ポイント
- ジャマにならない小型PC
- パーツカスタマイズ対応
- 最安3万円台からと安い!
ThinkCentre M75q-1 Tinyのスペック
CPU | ・Athlon PRO 300GE ・Ryzen 3 PRO 3200GE ・Ryzen 5 PRO 3400GE |
---|---|
メモリー | ・4GB ・8GB ・16GB ・32GB |
SSD | ・128GB ・256GB ・512GB ・1TB |
HDD | ・なし ・500GB ・1TB |
グラフィックス | ・Radeon Vega 8 ・Radeon Vega 11 ※APU内蔵 |
チップセット | B300 |
電源 | 180W (80PLUS GOLD) |
※2020年4月17日時点。構成は変更される場合があります
フォームファクター | ※独自仕様 |
---|---|
SATAポート | - |
M.2スロット | 2 (Wi-Fi用×1 + ストレージ用×1) |
光学ドライブ | - |
ドライブベイ | 2.5インチ×1 |
拡張スロット | - |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | ※オプションで対応可能 |
Bluetooth | ※オプションで対応可能 |
USB3.1 | 2 (Gen1、前面×1 + 背面×1) |
USB3.0 | - |
USB2.0 | 3 (背面) |
USB Type-C | 1 (Gen1、前面) |
Thunderbolt 3 | - |
メモリーカード | ※オプションで対応可能 |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | ※オプションで対応可能 |
DisplayPort | 1 |
DVI | - |
シリアルポート | - |
PS/2 | - |
サイズ | 幅34.5mm 奥行き182mm 高さ179mm |
重量 | 約1.32kg |
付属品 | USBマウス、USBキーボード、電源ケーブルなど |
オフィス | なし ※オプションで追加可能 |
この記事ではメーカーからお借りした実機を使って、本体の外観や機能、実際の性能についてレビューします。
この記事の目次
- ▶ スペック
- ▶ 本体の外観
- ▶ 分解方法とパーツ交換について
- ▶ ベンチマーク結果
- ▶ 価格について
- ▶ 価格.com限定モデル購入方法
- ▶ まとめ
※2020年5月6日時点、価格や構成は変更されることがあります
本体の外観
ThinkCentre M75q-1 Tinyは、小型デスクトップPCのなかでもひときわコンパクトです。デスクに設置しても、まったくジャマになりません。別売りのVESAマウントブラケットを使えば、VESA100対応ディスプレイの背面に設置して一体型PCのように使うこともできます。
デスクトップの主な分類
ミドルタワー型 | ミニタワー型 | スリム型 | コンパクト型 |
機能:◎ 拡張性:◎ 省スペース性:× 冷却性能:◎ |
機能:◎ 拡張性:○ 省スペース性:△ 冷却性能:○ |
機能:○ 拡張性:△ 省スペース性:○ 冷却性能:△ |
機能:△ 拡張性:× 省スペース性:◎ 冷却性能:△ |
前面のインターフェース
- ① 電源ボタン
- ② マイク入力 / ヘッドホン出力
- ② USB3.1 Type-C
- ④ USB3.1
背面I/Oパネルのインターフェース
- ① 電源コネクター
- ② DisplayPort
- ③ USB3.1
- ④ HDMI
- ⑤ USB2.0
- ⑥ 有線LAN
分解方法とパーツ交換について
ThinkCentre M75q-1 TinyはデスクトップPCではあるものの、中身はノートPC相当で拡張性は高くありません。PCIe接続の拡張ボードは非対応で、利用できるストレージはM.2 SSDと2.5インチストレージのみです。本体がこれだけ小さいことを考えれば、仕方がないでしょう。
ThinkCentre M75q-1 Tinyのベンチマーク結果
試用機のスペック
モデル名 | パフォーマンス |
---|---|
CPU | Ryzen 5 PRO 3400GE |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 256GB SSD |
グラフィックス | Radeon Vega 11 |
※ベンチマーク結果はパーツ構成やタイミング、個体差などによって大きく変わる場合があります。グラフィックス機能内蔵のAMD製プロセッサーは本来「APU」と呼ばれますが、ここではわかりやすさ優先で「CPU」と表記します
ストレージ性能
ストレージはHDD / SSD / SSD +HDDの構成です。HDDだけではウィンドウズの起動やソフトの立ち上がりが遅く、全体的な処理ももっさりと遅れがち。高速なSSDまたはSSD + HDDの構成をおすすめします。
試用機では256GB SSDに、PCIe 3.0 x2の高速タイプが使われていました。HDDよりも十分高速で、ウィンドウズがキビキビと動作します。
CPU性能
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Core i7-9700 |
17114
|
Core i7-8700 |
15412
|
Core i5-9400 |
11392
|
Core i5-8400 |
11229
|
ThinkCentre M75q-1 Tiny (Ryzen 5 PRO 3400GE) |
8926
|
Core i3-9100 |
8784
|
Core i3-8100 |
8027
|
Celeron G4930 |
3377
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
CPUとしては、AMD製のAthlon PRO 300GEまたはRyzen 3 PRO 3200GE、Ryzen 5 PRO 3400GEが使われています。どれもデスクトップPC向けのCPUです。
Ryzen 5 PRO 3400GE搭載の試用機でCPU性能を計測するベンチマークテストを試したところ、インテルのCore i3よりもやや上程度の結果でした。デスクトップPC向けCPUとしては、それほど性能が高いわけではありません。AthlonやRyzen 3であれば、さらにスコアは下がるでしょう。
しかしノートPC向けCPUと比較すると、Core i5相当です。ビジネスやプライベートの作業には問題なく利用できます。あくまでもデスクトップPC向けCPUとしてはほかよりもパワー不足なだけで、PCとしてはしっかり使える性能です。
ノートPC向けCPUの性能比較
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Core i7-10710U |
13685
|
Core i7-1065G7 |
11946
|
Core i5-1035G4 |
10844
|
Core i7-10510U |
10257
|
Core i7-8565U |
9814
|
Core i5-1035G1 |
9667
|
Core i5-10210U |
9584
|
ThinkCentre M75q-1 Tiny (Ryzen 5 PRO 3400GE) |
8926
|
Core i5-8265U |
8593
|
Ryzen 5 3500U |
8373
|
Core i3-10110U |
5553
|
Core i3-8145U |
5549
|
Ryzen 3 3200U |
4609
|
Celeron N4100 |
2569
|
Celeron 4205U |
2021
|
Celeron N4000 |
1550
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス性能
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
8893
|
GTX 1050 |
6945
|
ThinkCentre M75q-1 Tiny (Radeon RX Vega 11) |
2161
|
UHD 630 (Core i7) |
1359
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
グラフィックス機能としては、CPU内蔵のRadeon RX Vega 11が使われます。CPU内蔵タイプとしては高性能であるものの、GTXシリーズなどの外付けGPUには遠く及びません。とは言え、インテル製CPUの内蔵グラフィックス機能よりはゲームやクリエイター向けソフトでわずかに効果が見込めるでしょう。
作業の総合的な快適さ
テスト | スコア |
---|---|
Essentials (一般的な利用) |
4100
8046 |
Productivity (ビジネス利用) |
4500
6331 |
Digital Contents Creation (コンテンツ制作) |
3450
3575 |
※スコアの目安はPCMark 10公式サイトによるもの
PCを使った作業の快適さを計測するPCMark 10のテストでは、すべてのテストで目標値を上回りました。高いパフォーマンスが求められる「コンテンツ制作」のテストもギリギリクリアーしています。Ryzen 5モデルなら、普段の作業を快適にこなせるでしょう。Athlon / Ryzen 3モデルではコンテンツ制作のテストで目標値をクリアーできない可能性があります。
価格について
ThinkCentre M75q-1 Tinyには、パーツ構成の異なる複数のモデルが用意されています。基本的にはどのモデルもパーツカスタマイズ対応です。オフィスが必要な場合は、カスタマイズ画面で追加してください (要追加料金)。
ラインナップ
エントリー | |
---|---|
3万9292円 | |
スタンダード | |
4万8081円 | |
スタンダード (Pro OS選択可能) ※Windows 10 Pro | |
5万9972円 | |
パフォーマンス | |
6万3074円 |
※2020年5月6日時点、価格は税込
価格.com限定モデル購入方法
ThinkCentre M75q-1 Tinyには「価格.com限定モデル」が用意されています。通常モデルと同じスペックなのに価格が安いのでお得です。
リンク
ThinkCentre M75q-1 Tiny:価格.com限定 (レノボ公式サイト)
用意されているのはAthlon 300GE Pro搭載のエントリーモデルと、Ryzen 5 Pro 3400GE搭載のパフォーマンスモデルの2種類。そのうち、もっとも割引率が高くてお得なのがパフォーマンスモデルです。月~木曜日は税込5万2690円で販売されていますが、金~日曜日は税込4万7740円に値下げされています。
パフォーマンスモデルをそのまま購入してもいいのですが、購入時のパーツカスタマイズ画面で不要なパーツを省略するとさらに安く購入可能です。もっとも安いパターンだと税込3万1240円。SSDの容量は少ないものの、総合的なパフォーマンスを考えれば、信じられないほど激安です。
3万1240円のカスタマイズ方法
- ・M.2 ストレージ・カード→128GB M.2 2242 NVMe
- ・キーボード→キーボードなし
- ・マウス→マウスなし
- ・バーティカルスタンド→なし
ストレージの容量不足が気になる場合は、自分で2.5インチストレージを追加するといいでしょう。1TB HDDなら5000円程度、500GB SSDなら7600円程度で購入できます。取り付けや認識、フォーマットなどの作業が必要ですが、カスタマイズオプションで追加すると1万3200円かかるのでチャレンジする価値はあります。
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ちなみに、最小構成ではWi-Fi (無線LAN)に対応していません。必要ならカスタマイズオプションで追加してください。アマゾンでM.2接続のWi-Fiカードを購入すれば2000円程度ですが、作業がややこしい可能性があるので自信がある人だけにおすすめします。
リンク
ThinkCentre M75q-1 Tiny:価格.com限定 (レノボ公式サイト)
安いのにしっかり使えるコンパクトPC
よかった点
小さくて置き場所を選ばないにも関わらず、価格が安い点が魅力です。最安モデルは性能面で不安があるものの、5~6万円台のモデルであればビジネスから普段使いまで十分活用できます。拡張性は高くないものの、自分でパーツを交換できる点もポイント。持ち歩いて自宅と職場で使うのもアリです。
気になる点
本体が小さいぶん、ケーブルがかなり目立ちます。マウスやキーボードについては、有線タイプよりもワイヤレスタイプがおすすめです。ファンレスであれば静かでよかったのですが、CPU性能がそこそこ高いので仕方がないでしょう。特にうるさく感じるほどではありません。
※2020年5月6日時点、価格や構成は変更されることがあります
*
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