ポイント
- 光学ドライブ&VGA対応
- GeForce MX250搭載
- 美しい映像のIPSパネルを採用
m-Book N (m-Book N520)シリーズのスペック
画面サイズ | 15.6インチ |
---|---|
解像度 | 1920×1080 |
CPU | Core i7-8550U |
メモリー | ・8GB ・16GB |
ストレージ | ・256GB SSD ・256GB SSD + 1TB HDD |
グラフィックス | MX250 |
LTE | 非対応 |
幅×奥行き | 377×257mm |
厚さ | 25.4mm |
重量 | 2.0kg |
バッテリー | 約6.2時間 |
※2020年3月19日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | グレー |
---|---|
画面の表面 | 非光沢 |
パネルの種類 | IPS |
タッチ / ペン | - |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチ |
テンキー | あり |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | 11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 4.2 |
USB3.1 | - |
USB3.0 | 2 |
USB2.0 | 2 |
USB Type-C | 1 (USB3.0) |
Thunderbolt 3 | - |
メモリーカード | SD |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | 1 |
DisplayPort | ー |
Webカメラ | 100万画素 |
顔認証カメラ | ー |
指紋センサー | - |
付属品 | ACアダプターなど |
オフィス | なし ※オプションで追加可能 |
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次
- ▶デザインと使いやすさ
- ▶ベンチマーク結果
- ▶ゲーム性能について
- ▶価格について
- ▶まとめ
m-Book N520シリーズ
税込11万3080円~
※2020年3月19日時点
デザインと使いやすさ
スタンダードな外観
m-Book Nシリーズの本体カラーはややメタリックなグレーで、光の当たり方によってはガンメタリックのように見えます。ボディの素材はノートPCでは一般的な樹脂 (プラスチック)です。金属製ボディに比べると質感はそれなりですが、それほど安っぽくは見えません。スタンダードなデザインです。
本体はやや厚い
接地面積は幅377×奥行き257mm。B4サイズ (幅364×奥行き257mm)よりもひと回り大きい程度で、15インチタイプとしては標準的な大きさです。高さは公称値で25.4mmですが、これはバッテリーやゴム足の出っ張りを含めないときの数値。実測では最厚部で31.4mmでした。デスクに置くと、それなりの厚みを感じます。
作業がはかどる15インチのフルHD
ディスプレイの大きさは15.6インチで、ノートPCとしては一般的なサイズです。解像度は1920×1080ドットのフルHD。1366×768ドットのHD解像度よりも情報量 (文字や画像)が多いので作業を効率的に進められます。デスクトップの文字の大きさは2~2.6mm程度。新聞よりも文字が小さいのですが、特に見づらくはありませんでした。
映像は自然な発色
ディスプレイには、広い視野角と自然な発色が特徴のIPSパネルが使われています。実際に写真や動画を表示したところ、色に違和感はありませんでした。ただしマニアックな視点で見ると、やや赤みが弱い気がします。とは言え内容は普通に確認できますし、明るさも作業には十分です。
色域測定結果
sRGBカバー率 | 62.7% |
---|---|
sRGB比 | 63.1% |
Adobe RGBカバー率 | 46.7% |
Adobe RGB比 | 46.8% |
目に優しいノングレア
ディスプレイの表面は、非光沢のノングレアタイプです。一般的なノングレアよりもわずかに光沢があるように見えますが、映り込みは十分抑えられていました。映り込みによる集中力の低下や眼精疲労が軽減されるので、長時間の作業に向いています。
標準的なキーボード
キーボードはテンキー付きの日本語配列で、バックライトには非対応です。キーピッチ (キーとキーの間隔)は18mmで、標準とされる19mmよりもやや短め。実際にキーを打ってみると確かにやや窮屈に感じますが、使い続けるうちに慣れるでしょう。
深めのキーストローク
キーストローク (キーを押し込む深さ)は1.8mmで、標準的なノートPCよりも深めに作られています。そのぶん手応えはしっかり感じられるのですが、キーを押した瞬間にわずかなブレが感じられました。やや安定しないように感じるのですが、この点についても慣れれば気にならないはずです。
タイプ音は控えめながらも、カタカタという音が聞こえます。軽めのタッチなら気になるほどではありませんが、打ち下ろすようにしてタイプするとやや大きく感じました。軽めのタッチを意識して利用したほうがいいでしょう。
主要なインターフェースはほぼ網羅
周辺機器接続用のインターフェースはとても充実しています。有線LANやVGA (D-sub15ピン)に加え、光学ドライブやUSB Type-Cも用意。現状ノートPCに求められる端子類は、ほぼ網羅していると言っていいでしょう。端子が足りなくて困る場面は少ないはずです。
DVDの再生と書き込みが可能
DVDの再生と書き込みが可能な光学ドライブを搭載。市販DVDの視聴はもちろん、ファイルのバックアップやDVDビデオの作成にも使えます。最近は使う機会は減りましたが、あればあったで安心です。
Type-Cはデータ通信のみ
USB PD 18W充電 | × |
---|---|
USB PD 30W充電 | × |
USB PD 45W充電 | × |
USB PD 65W充電 | × |
映像出力 | × |
Type-C端子はデータ通信のみに利用可能で、USB PDによる充電と映像出力には対応していません。この点は少々残念です。
スピーカーの音質はイマイチ
スピーカーの音質は、正直なところよくありません。音はこもり気味である上に厚みがなく、迫力に欠けます。動画やビデオチャットの音声を聞き取るには十分ですが、音楽を楽しむのには不向きです。ドラマや映画、音楽用には、ヘッドホンや外付けスピーカーの利用をおすすめします。
ベンチマーク結果
試用機のスペック
モデル名 | m-Book N520BD-M2S2 |
---|---|
CPU | Core i7-8550U |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 256GB SSD |
グラフィックス | UHD 620 (CPU内蔵) |
2世代前のCore i7で性能はやや控えめ
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Core i7-1065G7 |
11872
|
Core i5-1035G4 |
10844
|
Core i7-10510U |
10412
|
Core i5-10210U |
9815
|
Core i7-8565U |
9814
|
Core i5-1035G1 |
9164
|
Core i5-8265U |
8593
|
Ryzen 5 3500U |
8447
|
m-Book N520 (Core i7-8550U) |
8312
|
Core i3-10110U |
5550
|
Core i3-8145U |
5549
|
Ryzen 3 3200U |
4609
|
Celeron N4100 |
2569
|
Celeron 4205U |
2021
|
Celeron N4000 |
1550
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
m-Book Nシリーズでは、CPUとして第8世代のCore i7-8550Uが使われています。2017年にリリースされた2世代前のCPUであるため、現行世代に比べると性能はやや控えめ。それに加え、Core i7-8550U本来のパフォーマンスよりも低いベンチマーク結果が出ました。
とは言え、普通に利用するぶんには問題ありません。プロ向けの高度なソフトを利用するのは少々厳しいですが、普段使いやビジネスでは快適に利用できるでしょう。
MX250のグラフィックス性能はそこそこ優秀
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
8513
|
GTX 1050 |
5912
|
m-Book N520 (MX250) |
3735
|
MX250 |
3400
|
Iris Plus |
2846
|
UHD |
1335
|
UHD 620 |
1265
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス機能としては、外付けGPUのGeForce MX250を使います。ゲーム用のGTXシリーズには及ばないものの、CPU内蔵のグラフィックス機能よりもはるかに高性能です。ゲームやクリエイター向けソフトで多少の効果を期待できます。
普段使い用には十分な性能
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) |
4100 6670
|
Productivity (ビジネス利用) |
4500 4908
|
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) |
3450 2795
|
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
PCを使った作業の快適さを計測するPCMark 10のテスト結果は上記のとおり。一般的な利用ではまったく問題ありませんが、ビジネス利用のテストで目標値をかろうじてクリアーできました。コンテンツ制作のテストでは目標値を下回っていることから、本格的な動画編集や3D制作には向いていません。
SSDはSATA接続
試用機ではSATA接続の2.5インチ256GB SSDが使われていました。ほかのモデルで使われているPCIe (NVMe)接続の高速タイプに比べるとアクセス速度は劣りますが、それでもHDD (100~200MB/秒)よりははるかに高速です。若干ファイル操作で時間がかかる場面があったものの、基本的にウィンドウズはサクサク動きます。
起動時間は平均18秒程度
ウィンドウズの起動時間を計測したとこと、平均で18.2秒でした。試用機ではSATA接続のSSDが使われていたため、PCIe接続のSSDを搭載したモデルだともう少し速いかもしれません。最近のノートPCは15~16秒程度が平均ですので (筆者調べ)わずかに遅いのですが、体感的には十分高速です。
起動時間の計測結果(手動計測)
1回目 | 18.2秒 |
---|---|
2回目 | 17.9秒 |
3回目 | 17.8秒 |
4回目 | 18.9秒 |
5回目 | 18.2秒 |
平均 | 18.2秒 |
実駆動時間は4時間程度
バッテリー駆動時間は、公称値で約6.2時間とされています。ただしこれはパフォーマンスをグッと落とした状態での計測結果で、実際の駆動時間は公称値よりも短いのが一般的です。
そこで最大パフォーマンスの状態でビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、4時間20分でバッテリー切れとなりました。パフォーマンスをやや抑えた状態ので動画再生では4時間11分です。駆動時間は長くはありませんが、もともと持ち歩き用の機種ではないため特に問題はないでしょう。
バッテリー駆動時間の計測結果
テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
---|---|---|
※公称値 | 小 | 約6.2時間 |
Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 4時間20分 |
Video (動画視聴) | 中 | 4時間11分 |
フル充電までにかかった時間 | - | 1時間59分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
ゲーム性能について
m-Book Nシリーズで使われているGeForce MX250は、ゲーム向けのGPUではありません。しかし動作の軽いゲームであれば、快適にプレー可能です。処理がやや重い中量級タイトルでは、画質をかなり落とすか解像度を下げる必要があります。
※テストは1920×1080ドットで実施
FF15ベンチ (重量級 / DX11)
画質 | スコア / 評価 |
高品質 | 1149 / 動作困難 |
標準品質 | 1803 / 動作困難 |
軽量品質 | 2614 / やや重い |
※スコアが6000以上で「快適」
FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (中量級 / DX11)
画質 | スコア / 評価 / 平均FPS |
最高品質 | 3797 /快適 / 25.6 FPS |
高品質 | 5430 / とても快適 / 37.1 FPS |
標準品質 | 7894 / 非常に快適 / 54.3 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽量級 / DX9)
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 10766 / すごく快適 |
標準品質 | 12209 / すごく快適 |
低品質 | 14129 / すごく快適 |
PSO2ベンチ (軽量級 / DX9)
簡易描画設定 | スコア |
6 (最高) | 5,139 |
3 | 19,952 |
1 (最低) | 36,110 |
※スコア5,000以上が快適に遊べる目安
リーグ・オブ・レジェンド (LoL) (超軽量級 / DX9)
モード | 平均FPS / 最低FPS |
サモナーズリフト (最高画質) | 120.5 FPS / 95 FPS |
TFT (最高画質) | 130.5 FPS / 95 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
フォートナイト (中量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
エピック | 22 FPS / 18 FPS |
高 | 31.9 FPS / 25 FPS |
中 | 76.7 FPS / 0 FPS |
低 | 114.5 FPS / 80 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
PUBG LITE (軽量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
ウルトラ | 41.4 FPS / 37 FPS |
高 | 63 FPS / 55 FPS |
中 | 81.3 FPS / 73 FPS |
低 | 120.7 FPS / 105 FPS |
非常に低い | 135.8 FPS / 123 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
価格について
m-Book Nシリーズにはパーツ構成の異なる複数のモデルが用意されています。それぞれのパーツ構成と価格は以下のとおりです。
ラインナップ
m-Book N520BD-M2S2 ※今回の試用モデル | |
---|---|
11万3080円 | |
m-Book N520SD-M2SH2 | |
12万4080円 | |
m-Book N520XB-M2SH2 | |
14万0580円 |
※2020年3月20日時点、価格は税込
購入時にメモリー容量やSSDの種類 / 容量などをアップグレード可能です。オフィスは標準では付いていないため、注文画面で追加する必要があります。
パーツの変更 / 追加には、別途追加料金が必要です。必要に応じて、仕様を変更してください。
おすすめアップグレード
- ・16GBメモリーにアップグレード → プラス8580円
- ・ブルーレイ対応にアップグレード → プラス8580円
- ・Office H&Bを追加 → プラス2万7280円
※2020年3月20日時点
機能豊富でリーズナブル
よかった点
光学ドライブ付きで、かつ映像が美しい点がポイント。最近は光学ドライブなしのモデルが増えつつあり、これだけの機能を備える機種は貴重です。またCPU内蔵グラフィックスよりも高性能なGeForce MX250を搭載しているので、ごく小規模な動画編集や画像加工にも向いています。大手国内ブランドの機種に比べて価格が安い点も魅力です。
気になる点
CPUが2世代前のCore i7-8550であるため、パフォーマンスがやや低いのは残念です。とは言え、高度で重い処理でなければ、問題なく利用できるでしょう。本体はやや大きいのですが、デスクに設置して使うぶんにはあまり気にならないはずです。
m-Book N520シリーズ
税込11万3080円~
※2020年3月19日時点
*
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