ドスパラの「GALLERIA(ガレリア) GKF1060GF」は、dGPU(専用グラフィックス)としてGeForce GTX 1060(6GB)を搭載するゲーミングノートPCです。今回はメーカーからお借りした実機を使って、本体デザインや各部の使い勝手、実際のゲーミング性能などをレビューします。
この記事の目次
GALLERIA GKF1060GFのスペック
■GALLERIA GKF1060GFのスペック
CPU | Core i7-7700HQ |
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グラフィックス | GeForce GTX 1060(6GB) |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 250GB SSD(SATA)+1TB HDD |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ |
ディスプレイ | 15.6型、1920×1080ドット、非光沢 |
通信機能 | IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN、Bluetooth 4.2、1000BASE-T対応有線LAN |
インターフェース | USB3.0×2、USB3.1 Type-C×1、USB2.0×1、HDMI、Mini DisplayPort、有線LAN、SD/SDHC/SDXC対応メモリーカードスロット、ヘッドホン出力 |
バッテリー | 2.7時間 |
サイズ/重量 | 幅390×奥行き277×高さ28.8mm/約2.35kg |
※2017年7月10日時点のスペック。時期によって変わる場合があります
3Dベンチマーク結果について
GALLERIA GKF1060GFには、モバイル向けのGeForce GTX 1060が搭載されています。同じGeForce GTX 1060でも、デスクトップPC版(Fire Strikeスコア 10,000~11,000)よりは性能がやや低め。とは言うものの、海外の重量級ゲームでも比較的快適に楽しめる性能を持っています。
3DMark
総合的な3D性能を計測する「3DMark」では、以下の表の結果となりました。ノートパソコン向けのミドルレンジGPUということで上位のGTX 1070よりはスコアが低いものの、前世代のデスクトップPC向けであるGeForce GTX 970相当の結果です。ノートPCと言えども、従来ゲーミングPCよりも高いパフォーマンスを発揮できるでしょう。
■GALLERIA GKF1060GFのベンチマーク結果
Time Spy(DX12) | 3660 |
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Fire Strike(DX11,FHD) | 9867 |
Fire Strike Extreme(DX11,WQHD) | 5167 |
Fire Strike Ultra(DX11,4K) | 2658 |
Sky Diver(DX10) | 24532 |
Cloud Gate(DX10) | 24301 |
Ice Storm(DX9) | 79309 |
■ノートパソコン向けGPUの性能
GPU | Fire Strikeスコア(平均値) |
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GeForce GTX 1070 |
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GeForce GTX 1060 |
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GeForce GTX 1050 Ti |
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GeForce GTX 1050 ※ |
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GeForce GTX 965M |
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GeForce GTX 960M |
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GeForce GTX 950M |
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GeForce 940MX |
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※ NoteBookCheckのデータを参照
VR Mark
VR性能を計測する「VR Mark」では、標準的なテストを行なう「Orange Room」で「SUPER」という評価でした。より負荷の高い「Blue Room」では「1838」という結果ですが、現時点でのVRコンテンツは問題なく楽しめます。
ゲーム系ベンチマーク結果(国内タイトル)
国内で人気の高いオンラインゲームのベンチマークを試してみたところ、どのテストでもフルHD(1920×1080ドット)でストレスなく楽しめる結果となりました。
ファイナルファンタジーXIV:紅蓮の解放者 ベンチマーク | ||
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10032(非常に快適) ※平均69.3FPS | 1920×1080ドット、標準品質、DirectX 11 | |
ドラゴンクエストXベンチマークソフト | ||
16620(すごく快適) | 1920×1080ドット、最高品質 | |
ドラゴンズドクマオンライン ベンチマークソフト | ||
9646(とても快適) | 1920×1080ドット、最高品質 | |
PSO2キャラクタークリエイト体験版 EPISODE4 | ||
18917 | 1920×1080ドット、簡易描画設定6(標準画質) ※快適に遊べる目安は5000以上 |
ゲーム系ベンチマーク結果(海外タイトル)
海外の大作ゲームでゲーム内ベンチマークを試したところ、概ねフルHDの最高画質で問題なくプレーできる結果となりました。最小FPSが60を割り込んでいるものもありますが、画質を調整すればカクつきは目立たなくなるでしょう。
Ghost Recon Wildlandsについては最高画質でかなり重い結果となったものの、プリセットを「中」に変更したところ、平均67.91 FPS(最小55.78 FPS)となりました。
Ghost Recon Wildlands | ||
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36.59 FPS (最小31.28 FPS) | 1920×1080ドット、画質:ウルトラ | |
Rise of the Tomb Raider | ||
67.78 FPS (最小22.08 FPS) | 1920×1080ドット、DirectX 12、最高画質 | |
Tom Clancy’s The Division | ||
※エラーにより計測不可 | 1920×1080ドット、DirectX 12、最高画質 | |
Far Cry Primal | ||
59 FPS (最小47 FPS) | 1920×1080ドット、画質:最高、HDテクスチャー:オン | |
GRID Autosport | ||
91.28 FPS (最小74.9 FPS) | 1920×1080ドット、画質:ウルトラ |
以上のようにGALLERIA GKF1060GFは、ノートパソコンでありながら非常に高いゲーミング性能を持っています。フルHDで海外ゲームを楽しんだり、VRコンテンツをプレーしたい人におすすめです。
大人気のPUBGをプレーしてみた
今回は特別に、「PUBG」こと「PLAYERUNKNOWN’S BATTLEGROUNDS」を試してみました。このゲームは最大100人のプレーヤーが最後のひとりとなるまで戦い続ける、バトルロワイヤル形式の作品です。いま一番注目されているゲームと言っていいでしょう。
ちなみに最後のひとりとなってゲームに勝利すると「勝った!勝った!夕飯はドン勝だ!!」と表示されることから、ゲームをうまくプレーすることを「ドン勝」ということがあります。
PUBGはまだ開発中のゲームで、プレーの動作環境は確定していません。Steamの作品ページにはCPUやグラフィックスの最低条件が掲載されていますが、まったく参考にならないと言っていいでしょう。実際にはそれなりに高い性能が必要で、なかでも(現在は)CPU性能が重要であるように思います。
今回は解像度1920×1080ドットに、画質を「非常に低」「低」「中間」でFPSを計測してみました。その結果は、以下の表のとおりです。プリセットが「非常に低」でなら60FPSを割り込むことはありませんが、「低」以上に設定すると画面のカクつきを感じるかもしれません。
■PUBGのFPS計測結果
画質 | FPS |
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非常に低 | 平均82.1 FPS(最小61 FPS) |
低 | 平均68.8 FPS(最小55 FPS) |
中間 | 平均63.5 FPS(最小45 FPS) |
高画質のほうがゲームの迫力は増しますが、ドン勝つまりゲームに勝つことが目的であれば画質は重要ではありません。むしろ遠距離の物体や敵にアンチエイリアスがかかると見えづらくなり、プレーが不利になる可能性があります。
GALLERIA GKF1060GFでは最低画質でなんとか常時60FPSオーバーでしたので、プレーには問題ないパフォーマンスと言えるかもしれません。ただし今後のアップデートで重くなる可能性がある点に注意してください。またゲーム中は視界に敵が少ないためFPSがそれほど下がりませんでしたが、ゲーム開始前の人の多いロビー(?)では40 FPS前後まで低下しました。
基本性能のベンチマーク結果
Windows 10の快適さ
Windowsエクスペリエンスインデックス(システム評価ツールの結果) | |
プロセッサ | 8.4 |
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メモリ | 8.4 |
グラフィックス | 5.9 |
プライマリハードディスク | 8.15 |
CPUの性能
関連記事
ストレージのアクセス速度
パソコンとしての総合性能
■PCMark 10の結果
総合スコア | 4791 |
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App Start-up Score | 8706 |
Video Conferencing Score | 6900 |
Web Browsing Score | 6794 |
Spreadsheets Score | 8019 |
Wiriting Score | 6303 |
Photo Editing Score | 5958 |
Rendering and Visualizetion Score | 6951 |
Video Editing Score | 4620 |
本体の発熱について
ベンチマーク中のCPU/GPU温度を確認したところ、最大で90度を超えていました。パーツはかなり温度が高くなっているようですが、本体の手が触れる場所には大きな影響はありません。
本体デザインについて
GALLERIA GKF1060GFの本体カラーはブラックのみ。ゲーミングPCとしてはスタンダードなデザインを採用しています。
液晶ディスプレイについて
液晶ディスプレイの解像度は、1920×1080ドットです。TNパネルが使われていますが、格安モデルのような強い青かぶりは感じられませんでした。IPSパネルほど映像品質が高いわけではありませんが、応答速度はIPSパネルよりもTNPパネルのほうが早く、ゲームに向いていると言われています。実際にゲームをプレーしてみましたが、特に気になる部分はありませんでした。
キーボードについて
GALLERIA GKF1060GFのキーボードはテンキー付きで、標準的な日本語配列です。Enterキー周辺と一部のキーの配置が特殊ですが、実際に使ってみて特に問題は感じませんでした。始めのうちはタイプミスなどがあるかもしれませんが、使っているうちに慣れるはずです。ただし個人的にはWindowsキーが右側にある点が最後までなじめませんでした。
キーピッチは実測で19mmと十分なサイズでしたが、テンキーについては実測16mm程度でした。キーストロークは実測で約1.7mm程度です。一般的なノートパソコンよりも、やや深めに感じました。入力時に「タクっ」としたタイプ感はありますが、タッチは全体的に軽め。タイプ音は静かなほうではあるものの、強く打つとそれなりに響きます。たわみはホームポジション周辺のキーでややありましたが、気になるほどではありませんでした。
インターフェースについて
インターフェースとしては、USB3.0×2、USB3.1 Type-C×1、USB2.0×1、HDMI、Mini DisplayPort、有線LAN、SD/SDHC/SDXC対応メモリーカードスロット、ヘッドホン出力などが用意されています。ゲーミングノートPCとしては、十分豊富な構成であると言えるでしょう。
サウンドについては、音がやや軽めです。特に中音部の迫力に欠けるように感じました。またゲームなどで高い負荷がかかると、ファンの回転音や通気口からの風切音がけっこう目立ちます。爆音というほどではありませんが、音対策にヘッドセットを着用したほうがいいでしょう。
国内外の人気タイトルを楽しめる性能
ということで、今回はGeForce GTX 1060を搭載するGALLERIA GKF1060GFのレビューをお届けしました。ノートパソコンとしては非常に高いゲーミング性能で、海外ゲームでも十分快適にプレーできます。いろいろなPCゲームを楽しみたい人におすすめです。
GALLERIA GKF1060GFはドスパラの直販サイトで販売されています。購入を検討されている方や納期、支払い方法を知りたい方は、公式サイトをご確認ください。