ポイント
- Ryzenモデルは安いのに高性能
- IPSパネル採用のフルHDディスプレイ
- さわやかなホワイトのボディ
HP 14s-dk0000のスペック
画面サイズ | 14インチ |
---|---|
解像度 | 1920×1080 |
CPU | ・A4-9125 ・Ryzen 3 3200U ・Ryzen 5 3500U |
メモリー | ・4GB ・8GB |
ストレージ | ・128GB SSD ・256GB SSD ・128GB SSD + 1TB HDD |
グラフィックス | ・Radeon R3 ・Radeon Vega 3 ・Radeon Vega 8 |
LTE | 非対応 |
幅×奥行き | 324×226mm |
厚さ | 21.5mm |
重量 | 約1.53kg |
バッテリー | 最大8時間30分 |
※2019年12月4日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | ピュアホワイト |
---|---|
画面の表面 | 光沢 |
パネルの種類 | IPS |
タッチ / ペン | 非対応 |
光学ドライブ | ー |
テンキー | ー |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | 11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 4.2 |
USB3.1 | 2 (Gen1) |
USB3.0 | ー |
USB2.0 | ー |
USB Type-C | 1 (USB3.1 Gen1) |
Thunderbolt 3 | ー |
メモリーカード | SD |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | ー |
DisplayPort | ー |
Webカメラ | 92万画素 |
顔認証カメラ | ー |
指紋センサー | ー |
オフィス | なし ※有料オプションで追加可能 |
この記事では筆者が購入したHP 14s-dk0000について、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次
- ▶デザインと使いやすさ
- ▶ベンチマーク結果
- ▶価格について
- ▶まとめ
HP 14s-dk0000
税込3万2450円~
デザインと使いやすさ
本体の外観
HP 14s-dk0000の本体カラーはピュアホワイトの1色。ボディの素材は格安ノートPCでよく使われる樹脂 (プラスチック)ですが、色がキレイなので見た目は安っぽくありません。なにより指紋や油脂の汚れがほとんど気にならないのがいいですね。
本体サイズと重さ
大きさは幅324×奥行き226mmで、A4サイズ (幅297×奥行き210mm)よりひと回りちょっと大きい程度。14インチタイプとしては標準的な大きさです。厚さは実測で20.5mmで、最近の傾向としてはやや厚めでした。とは言えピュアホワイトのボディのカラーは軽やかさがあり、実際の数値よりもスリムに見えます。
画面サイズ
画面サイズは14インチで、解像度は1920×1080ドットです。標準的なノートPCではよくあるスペックですが、3~4万円台の格安ノートPCでは1366×768ドットであることが多く、その点を踏まえるとHP 14s-dk0000はなかなかお買い得です。
映像品質
液晶ディスプレイでは、発色と視野角に優れるIPSパネルが使われています。3~4万円台の格安PCでよく使われるTNパネルに比べると自然な色合いです。ただ個人的には、コントラスト (色のメリハリ)が若干低く感じられました。とは言え、格安モデルとしては美しい映像です。
色域測定結果
sRGBカバー率 | 63.3% |
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sRGB比 | 63.6% |
Adobe RGBカバー率 | 47.1% |
Adobe RGB比 | 47.1% |
画面の映り込み
液晶ディスプレイは光沢ありのグレアタイプです。非光沢のノングレアに比べて映像が鮮やかに映し出されるメリットがある反面、画面に背景や光が映り込むことがあります。気になる場合は液晶ディスプレイを映り込まない角度に調整するか、反射防止の液晶保護フィルムを利用するといいでしょう。
キーボード
キーボードはテンキーなしの日本語配列で、バックライトには非対応です。キーピッチは18.7mmで標準的な19mmよりわずかに狭いのですが、特に違和感なく使えました。配列も英数字は標準的ではあるものの、Enterキーの右側に特殊キーが縦に並んでいます。慣れないうちは押し間違いがあるかもしれません。
キーのタイプ感とタイプ音
キーストローク (キーを押し込む深さ)は1.5mmで、ノートPCとしては標準的です。しかしタイプ感が非常に軽く、個人的には若干物足りなさを感じました。タイプ音は控えめで、軽めのタッチであれば音は気になりません。ただし強めに叩くとトントンと響きます。なでるように軽い力でタイプする人向きのキーボードです。
タッチパッド
タッチパッドは誤操作の少ないボタン分離型です。反応は標準的で、特に違和感なく使えました。ただボタンを押したときのクリック音がカツカツとやや響きます。
インターフェース
周辺機器接続用のインターフェース (端子類)は十分です。有線LANにも対応しているほか、メモリーカードはデジカメやビデオカメラなどでよく使われるSDサイズ。据え置き用のスタンダードノートPCとしての役割をしっかり果たせる構成です。ただ電源ケーブルや有線LANなど繋ぎっぱなしで使う端子が右側面に集中しているので、右側面がゴチャつくかもしれません。
USB Type-Cの機能
USB PD 18W充電 | × |
---|---|
USB PD 30W充電 | × |
USB PD 45W充電 | × |
USB PD 65W充電 | × |
映像出力 | × |
USB Type-C端子はデータ通信のみに対応しています。充電器からの充電や映像出力を試しましたが、機能しませんでした。
スピーカーの品質
スピーカーはキーボード上部に配置されています。遮るものがないので音は非常にクリアーで、サラウンド感も上々です。しかし音に厚みはなく低音域は迫力不足、高音域はシャカシャカと聞こえました。動画視聴やビデオチャットには問題ありませんが、音楽を楽しみたいならヘッドホンや外付けスピーカーの利用をおすすめします。
ベンチマーク結果
試用機のスペック
モデル名 | ベーシックモデル |
---|---|
OS | Windows 10 Home |
CPU | Ryzen 3 3200U |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 256GB SSD |
グラフィックス | Radeon Vega 3 (CPU内蔵) |
※グラフィックス機能内蔵のAMD製プロセッサーは本来「APU」と呼ばれますが、この記事ではわかりやすさ優先で「CPU」と表記します
CPU性能
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Core i7-1065G7 |
12518
|
Core i5-1035G4 |
11379
|
Core i5-10210U |
9988
|
Core i7-8565U |
9814
|
Ryzen 5 3500U |
8475
|
Core i3-8145U |
5549
|
Core i3-10110U |
5534
|
HP 14s (Ryzen 3 3200U) |
4609
|
Core i3-7020U |
3769
|
Celeron 4205U |
2026
|
A4-9125 ※2 |
2016
|
Celeron N4000 |
1553
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均 ※2はPassMark CPU Benchmarksのデータを参考にしました
CPU性能を計測するベンチマークテストでは、若干低めの結果となりました。テスト機で使われていたRyzen 3 3200UはスタンダードノートPC / モバイルノートPC向けCPUのなかでは中位クラスの下、もしくは下位クラスの上といった位置づけです。
とは言え4万円台で買えるモデルとしては、順当なパフォーマンスです。下位モデルで使われているA4-9125は性能がかなり低いので、初心者にはおすすめしません。また上位モデルで使われているRyzen 5 3500Uであれば、インテルのCore i5並みの高いパフォーマンスを期待できます。
3Dグラフィックス性能
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
8770
|
GTX 1050 |
6008
|
MX250 |
3711
|
MX150 |
3386
|
Iris Plus (Core i7) |
2981
|
Radeon Vega 8 (Ryzen 5) |
2344
|
Iris Plus (Core i5) |
2136
|
UHD (Ice Lake Core i5) |
1396
|
HP 14s (Radeon Vega 3) |
1372
|
UHD 620 (Core i7) |
1265
|
UHD (Comet Lake Core i5) |
1251
|
UHD 620 (Core i5) |
1186
|
UHD 620 (Core i3) |
975
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
テスト機で使われているRyzen 3 3200Uのグラフィックス性能は、CPU内蔵タイプとしては比較的優れています。とは言えCPU自体の性能が高くないので、効果は感じられないでしょう。Ryzen 5あたりであれば、クリエイター向けソフトでの体感速度が若干変わるかもしれません。
ゲーム系ベンチマーク結果
ゲームについてはドラクエ10などごく軽いゲームであれば、画質や解像度を低く調節することでなんとか遊べます。FF14ベンチでは一部「快適」の評価が出ていますが、場面によってはかなりカクつくはずです。Ryzen 5モデルであれば評価は多少改善されますが、基本的にはごく軽めのものを息抜き程度と考えたほうがいいでしょう。
※テストはフルHDで実施
FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (中量級 / DX11)
画質 | スコア / 評価 / 平均FPS |
最高品質 | 2050 / 普通 / 13.8 FPS |
高品質 | 2842 / やや快適 / 19.8 FPS |
標準品質 | 4071 / 快適 / 28.8 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽量級 / DX9)
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 4538 / 普通 |
標準品質 | 6105 / 快適 |
低品質 | 7184 / とても快適 |
ストレージ性能
ストレージにはPCIe 3.0 x2タイプの高速SSDが使われていました。アクセス速度は十分高速で、ファイルのやり取りが速いのはもちろん、ウィンドウズやソフトも快適に利用できます。
起動時間
ウィンドウズの起動時間は平均11.76秒でした。SSD搭載機種の平均が17秒、HDD搭載機種の平均が40秒以上であるので (筆者調べ)、なかなか優秀な結果です。なおスリープ時のネット接続&高速復帰のモダンスタンバイ (コネクテッドスタンバイ)には非対応でした。
起動時間の計測結果(手動計測)
1回目 | 12.3秒 |
---|---|
2回目 | 11.5秒 |
3回目 | 11.5秒 |
4回目 | 11.3秒 |
5回目 | 12.2秒 |
平均 | 11.76秒 |
バッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間は公称値で最大8時間30分とされています。実際の駆動時間を計測したところ、最大パフォーマンスでのビジネス作業 (文書作成やWeb閲覧、ビデオチャットなど)では6時間25分、ややパフォーマンス高めの動画視聴では7時間36分という結果でした。駆動時間は長くはないのですが、据え置き用途であれば問題ありません。
バッテリー駆動時間の計測結果
テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
---|---|---|
※公称値 | 小 | 最大8時間30分 |
Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 6時間25分 |
Video (動画視聴) | 中 | 7時間36分 |
Idle (待機) | 小 | 9時間55分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
価格について
HP 14s-dk0000にはパーツ構成の異なる3種類のモデルが用意されています。それぞれの価格とスペックは以下のとおりです。
ラインナップ
エントリー | |
---|---|
3万2450円 | |
ベーシック | |
4万9500円 | |
スタンダード | |
5万7200円 |
※2019年12月4日時点、価格は税込
おすすめはRyzen 3搭載のベーシックモデルか、Ryzen 5搭載のスタンダードモデルです。軽めの作業中心であればベーシックモデル、少し重い処理を行なうならスタンダードモデルを選ぶといいでしょう。
エントリーモデルはCPU性能が低い上にメモリーやストレージの容量が少ないので、初心者にはあまりおすすめしません。低スペックPCでも使いこなせる人が、割り切って使うには高コスパです。
しっかり使える性能なのに安い!
HP 14s-dk0000は税込3~5万円台で買える格安ノートPCですが、本体デザインや映像の品質はしっかり確保されています。また中~上位モデルであれば、パフォーマンスもそこそこ高め。コスパに優れるモデルです。購入予算を抑えたい人は、検討してみてはいかがでしょうか。