2 SSD(SATA) ※PCIeタイプに変更可能 |
グラフィックス | Intel UHD Grahpics 620 |
光学ドライブ | なし |
ディスプレイ | 15.6型、1920×1080ドット、IPS、非光沢、タッチ非対応 |
通信機能 | IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.2、1000BASE-T対応有線LAN |
インターフェース | USB3.0×1、USB3.0 Type-C×1、USB2.0✕2、HDMI、VGA(D-sub15ピン)、SD/SDHC/SDXC対応メモリーカードスロット、ヘッドホン出力 |
セキュリティ機能 | セキュリティースロット、TPM 2.0、マカフィー リブセーフ(60日体験版) |
カメラ | 100万画素 |
サイズ/重量 | 幅377×奥行き259×高さ32.5mm/約2.1kg |
バッテリー | 約4.4時間 |
※2018年7月24日時点。構成は変更される場合があります
本体デザインについて
m-Book B506Hの本体カラーはホワイトです。底面部がブラックのツートンカラー構成で、比較的スタイリッシュな印象を受けます。ボディの素材は樹脂(プラスチック)ですが、見た目は安っぽくは感じませんでした。
ホワイトのカラーは、傷や指紋・油脂が目立ちにくいメリットがあります。ただ汚れ目立ってしまうので、まめに拭き取るといいでしょう。
接地面積は、幅377×奥行き259mm。一般的なB5ノートの見開きよりも、ちょっと大きい程度でした。15.6インチタイプのノートPCとしては、標準的な大きさです。
本体の厚さ(高さ)は公称値で32.5mm(突起物含む)で、実測では33mm弱でした。パソコンとしてはかなり厚いのですが、これはバッテリーによって底面部が持ち上げられているためです。本体部分は実測22mm程度で、それほど厚くはありません。
底面部がバッテリーによって持ち上げられることで、キーボード全体がゆるやかに傾斜しています。これにより手首を自然な角度でキープできる上に、キーボード全体を見渡しやすくなるメリットも。タッチタイピングをマスターしていない人には、扱いやすいキーボードです。
重さは公称値で約2.1kg。15.6インチタイプとしては、標準的な重さです。実測値では1.904kgでしたが、個体差によるバラつきがあります。
ノートPCの平均重量
画面サイズ | 平均重量 |
---|---|
11.6インチ | 1.126kg |
12.5インチ | 1.131kg |
13.3インチ | 1.253kg |
14インチ | 1.518kg |
15.6インチ | 2.174kg |
ノートPC全体 | 1.551kg |
※2017年12月~2018年5月に当サイトが検証したノートPC(2-in-1を含む) 50台ぶんの実測値より
液晶ディスプレイについて
液晶ディスプレイは、作業に適した仕様です。画面の大きさは15.6インチで、もっとも人気のあるサイズ。解像度は1920×1080ドットで、デスクトップを広く使えます。また眼に優しい非光沢である点もポイントです。
映像は自然な色合いで、写真や動画を鮮やかな色で楽しめます。非光沢仕上げなのでコントラスト(色のメリハリ)はやや低めですが、ノートPCとしては十分なクオリティーです。線もハッキリと表示されるので、文字がかすれて見えづらいこともありません。
キーボードについて
キーボードは日本語配列で、エクセルなどでの数値入力に便利なテンキー付きです。
キーピッチ(キーとキーの間隔)は18mmで、理想とされる19mmより短めです。ですが、キー自体が小さくはないため(実測15mm弱)、それほど窮屈には感じませんでした。使い続けるうちに、スラスラと入力できるようになるでしょう。
ちょっと残念なのは、キーの配列に特殊な部分がある点です。前述しましたがカーソルキーがテンキー側に食い込んでいるため、手元を見ないと操作しづらく感じます。また筆者の場合だとBackSpaceキーを押そうとして、その右側のNum Lkキーを押してしまうことが何度かありました。テンキー部分がもう少し離れていると使いやすいのですが。
キーストローク(キーを押し込む深さ)は1.8mmと深め(平均は1.5mm)に作られているので、タイプ感は悪くありません。ちょっとプチプチとした感触がありますが、入力時の手応えは確実に感じられます。タイプ音も比較静かでした。
タッチパッドは誤クリックの少ないボタン分離型です。ボタンのクリックは軽く、クリック音も静か。パッドの表面はグリップ感のあるザラつきタイプで、カーソルはキビキビと動作しました。特に動きがなめらかというわけではありませんが、ミスなく使える仕様です。
インターフェースと拡張性
インターフェース(端子類)は十分な構成です。注目したいのは、ビジネスシーンで使う機会が多いVGA(D-sub15ピン)に対応している点。HDMI非搭載の古いディスプレイやプロジェクターなども、変換アダプターなしで利用できます。ただし光学ドライブは非搭載である点に注意してください。
左側面のインターフェース
- ① セキュリティースロット ※盗難防止用
- ② 電源コネクター
- ③ HDMI
- ④ USB3.0
- ⑤ USB3.0 Type-C
- ⑥ ヘッドホン出力/マイク入力
右側面のインターフェース
- ① USB2.0
- ② SDメモリーカードスロット
- ③ VGA(D-sub15ピン)
- ④ 1000BASE-T対応有線LAN
駆動時間や発熱、騒音について
バッテリー駆動時間計測結果
当サイトでの計測方法でバッテリー駆動時間のテストを行なったところ、最大で5時間8分でした。公称値の4.4時間よりは長く駆動しましたが、実際の利用ではもう少し短くなるはずです。ただしm-Book B506Hは持ち歩き用のモバイルノートPCではないので、駆動時間が短くてもそれほど大きな問題ではありません。
バッテリー駆動時間のテスト結果
公称値 | 4.4時間 |
---|---|
BBenchによる計測 | 5時間8分 |
PCMark 8による計測 | 3時間49分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
なおバッテリー駆動時間は作業内容によって大きく変わる点に注意してください。
CPUと本体の温度について
CPU温度は最大75度でした。高性能なCore i7-8550Uを使っているわりには、CPUの熱が抑えられています。熱によるパーツの劣化については、心配するほどではないでしょう。ただし室温が上がったり連続使用で本体の熱が上昇すると、パフォーマンスが少し低下する場面が見られました。
キーボード面は、高負荷時にけっこう温かくなります。夏場に計測している影響もありますが、キーボードの左上で40度を超える場面がありました。
※本体温度の計測方法はコチラ
駆動音の計測結果
駆動音(ファンの回転音や通気口からの排気音)は低負荷時には静かですが、高負荷時ではちょっと目立ちます。かと言って、うるさく感じるほどではありませんでした。
駆動音の計測結果(室温28.2℃)
電源オフ | 37.7dBA | - |
---|---|---|
待機中 | 38.5dBA | 耳を近づけるとファンの回転音がうっすらと聞こえる |
動画視聴 | 38.6dBA | 回転音が少し聞こえる |
動画変換 | 45.4dBA | 排気音が少し目立つ |
3Dゲーム | 44.5dBA | 同上 |
起動時間について
起動時間(電源ボタンを押してからデスクトップが表示されるまで)は平均10.2秒で、SSD搭載機としてはかなり優秀です。
起動時間の計測結果(手動による計測)
1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 |
---|---|---|---|---|---|
10.8秒 | 10.0秒 | 10.2秒 | 10.0秒 | 10.0秒 | 10.2秒 |
消費電力について
消費電力はCore i7-8550U搭載モデルとしては標準的です。
1分間の平均消費電力(REX-BTWATTCH1による計測)
待機中 | 動画視聴 | 動画変換 | 3Dゲーム |
---|---|---|---|
9W | 22.2W | 30.6W | 30.9W |
※消費電力の計測方法はコチラ
ベンチマーク結果
ストレージ性能
標準搭載の512GB M.2 SSDはSATA接続タイプです。購入時にSSDをPCIe(NVMe)タイプに変更すれば、さらに快適に利用できるでしょう。
CPU性能
CPUとして使われているCore i7-8550Uは、スタンダードノートPC向けとしてはかなり高性能です。ゲーミングPC向けのCore i7-8750Hよりは性能面で劣るものの、前世代のCore i7-7500Uよりもベンチマークスコアで大きく上回っています。
CPUの性能比較 その1
CPU | CINEBENCH R15のCPUスコア |
---|---|
Core i7-8750H |
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m-Book B506H(Core i7-8550U) |
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Core i5-8250U |
|
Core i7-8550U |
|
Core i7-7500U |
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Core i5-7200U |
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Celeron N4000 |
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※ほかのCPUの結果は当サイト計測の平均値
CPUの性能比較 その2
CPU | PassMark PerformanceTestのCPU Markスコア |
---|---|
Core i7-8750H |
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Core i7-8550U |
|
m-Book B506H(Core i7-8550U) |
|
Core i5-8250U |
|
Core i7-7500U |
|
Core i5-7200U |
|
Celeron N4000 |
|
※ほかのCPUの結果は当サイト計測の平均値
ただし、室温が上がるとベンチマークスコアが10%前後低下する現象が見られました。高い負荷の作業は、涼しい部屋で行なうことをおすすめします。
3D性能
3D性能は低めで、専用グラフィックス搭載モデルにはまったくかないません。ただしゲームをプレーしないのなら、気にする必要はないでしょう。
3D機能の性能比較
GPU | 3DMark Fire Strikeのスコア |
---|---|
GTX 1050 |
|
m-Book B506H(UHD Graphics 620) |
|
※ほかのGPUの結果は当サイト計測の平均値
ドラクエ10など軽めのゲームであれば、解像度や画質を下げることでなんとか遊べそうです。ただしグラフィックス重視の中規模クラス以上になると、かなり厳しいものと思われます。
ゲーム系ベンチマーク結果(1920×1080ドット)
FF14:紅蓮のリベレーター(DX11) ※中規模 | |||
---|---|---|---|
最高品質 | 高品質(ノートPC) | 標準品質(ノートPC) | |
777(動作困難)※4.429 FPS | 1156(設定変更が必要)※7.054 FPS | 1553(設定変更を推奨)※9.841 FPS | |
ドラゴンクエストX ※軽い | |||
最高品質 | 標準品質 | 低品質 | |
2957(やや重い) | 4117(普通) | 5041(快適) |
余談ですが、FF14ベンチでスコアがゾロ目になると特殊な演出が表示されるんですね。今回はじめて見ました。
クリエイティブ性能
動画出力(書き出し)
動画出力にかかった時間
かかった時間 | |
---|---|
m-Book B506H(i7-8550U) | 14分16秒 |
Core i7-8750H+GTX1050Ti | 5分58秒 |
※「Adobe Premiere Pro CC 2018」を使って、FF14ベンチをキャプチャーした6分44秒のフルHD動画に画像とテロップ、音声を追加した合計7分のゲーム実況風動画を作成。書き出し設定は「H.264」で、「YouTube 1080p HD」のプリセットを使用。
動画変換
動画変換にかかった時間
X264 | QSV | NVENC | |
---|---|---|---|
m-Book B506H(i7-8550U) | 13分18秒 | 8分11秒 | ※非対応 |
Core i7-8750H+GTX1050Ti | 8分29秒 | 6分20秒 | 5分56秒 |
※5分間の4K映像(XAVC-S、3.51GB)をYouTube向けの1080p(1920×1080ドット)映像に変換するのにかかった時間
RAW現像
RAW画像の現像にかかった時間
m-Book B506H(i7-8550U) | Core i7-8750H+GTX1050 | Core i7-8750H+GTX1050Ti |
---|---|---|
2分29秒 | 1分25秒 | 2分32秒 |
※5184×3456ドットのRAW画像を長辺1920ドット、画質80%、解像度240のJPEGファイルに出力するのにかかった時間(フィルター類適用なし)
総合的なクリエイティブ性能
PCMark 10では、各スコアが3000を超えれば本格的な作業をなんとか行なえるレベルです。評価的にはちょっと足りないのですが、小~中規模クラスのコンテンツであれば快適とは言わないまでも、そこそこ普通に制作できるでしょう。
PCMark 10ベンチマーク結果(一部抜粋)
Digitala Content Creation(総合スコア) | 2564 |
---|---|
Photo Editing(写真編集) | 2730 |
Rendering and Visualization(3D制作) | 1850 |
Video Editing(動画編集) | 3339 |
オールマイティーに使える万能モデル
m-Book B506Hは15インチクラスのスタンダードノートPCとしては性能が高く、普段の作業はもちろん仕事や趣味にも活用できます。CPU性能が高いので、ちょっとした動画編集やRAW現像などにもOK。
そしてなにより、512GBの大容量SSDを搭載している点が最大の魅力です。動画や写真を保管しても、空き容量不足で困る場面はありません。初心者からパソコンをバリバリと使いこなす人まで、幅広い層におすすめします。
m-Book B506Hのまとめ
- 512GBの大容量SSD搭載
- 一般的なノートPCとしてはCPU性能が高い
- 見やすくて作業がはかどる画面
m-Book B506H
税込11万1024円~
※価格や構成は変更される場合があります
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