ZTEからSIMフリースマートフォン「ZTE Blade V580」が発売されました。このモデルの特徴は、5.5型のフルHD(1920×1080ドット)の液晶ディスプレイや8コアCPUを搭載しながらも、市場想定価格が2万7800円(税別)と非常にリーズナブルな点です。当サイトでは発売日に購入しましたので、実機を使ってZTE Blade V580のデザインや性能などをレビューします。
ZTE Blade V580の注目ポイント
- 質感の高いメタリック(調)ボディ
- 5.5型のフルHD液晶ディスプレイを搭載
- 8(オクタ)コアのCPUを搭載。メモリーは2GBでストレージは16GB
- 高精度の指紋センサーを装備
- 1300万画素でF値2.2のリアカメラ
- 2枚のSIMカードを使えるデュアルSIM仕様
- これだけ機能と性能が充実して実売2万7000円程度!
質感の高いメタリック調のボディ
ZTE Blade V580は本体カラーとして、グレーとシルバーの2種類が用意されています。今回当サイトではシルバーを購入しました。一瞬アルミ素材が使われているのかと思いましたが、軽く叩いて見たところ、どうやら樹脂素材のようです。とは言え樹脂っぽさ、つまり安っぽさはまったく感じられず、値段に見合わない高級感があります。
ラウンドデザインを採用しているものの各部は丸すぎず、適度にエッジが立っていて個人的には好印象です。しかし、なぜカメラの周りが青いのかがわかりません。デザイン的なワンポイントとしてなんだろうとは思いますが、ここだけ違和感がありまくりです。
5.5型のフルHD液晶ディスプレイを搭載
ZTE Blade V580の液晶ディスプレイはサイズが5.5型で、解像度は1080×1920ドットのフルD表示に対応しています。少し前まで2~3万円の格安モデルは1280×800ドットが中心でしたが、最近はリーズナブルなモデルでもフルHDに対応するようになりました。解像度が高いと文字や写真が精細に表示されるので、ユーザーとしてこの傾向は歓迎したいところです。
本体サイズをチェック
ZTE Blade V580は5.5型ということもあって、本体サイズが 幅77.2×奥行き155.3×厚さ8.6mmとやや大きめです。とは言うものの、普通にホールドすることできました。
ただ、ほかの5.5型スマホと比べると奥行きが長い気がします。実際にhonr6 PlusやHUAWEI GR5と比べてみたところ、わずかではありますがZTE Blade V580のほうが長めでした。
タッチパネルのホームボタン周りが意外に使いづらい
液晶ディスプレイ下部のボタンは物理ボタンではなく、触れると青く光るタッチボタンです。ちなみに青色LEDではなく、青い素材の後ろにライトがあるタイプ。その両脇をタップすることで「戻る」または「アプリ履歴」ボタンとして使えるのですが、表示がなにもないぶん、少々使いづらく感じます。
なおこのボタンがあるために「iPhoneにソックリ」と思うかもしれませんが、最近のスマホはフロント部分がほとんど変わらないので(前述の写真を参考にしてください)、大騒ぎするほどではないと思います。ただ、iPhoneを強く意識したファーウェイのhonor6 PlusよりもiPhoneっぽいので、やっぱりデザイン的に意識しているのかなと。
8コアのCPUを搭載! ベンチマーク結果は!?
ZTE Blade V580は、プロセッサー(CPU)として8コアの「MediaTek MT6753」を搭載しています。8コアと聞くとなんだか高性能な感じがしますが、コアとして使われているARM Cortex-A53(1.3GHz)は3~4年前のスペックで、それほど性能が高いわけではありません。
ベンチマークテストでは、ミドルレンジ機としては標準的あるいは標準よりもやや高めの結果が出ています。HUAWEI GR5のスコアと比べてみると、テストによって優劣が変わる結果となりました。
高精度の指紋センサーを装備
背面にあるリアカメラの下には、指紋センサーが用意されています。2万円台の端末に指紋センサーが付いているのは珍しく、かなりお買い得だと言えます。ただし現時点ではロック画面の解除にしか使いみちがなく、HUAWEI GR5のようによく使う操作を割り当てることはできませんでした。ウワサによるとシャッターの代わりになるそうなので、いろいろ検証してみます。
1300万画素でF値2.2のリアカメラを搭載
リア(背面)カメラの有効画素数は1300万画素で、フロントカメラは500万画素です。性能的には十分と言っていいでしょう。写真の色合いや精細さに関しては作例を準備中ですので、しばらくお待ちください。
2枚のSIMカードを使えるデュアルSIM仕様
SIMスロットは、ナノSIMサイズを2枚まで利用できます。同じトレイにmicroSDメモリーカードをセット可能ですが、この場合SIMカードは1枚しか利用できません。ユーザーの利用スタイルに応じてデュアルSIMで運用するか、あるいはmicroSDカードで外部ストレージを利用するかを選ぶことになります。
LTEの対応バンドは1/3/8/19と、若干少なめです。NTTドコモの電波(バンド1/3/19/21/28)とソフトバンク(バンド1/3/8)は比較的多く対応しているものの、au(バンド1/11/18/26/28)はひとつしかありません。通信速度は下り最大150Mbpsですので、キャリアアグリゲーション非対応。通信の安定性を求めるなら、NTTドコモ系の格安SIMサービスを利用するのがいいでしょう。
ZTE Blade V580の対応バンド | |
LTE | 1/3/8/19 |
---|---|
3G | 1/6/8/19 |
2G(GSM) | 1900MHz/1800MHz/900MHz/850MHz |
実売価格は2万7000円程度
ZTE Blade V580の店頭予想価格は、税別2万7800円です。この場合、税込みでは3万24円となるのですが、量販店では税込み2万7000円前後で販売されています。各ショップの価格はほぼ横並びですが、ポイント還元を考慮するならビックカメラが実質2万6739円とちょっぴりお得です。
ZTE Blade V580価格情報(2016年4月19日時点) | |
通販サイト | 税込み価格(※変動する可能性があります) |
---|---|
楽天市場 | 2万7010円 |
ビックカメラ |
2万9710円(2971ポイント還元) |
ノジマオンライン | 2万7010円 |
NTT-Xストア |
2万7010円 |
HUAWEI GR5とZTE Blade V580どちらを選ぶか?
ということで、今回はZTEの5.5型SIMフリースマートフォン「ZTE Blade V580」のレビューをお届けしました。まずは第一報ということで簡単にまとめましたが、今後も検証を重ねて記事を更新していく予定です。興味のある方は、またこの記事をチェックしてみてください。
さて、同じ価格帯のSIMフリースマートフォンとしてはファーウェイ・ジャパンの「HUAWEI GR5」や「P8lite」などがあるわけですが、全体的な仕上がり具合やアプリ面、あるいはメーカーのイメージなどを総合的に判断すると「HUAWEI GR5」または「P8lite」のほうがいいような気がします。
特に、プロセッサーについてはHUAWEI GR5ではアプリの互換性や処理速度に優れるSnapDragon 615が使われており、MediaTek MT6753を採用するZTE Blade V580よりも信頼性は上です。実際に3D系ベンチマークでも、HUAWEI GR5のほうが高いスコアが出ました。いろんなアプリをストレスなく楽しみたいなら、HUAWEI GR5を選んだほうが無難かもしれません。
とは言え、ZTE Blade V580の性能が低いというわけではありません。これからより詳細に検証する予定ですが、主要なアプリなら問題なく動作するでしょう。
ただザッと触ってみた限りでは、ZTE Blade V580で「アレっ?」と感じる場面が少なからずあったのも事実です。特にホームボタンなどを含めたナビゲーションバーの使い勝手や、指紋センサーの汎用性については、もう少し改善してもらえればと思います。
今後より使い込めば新たな魅力が見えてくるのかもしれませんが、ファーストインプレッションとしては正直なところ「安いスマホ」以上の感想はありませんでした。しかしながら「安さ」を重視する人には、選ぶ価値があると思います。
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