ソースネクストの「ポケトークW(POCKETALK W)」は、手のひらサイズの音声翻訳機です。たとえば海外旅行に行ったときに現地の言葉がわからなくても、ポケトークWを使えば言いたいことを相手に使えることができます。外国語がわからなくても全然大丈夫!
実際にどのように翻訳されるのかは、次の動画でご確認ください。
英語だけでなく、中国語もOK!
日本語を外国語に翻訳するだけでなく、外国語から日本語に翻訳したり、外国語からほかの外国語に翻訳することもできます。対応言語はなんと74言語!(2018年7月時点)。ポケトークがあれば、ほぼ世界中の人と会話できると言っていいでしょう。
関連リンク
- ポケトークWの対応言語
旅行先で使うだけでなく、国内で外国人に話しかけられたときにも便利です。たとえば2020年に東京オリンピック/パラリンピックが開催されるのに伴い、外国人観客が増えることが予想されています。お店や施設で働く人なら、外国人に話しかけられる機会が増えるかもしれません。
そんなとき外国語がわからなくても、ポケトークがあれば大丈夫。相手の言っていることをちゃんと理解した上で、こちらの言いたいことを相手に伝えられるのです。
ポケトークWのポイント
- 言葉がわからなくても外国人と意思疎通できる
- 74言語に対応
- 画面が大きくて使いやすい
今回は筆者が購入したポケトークWを使って、機能や使い方、実際の使い勝手などについてレビューします。ポケトークWの購入を迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
この記事の目次
ポケトークW
税込2万6870円(SIMなし)
税込3万2270円(SIM付き)
https://komameblog.jp/review/pocketalk-4koma-01/
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ポケトークWのアップデートについて
2019年1月25日にソースネクストが総務省から要請を受けた電波法によって定められている技術基準への適合措置については、同日に配信されたソフトウェアのアップデートによって解決します。お手持ちのポケトークWに最新のアップデートが適用されていない場合は、ポケトークWをWi-Fiに接続した上でアップデートを実行してください。
「POCKETALK W」ソフトウェア更新のお知らせ(2019/01/25)
ポケトークWのWiFi接続方法
ポケトークW ソフトウェア更新(システムアップデート)の手順
届いた瞬間からスグに使える!
ポケトークWには、「グローバル通信2年付き」モデルと「グローバル通信なし」モデルの2種類が用意されています。簡単に言うとこれはデータ通信用のSIMカードが付いているか、付いていないかの違いです。
「グローバル通信2年付き」モデル(以下、”SIM付きモデル”)にはデータ通信用のSIMカード(正確にはeSIM)が内蔵されているので、そのままスグに使い始められます。
もう一方の「グローバル通信なし」モデル(以下、”SIMなしモデル”)にはSIMカードが付いていないため自分でSIMカードを用意するか、Wi-Fi(無線LAN)に接続しなければなりません。
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SIM付きモデルはSIMなしモデルよりも5400円高いのですが、買うなら絶対にSIM付きモデルがおすすめです。SIMなしモデルで別のナノSIMカードを使う場合、毎月の通信料が発生します。しかしSIM付きモデルなら2年間通信費を払う必要がなく、そのあいだは使い放題なのです。
またSIMなしモデルではナノSIMカードの利用設定やWi-Fiの接続設定が必要ですが、SIM付きモデルなら簡単な操作だけでスグに使い始められます。実際に初期設定を行なってみましたが、驚くほど簡単にできました。
前モデルの初代「ポケトーク」では、付属のSIMカードを取り付ける必要がありました。しかしポケトークWでは”eSIM“と呼ばれるSIMカード代わりの機能が内蔵されているため、SIMカードをセットする必要がありません。ちなみにこのeSIMは、これから本格的に普及し始めるだろうと言われている先端技術なんです。スゴイ!
なお旧モデルのポケトークで使われていたグローバルSIMカードは、ポケトークWでもそのまま利用できます。購入費用を少しでも抑えたいならSIMなしのポケトークWを選び、前のグローバルSIMを挿して使うのもいいでしょう。
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見やすいタッチ式の画面
初代ポケトークを使っていた身としては、ポケトークWで画面が大きくなった点が一番うれしい! 正直なところ初代ポケトークは画面が小さくて見づらく、しかもボタン式だったので使いづらく感じていました。
しかしポケトークWでは画面が非常に大きくなり、しかもタッチ操作に対応! 使いやすさは格段に向上しています。これはホントにスゴイ!
しかもポケトークWでは、画面の文字の大きさを変えられます。標準サイズでも読みづらく感じるなら、文字を大きくするといいでしょう。
ポケットに収まる極小サイズ
ポケトークのサイズは縦11cmで横5.98cm、厚さは1.58cmです。手のひらにすっぽり収まるのはもちろん、ズボンやバッグのポケットにも難なく収納できます。
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音が大きくて聞き取りやすい
ポケトークWではスピーカーが大型化され、より高音質で大きな音が出るようになっています。初代ポケトークでも音はそこそこ大きかったものの、屋外のうるさい場所では聞き取りづらく感じていました。しかしポケトークWの音はかなり大きく、ボリュームを最大にすると屋内ではうるさく感じるほどです。
言語の選択が簡単!
74言語に対応するポケトークWでは、選択画面で言語を選ぶのが大変です。しかも並び順にクセがあるので、使いたい言語を見落としてしまうこともあります。
そんなときに便利なのが、音声による言語選択機能です。ポケトークWに向かって「中国語」や「スワヒリ語」など使いたい言語の名前を話しかけるだけで、その言語が選択されます。
実際に音声で言語を変えている動画をご覧いただければ、とても簡単であることがおわかりいただけると思います。
音声を使った言語の選択方法についてもう一度、写真を使って説明しましょう。
翻訳精度は常に向上中
ポケトークWでは言語の翻訳に、インターネット上の翻訳サービス(翻訳エンジン)を使っています。たとえば日本語-英語の翻訳ならグーグルのサービス、日本語-中国語ならバイドゥ(百度)といった具合です。そのため翻訳精度(正確さ)は各サービスの精度に影響されます。
実際に日本語ー英語の翻訳を試してみましたが、特に違和感はありませんでした。ただしネイティブスピーカーが聞いたらどう感じるかはわかりません。また中国語の翻訳結果についても正しいかどうかは不明です。このあたりは、のちのち詳しく検証しようと思っています。
そのほかの翻訳結果
入力した音声 | 翻訳結果 |
---|---|
お腹が痛いので病院に行きたいのですが、どこにありますか? | My stomach hurts so I’d like to go to hospital where is it? |
サーモンは軽く火を通すだけにしてください | Please salmon lightly through the fire |
昨日の夜、外で女性のすさまじい悲鳴が聞こえましたが、あれはなんだったのですか? | I heard a loud scream of a woman outside yesterday evening.What was that? |
我々はひとりの英雄を失った。しかしこれは敗北を意味するのか? 否、始まりなのだ | We have lost a single hero but this is the beginning whether it means defeat or not |
違和感はないとは言いましたが、どうやら文章が長くなるとちょっとニュアンスが変わる部分もあるようですね。ポケトークWでは200文字を超える長文も認識/翻訳されることを確認していますが、なるべく短い文章を翻訳したほうがよさそうです。
ちなみに初代ポケトークでは「the Prince Hotel in Tokyo」を翻訳すると「東京の王子ホテル」と誤訳されたのですが、ポケトークWでは「東京のプリンスホテル」と正しく翻訳されました。
また「水を一杯ください」を翻訳すると「Please give me a grass of water」と正しく翻訳されるものの、「水を一杯」だと「A lot of water(水をいっぱい)」となってしまいます。初代ポケトークではどちらもダメだったのですが、翻訳サービス側の精度が上がり、前後の文脈で判断するようになったのかと思います。
このように翻訳精度は完全ではないものの、以前よりも改善されていることがわかりました。今後のさらなる精度の向上に期待しましょう。
なおポケトークWはソフトウェア更新(システムアップデート)を行なうことで翻訳精度や使い勝手は向上します。常に最新版にアップデートしておくことをおすすめします。
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- ポケトークW ソフトウェア更新(システムアップデート)の手順と注意点について
LTEで翻訳が高速化!
以前に初代ポケトークを中国人の知人に貸したことがあるのですが、実際に中国で使ってみたところ、翻訳されるまでに時間がかかってストレスを感じたと言っていました。筆者がグローバルSIMを国内で使ったときはストレスを感じるほどではなかったのですが、地域によって通信速度に違いがあるのでしょうか?
その知人は、日本語しか話せない自分の子どもたちと中国語しか話せない両親とで会話するために初代ポケトークを使ったとのことですが、翻訳時間が数秒でも子どもは待っていられないとも言っていました。確かに大人ならある程度は待てますが、子どもは待てないかもしれませんね。
しかしポケトークWは、翻訳速度が大きく改善されています。これは初代ポケトークが通信速度の遅い3G方式であったのに対して、ポケトークWではスマホと同じLTE方式で通信するため。メーカーによると、最大2.5倍も通信速度が向上しているそうです。
確かに初代ポケトークとポケトークWとでは、翻訳速度が体感的に変わっているように感じました。初代ポケトークでは4~5秒程度かかった長文でも、ポケトークWでは3秒程度で終わっています。電波状況によってどう変化するかは未検証ですが、通信速度の不満はある程度解消されたと考えていいでしょう。
ただし、しばらく使っていない状態で翻訳する場合、音声を入力できるようになるまでに3秒くらいの待ち時間があります。2回目以降は1秒程度で始まるので、通信の再接続に時間がかかっているのかもしれません。
履歴の確認&再生が便利!
初代ポケトークにも履歴の確認機能はありましたが、ポケトークWではさらに便利になっています。
まず便利に感じたのは、表示できる履歴がとても多い点。長文でも翻訳前/翻訳後の文章がすべて表示され、スクロール操作で過去の履歴もどんどんさかのぼれます。
また履歴をタップすると、翻訳結果の音声が再生されます。相手がうまく聞き取れなかったときでも、もう一度音声で話しかける必要はありません。あとはこれ、言語の学習にも使えそうですよね。
実際の動作については、以下の動画でご確認ください。
履歴は「ポケトークセンター」と呼ばれるWebサービスで確認することもできます。スマホやPCなどでリアルタイムで反映される上に、テキストデータとして利用できるのは便利。
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すべての不満が解消され使いやすくなった!
ということで、今回はポケトークWのレビューをお届けしました。
日本語をいろんな言語に翻訳できるのは本当に便利で、特に海外への出張や旅行の際には心強く感じるでしょう。意思疎通が容易になれば、旅行がいままで以上に楽しくなるかもしれません。メーカーが「夢の“通訳機”」と謳うのも、あながち大げさな表現ではないなと思っています。
またポケトークWでは、初代ポケトークに感じていた不満がほとんど解消されています。小さな画面は大きくなり、面倒だったボタン操作はタッチ操作に変更され、音は大きく&速度は速くなり、翻訳精度は体感的にちょっぴり改善されました。劇的に生まれ変わったポケトークWは、まさに”買いどき”のモデルだと言えるでしょう。
ポケトークW
税込2万6870円(SIMなし)
税込3万2270円(SIM付き)
なお当サイトでは今後、ポケトークWのより詳しい使い方や翻訳精度の検証結果などを公開していく予定です。記事の更新情報は当サイトのtwitterアカウントでお知らせするので、フォローしていただくことをおすすめします。
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