ポイント
- 15インチなのに1.4kgと軽い!
- マグネシウム製の頑丈なボディ
- バッテリーが長もち
mouse X5-Bのスペック
画面サイズ | 15.6インチ |
---|---|
解像度 | 1920×1080 |
CPU | Ryzen 5 3500U |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 256GB SSD (SATA) |
グラフィックス | Radeon Vega 8 |
LTE | 非対応 |
幅×奥行き | 356×233mm |
厚さ | 17.9mm |
重量 | 1.40kg |
バッテリー | 約15.4時間 |
※2020年2月21日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | レッド |
---|---|
画面の表面 | 非光沢 |
パネルの種類 | IPS |
タッチ / ペン | - |
光学ドライブ | - |
テンキー | - |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | 11a/b/g/n/ac/ |
Bluetooth | 5 |
USB3.1 | - |
USB3.0 | 2 |
USB2.0 | 1 |
USB Type-C | 1 (USB3.0) |
Thunderbolt 3 | - |
メモリーカード | microSD |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | - |
DisplayPort | ー |
Webカメラ | 100万画素 |
顔認証カメラ | 標準搭載 |
指紋センサー | - |
付属品 | ACアダプターなど |
オフィス | なし ※オプションで追加可能 |
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次
※2020年12月24日時点
デザインと使いやすさ
鮮やかなレッドのカラー
mouse X5-Bの本体カラーは、レッドとブラックのツートン構成。天板のレッドはややくすんだ感はありますが、鮮やかながらも落ち着いた雰囲気です。本体の素材には、軽量かつ剛性 (ねじれに対する強さ)に優れるマグネシウム合金を使用。質感が高く、とても頑丈に作られています。
15インチなのに軽くて小さい
接地面積は幅356×奥行き233mm。B4サイズ (幅364×奥行き257mm)よりひと回り以上小さく、15インチタイプとしては非常にコンパクトです。その上とても薄く、重さは約1.4kgと軽量。モバイルPCとして利用するのもいいでしょう。
スタンダードなディスプレイ
画面の大きさは15.6インチで、解像度は1920×1080ドット。このクラスの製品としては、標準的なスペックです。デスクトップの文字の大きさは2~2.7mm程度 (スケーリング125%)。文字は新聞よりも小さいのですが、特に読みづらくは感じませんでした。
映像は自然な色合い
ディスプレイの映像は自然な色合いです。写真や動画を表示したところ、色に違和感は感じられませんでした。ちょっとマニアックな目で見れば赤みが弱い気もしますが、普通に満足できるクオリティーです。
色域測定結果
sRGBカバー率 | 90.4% |
---|---|
sRGB比 | 99.4% |
Adobe RGBカバー率 | 69.6% |
Adobe RGB比 | 73.7% |
目に優しいノングレア
ディスプレイの表面は非光沢のノングレアタイプでが、一般的なノングレアに比べてやや光沢があるように感じました。ただし映り込みはほとんど目立ちません。ちなみに画面への映り込みは集中力の低下や眼精疲労の原因と言われています。
15インチでもテンキーなし
キーボードはテンキーなしの日本語配列です。キーピッチ (キーとキーの間隔)は18mmで、標準値である19mmよりもやや狭く作られています。とは言え、実際に使ったところ違和感や窮屈さは感じられませんでした。
少し気になるのは、Enterキーの右に特殊キーが並んでいる点です。ただしEnterキーまでの距離が長くキー自体も大きいので、押し間違えることはありませんでした。
バックライト対応
キーボードはバックライト対応です。Fnキー + F6 / F7キーで明るさを2段階に調整できます。
タイプ感は軽め
キーストローク (キーを押し込む深さ)は1.4mmです。キーを押した瞬間にカクッとしたクリック感があり、タイプ感は軽めながらも感じられました。タイプ音は弱めに打ってもカクカクと聞こえますが、気になるほどではありません。ただし打ち下ろすようにしてタイプするとカチカチと響き、指への底打ち感も感じられます。軽いタッチで入力する人向きのキーボードです。
インターフェースは十分な構成
周辺機器接続用のインターフェース (端子類)は多くはありませんが、必要十分な数と種類が用意されています。ただし光学ドライブは非搭載で、メモリーカードスロットはmicroSDサイズである点に注意してください。一般的な15インチよりも端子類が少ないのですが、軽量スリムであることを考えれば仕方がないでしょう
Type-Cはデータ通信のみ
USB PD 18W充電 | × |
---|---|
USB PD 30W充電 | × |
USB PD 45W充電 | × |
USB PD 65W充電 | × |
映像出力 | × |
USB Type-C端子はデータ通信のみ。映像出力とUSB PDによる充電には対応していません。少々残念ですが、屋内での据え置き利用であれば特に問題はありません。
顔認証サインインに対応
液晶ディスプレイ上部には、顔認証サインイン用のIRカメラ (赤外線カメラ)が配置されています。あらかじめ顔を登録しておけば、画面をチラッと見るだけでサインインできるので便利です。なお指紋センサーには対応していません。
スピーカーの音質はいまひとつ
スピーカーは底面部に配置されています。接地面に向かって音が出ることで音の厚みは増しているものの、ややこもった印象を受けました。ボリュームもやや小さく、低音域は迫力不足気味です。ノートPCとしては標準よりもややいい程度で音楽鑑賞向きではありませんが、動画視聴やビデオチャット、音声通話などでは問題なく利用できます。
高負荷時の排気音が大きい
mouse X5-Bは標準収録の「Control Center」というユーティリティーで、パフォーマンス設定を変更できます。「ハイパフォーマンスモード」の「ターボモード」を有効するともっとも高いパフォーマンスを引き出せるのですが、駆動音 (排気音やファンの回転音)が大きくなるので注意してください。
駆動音の計測結果
電源オフ | 34.7dBA | - |
---|---|---|
オフィスモード-標準 | 37.5dBA | 排気音がうっすらと聞こえるが、ほとんど気にならない |
ハイパフォーマンスモード-ターボモード | 55.5dBA | 排気音がかなり大きい。高音なのでエアコンや冷蔵庫のような体に響くほどの振動はないが、耳ざわりに感じる |
※駆動音の計測方法はコチラ
ベンチマーク結果
※今回の検証では「ハイパフォーマンスモード」の「ターボモード」をオンにした状態でテストを行ないました (バッテリー駆動時間のテストを除く)。なおベンチマーク結果はパーツ構成やユーザーの環境、タイミング、個体差などさまざまな要因で大きく変わることがあります。
普段使いには十分なCPU性能
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Core i7-10710U |
13685
|
Core i7-1065G7 |
11872
|
Core i5-1035G4 |
10844
|
Core i7-10510U |
10412
|
Core i5-10210U |
9815
|
Core i7-8565U |
9814
|
Core i5-1035G1 |
9164
|
Core i5-8265U |
8593
|
Ryzen 5 3500U |
8373
|
mouse X5-B (Ryzen 5 3500U) |
8007
|
Core i3-10110U |
5550
|
Core i3-8145U |
5549
|
Ryzen 3 3200U |
4609
|
Celeron N4100 |
2569
|
Celeron 4205U |
2021
|
Celeron N4000 |
1550
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
CPU性能を計測するベンチマークテストを試したところ、スタンダードノートPCとしては平均よりもやや上といった結果でした。プロ向けの重いソフトを使いこなすには不十分ですが、普段の作業や資料作成中心のビジネス用途であれば問題ありません。
内蔵グラフィックスとしては高性能
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
8513
|
GTX 1050 |
5912
|
MX250 |
3400
|
Iris Plus |
2846
|
Radeon Vega 8 (Ryzen 5) |
2193
|
mouse X5-B (Radeon Vega 8) |
1852
|
UHD |
1335
|
UHD 620 |
1265
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
mouse X5-Bではグラフィックス機能として、CPU内蔵のRadeon Vega 8を使います。インテル系CPUの内蔵グラフィックス機能 (UHD / UH 620)よりは性能は高いものの、外付けGPUほどの性能ではありません。ゲームでは多少有利に働きますが、クリエイティブ系ソフトではあまり効果は感じられないと思います。
普段使いやビジネスには快適
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) |
4100 7055
|
Productivity (ビジネス利用) |
4500 5716
|
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) |
3450 3209
|
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
PCを使った作業の快適さを計測するPCMark 10のテストでは、一般利用とビジネス利用では快適に使えるとの評価が出ています。ただしコンテンツ制作については目標値に届きませんでした。動画や写真、3Dなどの本格的な作業には不向きです。
SSDはSATA接続
標準ではSATA接続の256GB SSDが使われています。PCIe接続の高速タイプに比べるとアクセス速度は劣りますが、それでもHDDよりははるかに高速です。若干ファイル操作で時間がかかる場面があったものの、基本的にウィンドウズはサクサク動きました。
なお購入時のパーツカスタマイズで、SSDの種類や容量を変更できます。パフォーマンスを重視するなら、PCIe (NVMe)接続のSSDを選択してください。
ウィンドウズの起動は平均16秒程度
ウィンドウズの起動時間を計測したところ、平均15.92秒でした。最近のSSD搭載機種としては平均的な結果です。とは言え、40秒以上かかることもあるHDD搭載機種よりもはるかに速く立ち上がります。
起動時間の計測結果(手動計測)
1回目 | 16.4秒 |
---|---|
2回目 | 15.8秒 |
3回目 | 15.7秒 |
4回目 | 15.8秒 |
5回目 | 15.9秒 |
平均 | 15.92秒 |
実駆動時間は14時間以上
バッテリー駆動時間は、公称値で約15.4時間とされています。ただしこれはパフォーマンスをグッと落とした状態での計測結果で、実際の駆動時間は公称値よりも短いのが一般的です。
そこで最大パフォーマンスの状態でビジネス作業 (Web閲覧や文書作成、ビデオチャットなど)での駆動時間を計測したところ、15時間8分でバッテリー切れとなりました。パフォーマンスをやや抑えた状態ので動画再生では14時間15分です。mouse X5-Bはモバイル向けの機種ではありませんが、この結果はかなり優秀。自宅や職場内でケーブルレスで利用するのに向いています。
バッテリー駆動時間の計測結果
テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
---|---|---|
※公称値 | 小 | 約15.4時間 |
Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 15時間8分 |
Video (動画視聴) | 中 | 14時間15分 |
フル充電までにかかった時間 | - | 3時間2分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
ゲーム性能について
ゲーム系ベンチマークテストを試したところ、ごく軽めのゲームなら設定変更でなんとかプレー可能という結果でした。具体的にはドラクエ10やリーグ・オブ・レジェンドあたり。解像度を下げればもう少し重めのタイトルでもプレーできるかもしれませんが、基本的にはゲームのプレーは考えないほうが無難です。
※テストはすべてフルHDで実施
FF15ベンチ (重量級 / DX11)
画質 | スコア / 評価 |
高品質 | 483 / 動作困難 |
標準品質 | 929 / 動作困難 |
軽量品質 | 1232 / 動作困難 |
※スコアが6000以上で「快適」
FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (中量級 / DX11)
画質 | スコア / 評価 / 平均FPS |
最高品質 | 1353 / 設定変更が必要 / 8.5 FPS |
高品質 | 1814 / 設定変更を推奨 / 11.8 FPS |
標準品質 | 2280 / 普通 / 15.1 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽量級 / DX9)
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 4613 / 普通 |
標準品質 | 6366 / 快適 |
低品質 | 6944 / 快適 |
PSO2ベンチ (軽量級 / DX9)
簡易描画設定 | スコア |
6 (最高) | 890 |
3 | 3,445 |
1 (最低) | 20,332 |
※スコア5,000以上が快適に遊べる目安
リーグ・オブ・レジェンド (LoL) (超軽量級 / DX9)
モード | 平均FPS / 最低FPS |
サモナーズリフト (最高画質) | 67.5 FPS / 50 FPS |
TFT (最高画質) | 68.8 FPS / 50 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
フォートナイト (中量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
エピック | 9.6 FPS / 8 FPS |
高 | 14.1 FPS / 12 FPS |
中 | 36.1 FPS / 31 FPS |
低 | 72.9 FPS / 55 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
PUBG LITE (軽量級 / DX11)
画質 | 平均FPS / 最低FPS |
ウルトラ | 17.3 FPS / 15 FPS |
高 | 22.4 FPS / 19 FPS |
中 | 31.4 FPS / 25 FPS |
低 | 45.7 FPS / 35 FPS |
非常に低い | 50.2 FPS / 41 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
パーツカスタマイズについて
mouse X5は、購入時にメモリー容量やSSDの種類 / 容量などをアップグレード可能です。パーツのアップグレードには追加料金がかかりますが、作業の快適さが大きくアップするのでおすすめ。予算や用途に応じて、アップグレードするといいでしょう。
おすすめアップグレード
- ・16GBメモリーにアップグレード → プラス8580円
- ・256GB NVMe SSDにアップグレード → プラス3080円
- ・512GB NVMe SSDにアップグレード → プラス8580円
- ・Office H&Bを追加 → プラス2万7280円
※2020年3月26日時点
モバイルでも使える超軽量15インチ
よかった点
なんと言っても、軽量スリムである点が最大の魅力です。15インチタイプは2kg前後が標準で、基本的には持ち歩きに向いていません。しかしmouse X5-Bは1.4kgと非常に軽量。13インチのモバイルPCよりはやや重いのですが、十分持ち歩ける範囲内です。ボディは頑丈なマグネシウム合金製ですので、安心して持ち歩けます。
しかも価格は10万円台前半で、このレベルの軽さと小ささを考えると驚異的な安さと言えます。Ryzen 5 / Core i5搭載なら6万円台のノートPCもありますが、ふた回り以上大きく重さは2kg程度、ボディは傷が付きやすいプラスチック製です。逆に超軽量タイプとなると、15万円オーバーが一般的。軽量コンパクトなのにリーズナブルという点で、mouse X5-Bはコスパの高いモデルです。
気になる点
数値入力に便利なテンキーがないのは残念です。また軽くて持ち運びにも向いていることを考えると、Type-CによるUSB PD充電には対応してほしかったところ。あと個人的にはキーボード右側に縦に並んだ特殊キーは、取っ払ってしまったほうが潔いのではないかと思います。
※2020年12月24日時点
*
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