ドスパラで販売されている「Magnate IM 16GBメモリ搭載」は、第12世代Core i5-12400を搭載するミニタワー型のデスクトップPCです。2022年10月初旬時点の価格は、9万1280円(本体価格8万7980円+送料3300円)。専用グラフィックス機能は非搭載であるものの、十分な性能と拡張性を備えています。
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、本体の外観や機能、実際の性能についてレビューします。
この記事の目次
- ▶ スペック
- ▶ 本体デザイン
- ▶ 分解方法とパーツ交換について
- ▶ ベンチマーク結果
- ▶ まとめ
Magnate IM 16GBメモリ搭載モデル
スペック
CPU | Core i5-12400 |
---|---|
チップセット | Intel H610 |
メモリー | 16GB ※スロット2基、最大64GB、DDR4-3200 |
ストレージ | 500GB SSD |
グラフィックス | UHD 730(CPU内蔵) |
フォームファクター | Micro ATX |
M.2スロット | 1 (ストレージ用×1) |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
ドライブベイ | 5インチ×2、3.5インチ×2、3.5インチシャドウベイ×2 |
拡張スロット | PCI Express x16 ×1、PCI Express x1×1 |
通信 | 1000BASE-T対応有線LAN |
インターフェース | USB3.0×4(前面2+背面2)、USB2.0×4、PS/2×2、HDMI、DisplayPort、VGA(D-sub15ピン)、オーディオ端子類 |
電源 | 450W 80PLUS BRONZE |
サイズ / 重量 | 幅190×奥行き420×高さ360mm / 約7.8kg |
付属品 | USBマウス、USBキーボード、電源ケーブルなど |
オフィス | なし ※オプションで追加可能 |
本体デザイン
外観について
インターフェースについて
分解方法とパーツ交換について
ベンチマーク結果
試用機のスペック
CPU | Core i5-12400 |
---|---|
メモリー | 16GB |
ストレージ | 500GB SSD |
グラフィックス | UHD 730(CPU内蔵) |
※各種ベンチマークテストは、Windows 11の電源プランを「高パフォーマンス」に設定した上で実施しています
※ベンチマーク結果はパーツ構成やタイミング、環境、個体差などの要因で大きく変わることがあります
ストレージ性能
ストレージにはインテルの660pシリーズ(INTELSSDPEKNW512G8)が使われていました。PCIe 3.0 x4対応でもシーケンシャルアクセスの速度が遅いのですが、そもそもSSD自体の公称値がシーケンシャルリード1500MB/秒、シーケンシャルライト1000MB/秒と遅いので、特に不具合などではないと思われます。
CPU性能
CPUとしては、第12世代のCore i5-12400が使われています。すでに第13世代Coreプロセッサがリリースされていますが、スタンダードデスクトップPC用のCore i5が登場するのはもう少し先でしょう(2022年9月時点)。
性能的には、9万円前後の機種としては十分すぎるほど。検証データが少ないため性能が低いように見えますが、ノートPCと比較するとゲーミングノートPC並みの高いパフォーマンスです。普段使いやビジネス作業にはややオーバースペックのようにも感じますが、そのぶん長期間快適に使えると考えていいでしょう。
CPUの性能(マルチコア)
CPU | CINEBENCH R23スコア |
---|---|
Core i9-12900K |
25869
|
Core i7-12700K |
20452
|
Core i7-12700 |
15938
|
Ryzen 7 5700G |
14319
|
Core i7-11700K |
13568
|
Core i5-12400F |
12381
|
Magnate IM(Core i5-12400) |
11524
|
Ryzen 5 5600G |
10414
|
Core i5-11400 |
7831
|
※10分間実行し続けた際の最終スコア。そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
CPUの性能(シングルコア)
CPU | CINEBENCH R23スコア |
---|---|
Core i7-12700K |
1931
|
Core i7-12700 |
1893
|
Core i9-12900K |
1850
|
Magnate IM(Core i5-12400) |
1712
|
Core i5-12400F |
1710
|
Core i7-11700K |
1572
|
Ryzen 7 5700G |
1497
|
Ryzen 5 5600G |
1431
|
Core i5-11400 |
1404
|
※10分間実行し続けた際の最終スコア。そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス性能
グラフィックス機能としては、CPU内蔵のUHD Graphics 730が使われます。旧世代CPU内蔵のUHD 630に比べて性能は上ですが、グラフィックス機能としてはかなり低め。とは言え、ゲームやクリエイター向けソフトを使わなければ問題ありません。
GPUの性能 (DirectX 11、フルHD)
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
9005
|
Radeon |
4328
|
Magnate IM(UHD 730) |
2133
|
UHD 630 |
1329
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
PCを使った作業の快適さ
PCMark10は、PCを使った作業の快適さを計測するベンチマークテストです。一般的な作業を想定しているため、テストでは比較的軽い処理が行なわれています。各テストの傾向としては「Essentials」(一般利用)ではCPUのシングルコア性能やストレージ性能、「Productivity」(ビジネス利用)ではCPUのマルチコア性能とメモリー性能、「Digital Contents Creation」(コンテンツ制作)ではCPUとストレージ、GPU性能が強く影響するようです。
ベンチマークテストの結果は、全体的に非常に優秀です。比較のグラフではやや性能が低いように見えますが、比較機ではRyzen 7やCore i7が使われていることを考えれば十分なスコアです。ただしコンテンツ制作のテスト結果は、やや低め。基本的には普段使いや事務作業のほうが向いています。
PCMark 10ベンチマーク結果
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) 目標値:4100 |
10116
10256
10446
11430
11660 |
Productivity (ビジネス利用) 目標値:4500 |
7166
9930
9569
7865
10561 |
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) 目標値:3450 |
5696
5707
5696
6313
10484 |
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
比較機のスペック
ThinkCentre M75q Gen2 | Ryzen 7 PRO 5750GE / 32GB / Radeon |
---|---|
▶CHUWI RZBox | Ryzen 7 5800H / 16GB / Radeon |
ThinkCentre Neo 50t | Core i7-12700 / 16GB / UHD 770 |
XPS 8950 | Core i7-12700 / 16GB / GTX 1650S |
CPU温度
ベンチマーク時におけるCPU温度を計測したところ、平均66.5度で支障のない温度でした。CPUクーラーがやや貧弱に見えたのですが、普通に使うぶんには問題ないようです。
ゲーム系ベンチマーク結果
ごく軽いドラクエ10ベンチでは快適との評価でしたが、中量級~重量級のタイトルでは厳しい結果が出ています。基本的にゲームのプレーは考えないほうがいいでしょう。ただし推奨電源容量が300~450Wで補助電源が6ピン(または補助電源なし)のグラボを追加すれば、エントリークラスのゲーミングPCとして利用できるでしょう。
具体的には、GeForce GTX 1650やRadeon RX 6400あたりです。これらのグラボを安く入手できるなら、チャレンジする価値はあります。
FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (やや重い / DX11)
ベンチマーク結果
画質 | スコア / 平均FPS |
最高品質 | 1841 / 12.3 FPS |
高品質 | 2117 / 14.2 FPS |
標準品質 | 4021/ 27.6 FPS |
※1920×1080ドットの結果。平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽い / DX9)
ベンチマーク結果
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 5768 / 快適 |
標準品質 | 7243 / とても快適 |
低品質 | 8541 / とても快適 |
※1920×1080ドットの結果
十分な性能と拡張性
CPU性能はなかなか高く、拡張性も十分。電源は450W(補助電源は6ピン)なので、エントリークラスのグラボまでなら利用できるでしょう。このまま使うのもアリですし、グラボやメモリー、ストレージ等を追加して自分好みにアップグレードするのもアリです。
Magnate IM 16GBメモリ搭載モデル
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