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HP ProDesk 405 G8 DMレビュー:Ryzen PRO 5000GE搭載で高コスパなコンパクトPC

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HP ProDesk 405 G8 DMレビュー
HP ProDesk 405 G8 DMは、非常にコンパクトなデスクトップPCです。CPUはRyzen PRO 5000シリーズで、普段使いやビジネスには快適に利用可能。そこそこ使える性能で、設置に場所を取らない点が最大の魅力です。

 

HP ProDesk 405 G8 DM

HP ProDesk 405 G8 DM

 

この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、本体の外観や機能、実際の性能についてレビューします。

 

スペック

CPU Ryzen 3 PRO 5350GE / Ryzen 5 PRO 5650GE
メモリー 8GB(4GB×2) ※スロット2基、DDR4-3200
ストレージ 256GB SSD
グラフィックス Radeon(CPU内蔵)
M.2スロット 2 (ストレージ用 2280×1、Wi-Fi用 2230×1)
光学ドライブ なし
通信 Wi-Fi 6 + BT 5.2 + 有線LAN
インターフェース USB3.2 Gen2 Type-C(前面)×1、USB3.2 Gen2 Type-C(映像出力 / 100W給電対応、背面)×1、USB3.2 Gen2×4(前面2+背面2)、USB3.2 Gen1×2(背面)、HDMI、DisplayPort、ヘッドホン端子、有線LAN
電源 65W ACアダプター
サイズ / 重量 幅177mm、奥行き175mm、高さ34.2mm / 約1.25kg
付属品 電源ケーブル、USB Type-Cケーブル、タワースタンドなど
オフィス なし ※オプションで追加可能

本体デザイン

外観について

HP ProDesk 405 G8 DM

HP ProDesk 405 G8 DMの外観。ピザの箱を1/3~1/4程度にギュッと縮めたようなデザインです。ケースは金属製

 

HP ProDesk 405 G8 DM スタンド

付属のタワースタンド

 

HP ProDesk 405 G8 DM スタンド

スタンドを利用することで、縦向きで設置できます

 

HP ProDesk 405 G8 DM サイズ

設置イメージ ※ディスプレイは23.8インチ

 

HP ProDesk 405 G8 DM 設置イメージ

モバイルディスプレイを使えば、とてもコンパクトなデスクトップ環境を構築可能。使わない時は収納も可能です

サイズと重量

HP ProDesk 405 G8 DM サイズ

大きさは幅177mm、奥行き175mm。ほぼ正方形です

 

HP ProDesk 405 G8 DM 厚さ

厚さは34.2mm。接地面にゴム足があるので実際には設置時はもう少し高く見えますが、それでも十分スリムです

 

HP ProDesk 405 G8 DM 重さ

重さは実測で1.115kg

 

HP ProDesk 405 G8 DM 重さ

一般的なノートPCよりも軽く、気軽に持ち上げられます

 

HP ProDesk 405 G8 DM 電源アダプター

電源アダプターは65Wの丸口タイプ。重さは355g

 

HP ProDesk 405 G8 DM 付属品

付属のUSBマウスとUSBキーボード

インターフェースについて

HP ProDesk 405 G8 DM 前面

本体前面にはUSB3.2 Gen2×1、USB3.2 Gen2×2、ヘッドホン端子、電源ボタン

 

HP ProDesk 405 G8 DM 背面

本体背面にはHDMI、DisplayPort、USB3.2 Gen2×2、USB3.2 Gen1×2、USB 3.2 Gen2 Type-C×1、有線LAN、電源コネクター

 

HP ProDesk 405 G8 DM 側面

左右側面に端子類はありません

 

HP ProDesk 405 G8 DM Type-C

背面のType-Cは映像出力と電源供給に対応。ディスプレイからの電源供給にも対応しているとのことですが、USB PD 65Wの充電器では電源が安定しませんでした

ThinkCentre M75q Gen2との比較

HP ProDesk 405 G8 DM 比較

小型PCとして人気のThinkCentre M75q Gen2との比較。サイズはほぼ同じです

 

HP ProDesk 405 G8 DM 前面

前面部の比較

 

HP ProDesk 405 G8 DM 比較

背面部の比較。現在のモデルであれば、インターフェース類は似たような構成です ※以前はどちらも端子類を変更可能でしたが、現在は変更できません

分解方法とパーツ交換について

HP ProDesk 405 G8 DM 背面

本体内部にアクセスするには、まず背面中央上部にあるネジを外します。これは手で回すことが可能

 

HP ProDesk 405 G8 DM 分解

底面部を背面方向にズラすと、天面部のカバーが外れます

 

HP ProDesk 405 G8 DM 分解

カバーを外した状態

 

HP ProDesk 405 G8 DM メモリースロット

メモリースロットは空冷ファンの下に配置されています

 

HP ProDesk 405 G8 DM ストレージ

2.5インチストレージは、スペースに差し込むだけ

 

HP ProDesk 405 G8 DM SSD

M.2スロットは2.5インチストレージブラケットの下に配置されています。ここはマイナスドライバーが必要

 

HP ProDesk 405 G8 DM スピーカー

ちなみに前面部にはスピーカーが配置されています。音質はいまいちですが、あればあったで意外に便利

ベンチマーク結果

試用機のスペック

CPU Ryzen 5 PRO 5650GE(6コア12スレッド)
メモリー 8GB(4GB×2)
ストレージ 256GB SSD
グラフィックス Radeon Graphics(CPU内蔵)

※各種ベンチマークテストは、Windows 11の電源プランを「高パフォーマンス」に設定した上で実施しています
※ベンチマーク結果はパーツ構成やタイミング、環境、個体差などの要因で大きく変わることがあります

CPU性能

CPUとしては、Ryzen 3 PRO 5350GEまたはRyzen 5 PRO 5650GEが使われています。セキュリティー面など企業向け機能を強化した「PRO」シリーズで、コンパクトタイプ向けに消費電力を落とした「GE」シリーズです。

 

デスクトップPC向けCPUのなかでは、中位クラスのなかでもやや下の位置付けです。ただしそれでも性能は高く、事務作業や普段使いなどにはまったく問題ありません。ノートPC向けCPUであれば第11世代Core i7やZen2世代のRyzen 7よりも高性能で、そこそこ重い作業でも活用できるでしょう。ただし大作ゲームや高度な動画編集向きではありません。

 

CPUの性能(マルチコア)

CPU CINEBENCH R23スコア
Core i9-12900K
25869
Core i7-12700K
20452
Core i7-12700
15938
Ryzen 7 5700G
14485
Core i7-11700K
13568
Ryzen 7 PRO 5750G
13134
Ryzen 7 PRO 5750GE
11278
HP ProDesk 405 G8 DM(Ryzen 5 PRO 5650GE)
8979
Core i5-11400
7831
Ryzen 3 PRO 5350G
6911

※10分間実行し続けた際の最終スコア。そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

 

CPUの性能(シングルコア)

CPU CINEBENCH R23スコア
Core i7-12700K
1931
Core i7-12700
1893
Core i9-12900K
1850
Core i7-11700K
1572
Ryzen 7 PRO 5750GE
1499
Ryzen 7 PRO 5750G
1488
Core i5-11400
1404
HP ProDesk 405 G8 DM(Ryzen 5 PRO 5650GE)
1400
Ryzen 3 PRO 5350G
1361

※10分間実行し続けた際の最終スコア。そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

グラフィックス性能

グラフィックス機能としては、CPU内蔵のRadeon Graphicsが使われます。3Dベンチマークテストを行なったところ、同クラスCPUの平均値と比べても遜色ない妥当な結果でした。メモリー容量は4GB×2で多くはないものの、デュアルチャネルで動作している点がポイント。シングルチャネルだとグラフィックス性能が大きく落ちるので、その点が配慮されていると思います。

 

性能的には、内蔵GPUとしては十分な結果と言っていいでしょう。ただしゲーム向けGPUにはまったく及ばず、大作ゲームや高度な動画編集向きではありません。

GPU性能(DirectX 12)

GPU 3DMark Time Spy Graphicsスコア(DX12,WQHD)
GTX 1650
3383
Radeon(Ryzen 7)
1424
Radeon(Ryzen 5)
1068
HP ProDesk 405 G8 DM(Ryzen 5)
1053
Radeon(Ryzen 3)
886
UHD 730
531
UHD 630
421

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

 

GPU性能(DirectX 11)

GPU 3DMark Fire Strike Graphicsスコア(DX11,FHD)
GTX 1650
9005
Radeon(Ryzen 7)
4328
Radeon(Ryzen 5)
3459
HP ProDesk 405 G8 DM(Ryzen 5)
3346
UHD 730
1931
UHD 630
1329

※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均

PCを使った作業の快適さ

PCMark10は、PCを使った作業の快適さを計測するベンチマークテストです。一般的な作業を想定しているため、テストでは比較的軽い処理が行なわれています。各テストの傾向としては「Essentials」(一般利用)ではCPUのシングルコア性能やストレージ性能、「Productivity」(ビジネス利用)ではCPUのマルチコア性能とメモリー性能、「Digital Contents Creation」(コンテンツ制作)ではCPUとストレージ、GPU性能が強く影響するようです。

 

ベンチマークテストの結果は、全体的に非常に優秀です。最新CPUやdGPUを搭載したハイエンドモデルほどではありませんが、ほかのdGPUなしのデスクトップPCと比べても遜色ありません。ただしコンテンツ制作のテスト結果は、ほかの機種と同様にやや低めです。基本的には普段使いや事務作業のほうが向いています。

 

PCMark 10ベンチマーク結果

テスト スコア
Essentials
(一般的な利用)
目標値:4100
ProDesk10444
M75q10256
Neo 50t11430
SFF9762
XPS11660
Productivity
(ビジネス利用)
目標値:4500
ProDesk9797
M75q9930
Neo 50t7865
SFF9081
XPS10561
Digital Contents Creation
(コンテンツ制作)
目標値:3450
ProDesk5787
M75q5707
Neo 50t6313
SFF5035
XPS10484

※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの

比較機のスペック

ThinkCentre M75q Gen2 Ryzen 7 PRO 5750GE / 32GB / Radeon
ThinkCentre Neo 50t Core i7-12700 / 16GB / UHD 770
HP ProDesk 405 G8 SFF Ryzen 3 PRO 5350G / 8GB / Radeon
XPS 8950 Core i7-12700 / 16GB / GTX 1650S

CPUの発熱について

高負荷時はCPU温度が平均92.6度とかなり上昇していました。パフォーマンス面は問題ありませんが、冷却性能についてはイマイチな印象です。長期間利用するなら、ノートPC冷却台や空冷ファンなどで熱対策を行なったほうがいいでしょう。

 

HP ProDesk 405 G8 DM 

CINEBENCH R23を10分間実行し続けた際のCPUの温度とクロックの推移。CPUは平均92.6度で、クロックは平均3.6GHz

ゲーム性能

ゲーム系ベンチマークを試したところ、ごく軽いゲーム(ドラクエ10やValorant、CS:GOなど)であれば解像度や画質を調整することで普通にプレーできそうです。やや重いゲーム(FF14やApex、フォートナイトなど)はかなり厳しいでしょう。基本的にゲームは息抜き程度と考えてください。

※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安

FF15ベンチ (重い / DX11)

FF15ベンチ

画質 スコア / 評価
高品質 1054 / 動作困難
標準品質 1625 / 動作困難
軽量品質 2037 / 重い

※スコアが6000以上で「快適」

FF14ベンチ:暁月のフィナーレ (やや重い / DX11)

FF14ベンチ

画質 スコア / 平均FPS
最高品質 2597 / 18 FPS
高品質 2785 / 19.2 FPS
標準品質 4412 / 30.1 FPS

※平均60FPS以上が快適に遊べる目安

ドラクエXベンチ (超軽い / DX9)

ドラクエXベンチ
画質 スコア / 評価
最高品質 11289 / すごく快適
標準品質 16035 / すごく快適
低品質 18120 / すごく快適

※1920×1080ドットの結果

コンパクトで高コスパ

HP ProDesk 405 G8 DM

そこそこ高性能なのに筐体がコンパクトで、その上価格が安い点が魅力です。ゲームをプレーしないのであれば、ハッキリ言ってこれでOK。もうPCの設置場所に悩む必要はありません。今後は大きなディスプレイにコンパクトPCを接続するのが、主流になるでしょう。

 

ライバル機種であるレノボのThinkCentre M75q Gen2と比べて、Ryzen 7モデルが用意されていない点が残念です。Ryzen 5で利用するならHP ProDesk 405 G8 DM、Ryzen 7を利用するならThinkCentre M75q Gen2と考えたほうがいいかもしれません。

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記事を書いた人
こまめ(タカハシリョウ)

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