デルのVostro 15 3000 (3583)(以下、”Vostro 15 3583″)」は15.6インチの液晶ディスプレイを搭載したスタンダードタイプのノートPCです。光学ドライブには非対応であるものの、第8世代Core iプロセッサー搭載モデルとしてはリーズナブルである点が特徴。ビジネスシーンで利用するノートPCを探してる方におすすします。
※このモデルは法人向けのモデルですが、自営業やフリーランスの方でも購入できます。注文時の所在確認などはありません。
今回はメーカーからお借りした実機を使って、Vostro 15 3583のデザインや性能などをレビューします。
この記事の目次
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Vostro 15 3000 (3583)のスペック
画面サイズ | 15.6インチ |
---|---|
解像度 | 1920×1080 |
CPU | ・Core i3-8145U ・Core i5-8265U ・Core i7-8565U |
メモリー | 4 / 8GB |
ストレージ | 128/ 256GB SSD |
グラフィックス | ・UHD 620 ・Radeon 520 |
LTE | - |
幅×奥行き | 380×258mm |
厚さ | 19.89mm |
重量 | 約1.97kg~ |
バッテリー | 42Whr |
※2019年8月26日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | ・ブラック ・アイスグレー |
---|---|
画面の表面 | 非光沢 |
パネルの種類 | TN |
光学ドライブ | - |
テンキー | あり |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | 11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 4.1 |
USB3.1 | 2 (Gen1) |
USB3.0 | ー |
USB2.0 | 1 |
USB Type-C | ー |
Thunderbolt 3 | ー |
メモリーカード | SD |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | ー |
DisplayPort | ー |
Webカメラ | HD 720p(92万画素相当) |
顔認証カメラ | ー |
指紋センサー | ー |
オフィス | ※付属モデルあり |
デザインと使いやすさ
格安モデルとしては標準的
Vostro 15 3583の価格はCore i3搭載の下位モデルで税込5万円台半ば、Core i7搭載の上位モデルで9万円前後です。本体は樹脂 (プラスチック)製で5万円台の格安モデルとしては標準的な仕上がりなのですが、9万円前後のモデルとしては安っぽいかなと感じます。
作業しやすい15.6インチのフルHD
液晶ディスプレイの大きさは15.6インチです。解像度は1920×1080ドットのフルHD。1366×768ドットのHD解像度に比べ1画面あたりの情報量が多いため、作業効率がグンとアップします。
映像品質はあまりよくありません。パネルは格安ノートPCでよく使われているTN方式でコントラストが低く、やや青みがかっています。と言っても内容は普通に確認できるので、画質にこだわらないなら普通に利用できるはずです。
輝度は公称値で300nitですが、実際にはそこまで明るくはありません。今回は輝度を計測していませんが、おそらく200~250nit程度でしょう。画面はそれほど明るくはないものの、作業には十分な明るさです。
液晶ディスプレイの表面は光沢なしのノングレアです。映り込みが少ないので、眼が疲れにくい点がポイント。長時間の作業に向いています。
ややクセのあるキーボード
キーボードは日本語配列のみで、英字配列には非対応です。またキーボードバックライトにも対応していません。数値入力に便利なテンキー付きで、キーピッチ (キーとキーの間隔)は横19mmの縦18mmと十分な大きさ。若干横長ではありますが、入力時に違和感は感じられませんでした。ただEnterキー周辺のキーにやや小さいものがあり、慣れないうちはタイプミスがあるかもしれません。
タイプ感はやや浅く、キーストロークは平均1.4mmでした (標準は1.5mm)。入力時にわずかな底打ち感が感じられます。キーを押した瞬間に固めのクリック感があるため手応えはあるのですが、全体的にはプチプチとした軽めのタイプ感です。タイプ音は標準的で特別静かというわけではなく、軽めに打っても少しカチャカチャと響きます。
光学ドライブは非対応
周辺機器接続用のインターフェース (端子類)は、USB端子が3ポート、映像出力がHDMI、その他有線LANやSDカードスロットなど。種類は多くありませんが、最近のノートPCとしては問題なく使える構成です。ただし光学ドライブには非対応であるため、DVDやブルーレイを使う場合は別途外付けドライブが必要である点に注意してください。
なお公式サイトの商品ページには指紋センサーに対応している的なことが書かれていますが、購入時に指紋センサー付きモデルを選べません。2019年8月時点では非対応ですが、今後モデルが追加されれば対応する可能性はあります。
ベンチマーク結果
試用機のスペック
モデル名 | プラチナモデル(大容量メモリー・SSD・グラフィック搭載) |
---|---|
OS | Windows 10 Home |
CPU | Core i7-8565U |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 256GB HDD |
グラフィックス | Intel UHD Graphics 620 (CPU内蔵) |
CPU性能
Vostro 15 3583では、CPUに第8世代のCore iプロセッサーが使われています。Core i7-8565U搭載の最上位モデルでベンチマークテストを行なったところ同CPUの平均値は下回りましたが、十分高性能と言える結果が出ました。
CPUベンチマーク結果
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Core i7-8565U |
9641
|
Vostro 15 3583 (Core i7-8565U) |
9310
|
Core i5-8265U |
8891
|
Core i7-7500U |
5564
|
Core i3-8145U |
5549
|
Core i3-7020U |
3769
|
Celeron 4205U |
2026
|
Celeron 3865U |
2016
|
Celeron N4000 |
1553
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
当サイトのデータでは中位 / 下位モデルで使用されているCore i5-8265UやCore i3-8145Uでも、十分なパフォーマンスを発揮できるであろうということがわかっています。特に5万円台の下位モデルで使われているCore i3-8145Uは2年半前の高級機で使われていたCore i7-7500Uと同等レベルの性能で、一般的な作業であればまったく問題ないはずです。それほど高性能でなくてもいいのであれば、Core i3でも十分でしょう。
CPU選びの目安
Celeron | ・Webページを見る ・ネット動画の視聴 ・ごく簡単な文書作成 |
---|---|
Core i3 | ・事務処理 ・文字中心の資料作成 ・写真の簡単な加工 |
Core i5 | ・写真や画像の加工 ・データ処理 ・画像入り資料の作成 |
Core i7 | ・プロ用ソフトの利用 ・大規模なデータ処理 ・企業向け機能の利用 ・小規模な動画編集 |
ストレージ性能
Vostro 15 3583では、128GBまたは256GBのSSDが使われています。SSDはHDDよりもアクセスが速く、ウィンドウズの起動やファイルのやり取りなどが高速である点がメリットです。
試用機ではSSDにPCIe 3.0 x2の高速タイプが使われていました。SSDは容量が大きいほどアクセス速度が向上するので、128GBの容量だと少し遅くなるかもしれません。とは言えHDDよりもはるかに高速で、十分な結果です。
起動時間
ウィンドウズの起動時間は平均17.46秒でした。HDDを搭載した他機種では平均1分3秒という結果が出ており、SSDだとウィンドウズの起動時間が格段に速いことがわかります。
起動時間の計測結果(手動計測)
1回目 | 21.4秒 |
---|---|
2回目 | 16.5秒 |
3回目 | 16.5秒 |
4回目 | 16.4秒 |
5回目 | 16.5秒 |
平均 | 17.46秒 |
3Dグラフィックス性能
Vostro 15 3583のCore i7モデルでは、専用グラフィックス機能 (dGPU)としてRadeon 520が使われています。通常dGPUはCPU内蔵のグラフィックス機能 (iGPU)に比べて高性能なのですが、Radeon 520のベンチマーク結果はCore i7内蔵のIntel UHD Graphics 620とほとんど変わりませんでした。
GPUの性能比較
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
9039
|
GeForce MX250 |
3595
|
Vostro 15 3583 (Radeon 520) |
1311
|
UHD 620 (Core i7) |
1270
|
UHD 620 (Core i5) |
1186
|
UHD 620 (Core i3) |
860
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
Radeon 520はゲームを楽しんだりソフトのグラフィックス処理を高速化するためのGPUではなく、単に2GBのビデオメモリーをPCに追加するだけのdGPUだと考えたほうが良さそうです。ファイルサイズの大きい写真を開く際や、PCをマルチディスプレイで利用するときなどに、若干の効果を感じられるでしょう。
バッテリー駆動時間
Vostro 15 3583ではバッテリー容量は公開されているのの (42Whr)、駆動時間は非公開です。そこで当サイトでテストを実施したところ、最大で7時間40分という結果が出ました。ただしこのテストはバッテリー消費料がとても少ないため、消費量の大きいテストとのあいだを取って5~6時間程度と考えたほうが良さそうです。
なお試用機は最上位のCore i7と専用グラフィックスとしてRadeon 520を搭載しているため、バッテリー消費はかなり大きくなっていると思われます。Core i5やCore i3モデルであれば、駆動時間はもう少し伸びるはずです。
バッテリー駆動時間のテスト結果
公称値 | ※非公開 |
---|---|
BBenchによる計測 | 7時間40分 |
PCMark 8による計測 | 3時間42分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
価格について
Vostro 15 3583には、パーツ構成の異なる3種類のモデルが用意されています。それぞれの主なスペックと価格は以下のとおりです。
ラインナップ
ベーシックモデル(SSD搭載) | プレミアムモデル(大容量メモリー・SSD搭載) | プラチナモデル(大容量メモリー・SSD・グラフィック搭載) |
---|---|---|
Core i3-8145U | Core i5-8265U | Core i7-8565U |
4GB | 8GB | |
128GB SSD | 256GB SSD | |
1920×1080 | ||
UHD 620 | Radeon 520 | |
税込5万4414円 | 税込7万3422円 | 税込9万0702円 |
※2019年8月21日時点。20%オフクーポン適用時
Core i3 / i5モデルが狙い目
ということで、今回はVostro 15 3000 (3583)のレビューをお届けしました。
デルのVostro 15 3000シリーズには複数の機種が存在しますが、Vostro 15 3583のポイントは標準でフルHDとSSDに対応している点。ただし光学ドライブとVGA、指紋センサーには非対応である点に注意してください。
Vostro 15 3000シリーズの違い
3580 | 3581 | 3582 | 3583 |
---|---|---|---|
Celeron Pentium Core i3/i5/i7 |
Celeron Core i3 |
Celeron | Core i3/i5/i7 |
4 / 8GBメモリー | 4GBメモリー | 4GBメモリー | 4 / 8GBメモリー |
HDD / SSD | HDD / SSD | HDD | SSD |
1366×768 1920×1080 |
1366×768 | 1366×768 | 1920×1080 |
DVDスーパーマルチ | DVDスーパーマルチ | DVDスーパーマルチ | 光学ドライブなし |
USB×3 有線LAN microSD HDMI VGA |
USB×3 有線LAN microSD HDMI VGA |
USB×3 有線LAN microSD HDMI |
USB×3 有線LAN SD HDMI |
指紋センサー対応 | 指紋センサー対応 | 指紋センサー対応 | 指紋センサー非対応 |
3種類のモデルのなかで、コスパが高いのはCore i3モデルとCore i5モデルのふたつです。もっとも高性能なCore i7モデルは専用グラフィックス機能としてRadeon 520が使われているものの、性能はGPUなしモデルとそれほど変わりません。また格安モデルクラスのボディですから、若干割高な印象を受けます。
価格についてはもっと安い他社製品もありますが、法人向けの手厚いサポート (有料)を受けられることを考えれば検討する価値はあります。高いコスパと法人向けのサポートサービスを重視したい人におすすめです。
特別クーポンで20%オフ!
Vostro 15 3583購入の際に限定公開の特別クーポンコードを使うと、20%オフの価格で購入できます。以下のリンクから特別ページを開き、クーポンコードをコピーして使ってください。
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