富士通のESPRIMO WF1/B3は、23.8インチの液晶ディスプレイを搭載した一体型のデスクトップPCです。大きな特徴は、液晶ディスプレイのベゼル(枠)が細くスタンドもスリムな点。リビングや書斎などあらゆるシーンで違和感なく使える、モダンなインテリア風の外観です。
ESPRIMO WF1/B3の特徴
スッキリとしたデザイン
狭額デザインを採用することで、スッキリとした外観を実現しています。スタンドも細身で、デスクトップPCにありがちな圧迫感を感じさせません。
TV機能に対応
追加オプションに地上/BS/CSのデジタル3波対応ダブルチューナーを用意。TV番組の視聴や録画が可能です。
3年間の保証&セキュリティソフト付き
メーカー保証は3年間で、マカフィーリブセーフ3年版が付属。長期間安心して利用できます。
今回はESPRIMO WF1/B3の実機を使って、本体デザインや性能などをレビューします。
この記事の目次
ESPRIMO WF1/B3のスペック
OS | Windows 10 Home |
---|---|
CPU | Celeron 3865U / Core i3-7100U / Core i7-7700HQ |
メモリー | 4 / 8 / 16GB(最大16GB) |
ストレージ | 1 / 2 / 3TB HDD または 256GB SSD(SATA) + 3TB HDD / 256GB SSD(SATA) + 1TB HDD |
ディスプレイ | 23.8インチ、1920×1080ドット、IPS、光沢、タッチ非対応 |
グラフィックス | Intel HD Graphics 610/620/630 |
光学ドライブ | DVDスーパーマルチドライブ / ブルーレイディスクドライブ |
通信機能 | 1000BASE-T対応有線LAN、IEEE802.11a/b/g/n/ac対応無線LAN + Bluetooth 4.1 |
Webカメラ | 92万画素 |
TV機能 | なし / デジタル3波TVチューナー×2 |
セキュリティ | マカフィーリブセーフ(3年版) |
インターフェース | USB3.1 Gen1 Type-C×1(右側面)、USB3.0×4(Core i7、右側面×1+背面×3)/USB3.0×3(Core i3およびCeleron、右側面×2+背面×1)、USB2.0×2(Core i3およびCeleron、背面×2)、HDMI(Core i7)、有線LAN、SDメモリーカードリーダー、ヘッドホン出力/マイク入力、アンテナ入力(TV機能選択時) |
サイズ/重量 | 幅558×奥行き167×高さ370mm/約6.5kg |
付属品 | ワイヤレスキーボード、ワイヤレスマウス |
※2018年4月18日時点。構成や価格は変更される場合があります
パーツカスタマイズ例
ESPRIMO WF1/B3は、注文時にCPUやメモリー容量、ストレージの種類などを選択できます。必要に応じてカスタマイズしてください。タイミングによっては上位パーツの追加料金が割引されていることもあるので、公式サイトをこまめにチェックすることをおすすめします。
パーツの選び方がわからない人は、以下の構成例を参考にしてください。CPUについてはCeleronがもっとも性能が低く、Core i3、i7と「i」のあとの数字が増えるほど性能が高くなります。
構成例と価格の目安
最安構成 | |
---|---|
税込10万5665円 | |
TV機能付き最安構成 | |
税込11万1913円 | |
Core i3構成 | |
税込12万1938円 | |
Core i7構成 | |
税込15万0054円 | |
Core i7 TV機能付き構成 | |
税込15万1531円 |
※2018年4月18日時点。シークレットクーポン適用時
注文時に「電話サポート」の「ミニマムサポート」を選ぶと1年間無料の電話サポートが初回から有料になる代わりに、上記の価格からさらに5000円が割り引かれます。電話サポートが不要なら、価格を安くできるのでお得です。
本体の外観について
スッキリとした狭額デザイン
ESPRIMO WF1/B3は、本体と液晶ディスプレイがひとつにまとまった「一体型(オールインワン、AIO)」タイプのデスクトップPCです。本体と液晶ディスプレイが分かれた「分離型」よりも接地面積が小さく、配線が電源ケーブル1本だけですむ点が魅力。またノートPCよりも高性能で、画面が大きくて見やすい点も魅力です。
ポイントは、液晶ディスプレイのベゼル(枠)が細い「狭額デザイン」を採用している点。ベゼルの幅は実測で6.5mmと非常に細く、液晶ディスプレイ周りがスッキリとしています。本体はやや厚みがありますが、正面から見るとPCとは思えないほどシンプルです。
使い勝手のいいインターフェース
周辺機器接続用のインターフェース(端子類)は十分な数と種類が用意されています。利用頻度の高いメモリーカードスロットやUSB端子などは右側面に配置。周辺機器を利用するために背面に回り込む必要がありません。
背面のインターフェース(Core i7+TVモデル)
- ① CONNECTボタン(ワイヤレスキーボード/マウス接続用)
- ② USB3.0
- ③ USB3.0
- ④ 1000BASE-T対応有線LAN端子
- ⑤ 電源コネクター
- ⑥ アンテナ入力
- ⑦ 転倒防止用フック
右側面のインターフェース(Core i7+TVモデル)
- ① メモリーカードスロット
- ② miniB-CASカードスロット
- ③ HDMI
- ④ USB3.0
- ⑤ USB3.1 Gen1(Type-C)
- ③ ヘッドホン出力/ライン入力
背面のカバーを外すことで、メモリーを交換・増設できます。ただし自分でパーツを交換するとメーカー保証のサポート外となる点に注意してください。
TV機能に対応
購入時のカスタマイズ画面でTV機能を追加すると、地上/BS/CSデジタル放送対応のダブルチューナーが搭載されます。チューナーが2基なので、録画中の番組視聴や2番組同時録画も可能。薄型テレビよりもスピーカーの音がよく、なによりPCとテレビ、HDDレコーダーの3つをひとつにまとめられるのはありがたいですよね。
テレビの操作はマウスでも行なえますが、付属のリモコンを使うほうが便利です。リモコンからのPC起動も可能な上に、「テレビアプリ」のボタンを押すと電源オフの状態からテレビ視聴用アプリを起動できます。
底面部のスピーカーは音が大きく、目の前で使うならボリュームは30%程度でも十分です。広がりのあるサウンドで音質もいいのですが、本体から常に振動音が聞こえる点が気になります(後述)。
液晶ディスプレイ上部のWebカメラは、使わないときはユニットを本体に収納できます。
消費電力と駆動音、CPU温度について
今回の検証で利用した試用機のスペックは以下のとおり。CPUやストレージなどに上位パーツを使ったハイスペックな構成です。CPUにCore i3やCeleronを選んだりストレージにHDDを選択したりすると、パフォーマンスはだいぶ変わるでしょう。なお検証・ベンチマーク結果は個体差や環境、タイミングなどによって大きく変わることがあります。
試用機のスペック
OS | Windows 10 Home |
---|---|
CPU | Core i7-7700HQ |
メモリー | 16GB |
ストレージ | 256GB SSD(SATA)+3TB HDD |
グラフィックス | Intel HD Gpraphics 630(CPU内蔵) |
液晶ディスプレイの影響で消費電力が大きい
Core i7搭載の分離型デスクトップPCと比べると低負荷時の消費電力が大きいのですが、これは液晶ディスプレイを内蔵しているため。構造的に仕方がないでしょう。逆に高負荷時は消費電力が抑えられています。
1分間の平均消費電力
待機中 | 動画視聴 | 動画変換 | 3Dゲーム |
---|---|---|---|
46.8W | 52.2W | 82.8W | 85.2W |
※消費電力の計測方法はコチラ
振動音がとても気になる
駆動音(ファンの回転音や排気音など)自体は控えめですが、電源をオンにしているあいだずっと低い振動音が聞こえます。振動音は大きくありませんが、体にも響くような音で作業のあいだ気になりました。これが試用機固有の症状なのか、もしくは筆者が使っているデスクと偶然共鳴してしまったためなのかはわかりません。
駆動音の計測結果
電源オフ | 36.8dBA | - |
---|---|---|
待機中 | 46.8dBA | 低周波の振動音が聞こえる |
動画視聴 | 46.4dBA | 同上 |
動画変換 | 47.5dBA | 低負荷時と変わらないが、排気音が少し大きくなる |
3Dゲーム | 46.8dBA | 低周波の振動音が聞こえる |
※駆動音の計測方法はコチラ
CPU温度はやや高め
CPUの最大温度は87度と高いものの、限界温度の100度にはまだ余裕があります。本体に厚みがあるので内部に熱がこもりにくいと思われます。
CPUの最高温度
待機中 | 動画視聴 | 動画変換 | 3Dゲーム |
---|---|---|---|
81℃ | 68℃ | 87℃ | 86℃ |
※本体温度の計測方法はコチラ
起動時間はかなり短い
起動時間(電源ボタンを押してからデスクトップが表示されるまで)は平均で12.66秒とかなり高速です。SSD搭載機としてもかなり優秀な結果でした。ただしシステムストレージにHDDを使うと倍以上の時間がかかると思われます。
TV機能を追加した場合、リモコンの「テレビアプリ」を押すと余計な操作なしでテレビが起動します。ただし最初にWindows 10が起動してから視聴アプリが起動するため、ボタンを押してからテレビ番組が表示されるまでに55秒~1分程度かかりました。
起動時間の計測結果(手動による計測)
1回目 | 2回目 | 3回目 | 4回目 | 5回目 | 平均 |
---|---|---|---|---|---|
13.4秒 | 13.5秒 | 12.7秒 | 12.0秒 | 11.7秒 | 12.66秒 |
ESPRIMO WF1/B3のベンチマーク結果
ストレージ性能
試用機ではストレージとして、256GBのPCIe接続SSDと3TB HDDが使われていました。SSDについてはアクセス速度を見ると、SATA接続のものが使われているようです。HDDについては標準よりもかなり高速な結果が出ています。TV番組を録画するなら、なるべく大容量のHDDを選んだほうがいいでしょう。
CPU性能
ESPRIMO WF1/B3は分類としてはデスクトップPCですが、CPUにはノートPC向けのものが使われています。そのためデスクトップPC向けのCPUよりも、性能はやや控えめ。とは言え、Core i7-7700HQはノートPC向けCPUのなかでも性能が高く、ベンチマークテストではデスクトップPCにも劣らない結果が出ました。
3D性能
ESPRIMO WF1/B3はグラフィックス機能として、CPU内蔵のIntel HD Graphics 610(Celeron)/620(Core i3)/630(Core i7)を使います。GeForceシリーズなど専用パーツを使ったモデルに比べると、性能はかなり低めです。ただし3Dゲームをプレーするのでなければ、特に気にする必要はありません。
処理の重いゲームは厳しいものの、ドラクエ10など負荷の軽いゲームなら解像度や画質を調整することで問題なくプレーできそうです。
ゲーム系ベンチマーク結果(フルHD)
FF15ベンチ (DX11) ※重いゲームの目安 | |||
---|---|---|---|
高品質 | 標準品質 | 軽量品質 | |
※テストの途中でフリーズ | 581(動作困難) | ※テストの途中でフリーズ | |
FF14:紅蓮のリベレーター(DX11) ※中規模クラスの目安 | |||
最高品質 | 高品質(デスクトップPC) | 標準品質(デスクトップPC) | |
1118(設定変更が必要)※6.816 FPS | 1682(設定変更を推奨)※10.742 FPS | 5382(やや快適)※16.760 FPS | |
ドラゴンクエストX ※軽めのゲームの目安 | |||
最高品質 | 標準品質 | 低品質 | |
4997(普通) | 6574(快適) | 7744(とても快適) |
※FF14の標準品質で「やや快適」との評価が出ていますがFPSが低く、シーンによっては画面がかなりカクつきます
VR性能
内蔵グラフィックス機能のIntel HD Graphics 630では、Oculus RiftやHTC Vive向けのVRコンテンツをプレーするにはパワー不足です。これらのVRコンテンツについては、考えないほうがいいでしょう。
Windows MR(Mixed Reality)の快適さをテストするアプリを試したところ、グラフィックス機能が低いため「一部の機能が制限される可能性がある」という評価でした。
実際に試してみたところ、Windows MRヘッドセットは認識されたのですが、ヘッドセットに映像が出力されませんでした。もしかするとなんらかのエラーが起きていたのかもしれません。
3年間のメーカー保証とセキュリティソフト付き
富士通の直販サイトでESPRIMO WF1/B3を購入すると、通常は1年間のメーカー保証が自動的に3年間(通常1年間+延長2年間)に延長されます。長期間安心して利用できますね。
また通常のメーカー保証では自然故障にしか対応していませんが、有料の「ワイド保証」に申し込むことで落下や水こぼしなどによる故障でも無料で修理してもらえます。より安心して使いたいなら、申し込むといいでしょう。
さらにセキュリティーソフト「マカフィーリブセーフ」の3年版が付いているのもポイント。ESPRIMO WF1/B3だけでなく自分が所有するほかのPCやスマホ、タブレットなど台数制限なく利用できます。
シンプルデザインのテレビ付き一体型PC
一体型PCはノートPCよりも画面が大きい上に高性能で、デスクトップPCよりも接地面積が小さくてすむのが魅力です。拡張性は高くないものの、日常的に利用するには十分でしょう。
さらにTV機能対応の一体型PCは、PCと液晶テレビ、HDDレコーダーの3台をひとつにまとめられるメリットがあります。面倒な配線も必要なく、電源とアンテナ線があればほかの場所に移動することも可能。自分の部屋でテレビを見るための個人用として、あるいは家族の共有PCとしてもおすすめです。
ESPRIMO WF1/B3はTV機能対応一体型PCのなかでは、もっともシンプルなデザインを採用しています。一体型PCにありがちな圧迫感がなく、リビングやベッドルーム、書斎などに置いても違和感がありません。一体型PCのインテリア性にこだわりたい人におすすめのモデルです。
ESPRIMO WF1/B3のまとめ
- どんなシーンでも違和感のないシンプルなデザイン
- ダブルチューナー対応でTV番組の録画や視聴が可能
- 低い振動音が聞こえる
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※記事中の価格や構成は、記事執筆時のものです。予告なく変更される場合もございますので、あらかじめご了承ください。