ども。生まれたときからWindowsユーザーのこまめブログ管理人(@littlebeansinfo)です、こんにちは。
ウソです、ごめんなさい。Windowsを使う前にはF-BASICやらTownsOSやらMS-DOSを使っていました。CP/MとかOS/2とかは、さすがに使わなかったなー。知らない人はググってね。
それはともかく、筆者がWindowsを使い続けてもう20年以上になるわけですが、これだけ長い間使っているといまさらほかのOSに乗り換えられないとは思いながらも、ときどきAppleのMacがうらやましくなることがあります。「薄いなー」とか「シンプルでカッコいいなー」とか、「使いやすそうだなー」とか。特にノートタイプのMacBookシリーズについては世間的にも評価が高く、「デザインがカッコいいノートパソコン」というと「MacBook」や「MacBook Air」あるいは「MacBook Pro」を思い浮かべる人は多いのではないでしょうか。
けどですね、前述のとおり長年Windowsを使い続けた「ドザー」としては、いまさらMacOSには移りたくないんですよ。だって、細かな設定がわからないし、トラブルの対処方法もわからないし、新しい操作方法を覚える気力もないし。できればWindowsを使い続けたいというのが本心です。MacBookにWindowsをインストールするという方法もありますが、なにかと面倒ですよねー。
まあでも最近はWindows PCも変わってきてまして、薄くて軽くてカッコいいモデルが増えてきました。なかでも、日本HPのモデルにその傾向が強く見られます。ちょっとマーケティング的な話をすると、「ミレニアルズ」と呼ばれる2000年前後に生まれたデジタルネイティブな層はデザイン性の高いプロダクトに心惹かれる傾向にあるとのこと。それを見越して、最近の日本HPはデザインに力を入れているというわけなんですね。
そんな日本HPのノートパソコンのなかでも特にデザインにこだわっているのが、13.3型の「HP Spectre 13」です。見ておわかりのとおり、いままでもノートパソコンとは雰囲気がまったく違います。なんですか、この存在感は。
前置きがだいぶ長くなりましたが、要はHP Spectre 13と12インチMacBookを見比べてみてどっちがカッコいいでしょうかねえというのを検証するのが今回の記事の狙いです。OSの使い勝手やベンチマーク結果については解釈の仕方がいろいろあるので、この記事では触れません。あくまでも見た目とスペックで選ぶならどっち? という点を写真多めでふんわりとお届けします。
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本体全体をチェック
まずは、Spectre 13と12インチMacBookの全体的なデザインについて見比べてみましょう。本体カラーはHP Spectre 13がダークグレー1色のみで、12インチMacBookではシルバー/ゴールド/スペースグレイ/ローズゴールドの4色が用意されています。MacBookに関しては、今回はゴールドのモデルでチェックしました。
ボディの素材には、両モデルともアルミニウムが使われています。12インチMacBookのほうはややザラついた手触りですが、HP Spectre 13のほうはなめらかでした。これは塗装の違いによるものでしょう。
パット見ただけでは気づきにくいのですが、HP Spectre 13のほうは天板部分にアンテナラインがあることがわかります。これは、無線電波の受信感度を向上させるためのもの。この部分だけ別の素材が使われているので、周りとちょっと違うように見えるのです。人によっては、この部分が気になるかもしれませんね。
薄さと重さをチェック
12インチMacBookの大きさは、幅280.5×奥行き196.5×高さ3.5~13.1mmです。それに対してHP Spectre 13は幅325×奥行き229×高さ10.4~11.2mm。HP Spectre 13のほうが12インチMacBookよりもふた回りほど大きいのですが、これは13.3型で12型よりも大きい液晶ディスプレイを搭載しているためです。
最薄部は12インチMacBookが3.5mmとされていますが、これは先細った部分だけを計測しているためです。それを抜きにしても、最薄部では12インチMacBookのほうが勝っています。しかし最厚部で見ると、HP Spectre 13のほうがわずかに薄いんですよね。総合的にはどちらもいい勝負と言えるのではないでしょうか。
実際の重さを測ってみたところ、12インチMacBookは932gで、HP Spectre 13は1.095kgでした。液晶ディスプレイの小さい12インチMacBookのほうが軽いのは、仕方がないことかなと思います。逆に、HP Spectre 13は13.3型なのに12インチMacBookよりも163gしか変わらないと言えるかもしれません。
ただし、重量をインチ数で割るとMacBookは1インチあたり77.6gで、HP Spectre 13は1インチあたり82.3gです。そう考えると、MacBookのほうが軽量化されているとも言えます。
ちなみにバッテリー駆動時間については、12インチMacBookが最大10時間(ネット接続時)/最大11時間(動画再生時)で、HP Spectre 13は約10時間(JEITA2.0)とされています。今回は実際のバッテリー駆動時間を計測していませんが、Windowsパソコンの場合だと公称値よりもやや短くなる傾向にあり、MacBookシリーズでは公称値と同じかちょっと長くなる傾向です。公称値はほぼ同じレベルですが、実測値では若干12インチMacBookが上回るかもしれません。
インターフェース構成をチェック
続いては、周辺機器接続用のインターフェース(端子)類について。種類はどちらもUSB 3.1 Type-Cのみ。ただし12インチMacBookはUSB 3.1 Type-C端子が1ポートであるのに対し、HP Spectre 13では3ポート用意されています。
さらにHP Spectre 13では右側の2ポートが最大転送速度10GbpsのUSB 3.1 Gen2でThunderbolt 3対応であるのに対し、12インチMacBookは最大転送速度が5GbpsのUSB 3.1 Gen1でThunderbolt 3非対応です。また電源供給用に1ポート使ったとしても、残りの端子を利用できるのがHP Spectre 13のポイントと言えるでしょう。
単純に数と規格で考えればHP Spectre 13のほうが上ですが、個人的にはやっぱりUSB 3.0 Type-Aが欲しいんですよね。できればアダプターなしで……。
液晶ディスプレイをチェック
続いては、液晶ディスプレイについて。先に結論から言ってしまうと、映像の美しさについては12インチMacBookのほうが上です。映像はMacBookのほうが細部まで精細で、コントラストも高く感じます。これはHP Spectre 13は1920×1080ドットのフルHD解像度であるのに対して、12インチMacBookは2304×1440ドットと解像度が高いため。実際にはスケーリング設定によって1440×900ドットとして扱われますが、ドットバイドットのディスプレイよりも多くのピクセルが使われているため、写真や文字が精細に映し出されます。
キーボードをチェック
次に、キーボードについて。ここも先に結論を言ってしまうと、総合的な使い心地はHP Spectre 13に軍配が上がります。
キーピッチ(キーとキーの間隔)は12インチMacBookが実測で19mmなのに対して、HP Spectre 13は横18.7×縦18.4mmです(公称値)。12インチMacBookはいわゆるフルピッチ(フルサイズ)と呼ばれる大きさで、十分な感覚が確保されています。HP Spectre 13は0.3mm短いのですが、あまり気になりませんでした。
ただキーの大きさは12インチMacBookのほうが16.5mmとHP Spectre 13の14.5mmよりも長く、どちらがタイピングしやすいかと聞かれれば12インチMacBookのほうだと思います。
しかし12インチMacBookは、タイプ感がよくありません。正直なところ、はじめて触ったときには「なんじゃこりゃ!」と思ってしまいました。
その理由は、キーストローク(キーを押したときの深さ)が非常に浅い点にあります。実際に計測してみたところ、0.5mm以下でした。入力すると、ほんのわずかに「プチプチプチ」という感覚があります。キーを押していることが、かろうじてわかるレベルです。
タイプ音については軽いタッチなら特に気になりませんが、やや強めに入力すると「バチバチバチ」と大きな音で響きます。入力時のたわみは気になりませんでしたが、とにかく底打ち感が強い。まるで板を叩いているような感覚でした。
一方HP Spectre 13のほうはキーストロークは1.3mmと平均(1.5mm)よりは浅いものの、入力時に「カクっ」とした確かな手応えがあります。普通のノートパソコンよりも、ちょっと浅いかなーという感じ。タイプ感は悪くありません。
入力時のたわみは感じないものの、底打ち感はわずかにあります。タイプ音は「カタカタカタ」という感じで、比較的静か。ただし強めに打つと、音がけっこう響きました。
キーボードの使い心地は人によって意見が異なるのであくまで参考程度に捉えていただきたいのですが、筆者としては12インチMacBookのキーボードはけっこうツライなーというのが正直な感想です。しばらく使い続ければ慣れるのかもしれませんが、仮に慣れたとしても長時間の作業には向かないでしょう。
12インチMacBookのタッチパッドは追従性やジェスチャーによる操作は非常にいいのですが、クリック感が浅く感じました。とは言っても実際にはパッドは凹んでおらず、フォースフィードバックによって擬似的なクリック感を再現しているので仕方がないのかもしれません。ただ標準的なタッチパッドのつもりで使うと、違和感を感じるでしょう。筆者の使い方が悪いのか、誤クリックもたびたびありました。もしかすると、なでるように使うのが正解なのかも。
先鋭的なMacBookと重厚感のあるHP Spectre 13
ということで、今回はHP Spectre 13と12インチMacBookのデザインや各部の使い勝手について比較しました。どちらも優れた部分や気になる部分はあり、総合的に見てどちらが優れていると判断できるものではありません。しかし「デザインのよさや使いやすさならMacBook」というわけではないことも、おわかりいただけたと思います。
MacBookとHP Spectre 13はどちらもデザインに優れているものの、それぞれのアプローチが異なるなと今回の検証で感じました。MacBookのデザインはとても先鋭的で、ガジェットとしての魅力にあふれています。ノートパソコンとしてのカッコよさを追求した結果と言えるのではないでしょうか。
一方のHP Spectre 13は、ガジェットというよりもツールやステーショナリー的です。高級な腕時計や万年筆などに近い重厚感が感じられます。こちらはパソコンよりも、道具としての存在感を追求しているのかもしれません。
どちらがいいのかは人によって異なるので、自分の好みや利用シーンに合わせて選ぶことをおすすめします。
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