ポイント
- 14インチなのにコンパクト
- 軽量かつ頑丈なボディ
- パーツカスタマイズ対応
m-Book X400Bのスペック
画面サイズ | 14インチ |
---|---|
解像度 | 1920×1080 |
CPU | Ryzen 5 3500U |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 256GB SSD |
グラフィックス | Radeon Vega 8 |
LTE | 非対応 |
幅×奥行き | 320×214.5mm |
厚さ | 17.5mm |
重量 | 約1.13kg |
バッテリー | 約9.4時間 |
※2020年1月6日時点。構成は変更される場合があります
本体カラー | レッド / ブラック |
---|---|
画面の表面 | 非光沢 |
パネルの種類 | 表記なし (IPS相当) |
タッチ / ペン | 非対応 |
光学ドライブ | - |
テンキー | - |
有線LAN | 1000Mbps |
無線LAN | 11a/b/g/n/ac |
Bluetooth | 5 |
USB3.1 | - |
USB3.0 | 2 |
USB2.0 | 1 |
USB Type-C | 1 (USB3.0) |
Thunderbolt 3 | - |
メモリーカード | microSD |
HDMI | 1 |
VGA (D-sub15) | - |
DisplayPort | - |
Webカメラ | 100万画素 |
顔認証カメラ | 対応 |
指紋センサー | - |
付属品 | 電源アダプターなど |
オフィス | なし ※有料オプションで追加可能 |
この記事ではメーカーからお借りしたm-Book X400Bの実機を使って、デザインや性能、実際の使い心地などをレビューします。
この記事の目次
m-Book X400
税込9万1080円~
※2020年1月6日時点
デザインと使いやすさ
本体の外観
m-Book X400Bは、天板の鮮やかなレッドのカラーが特徴です。表面はツヤ消しで、ギラギラ感を抑えたスタイリッシュな印象。パームレストはブラックで、赤と黒のツートンカラーで構成されています。ボディは軽さと頑丈さを兼ね備えたマグネシウム製。角の部分が丸みを帯びており、先進的でありながらも柔らかさを残したフォルムです。
本体サイズと重さ
大きさは幅320×奥行き214.5mmで、A4サイズ (幅297×奥行き210mm)よりやや大きい程度です。モバイル用として主流の13インチタイプに比べるとふた周り程度大きいものの、14インチタイプとしてはとてもコンパクト。重量は実測で1.115kgと非常に軽く、持ち歩き用としても適しています。
画面サイズ
画面の大きさは14インチです。ノートPCでは一般的な15.6インチよりもやや小さく、モバイル向けとして人気の13.3インチよりもひと回り大きめ。解像度は1920×1080ドットで、写真や動画は高精細に映し出されます。標準ではデスクトップの文字の大きさは2~2.8mm程度。文字が比較的大きく表示されるので、読みづらさは感じませんでした。
映像品質
液晶ディスプレイのパネルについては公開されていませんが、映像品質を確認する限りではIPS相当のように思われます。視野角が広く、発色も自然です。ただ画面がやや暗いため、映像の鮮やかさについてはいまひとつのように感じました。文書作成などの作業には問題ないクオリティーです。
色域測定結果
sRGBカバー率 | 61.3% |
---|---|
sRGB比 | 61.5% |
Adobe RGBカバー率 | 45.6% |
Adobe RGB比 | 45.6% |
キーボード
キーボードはテンキーなしの日本語配列です。キー配列はいい意味で標準的で、違和感がありません。キーピッチ (キーとキーの間隔)は18mmと標準の19mmよりはやや狭め。実際に使うと確かに若干の窮屈さを感じますが、使い続けるうちに慣れるでしょう。
キーボードバックライト
キーボードバックライトはFnキーとF7キーの同時押しでオンオフを切り替えられます。明るさ調整には対応していません。実際に暗い場所でバックライトを確認したところ、一般的なバックライトに比べてやや暗く感じました。
キーのタイプ感とタイプ音
キーボードのタイプ感は独特です。押した瞬間のクリック感は軽めで、深く押し込む力も弱め。入力時の手応えは感じられるものの、ストロークが浅いこともあって若干の物足りなさを感じました。軽いタッチで入力する人なら、特に気にならないでしょう。
タイプ音は軽い力ならカクカクと控えめです。音は聞こえるものの、うるさくは感じませんでした。ただ強く叩くとトントンと響くので、軽いタッチを意識するほうがいいかもしれません。
インターフェース
周辺機器接続用のインターフェース (端子類)は、14インチタイプとしては標準的です。しかしモバイルノートPCとして考えるなら、かなり充実しています。個人的にはメモリーカードはmicroSDサイズではなくSDサイズがありがたいのですが、スマホで利用する人が多いことやスロット自体の場所を取らないことを考えれば仕方がないでしょう。
USB Type-Cの機能
USB PD 18W充電 | × |
---|---|
USB PD 30W充電 | × |
USB PD 45W充電 | × |
USB PD 65W充電 | × |
映像出力 | × |
USB Type-C端子は充電にも映像出力にも非対応でした。スマホなどとのデータ通信にしか利用できないのは残念です。
スピーカーの品質
スピーカーは底面部左右のやや奥まった位置に配置されています。サラウンド感はまずまずといったところですが、音はこもりがちに聞こえました。特に中音域でこもった感が強いように感じます。高音域はシャカシャカとした耳障りな音は控えめ。音質についてはノートPCの標準よりもちょっといい程度でした。
顔認証サインイン
液晶ディスプレイ上部には100万画素のWebカメラのほかに、顔認証用のIRカメラ (赤外線カメラ)が配置されています。あらかじめ顔を登録しておけば、PCを起動した際に画面をチラッと見るだけでサインインできるので便利です。
ベンチマーク結果
試用機のスペック
モデル名 | m-Book X400B |
---|---|
CPU | Ryzen 5 3500U |
メモリー | 8GB |
ストレージ | 256GB SSD |
グラフィックス | Radeon Vega 8 |
※AMD製のグラフィックス機能内蔵プロセッサーは本来「APU」と呼ばれますが、この記事ではわかりやすさ優先で「CPU」と表記しています
CPU性能
CPU | PassMark CPU Markスコア |
---|---|
Core i7-10710U |
13244
|
Core i7-1065G7 |
12518
|
Core i5-1035G4 |
11379
|
Core i7-10510U |
11309
|
Core i5-10210U |
9988
|
Core i7-8565U |
9814
|
Core i5-1035G1 |
9164
|
Core i5-8265U |
8593
|
Ryzen 5 3500U |
8447
|
m-Book X400B (Ryzen 5 3500U) |
8335
|
Core i3-8145U |
5549
|
Core i3-10110U |
5534
|
Ryzen 3 3200U |
4609
|
Core i3-7020U |
3769
|
Celeron 4205U |
2026
|
Celeron N4000 |
1553
|
※スコアは当サイト計測値の平均
m-Book X400Bで使われているRyzen 5 3500UのCPU性能を計測したところ、スタンダードノートPC / モバイルノートPC向けCPUとしては中間あたりの結果となりました。とは言ってもパフォーマンス的には高性能なほうで、普段使いやビジネスには十分です。
高度なソフトで重要となるマルチコア性能を計測したところ、第8世代のCore i7を上回りました。ただAMDのCPUはソフトによって相性があるため、どんな処理でも第8世代Core i7を上回るというわけではない点に注意してください。
CPU | CINEBENCH R20 CPUスコア |
---|---|
Core i7-10710U |
2137
|
Core i7-10510U |
1690
|
Core i5-1035G4 |
1649
|
Core i7-1065G7 |
1630
|
m-Book X400B (Ryzen 5 3500U) |
1573
|
Core i7-8565U |
1383
|
Core i5-1035G1 |
1370
|
Core i5-10210U |
1338
|
Core i5-8265U |
1217
|
Core i3-10110U |
950
|
Core i3-8145U |
769
|
Celeron N4000 |
301
|
Celeron 4205U |
293
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
3Dグラフィックス性能
GPU | 3DMark Fire Strike Graphicsスコア |
---|---|
GTX 1650 |
8689
|
GTX 1050 |
6008
|
MX250 |
3711
|
Iris Plus(Core i7) |
2957
|
Iris Plus(Core i5) |
2136
|
m-Book X400B (Radeon Vega 8) |
1930
|
UHD (Ice Lake Core i5) |
1396
|
UHD (Comet Lake Core i7) |
1331
|
UHD 620 (Core i7) |
1265
|
UHD (Comet Lake Core i5) |
1263
|
UHD 620 (Core i5) |
1186
|
※そのほかのスコアは当サイト計測値の平均
ゲームの快適さやクリエイター向けソフトの操作感に影響するグラフィックス性能については、CPU内蔵タイプとしては優れた結果です。クリエイター向けソフトで、インテルのCore i5 / i7よりも快適に感じる可能性があります。ただ前述のようにAMD製CPUはソフトとの相性があり、特にアドビのソフトでは処理が若干遅くなることがあるので注意してください。
ゲーム性能
ゲームについては、ドラクエ10やリーグ・オブ・レジェンドなどごく軽いタイトルであれば画質を調整することで問題なく楽しめそうです。FF14などやや処理の重い中量級タイトルではかなり厳しいでしょう。ゲームは気分転換に軽く楽しむ程度と考えてください。
FF14ベンチ:漆黒のヴィランズ (中量級 / DX11)
画質 | スコア / 評価 / 平均FPS |
最高品質 | 1367 / 設定変更が必要 / 8.6 FPS |
高品質 | 1844 / 設定変更を推奨 / 12.1 FPS |
標準品質 | 2299 / 普通 / 15.2 FPS |
※平均60 FPS以上が快適に遊べる目安
ドラクエXベンチ (超軽量級 / DX9)
画質 | スコア / 評価 |
最高品質 | 4854 / 普通 |
標準品質 | 6659 / 快適 |
低品質 | 7241 / とても快適 |
ストレージ性能
ストレージには256GB SSDが使われています。SATA接続のためアクセス速度はそれほど速くはありませんが、HDDに比べるとはるかに高速です。より高速なストレージを利用したい場合は、購入時のパーツカスタマイズをおすすめします。
バッテリー駆動時間
バッテリー駆動時間の公称値は、最大で約9.4時間とされています。実際の駆動時間を計測したところ、バッテリー消費の大きい状態でのテストで8時間39分でした。公称値よりは短いものの、最大パフォーマンスでガッツリ使って連続8時間半なら悪くありません。丸1日は問題なく利用できるでしょう。
バッテリー駆動時間の計測結果
テスト方法 | バッテリー消費 | 駆動時間 |
---|---|---|
※公称値 | 小 | 約9.4時間 |
Modern Office (ビジネス作業) | 大 | 8時間39分 |
Video (動画視聴) | 中 | 7時間44分 |
フル充電までにかかった時間 | - | 1時間42分 |
※テストの条件や計測方法についてはコチラ
起動時間
ウィンドウズの起動時間は平均17.38秒でした。SATA接続SSD搭載機としては標準的です。ただし高速なPCIe (NVMe)接続のSSDを搭載しているなら、起動時間が短縮される可能性があります。ちなみにスリープ時のネット接続&高速復帰のモダンスタンバイ (コネクテッドスタンバイ)には非対応でした。
起動時間の計測結果(手動計測)
1回目 | 19.8秒 |
---|---|
2回目 | 17.2秒 |
3回目 | 16.8秒 |
4回目 | 16.7秒 |
5回目 | 16.4秒 |
平均 | 17.38秒 |
パーツカスタマイズについて
m-Book X400Bは購入時のパーツカスタマイズに対応しています。そのままでも十分快適に利用できますが、メモリー容量やストレージの種類をアップグレードするとさらにサクサク使えるようになるでしょう。またマイクロソフトのオフィスが必要な場合も、カスタマイズ画面で追加してください。
コスパの高い14インチモバイル
よかった点
レッドのカラーはインパクトがあり、とても個性的です。またマグネシウム製のボディは軽い上に質感が高く、しかも頑丈。画面がやや大きい14インチタイプでありながら、モバイル性能は並みの13インチを上回ります。モバイル用としてはインターフェースも十分すぎるほど。1kg前後の軽量タイプとしてはコスパに優れています。
気になる点
個人的にはタイプ感の物足りなさが気になりましたが、特に気にならない人のほうが多いでしょう。画面とキーボードのバックライトがやや暗い点は残念。スピーカーももう少し高音質であれば、映画やドラマをより高いクオリティーで楽しめたかもしれません。
m-Book X400
税込9万1080円~
※2020年1月6日時点
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