HP ProDesk 405 G6 SFFは、コンパクトなスリム型のデスクトップPCです。高性能なRyzen PRO 4000シリーズを搭載しながらも、価格が安い点が魅力。さらに注文から5営業日で出荷と、製品の到着が早い点もポイント。高パフォーマンスのPCを安く&早く入手したい人におすすめします。
HP ProDesk 405 G6 SFFのスペック
OS | ・Windows 10 Home ・Windows 10 Pro |
---|---|
APU | ・Ryzen 3 PRO 4350GE ・Ryzen 5 PRO 4650GE ・Ryzen 7 PRO 4750GE |
メモリー | 4~32B (PC4-25600) ※スロット2基、最大64GB |
ストレージ | ・HDD ・SSD ・SSD + HDD |
グラフィックス | ・Radeon Graphics(APU内蔵) ・Radeon R7 430 LP ・Radeon RX550X LP |
サイズ | 幅270mm 奥行き303mm 高さ95mm |
重量 | 3.9kg |
※2021年3月10日時点。構成は変更される場合があります
フォームファクター | ※独自仕様 |
---|---|
SATAポート | 3 |
M.2スロット | 2 (Wi-Fi用、ストレージ用) |
光学ドライブ | ・なし ・DVD-ROMドライブ(読み込み専用) ・DVDライター(書き込み対応) |
ドライブベイ | 3.5/2.5インチ×1 |
拡張スロット | PCI Express x16 ×1 PCI Express x1 ×1 ※ロープロファイル、奥行き最大16.7cm |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | - |
Bluetooth | - |
USB3.2 | Gen1×7 (前面4、背面3) |
USB3.0 | - |
USB2.0 | 2(背面) |
USB Type-C | ・オプションで追加可能(映像出力対応) |
Thunderbolt 3 | - |
メモリーカード | ・なし ・SD |
HDMI | ・なし ・1 |
VGA (D-sub15) | ・なし ・1 |
DisplayPort | ・2 ・1 |
DVI | - |
シリアルポート | ・なし ・1 |
PS/2 | ・なし ・1 |
付属品 | 電源アダプター、USBキーボード、USBマウス、スタンドなど ※カスタマイズで省略可能 |
オフィス | ※オプション |
この記事では筆者が購入した実機およびメーカーからお借りした実機を使って、本体の外観や機能、実際の性能についてレビューします。
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本体の外観
サイズについて
縦置き時の幅が9.5cmのHP ProDesk 405 G6 SFFは、デスクトップPCのなかでは「スリム型」に分類されます。一般的なミニタワー型と比べて本体が小さく、設置面積が小さくてすむのが特徴です。
デスクトップの主な分類
ミドルタワー型 | ミニタワー型 | スリム型 | コンパクト型 |
機能:◎ 拡張性:◎ 省スペース性:× 冷却性能:◎ |
機能:◎ 拡張性:○ 省スペース性:△ 冷却性能:○ |
機能:○ 拡張性:△ 省スペース性:○ 冷却性能:△ |
機能:△ 拡張性:× 省スペース性:◎ 冷却性能:△ |
ThinkCentre M75s Gen2とのサイズ比較
レノボのスリム型デスクトップPC「ThinkCentre M75s Gen2」とサイズを比較したところ、HP ProDesk 405 G6 SFFのほうがコンパクトでした。
インターフェースについて
HP ProDesk 405 G6 SFFはさまざまなインターフェース(端子類)に対応していますが、標準では十分な構成とは言えないので注意してください。光学ドライブは読み込み専用のDVD-ROMドライブでメモリーカードはなし、映像出力はDisplayPort×2とVGA(※一部モデルではHDMIが標準)が選択されています。必要に応じてインターフェースを変更するといいでしょう。
前面のインターフェース
- ① 光学ドライブ(オプション)
- ② SDカードスロット(オプション)
- ③ USB3.2 Gen1
- ④ ヘッドホン端子
- ⑤ 電源ボタン
背面のインターフェース ※Core i5モデル
- ① ライン出力
- ② DisplayPort
- ③ HDMI ※オプション変更済み
- ④ USB2.0
- ⑤ 有線LAN
- ⑤ USB3.2 Gen1
分解方法とパーツ交換について
内部へのアクセス方法
HP ProDesk 405 G6 SFFは本体内部にアクセスすることで、パーツの交換やメンテナンスを行なえます。基本的にはドライバー不要のツールレス仕様ですが、パネルやフレームを外すなどの手間がかかる点に注意してください。
各部のパーツ
拡張スロットについて
HP ProDesk 405 G6 SFFには、PCI Express x16とPCI Express x1の拡張スロットが用意されています。公式スペックでは最大16.7cmまでの拡張ボードを利用可能とのこと。ただしSATAポートと干渉する可能性があるので、15cm以内の拡張ボードを利用したほうがいいかもしれません。16cm程度の拡張ボードなら、光学ドライブ用のSATAケーブルを違うポートに挿すといいでしょう。
拡張スロットでグラボ(グラフィックボード)を使えることは使えるのですが、あまり意味がありません。なぜならロープロファイル / 補助電源なし / 16.7cm以下の条件を満たすグラボはGeForce GT 710/GT 1030など、APU内蔵のRadeon Graphicsよりも性能が低い可能性があるためです。Ryzen 3搭載モデルなら多少は改善されるかもしれませんが、Ryzen 5/7ではそのまま使うほうが無難。どうしてもグラボを利用したいなら、オプションとして用意されているRadeon RX550X LPを使いしてください。ただし性能はどれほどのなのかわかりません。
拡張スロットの構成
- ① PCI Express x1
- ② PCI Express x16
HP ProDesk 405 G6 SFFのベンチマーク結果
テスト機のスペック
CPU | Ryzen 3 PRO 4350G | Ryzen 5 PRO 4650G |
---|---|---|
メモリー | 4GB×2(※) | 8GB×1 /8GB×2(※) |
ストレージ | 128GB SSD | 256GB SSD |
グラフィックス | Radeon Graphics |
※パーツ構成を自分で変更しています
※グラフィックス機能内蔵のAMD製プロセッサーは「APU」と呼ばれますが、ここではわかりやすさ優先で「CPU」と表記します。ベンチマーク結果はパーツ構成やタイミング、環境、個体差などの要因で大きく変わることがあります
ストレージ性能
ストレージ構成はSSD / HDD / SSD+HDDの3パターンで、購入時のカスタマイズオプションで容量を選択できます。Ryzen 3モデルの標準ストレージは128GB SSDで、PCIe 3.0 x2の高速タイプ。Ryzen 5モデルの256GB SSDでは、PCIe 3.0 x4の超高速タイプが使われていました。
アクセス速度はそこそこ高速です。ただし負荷の高いテストを連続して行なったところ、128GB SSDではランダムアクセスが大きく低下しました。256GB SSDではシーケンシャルアクセスが大きく低下しています。おそらくサーマルスロットリングが発生しているのでしょう。容量の大きいSSDを利用するなら、ヒートシンクや放熱シートの追加をおすすめします。
CPU性能
CPUには、「Renoir」ことZen 2世代のRyzen PRO 4000Gシリーズが使われています。名前に「PRO」が付くCPUは、管理/セキュリティー機能を強化したビジネスPC向けです。個人で利用する際は特に気にする必要はありません。しかしメーカー製PCに搭載されたPROシリーズは、ほかのマザーボードで使えない可能性があります。HP ProDesk 405 G6 SFFではどうなのかわかりませんが、部品抜き取りのために購入するのはやめておいたほうがいいかもしれません。
今回テストしたのは下位のRyzen 3 PRO 4350G搭載モデルと中位のRyzen 5 PRO 4650G搭載モデルです。
Ryzen 5 PRO 4650Gのベンチマークスコアはなかなか優秀で、インテルのハイエンド向けCPUであるCore i7-10700よりもやや下程度。Ryzen 3 PRO 4350Gの結果はそれほど高くはありませんがそれはデスクトップPC向けCPUのなかでであって、PC全体で見ればそこそこ高性能。スコアではノートPC向けのCore i7-1165G7を20%以上上回ります。それぞれ普段使いはもちろん、ビジネス作業でも快適に利用できるでしょう。上位のRyzen 7 PRO 4750Gであれば、さらに高いパフォーマンスを期待できます。
グラフィックス性能
グラフィックス機能としては、CPU内蔵グラフィックスが使われます。3Dベンチマークの結果は専用GPUのGeForceシリーズなどに及ばなかったものの、内蔵グラフィックスとしてはそこそこ優秀な結果が出ました。特にインテルCore iシリーズ内蔵のUHD Graphics 630を大きく上回っています。ゲームやクリエイター向けソフトで、多少の効果を感じられるでしょう。
ちなみにRyzenシリーズはメモリーがデュアルチャネルで動作していると、グラフィックス性能が大きく向上します。3DベンチマークテストではRyzen 5+8GB×1のシングルチャネル構成より、Ryzen 3+4GB×2のデュアルチャネル構成のほうが高いスコアが出ました。シングルチャネルが標準構成の場合、メモリーを増設してデュアルチャネルで利用することをおすすめします。
PCとしての汎用性
PCMark 10は、PCを使った各種作業の快適さを計測するベンチマークテストです。HP ProDesk 405 G6 SFFのRyzen 3モデル(4GB×2)およびRyzen 5モデルでは、すべてのテストをで快適に使える目安をクリアーしました。特にビジネス系のスコアが優秀です。上位モデルであれば、さらに高いパフォーマンスを期待できます。
ゲーム系ベンチマーク結果
Ryzen 5モデルに8GBメモリーを増設した構成でゲーム系ベンチマークを試したところ、ごく軽いドラクエ10は快適との評価でしたが、やや重いFF14やかかなり重いFF15では厳しそうな評価でした。ただし少し重いだけのゲームであれば、解像度や画質をグッと下げればなんとか60FPS前後で遊べそうな雰囲気です。とは言え専用GPU非搭載機ですので、ゲームはごく軽めのものを息抜き程度にと考えたほうが無難です。
FF15ベンチ (重い / DX11)
画質 | スコア / 評価 |
高品質 | 781 / 動作困難 |
標準品質 | 1621 / 動作困難 |
軽量品質 | 2111 / 重い |
※1920×1080ドットの結果。スコアが6000以上で「快適」
FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (やや重い / DX11)
画質 | スコア / 平均FPS |
最高品質 | 2844 / 18.9 FPS |
高品質 | 3025 / 20.3 FPS |
標準品質 | 4655 / 32.1 FPS |
※1920×1080ドットの結果。平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽い / DX9)
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 9904 / とても快適 |
標準品質 | 13147 / すごく快適 |
低品質 | 14180 / すごく快適 |
※1920×1080ドットの結果
価格について
HP ProDesk 405 G6 SFFには、パーツ構成が異なる複数のモデルが用意されています。それぞれのスペックと価格は以下の表のとおりです。
ラインナップ
APU/メモリー/ストレージ | 税込価格 |
---|---|
Ryzen 3 PRO 4350G/4GB/128GB SSD | 4万0480円 |
Ryzen 5 PRO 4650G/8GB/256GB SSD | 5万2580円 |
Ryzen 7 PRO 4750G/16GB/512GB SSD | 7万8065円 |
※2021年5月10日時点、Ryzen7モデルは4%オフクーポン適用時
HP ProDesk 405 G6 SFFではパーツを省略/ダウングレードすると、価格を下げることができます。はじめから割引販売されているモデルで必要最低限の構成(最小構成)に変更すると、元の値段よりも安く購入可能です。
モデルの最小構成時の値段
APU/メモリー/ストレージ/省略オプション | 税込価格 |
---|---|
Ryzen 3 / 4GB / 128GB SSD / ODDなし & HDMI→VGA & タワースタンドなし | 3万6630円 |
Ryzen 5 / 4GB / 128GB SSD / ODDなし & HDMI→VGA & タワースタンドなし | 4万3230円 |
Ryzen 7 / 4GB / 500GB HDD / ODDなし & HDMI→VGA & タワースタンドなし | 5万7530円 |
※2021年5月10日時点
ただし、パーツをダウングレード/省略しすぎるとかえって使いづらくなることがあるので注意してください。個人的にはODDはDVDライターを選び、映像出力端子はHDMIでいいのではないかと思います。
ちなみに月~金曜日の平日の夜(21時から翌8時まで)または土日には、期間限定クーポンを利用可能です。画面に表示されたバナー画像を押すだけで、クーポンが自動的に反映されます。たとえば最小構成4万3230円のRyzen 5モデルなら、1452円割引の4万1778円です。
納期が早くてコンパクト
よかった点
Ryzen 3モデルの最小構成で3万円台の安さは大きな魅力です。DDR4 3200の4GBメモリーを追加しても、プラス3000円くらい。合計4万円未満で、使える性能のデスクトップPCが手に入ります。Ryzen 5モデルもそこそこ安いのですが、Ryzen 7モデルはやや割高感があるかもしれません。値段で考えるなら、Ryzen 7モデルはThinkCentre M75s Gen2を選んだほうがいいでしょう。本体の小ささで選ぶならHP ProDesk 405 G6 SFFがおすすめです。
ただHP ProDesk 405 G6 SFFには、納期が早いというメリットがあります。今回筆者は1/18に注文したところ、1/25に到着しました。タイミングによっては多少伸びる可能性がありますが、1ヵ月程度かかるThinkCentre M75s Gen2と比べると無視できない大きなアドバンテージです。
気になる点
パーツカスタマイズの自由度が低い点が残念です。たとえばRyzen 7モデルはWindows 10 Proのみだとか、メインストレージにHDDを選べるのはWindows 10 Proの場合だけとか。値段を下げすぎないようにするためかもしれませんが、もう少し柔軟に対応してくれればというのが正直な感想です。
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※2021年3月10日時点
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