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Surface製品のレビュー一覧
Surface Laptop Goは、12.4インチディスプレイ搭載のノートPCです。本体はとてもコンパクトですがキーボードは十分な大きさで作られており、違和感なくサクサクと入力できます。タッチパッドの使い心地もよく、ストレスなく作業できるでしょう。
この記事では筆者が購入した実機およびメーカーからお借りした実機を使って、Surface Laptop Goのキーボードについてレビューします。
この記事の目次
Surface Laptop Goのキー配列について
Surface Laptop Goのキーボードは日本語配列です。Enterキーとその周辺で一部のキーがやや小さいのですが、そのほかは標準的な仕上がり。コンパクトなノートPCでよくある、無理やり詰め込んだような特殊な部分はありません。
F1~F12キーは標準ではホットキー(メディアキー)として割り当てられており、画面の明るさやボリュームなどを調整できます。この場合、かな変換や半角変換を行なうにはFnキーを押しながらF6~F10キーを押してください。
ファンクションキーとして使うことが多い場合は、Fnキーを1回押して機能をロックします。キートップのLEDが光っているときが、Fnロックが有効の状態です。
キー配列で気になるのは、キーボードの右上に電源ボタンが配置されている点です。Delキーを押そうとした際に間違えると、画面が消えてしまいます。システムがスリープ状態に移行しただけなので作業内容は残っていますが、スリープ状態にしたくない人はWindows 10の電源設定で電源ボタンの設定を変更するといいでしょう。
逆に高く評価したいのは、スペースキーの左右に「英数字キー」と「日本語キー」が用意された点です。従来のSurfaceシリーズでは、スペースキーの左右には「無変換キー」と「変換キー」が用意されていました。しかし実際のところ、このキーがどんな役割なのか知らない人は多いのではないでしょうか。
Surface Laptop Goでは、これらのキーが「英数字キー」と「日本語キー」に変わりました。英数字キーを押せば半角英数字の入力モードに、日本語キーを押せば日本語入力モードに切り替わります。この変更により、入力モードを直感的かつ素早く切り替え可能です。
ちなみにWindows PC以外のデバイスでは、以前から同じ配列が採用されています。対象ターゲットに合わせて、仕様を変更したのかもしれません。
タイプ感について
キーピッチ(キーとキーの間隔)は横18.5mm、縦18.3mm。キーボードの標準値である19mmよりも、やや狭く作られています。またキーがほんのわずかに横長です。実際に入力すると若干窮屈に感じますが、慣れれば違和感なく使えるでしょう。本体が小さいので、ある程度の狭さは仕方がありません。
キーストローク(キーを押し込む深さ)は、平均1.39mmでした。1.3~1.6mmあたりでバラつきがあります。一度1.2~1.3mmあたりで止まりグッと押し込むとさらに沈むので、1.5mmあたりを想定しているのかもしれません。この作りにより、底打ち感(指への反発力)が少ない柔らかなタイプ感を実現しています。
キートップ(キーの上面)はサラサラとした、心地よい手触りです。かと言ってツルツルすべるほどではなく、ほどよいグリップ感があります。また油脂の汚れがほとんど目立たない点もポイント。おそらく防汚処理が施されているのでしょう。
キーを押した瞬間のクリック感はやや固めです。押した瞬間にハッキリとした手応えが感じられました。キーを押し込む力もやや強めですが、そのぶん指を押し戻す力もハッキリしています。スイッチの反発力を利用した、高速なタイピングが可能です。
ただ入力時にスイッチのブレがわずかに感じられました。またホームポジション(「F」キーと「H」キー)周辺で、わずかにたわみが感じられます。それほど気にならないのですが、キーを押す力が多少分散されてしまっているような印象です。
またキーを押す力がやや強いので、浅く打つ人にはちょっと違和感があるかもしれません。
タイプ音について
キーボードは軽い力で入力しても、カタカタと音が聞こえます。これはキーのスイッチ がやや固めのため。どれだけ軽い力で打っても、タイプ音が無音になることはありません。
とは言え、うるさく感じるほどではないでしょう。高音域のカチャカチャとした耳障りな音がないので、自分も周囲もそれほど気にならないはずです。音が響きがちなスペースキーやEnterキーも控えめです。
ただしキーを強く打つと、タイプ音がパチパチと響きます。あくまでも軽めのタッチ推奨です。
指紋センサーについて
Surface Laptop Goの8GBメモリーモデルには、電源ボタンに指紋センサーが内蔵されています。4GBメモリーモデルには搭載されていないので注意してください。
Surfaceシリーズではこれまで、IRカメラ(赤外線カメラ)を使った顔認証サインインが使われていました。しかしSurface Laptop GoではIRカメラがなく、生体認証は指紋センサーによる認証のみです。顔認証のほうが認証手続きは簡単ですが、いまはマスクを着用する機会が多いことを考えると、指紋センサーのほうがいいのかもしれません。
タッチパッドについて
Surface Laptop Goのタッチパッドは、とても使いやすく作られています。パッド表面はサラサラとした触り心地で、カーソルの動きもなめらか。止めたいところでキュッと止まる、素晴らしい仕上がりです。ディスプレイがタッチ操作に対応しているのでそこまでタッチパッドを多用する機会はないかもしれませんが、他社製PCに比べてストレスなく利用できるでしょう。
パッド部分のクリックはやや浅め。グッと押し込むことなく、軽い力で操作できます。クリック音は低音がやや響きますが、全体的には控えめな音量。カチッと響くことがないので、静かな場所でも気兼ねなく利用可能です。
以上のように、Surface Laptop Goのキーボードは非常に完成度の高い仕上がりです。「文章の入力に最適!」とまではいきませんが、12インチサイズの小型ノートPCとしてはかなり使いやすいと言っていいでしょう。普段使いはもちろん、外出先での仕事や大学での板書などにも向いています。