MSIのSummit E13 Flip Evoは、13.4インチのディスプレイを搭載する2-in-1モバイルノートPCです。高級感抜群の本体デザインと高いパフォーマンスが魅力で、モノにこだわるビジネスエリート層に向いています。
Summit E13 Flip Evoのスペック
OS | ・Windows 10 Home ・Windows 10 Pro |
---|---|
画面サイズ | 13.4インチ |
解像度 | 1920×1200(アスペクト比 16:10) |
CPU | ・Core i5-1135G7 ・Core i7-1185G7 |
メモリー | ・16GB ・32GB |
SSD | 512GB NVMe SSD |
HDD | なし |
グラフィックス | Iris Xe |
リフレッシュレート | 60Hz |
モバイル通信 | - |
堅牢性テスト | MIL-STD-810G適合 |
色域 / 輝度 | sRGB相当 |
幅×奥行き | 300.2×222.25mm |
厚さ | 14.9mm |
重量 | 1.35kg |
バッテリー | 最大18時間 |
※2021年6月11日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | インクブラック |
---|---|
画面の表面 | 光沢 |
パネルの種類 | 非公開 ※IPS相当 |
タッチ / ペン | 対応 |
光学ドライブ | - |
テンキー | - |
有線LAN | - |
無線LAN | Wi-Fi 6 |
Bluetooth | 5.2 |
USB3.1 | 1(Gen1) |
USB3.0 | - |
USB2.0 | - |
USB Type-C | 3(3.1 Gen2) |
Thunderbolt | 2 (USB兼用) |
メモリーカード | microSD |
HDMI | - |
VGA (D-sub15) | - |
DisplayPort | - |
Webカメラ | HD(92万画素) |
顔認証カメラ | 搭載 |
指紋センサー | 搭載 |
付属品 | ACアダプターなど |
オフィス | なし |
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次
- ▶スペック
- ▶デザインと使いやすさ
- ▶ベンチマーク結果
- ▶まとめ
※2021年6月15日時点
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デザインと使いやすさ
外観について
Summit E13 Flip Evoの本体カラーは、ピュアホワイトとインクブラックの2色。今回試用したのはインクブラックのモデルで、実際の色合いは黒です。アクセントカラーとしてブロンズライクなゴールドが使われており、非常に高級感があります。ノートPCというよりも、高級文具を思わせる存在感です。
ディスプレイについて
ディスプレイのサイズは13.4インチで、解像度はアスペクト比16:10の1920×1200ドット。16:9のフルHDディスプレイに比べてわずかに縦長で、そのぶんより多くの情報が表示されます。感覚的には文書が2行多く表示される程度。情報量が劇的に増えるわけではありませんが、わずかな効率化でも積み重なると大きな時間短縮になるので無視できないところです。
映像は非常に明るく、自然な色合いです。コントラストが高く、色にメリハリが感じられます。色域を計測したところ、sRGBカバー率は98.5%でした。ノートPCとしてはなかなか優秀な結果です。
ちなみにメーカーは16:10(1.6)のアスペクト比を「Golden Ratio(黄金比)」と謳っていますが、正確な黄金比は1.618……です。ですが近似値としてなら、黄金比に近いと言っていいでしょう。
キーボードについて
キーボードはテンキーなしの日本語配列で、バックライト対応です。キーピッチは実測19mmで、標準的な大きさ。Enterキー周辺で一部のキーが隣接しているため、慣れないうちは押し間違いがあるかもしれません。
キーストロークは実測で平均1.09mmでした。ノートPCの標準値は1.5mmで、薄型タイプは1.2~1.3mm程度であることが多いのですが、Summit E13 Flip Evoのキーボードはストロークがかなり浅く感じます。入力時にカクッとしたクリック感があるので手応えは感じられますが、どちらかと言うとなでるような軽い力で入力する人向きです。
Summit E13 Flip Evoには、手書き入力用の「MSI Pen」が付属します。筆圧感知は4096段階で、傾き検知にも対応。ディスプレイが光沢タイプのため、ペンはツルツルとした書き心地です。遅延はわずかに感じられるものの、気になるほどではありません。ペンのスペック的にはは本格的なイラスト制作にも利用できるほどです。
インターフェース/機能について
USB端子は合計4ポートのうち3ポートがType-Cで、さらにそのうち2ポートがThunderbolt 4対応です。メモリーカードスロットはmicroSDサイズでトレイ式のため、ピンなどで取り出す必要があります。種類は多くないので、さまざまな端子が必要な場合はType-C / Thunderboltドックを利用するといいでしょう。
Type-C端子の機能
USB PD 18W充電 | × |
---|---|
USB PD 30W充電 | △ ※低速充電 |
USB PD 45W充電 | △ ※低速充電 |
USB PD 65W充電 | ○ |
USB PD 100W充電 | ○ |
映像出力 | ○ |
ベンチマーク結果
試用機のスペック
CPU | Core i5-1135G7 |
---|---|
メモリー | 16GB |
ストレージ | 512GB NVMe SSD |
グラフィックス | Iris Xe Graphics(CPU内蔵) |
※各ベンチマークテストはWindows 10の電源プランを「バランス」に設定した上で、電源モードを「最も高いパフォーマンス」に設定。さらに「MSI Center for Business & Productivity」の「User Scenario」を「High Performance」に設定した上で、空冷ファンを最大出力で回転させる「Cooler Boost」に有効にしています
※ベンチマーク結果はパーツ構成や環境、タイミング、個体差などさまざまな要因によって大きく変わることがあります
CPU性能
CPUとしては、第11世代(Tiger Lake)のCore i5-1135G7またはCore i7-1185G7が使われています。Core i5-1135G7搭載の試用機でベンチマークテストを行なったところ同じCPUの平均値を上回り、ワンランク上のCore i7-1165G7に迫る結果が出ました。モバイルノートPCの性能としては十分過ぎるほどです。上位のCore i7-1185G7モデルであれば、さらに高いパフォーマンスを期待できます。
グラフィックス性能
グラフィックス機能としては、CPU内蔵のIris Xe Graphicsが使われます。ベンチマークテストではやはり同じCPUの平均値を上回り、ワンランク上のCore i7よりも高い結果が出ました。CPU内蔵タイプとしては非常に優秀です。ゲームやクリエイター向けソフトである程度の効果を見込めるでしょう。
PCを使った作業の快適さ
PCMark10は、PCを使った作業の快適さを計測するベンチマークテストです。Summit E13 Flip EvoのCore i5モデルでテストを実施したところ、すべてのテストで快適に使える目安の目標値を上回りました。なかなか優秀な結果です。
起動時間
ウィンドウズの起動時間(バッテリー駆動時)は平均11.02秒でした。最近のSSD搭載ノートPCの平均は15秒前後ですので、起動は非常に高速です。実際、待たされている感はほぼありませんでした。
起動時間の計測結果(手動計測)
1回目 | 11.3秒 |
---|---|
2回目 | 10.7秒 |
3回目 | 11.0秒 |
4回目 | 10.9秒 |
5回目 | 11.2秒 |
平均 | 11.02秒 |
ラグジュアリー感あふれるモバイル2-in-1
よかった点
なんと言っても、高級感抜群の本体デザインが魅力です。モバイルノートPCとしては特別軽いわけでも小さいわけでもありませんが、これはディスプレイが一般的な13.3インチよりも大きい13.4インチであるため。むしろ画面が大きいにも関わらずモバイルノートPCとしては標準的な重さ / 大きさに仕上がっているのは、素晴らしい出来映えと言っていいでしょう。
またベンチマーク結果が優秀な点も魅力です。薄型のモバイルノートPCは本体内部の熱が上がりすぎないよう、あえてパフォーマンスを落としているものもあります。しかしSummit E13 Flip Evoではそのような兆候は見られません。むしろCore i5搭載モデルなのに、Core i7相当の結果が出ています。高品質で高性能なモバイルノートPCとしておすすめです。
気になる点
安いモデルでも16~17万円台と、価格が高い点がネックです。いいものが高いのは仕方がないのですが、気軽に手を出せる値段ではありません。価格が購入障壁でないなら、購入する価値はあります。
※2021年6月15日時点
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